ドローンといえば、「DJI」や「Holy Stone」など海外のメーカーをイメージする方は多いことでしょう。
特にDJIは世界のドローン市場において圧倒的なシェア率を誇りますが、実は海外・日本ともに優れたドローンを開発しているメーカーは数多く存在します。
メーカーによってはDJIよりもコストパフォーマンスに優れているドローン、初心者に最適なドローンも販売されています。
そのためドローンを購入する際は知名度に左右され過ぎず、視野を広くもって世界各国のメーカーを知ることが大切です。
今回は、海外と日本を合わせて全20社のドローンメーカーの特徴や代表的機種などをご紹介いたします。
気になるシェア率ランキングやメーカーの選び方も解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
- 世界のドローンメーカーについて
- ドローンメーカーシェア率ランキング
- 国内・国外のドローンメーカー一覧
- ドローンメーカーの選び方
- ドローンメーカーの今後の展望
世界のドローンメーカーについて
趣味の分野から産業分野まで、様々な業界で普及が拡大しているドローン。
普及の拡大に伴い、国内外でドローンの開発・製造・販売事業に参入する企業が急増しました。
「ものづくり大国」とも呼ばれている日本の方がドローンの開発技術が優れている…とイメージしてしまいがちですが、現状としては海外のドローンメーカーの方が先進的な技術で名をはせています。
特に中国は数多くのドローンメーカーが台頭しており、その中でも「DJI」がシェア率トップを維持していることは有名です。
ドローンメーカーシェア率ランキング
世界の民生用ドローン市場における、シェア率のトップ3は以下の通りです。
1位:DJI(中国)
2位:Intel(アメリカ)
3位:Yuneec(中国)
参考:Drone Market Shares USA after China-US Disputes | DRONEII
トップ3といえどDJIのシェア率は70%台とほぼ独占状態にあり、シェア率4%台で2位となっているIntelと大きく差が開いています。
上記のデータは2021年時点の情報ですが、2023年現在にいたるまで画期的な新製品の数々を生み出すDJIの競争力は劣ることを知りません。
今後もドローン市場のトップを走り続けることが見込まれています。
なお、以前のドローン市場ではDJIと並びアメリカの「3D Robotics」やフランスの「Parrot」がトップ3に躍り出ていました。
上記2社は、どちらもドローンメーカーとしては早い時期に設立された老舗企業として有名です。
しかし、すでに3D Roboticsはハード開発事業から撤退、Parrotはミニドローン事業から撤退したことを機に、ランキングに変動が起きたものと考えられます。
ドローンメーカー一覧
ここでは合計20社の国内・海外ドローンメーカーを、特徴・評判・代表機種と共にご紹介いたします。
国産ドローンメーカー
SONY
SONY(ソニー株式会社)は、世界最大級の総合電機メーカーとして有名な日本企業です。
総合電機メーカーとして創設された企業ですが、現在は家電製品・ゲーム機・カメラの他に音楽・映画といったエンタメ分野や金融など多彩な事業を手掛けています。
特徴
SONYは2021年より本格的にドローン事業へ参入しており、ドローンメーカーとしてはまだ歴史が浅いことが特徴です。
しかし1979年に創設して以降、数多くの画期的な家電製品やカメラなどを開発してきた経験から培われたノウハウを活かし、非常に高機能なハイエンドドローンを発表したことは大きな話題となりました。
2023年5月現在、SONYより販売されているドローンは1機種のみですが、それに対応した新しいアクセサリーを販売したり、ソフトウェアアップデートが何度か実施されています。
評判
SONYは2021~2022年の国内電機業界において売上高・シェア率2位を獲得しており、日本の代表的な企業という認識が広く浸透しています。
さらに世界各国への事業進出を果たしていることもSONYの特徴で、カメラゲーム機、オーディオ機器などを中心にSONY製品の熱狂的なファンが海外に多くいます。
代表機種
現在、SONY製ドローンとして唯一販売されている機種が「Airpeak S1」です。
自社製のフルサイズミラーレス一眼レフカメラ「α」の搭載に対応しており、ハイクオリティな映像制作に適したプロカメラマン向けドローンとなっています。
モバイルアプリ「Airpeak Flight」と併用すれば、飛行中でも飛行距離・バッテリー残量の確認や設定変更などが行える他、αと連携して遠隔での映像確認や録画の開始・停止といった操作も可能です。
最大20m/sの耐風性能を備えている他、機体の前後・左右・下方向に自社製のイメージセンサーを内蔵したステレオカメラなどの搭載により、GNSSの受信が難しい環境でも安定した飛行を行うことができます。
SONYのドローンメーカーとしての特徴やAirpeak S1の詳細は、以下の記事で解説しています。
京商
京商(京商株式会社)は、神奈川県厚木市に本社を構えるラジコンモデルメーカーです。
創業1963年の老舗メーカーとして、自動車を中心に飛行機・ヘリコプター・ボートなど様々な種類のラジコン製品を開発・販売しています。
国内に留まらず世界50ヵ国以上と海外の幅広いエリアに事業進出を遂げており、「KYOSHO」というブランド名で高い知名度を誇っています。
特徴
京商はラジコンモデル専門ブランド「KYOSHO」の他、トイモデル専門のブランド「KYOSHO EGG」にて一般向けドローン製品も複数展開しています。
KYOSHOではスタイリッシュなデザインとスピード感あふれる操作性が魅力の中~上級者向けレーシングドローン、KYOSHO EGGでは安定性に特化したリーズナブルなトイドローンを販売していることが特徴です。
レーシングドローンにおいてはカスタムパーツも多数展開されており、デザインや飛行性能にこだわりたい愛好家から親しまれています。
評判
京商はまだ日本にホビーの概念が浸透しきっていなかった時代から、画期的なラジコンカーを提供しているメーカーとして知られています。
特に1991年に発売した「ダイキャストカー」は、その精巧なつくりが評価され全国的なミニカー人気の火付け役となったほどです。
また、1/8エンジンレーシングバギー界最高峰のレースで京商製モデルが通算8回の優勝を遂げた記録は、世界的な話題となりました。
「オモチャ」とは一線を画す製品の数々を生み出す京商は、日本のみならず世界各国で大きな支持を得ています。
代表機種
京商における代表的なドローンとしては、KYOSHO EGGの人気機種「LIVE STYLE Type-1000HD」を挙げることができます。
トイドローンとしては初のオプティカルフローセンサーを搭載しており、「空中でビシッと止まる」というキャッチコピーの通り飛行の安定感が非常に優れていることが特徴です。
200万画素の動画・静止画撮影に対応したカメラにより、趣味としての空撮に申し分ない性能を備えています。
また、KYOSHOブランドの製品として販売されているレーシングドローンシリーズ「DRONE RACER ZEPHYR/G-ZERO」も有名です。
ZEPHYRがブラック、G-ZEROがホワイトを基調としたカラーリングとなっており、どちらも超音波センサーと気圧センサーによる高度自動制御機能を備えています。
合計で4つの新技術の特許取得を果たした高性能な機種であり、SF映画を思わせる高いデザイン性も魅力です。
京商の特徴や機種の詳細は、以下の記事で解説しています。
TEAD
TEAD(TEAD株式会社)は、外付けタイプのリモートID発信機の製造・販売事業をメインに、産業用ドローンの開発・製造も行っている日本企業です。
機器開発や販売の他にも、ドローンを用いたインフラ点検事業やパイロット育成事業、保守整備事業なども展開しています。
特徴
2010年に創設されたTEADでは、当初ラジコンのパーツやホビードローンの製作・輸入販売を行っていました。
そこで培われたノウハウを元に、ドローンを用いた空撮や点検などのサービス提供や産業向けドローンの開発・製造といった事業を展開するに至っています。
TEADから販売されているドローンは2種類で、どちらも一般販売はされていない農業従事者向けの機種となっていることが特徴です。
自動離着陸機能や自動飛行モードによる散布、高度維持機能など、安全な農薬散布を実現する機能が備わっています。
評判
TEADは単にドローンやドローン関連の機器を製造・販売するだけでなく、飛行訓練を実施する「教習所」や機体の修理・保守をするための「整備場」も展開しました。
ドローンの市場開拓に欠かせない2つの事業を機体の販売開始と同時に実施したことが評価され、2018年には経済産業省が毎年開催している「ものづくり日本大賞」の第7回目にて優秀賞を獲得しています。
代表機種
TEAD製ドローンの主要な機種としては、「TA408-F」が挙げられます。
自動飛行モードを搭載した農薬散布アシスタントドローンで、高度維持制御センサーの働きにより作物との距離をリアルタイムで感知しながら適切な高度を保ちます。
高度だけでなく飛行速度も一定に保つ機能が備わっているため、起伏のある地形でも均一な農薬散布が可能です。
また、付属の送信機にあるディスプレイ上では飛行中に機体のカメラから伝送される映像を確認することができます。
さらに農薬使用料・バッテリー状態・作業経路・散布実績などの各種ステータスも表示され、効率的な散布作業をアシストしてくれます。
ヤマハ発動機
ヤマハ発動機(ヤマハ発動機株式会社)は、輸送用機器を製造する日本のメーカーです。
特にバイクを製造するメーカーとして有名ですが、他にもボートや漁船などのマリン製品、電動自転車、産業ロボットなど様々な製品を展開しています。
特徴
ヤマハ発動機は1980年代からすでに農業用無人ヘリコプターの開発をスタートしており、産業用ドローンのパイオニア的なメーカーでもあります。
長年にわたり日本の農業現場と共に培ったノウハウを活かし、2019年に満を持して農業用ドローンを発表しました。
ヤマハ発動機の設計思想である「散布現場で本当に必要なものは何なのか」という点を追求した、非常に実用的かつ信頼性の高い性能がヤマハ発動機製ドローンの特徴です。
評判
ヤマハ発動機は、国内外ともに輸送機器業界の中でもトップクラスのブランド力を有しています。
地域ごとに異なる需要にマッチした製品を展開するという強みを活かし、全体に対し海外事業の売上高比率90%を達成したこともありました。
ドローン事業においても、2023年春から新製品発売の情報が公表されたことで注目度が高まっています。
代表機種
農業用ドローン「YMR-08」は、ヤマハ発動機がドローンとして最初に開発した代表的機種です。
農業用機械として薬剤をムラなく株本まで届けることができるほどの散布性能を重視し、前進・後進時も均一な散布を可能にする「二重反転ローター」を採用しています。
さらにGPS電波が弱いエリアに役立つノーマルモード(マニュアル操作)、任意の速度を維持しながら自動飛行する自動クルーズコントロールモード、スイッチ1つで一定間隔のターンと往復を繰り返す自動ターンアシストモードという、3種類の飛行モードを備えていることも特徴です。
バッテリーやモーターは国内メーカーと共同開発しており、国産ドローンならではの高い信頼性が際立つ機種となっています。
G FORCE
G FORCE(株式会社ジーフォース)は、ラジコン機器の輸入卸売販売や製品企画をメイン事業として手掛けている日本の企業です。
同じく日本のラジコンメーカーである京商などと比べて歴史は浅い一方で、海外には13ヵ国で事業展開を遂げており、国内外に名が知れている企業でもあります。
特徴
G FORCEは海外のドローンメーカー「Hubsan」の販売代理店としてHubsan製品を複数販売している他、自社製のトイドローンや関連するアクセサリー類も幅広く取り扱っています。
いずれにしても機体重量100g未満のトイドローンに分類される機体が多く、価格もリーズナブルなため入門機を買い求める初心者にもおすすめなメーカーです。
さらに専用のカスタマーサポート窓口も設けられているため、購入後にトラブルが生じた際も対応してくれる安心感があります。
評判
G FORCEはラジコン製品の販売に加え、ラジコンレースの主催も数多く手掛けている他、海外のドライバーが所属するチームを有する企業でもあります。
そのため、国内外問わず幅広い年齢層のラジコン愛好家から親しまれているメーカーと言えます。
代表機種
G FORCE製ドローンの中でも特に人気を集めている機種は、「LEGGERO」というカメラ付きトイドローンです。
アームが折りたたみ式となっており洋服のポケットに入るほどのコンパクトなサイズ感でありながら、機体には4K写真・2K動画の撮影に対応した高性能なカメラが搭載されています。
さらにカメラはチルト回転のフレキシブルな調整が可能なため、あらゆるアングルから自由な構図での写真・動画撮影を楽しむことができます。
機体に内蔵されたオプティカルフローポジショニングシステムにより、姿勢を自動制御しながら一定の高度を維持するため初心者でも安定した飛行が可能です。
ACSL
ACSL(株式会社ACSL)は、ドローンの技術開発をメイン事業としている日本のメーカーです。
2018年には東証マザーズに上場を果たし、ドローン専業メーカーとしては世界初の上場企業となったメーカーでもあります。
特徴
ACSLは物流・郵送・防災・点検・測量・警備など産業分野に特化したドローンを開発・製造していることが特徴です。
ドローンの「小脳」や「大脳」にあたる制御システムをすべて独自開発しており、すべての機体に最適な制御技術を組み合わせることが可能な点を強みとしています。
さらに100回を超えるドローンの長距離飛行・目視外飛行の実績も有しており、物流分野においては日本郵便やANAホールディングス、楽天市場など様々な大手企業とタッグを組んで実証実験を行ってきました。
評判
世界のドローン市場において強い競争力を持つ中国メーカーが立ち並ぶ一方、中国製ドローンメーカーに対するセキュリティ面の不安から他国製のドローンを利用する流れに動きつつあることも現状です。
産業分野でドローンの存在に注目が集まると同時に、中国製ドローンに代わり得る機能性と安全性を兼ね備えた機体の需要が高まりつつあります。
ACSL製の産業用ドローンは制御技術を自社開発しているからこそ、優れたセキュリティを担保しています。
産業用ドローンとしての高精度な自動飛行や撮影性能のみならず、機体乗っ取りへの耐性・データ漏えいの防止・データの暗号化を実現したACSL製ドローンは、国内だけでなく世界各国でも高く評価されているのです。
代表機種
ACSL製ドローンの中でも特に注目を集めた機種が、産業用ドローンとしては小型な設計が特徴の「SOTEN(蒼天)」です。
ACSL・NTTドコモ・ザクティ・先端力学シミュレーション研究所・ヤマハ発動機の5社が共同開発した末に誕生した機種で、各社のノウハウを活かし情報セキュリティを強化したドローンとなっています。
また、標準カメラとして4K映像撮影に対応したカメラが搭載されている他、赤外線カメラ・高額ズームカメラ・マルチスペクトルカメラの3種類がオプションカメラとして用意されています。
LTE通信を活用しているため広範囲・長距離飛行の際も通信が途絶えることなく、場所を選ばずマルチな用途で活躍する機能性も大きな特徴です。
プロドローン
プロドローン(株式会社PRODRONE)は、愛知県に本社を構える産業用ドローンシステムメーカーです。
「世界一の産業用ドローンシステムメーカーになり世界を変える」というスローガンをもとに、数多くの企業に多彩な機体を提供しています。
特徴
プロドローンは農業・測量・物流などの産業分野における活用を前提としたドローンを開発・設計しています。
「生体探索ステム」や「水中撮影装置」、「ロボットアーム」など様々な機能を生み出しており、国内ドローンメーカーとしてはトップクラスの特許取得数を誇ることも特徴です。
また、国務機関・地方自治体・大手企業などとの共同で実証実験も積極的に行っており、実験を通して高い技術力を備えています。
評判
プロドローンはクライアント企業からの要望に対して「高品質・高機能・高安定」のフルスクラッチ開発を行っており、プロトタイプの制作からODM・量産供給まで柔軟に対応しています。
質の高いレスポンスに期待ができるとして、国内を中心に企業・公的機関のどちらからも信頼を得ているドローンメーカーです。
代表機種
プロドローン製品はいずれも高機能なドローンとして有名ですが、その中でも話題性の高い機種としては「PD6B-Type3」を挙げることができます。
PD6B-Type3は国内で初めて配送事業の本格運用に採用された機体で、現在も長野県伊那市にて配送事業に活用されています。
高出力モーターと大径プロペラを組み合わせることで最大30kgのペイロードを実現した一方で、折りたたみ式アームによる可搬性の高さと扱いやすさも兼ね備えています。
さらにズームカメラと赤外線カメラを組み合わせての搭載、赤外線カメラやレーザー装置などの取り付けも可能で、配送事業だけに限らず様々なシーンで活躍することも特徴です。
クボタ
クボタは主に農業機械・建設機械・建築材料などの製造・販売を行っている大手産業機械メーカーです。
テレビCMが放送されていたこともあり、国内では非常に知名度の高い農機メーカーとも言えます。
特徴
クボタは農機メーカーなだけに、ドローンにおいても農業用モデルをメインに取り扱っています。
2017年から2023年5月現在に至るまで、DJIよりOEM供給を受けた農業用ドローンに改良を加えた機種を販売していることが特徴です。
高精度な位置測定が可能な技術「RTK」を搭載したドローンも開発しており、全国各地の農業従事者が効率的な作業を実現できるようサポートしています。
さらに年1回の定期点検サービス・オリジナルのドローン保険・農作業と機械におけるサポートサービス「KSAS」など手厚いサポート体制を整えており、ドローンに不慣れな農業従事者も安心して利用できるように取り組んでいます。
評判
クボタは世界1120ヵ国以上に事業進出を果たしており、2022年12月期には海外事業だけで売上高2兆円超えという実績も残しています。
構内では農機具市場において全体に対し3分の1の売上を締めており、日本屈指の農機メーカーとして名をはせている企業です。
ドローン市場においては農業という限られた枠組みの中での事業を展開しています。
しかし、すでに全国の営農事業者への販路を有していることや手厚いサポート体制も相まって、国内の産業用ドローン分野を牽引している企業の1つと言えます。
代表機種
クボタより販売されている農業用ドローンの中では、小〜中規模の圃場に使いやすく価格も比較的リーズナブルな「T10K」が代表的です。
4枚羽の折りたたみ式クワッドコプターとなっており、タンク容量は8L、散布幅は5mです。
機体に搭載する農薬用タンクはカセット式で、薬剤の交換やメンテナンスが容易なだけでなく、必要に応じて粒剤散布装置も簡単に切り替えることができます。
1人でも簡単に持ち上げられるほどに軽量かつコンパクトな機体でありながら、ローター直下に配置した4つの噴霧ノズルで高精度かつパワフルな散布が可能なことも特徴です。
また、機体にはカーボンファイバー素材を活用しており、軽量さと優れた耐久性を兼ね備えていると同時に、ワンタッチでアームを折りたためる親切な設計となっています。
ハイテック マルチプレックス ジャパン
ハイテック マルチプレックス ジャパンは、アメリカ・ドイツ・日本・中国・韓国・フィリピンの6ヵ国で無線機器関連製品の製造・販売を行っている「ハイテックグループ」の日本支社です。
数多くの模型用無線機開発で培われた高度なノウハウを活かし、ラジコン用充電器やドローン、ヘリ・飛行機キットなどの製品も取り扱っています。
特徴
ドローンに関しては海外メーカー製の機種をメインに取り扱っており、コストパフォーマンスに優れたトイドローンの数々が販売されています。
取扱いメーカーはLISHITOYS・udi R/C・Wowitoys・HELIWAY・Weekenderなどがあり、いずれも正規販売代理店契約を結んでいます。
多種多様な海外製トイドローンが購入できるだけでなく、自社専門のプロスタッフによる迅速な保証サービスが付加されていることもハイテック マルチプレックス ジャパンの特徴です。
公式オンラインストアの他、Amazonや楽天市場など大手ECモールでもショップを展開しています。
評判
ハイテック マルチプレックス ジャパンを含め、ハイテックは充電器を数多く販売しているメーカーとしてのイメージが強い企業でした。
しかし現在は充電器に限らず、安価で高性能なドローンや多彩なアクセサリーパーツも購入できるメーカーとしてのイメージも定着しており、初心者から上級者まで様々なドローン愛好家から親しまれています。
代表機種
ハイテック マルチプレックス ジャパンにて販売されているドローンの中でも特に人気を集めている機種が、Wowitoys製の「LARK+」です。
全長1.8cm・全幅1.7cmのコンパクトなカメラ付きトイドローンで、3つの飛行モジュールを搭載していることが特徴です。
「ベーシックモジュール」はシンプルな飛行を楽しむことができるモジュールで、6軸ジャイロ制御と気圧センサーがもたらす安定性やヘッドレスモードによる操作性の良さを実感できます。
「カメラモジュール」は機体に搭載されたカメラを使い、空撮やFPV飛行などを楽しむことができます。
そして「バトルモジュール」では、赤外線レーザーを用いて最大15機のLARK+と対戦できるモジュールです。
飛行・空撮・対戦と幅広い楽しみ方ができるトイドローンとなっており、初心者の練習機としてはもちろん子供へのプレゼントにもおすすめです。
マゼックス
マゼックスは2009年に創業した産業用ドローンメーカーで、農業向け機種を中心に林業や建設業など様々な分野で活用できるドローンの製造・販売を行っています。
特徴
マゼックス製ドローンは「安全・手軽に利用できること」にこだわって製造されており、創業からおよそ14年の年月にわたり培われた知識・経験を活かして高機能・低価格な産業用ドローンを実現していることが特徴です。
事実として、産業用ドローンは100万円を超えることも難しくありません。
しかし、マゼックス製ドローンは60万~90万円台がメインの価格帯となっており、比較的リーズナブルに導入することができます。
さらに導入前の料金診断やドローン保険、国土交通省への飛行申請など多方面のサポート体制を整えており、初めてドローンを導入する事業者も安心です。
評判
マゼックスは2022年9月時点で累計1,900台以上の販売実績を残しており、国内市場においてはトップクラスの農業用ドローンメーカーです。
Googleレビューには数々のクライアント事業者から、「コストと性能のバランスが良い」「親切な対応で安心できる」など高く評価する声が寄せられています。
代表機種
マゼックスが主力として取り扱っている飛助シリーズ(農薬散布ドローン)の中でも人気を集めているのが、「飛助DX」です。
液剤容量9L・粒剤容量10kgのクアッドコプターで、国内の圃場での活用を前提とした設計となっています。
国内の環境に合わせてバッテリー容量や構成、推進部品の設計、フレームの軽量化を行うことで消費電力量の削減を実現しており、1つのバッテリーで2ha散布可能という燃費性能を発揮します。
また、野菜や果樹など固い葉裏・根も均一に散布することができ、ドリフト時に隣接する圃場へ薬剤が流れることも防止するという独自の散布システムも搭載しています。
海外ドローンメーカー
DJI(中国)
DJIは国内外共に、「ドローンメーカーと言えばここ」とイメージされることが多い中国の大手メーカーです。
中国広東省深圳に本社を構える民生用ドローンメーカーで、世界のドローン市場ではトップのシェア率を誇ります。
特徴
DJI製ドローンにおける最大の特徴は、独自のテクノロジーを用いて高機能・高性能な空撮用ドローンを数多く開発しているという点です。
趣味だけでなく、プロによる映像制作や点検、測量などの業務にも申し分ない空撮ドローンも展開しています。
また、日本にはDJI JAPAN株式会社という支社も構えており、全国各地に正規販売代理店を展開することで国内のシェア率も伸ばし続けています。
評判
世界でトップのシェア率を誇るドローンメーカーというだけあり、DJIは世界・日本共に熱狂的なファンが数多くいます。
Amazonや楽天市場などのECモールにおいても、ほぼすべての商品に機体のパフォーマンスを高く評価する声が寄せられており、DJIの圧倒的なブランド力と技術力が伺えます。
代表機種
DJIドローンの中でも根強い人気を誇るのは、小型のカメラ付きドローン「DJI Mini」シリーズです。
最新モデルのDJI Mini 3は、進化したインテリジェントフライトバッテリーの採用により、最長51分という長い飛行時間が最大の特徴です。
さらに1/1.3inchセンサー搭載のカメラを採用しており、最大有効画素数は1.200万画素、縦アングルの撮影にも対応しています。
高画質カメラ搭載の本格的な空撮ドローンとしては比較的低価格で、ハイクオリティな映像制作をアシストする機能も備わっているため空撮初心者にもおすすめな機種です。
Yuneec(中国)
Yuneecは世界のドローン市場においてシェア率3位を達成した、空撮用ドローン特化のメーカーです。
「ポストDJI」と期待されている企業でもあり、Intelより6,000万ドルの出資を受けたことで話題になりました。
特徴
Yuneecは当初無人・有人航空機の製造を行う企業でしたが、2014年より民生用ドローンの製造をメイン事業に転換し、現在は産業用途を前提としたドローンの製造・販売を行っています。
Intelの他にもドイツの有名カメラブランドLeicaからの技術提供も受け、高性能かつ武骨でクールなデザインが特徴的なドローンの数々を生み出しているメーカーです。
評判
Yuneecは中国国内の他、ロサンゼルスやハンブルグなど海外にも複数の支社を構えるグローバル企業です。
日本国内でYuneec製ドローンやその名を目にする機会は多くありませんが、世界で3位のシェア率を誇るメーカーなだけに、海外では中国・アメリカを中心にDJIに引けを取らない知名度を得ています。
代表機種
Yuneec製ドローンの中でも代表的な機種は、カメラ付きドローン「Typhoon Q500」です。
最新モデルは4Kカメラが追加された「Typhoon Q500 4K」で、GPSの内蔵により法律で定められた飛行可能エリアを超えないよう制御することが可能です。
さらに映像を撮影しながらでも25分間飛行することができ、被写体を自動で追尾する機能も搭載しています。
手持ちジンバルも付属しているため、地上での映像撮影にも活用することができます。
Intel(アメリカ)
Intelは、言わずと知れたアメリカの大手企業です。
半導体メーカーとしてのイメージが強いですが、近年はドローン事業にも参入しており、瞬く間に世界のドローン市場にてシェア率2位を獲得しました。
特徴
Intelは2021年に開催された東京オリンピック開会式のドローンショーにてパフォーマンスを担当し、1,800台を超えるドローンシステムで制御しながら夜空を彩る演出を行いました。
これをきっかけに、ドローンメーカーとしても高く評価されるようになります。
その後も高性能な商用ドローンを1機種発表し話題となりましたが、2023年5月現在はドローンに関する新たな情報は公開されておらず、Intelのドローン事業そのものは下火になりつつあるようです。
評判
現在のIntelはドローン事業へ積極的に取り組んでいるわけではなく、注目を集めたドローンショー事業も他社が引き継いでいる状況もあり、ドローンメーカーとして評価する意見は見受けられません。
とはいえ、半導体分野においては依然として国内外共に圧倒的なブランド力を維持しています。
代表機種
Intel製ドローンの中でも特に注目度を集めたのは、ドローンショーのために特別設計が施された「Shooting Star」です。
操縦士1人につき、500機のドローン群全体を操縦することができます。
機体にLEDライトを搭載しており、多数の機体を同時に飛行させることで花火のように空を彩るShooting Starは、東京オリンピック開会式をはじめ数々のイベントに採用されていました。
Autel Robotics(アメリカ)
Autel Roboticsは、アメリカにオフィスを構える空撮用ドローンメーカーです。
中国広東省深圳に本社を置く「深圳市道通智能航空技術」の子会社であり、親会社の開発研究力・技術力を活かしてハイスペックな空撮ドローンを生み出しています。
特徴
Autel Roboticsの親会社である深圳市道通智能航空技術は、2014年の創業以来自動車インテリジェンス診断システムなどをメインに開発しています。
そのうえで培われたノウハウを駆使し、撮影性能・飛行性能共に高性能なカメラドローンを製造していることがAutel Roboticsの特徴です。
また、Autel Robotics製ドローンは鮮やかなボディカラーを採用していることが多く、自然の中での空撮中も周囲に溶け込まず見失いにくいという安心感があります。
評判
Autel Roboticsは2023年5月、自社製ドローンであるEVO Maxが世界的なプロダクトデザイン賞である「Red Dot Design Award 2023」を受賞したと公表しました。
優れた機能性と多用途性を認められての受賞とのことで、Autel Robotics製ドローンのスペックは世界的にも高い評価を得ていることが伺えます。
代表機種
Autel Roboticsにおける代表的なドローンとしては、世界最小クラスのサイズかつ高機能なカメラを搭載した「EVO II」が挙げられます。
EVO IIには8K/6K動画の撮影に対応し、1/2インチCMOSセンサーとf値1.8のレンズを搭載したカメラが用いられています。
さらに360°に対応した障害物センサーやターゲット自動追跡機能、最長40分の飛行など小さな機体とは裏腹に非常にハイスペックなドローンです。
上位モデルにあたる「EVO II Pro」には最高ISO感度12,800のソニー製1インチCMOSセンサーが搭載されており、プロのカメラマンが使うにも申し分のない撮影性能を備えています。
Parrot(フランス)
Parrotは1994年に創業した、フランスの老舗ドローンメーカーです。
まだドローンは軍事用途でしか使われていなかった時代に初めて一般向けドローンを販売し始めた、まさに「民生用ドローンのパイオニア」的存在でもあります。
特徴
創業当時のParrotは音声認識技術を強みとするワイヤレス製品メーカーとして、ヘッドホンや車載装置などを製造していました。
しかし2010年にWi-Fi経由で操縦可能な民生用ドローン「AR.Drone」の発表を機に、Parrotは一躍世界的に名が知れ渡ることになります。
Parrot製ドローンはユニークな一方で航空宇宙や軍事における設計の流れを汲んだ機体デザインが特徴的で、フランスに置けるドローン業界の文化が垣間見えます。
AR.Droneの発表からしばらくはミニドローンの製造・販売も行っていましたが、現在は産業用ドローン専門のメーカーとして事業を展開しています。
評判
Parrotはドローンメーカーとして注目を集め始めた時期と比較すると事業がやや縮小されているものの、世界のドローン市場ではシェア率4位を獲得しており、長年にわたり根強い人気を獲得していることが分かります。
また、複数の国内企業と正規販売代理店契約を交わして製品を展開していることから、日本国内でもParrotは知名度が高く、身近な存在と言えるメーカーです。
代表機種
Parrotおよび民生用ドローンの歴史を語るうえで、「AR.Drone」は欠かせない機種です。
現行モデルは「AR.Drone 2.0」で、機体の前方に720pのハイビジョンに進化したカメラが搭載されています。
屋内用ハル・屋外用ハルが1つずつ付属しており、使い分けることでどのような環境でも安全に飛ばすことが可能です。
屋内用ハルは大きな円が繋がって四角形になっているようなデザインで、軽量かつ丈夫なつくりとなっています。
また、先代モデルから引き継がれた超音波高度計や気圧計も搭載しており、木々が多く並ぶ場所など障害物に囲まれた条件下でも高精度に位置を検知し、高度を維持することができます。
HolyStone(中国)
HolyStoneは、中国福建省に本社を構えるトイドローンメーカーです。
公式サイトやAmazonなどネット販売で製品を提供しており、世界中から高評価レビューが寄せられています。
特徴
HolyStoneは「消費者に安価で高品質なトイドローンを提供する」という理念を掲げており、徹底した品質管理のもとで製造した高品質なドローンを低価格で販売しています。
製品のほとんどは小型かつ100g未満の「ミニドローン」に分類されるドローンで、初めてドローンに触れる初心者の入門機や子供へのプレゼントとして多く選ばれていることが特徴です。
評判
中国や日本をはじめ、アメリカ・ドイツ・フランス・中東などに販売領域を広げているHolyStoneは世界各地で人気を集めており、Amazonではどの製品も高評価を得ています。
日本では2018年時点で販売量10万台を突破しており、ドローン愛好家から一般層まで幅広い人々の間で高い知名度を誇るメーカーです。
代表機種
HolyStone製ドローンの中でも特に人気が高いと言える機種は、Amazonで1,000を超えるレビューが寄せられているミニドローン「HS420」です。
手のひらサイズのコンパクトサイズなミニドローンで、プロペラの全方位を保護するプロペラガードを搭載しているため安全に飛ばすことができます。
本体を手から放り投げるとそのまま離陸する機能、機体の向きにかかわらず直感的な操縦が可能な機能など、ドローンの操縦に不慣れな方でも安定した飛行を楽しめる機能の数々も人気の理由です。
また、機体にはHD画質のカメラも搭載されており、付属のコントローラーだけでなく手の動きでシャッターを切ることもできるため、セルフィ―撮影用のツールとしてもおすすめです。
Skydio(アメリカ)
Skydioは、世界のドローン市場におけるシェア率7位を獲得したアメリカのドローンメーカーです。
主力事業は産業用ドローンの開発・製造で、特に自律飛行型ドローンの開発を強みとしています。
特徴
Skydioは2021年、「評価額10億ドル以上」「創業10年以内」「未上場」「テクノロジー企業」といった条件を満たしたユニコーン企業の1つとなったことで話題になりました。
同社製のドローンはセンサーではなく360°に対応している6つのビジョンシステムカメラとAIを組み合わせた障害物回避機能が特徴で、GPSが取得しにくい環境でも安定した飛行を実現します。
評判
ドローンの位置情報を検知する方法として大半のメーカーがGPSを採用する中、独自のシステムで検知を可能としているSkydioの技術力は世界的に評価されています。
本拠地のアメリカよりも橋梁が多く立ち並ぶ日本にも海外進出を遂げており、株式会社FLIGHTSや株式会社NTTドコモなど複数の国内企業を通して自社製ドローンを販売しています。
大手警備会社ALSOKではドローン自動巡回サービスにSkydio製ドローンを採用するなど、国内でもSkydio製ドローンの普及が広まりつつあるようです。
代表機種
2022年に発表された「Skydio 2+」は、周囲の3Dマップをリアルタイムで作成しながら自律飛行を行う人気機種です。
Skydioが最初に発売した「Skydio R1」は、高性能な代わりに一般層には手が届きにくい価格設定となっていることが難点でした。
そのため価格を下げた「Skydio 2」を開発しましたが、滞空時間が20分と短縮されてしまったこと、多くのユーザーがWi-Fi通信が途切れてしまうことなどの問題が発生。
その問題を解決すべくハードウェアを改良し、強力なバッテリーを搭載したアップグレード版として登場したのがSkydio 2+です。
4K/60fpsの動画撮影に対応し、1/2.3インチのセンサーを搭載したSkydio 2+は初心者でもプロ同然のクオリティで空撮を行えるドローンとして人気を集めました。
Hubsan(中国)
Hubsanは、中国広東省深圳にて2010年に設立したドローンメーカーです。
DJIやHolly Stoneと比較して知名度はやや低いものの、中国に留まらず日本・アメリカ・ヨーロッパ・アジアなど様々な国に向けてドローンを販売しています。
特徴
Hubsanは創業当時から低価格帯のトイドローンをメインに、空撮やFPV飛行が可能なドローンも幅広く製造・販売していることが特徴です。
公式ホームページにはサービス・サポート用とオーダー用の問い合わせ窓口が設置さrており、製品に関わるサポート体制もしっかりと整っています。
ただし日本語には対応しておらず、国内から購入する場合はAmazonの公式ショップの利用がおすすめです。
評判
Hubsanは、中国・アメリカ・ヨーロッパ・アジア諸国など海外ユーザーからの人気が高いメーカーです。
TwitterやInstagramなど各SNSの公式アカウントでは多くのフォロワーを抱えており、投稿には世界の様々なユーザーからコメントが寄せられています。
代表機種
Hubsanにおける代表的なドローンシリーズ「ZINO MINI」は、DJIのMavicシリーズのライバル機として登場したドローンとだけあり高性能なカメラが搭載されています。
特に上位モデルの「ZINO MINI Pro」は、通常のZINO MINIには搭載されていない障害物回避機能が追加されており、安全性が向上しました。
搭載しているカメラは最高で4K/30fpsの動画撮影に対応しており、ハイクオリティな空撮を実現できます。
ZINO MINIと比較して飛行時間はやや短縮されましたが、それでも35分間と他社製空撮ドローンに引けを取らない時間です。
ZEROTECH(中国)
ZEROTECHも、中国広東省深圳にあるドローンメーカーです。
特徴
ZEROTECHは「DOBBY」というカメラ付きドローンで有名となったメーカーで、一般ユーザーへ向けた機体の販売だけでなくDOBBYを用いたドローンショー向けのセット製品を提供していることも特徴です。
また、国内ではあまり知られていませんが、DOBBYの他にも「HESPER」という4K動画の撮影が可能なドローンも販売しています。
評判
ZEROTECHは国内での知名度は比較的低く、中国を含めた海外での事業展開をメインとしているようです。
そのため海外ユーザーの間ではある程度の知名度を得ているメーカーですが、「DOBBY」に関しては国内ユーザーの間でも広く知れ渡っています。
代表機種
先述の通り、ZEROTECHと言えば「DOBBY」というカメラ付きドローンが有名です。
アームは折りたたみ式となっており、折りたたむとスマートフォンほどのコンパクトなサイズになるため外出の際に気軽に持ち歩くことができます。
カメラは4K画質の写真とフルHD画質の動画撮影に対応しており、デジタルジンバルで映像のブレが自動で補正されるため初心者でもきれいな写真・動画を撮影できるドローンです。
撮影モードの切り替えや機体の操縦は専用アプリで簡単に行うことができ、その操作性も相まって幅広い層のドローンユーザーに親しまれる人気モデルとなりました。
3DRobotics(アメリカ)
3DRoboticsは、かつてDJIやParrotと並び3大ドローンメーカーとして名をはせていたアメリカ企業です。
創業当時は一般向けドローンの開発・製造を行いながらネット上でドローン用DIYの無料コミュニティサイトを運営していました。
しかし2015年から事業に不調が見え始め、やがてドローンのソフトウェア開発のみを事業として、ハードウェアの製造事業からは撤退することとなりました。
評判
現在の3DRoboticsは完全にドローン関連のソフトウェア開発へと事業転換を遂げており、ドローンメーカーとしての高い評価は過去のものとして語られるようになりました。
2023年5月時点で3DRoboticsの公式サイトなどはなく、現在どのような活動が行われているのかは不明です。
特徴
3DRoboticsが製造していたドローンは、操作性・安定性・空撮能力とあらゆる機能に優れていました。
さらにドローンDIYのコミュニティサイトを通してユーザーのリアルな意見を集めると同時に、創業者のクリス・アンダーソン氏が身に付けたマーケティング能力も相まって、どのメーカーよりもユーザービリティが高いドローンを生み出すことが3DRoboticsの強みとされていました。
代表機種
3DRobotics製ドローンの中でも最も有名な機種は、2つのCPUが搭載されたプロ向けドローン「Solo」です。
本体に埋め込まれた「Linuxベースシステム」とは別にコントローラーにもCPUが搭載されており、本体とジンバルの動作も制御することができます。
また、コントローラーにはフライボタン・ホームボタン・ポーズボタンなど機体の操縦をアシストするボタンが備わっており、プロ向けながら初心者でも簡単に操縦できる操作性の良さも実現しました。
オープンソースとなっていることも特徴で、技術さえあれば自身が望む機能をカスタマイズできる拡張性の高さも兼ね備えています。
ドローンメーカーの選び方
国内外ともに数多くのドローンメーカーが並ぶ中、自身に適したメーカーを選ぶにあたって迷う方も多いことでしょう。
ドローンを購入するメーカーを決める際は、以下のポイントに注目すると選びやすくなります。
用途
ドローンを購入するにあたってまず明確化しておきたいポイントが、ドローンの用途です。
操縦練習をするための入門機を探している場合は小型で扱いやすいドローンが多い「Holy Stone」
本格的な空撮を行いたい方はハイスペックなドローンを多く取り扱っている「DJI」
といったように、メーカーごとのドローンの傾向と用途を照らし合わせて選びましょう。
また、メーカーによっては一般向けドローンを多く取り扱っていることもあれば、産業用ドローンを専門的に取り扱っていることもあるため事前に確認しておきましょう。
予算
ドローンの性能や用途だけでなく、価格帯もメーカーごとに異なります。
基本的に小型なトイドローンは安価、4K画質に対応したハイスペックなカメラを搭載した空撮ドローンは高価な傾向にあります。
メーカーごとの価格帯も確認し、予算内で無理なく購入することができるかどうか考慮しながら選ぶことも大切です。
その他
ドローンの購入方法としてはオンラインショッピングを選ぶ方が多いですが、実店舗でドローンを販売しているメーカーも少なくありません。
近隣にドローンを販売している実店舗がある場合、その店舗が取り扱っているメーカーに絞って購入を検討することもおすすめです。
身近な店舗で購入した方が、購入後の操作・設定方法やメンテナンス・修理などのサポートサービスが依頼しやすくなります。
また、海外メーカーの中には公式オンラインストアでのみ製品を販売していることもあれば、Amazonや楽天市場など日本人にも馴染み深いECモールに出店していることもあります。
海外のサイトを通した買い物が不安に感じる方は、まずメーカーごとに選択できる購入手段から確認してみても良いでしょう。
ドローンメーカーの今後の展望
インプレス総合研究所が発表した「ドローンビジネス調査報告書2023」によると、2022年度の日本国内におけるドローンビジネスの市場規模は3,086億円と推測されており、2021年度より778億円増加したとの結果が報告されています。
さらに2023年度には3,828億円、2028年度には9,340億円にまで達する見込みがあるとも記述されています。
参考:https://research.impress.co.jp/topics/list/drone/664
「日本のドローンビジネスは海外に後れを取っている」と称されることもありますが、近年はレベル4飛行の解禁に伴い、産業・ホビーの分野において急速な普及拡大を果たしているのが現状です。
今後はドローンメーカーはもちろん、ドローン関連のサービスを提供する企業も含めた周辺サービス市場も活性化していくことと思われます。
ドローンメーカーに関するよくある質問
最後に、ドローンメーカーに関してよくある質問を回答と一緒にまとめました。
ドローンはどこのメーカーがいいの?
1人ひとりに適したドローンメーカーは異なるため、まずはメーカーごとに販売されているドローンから性能や価格帯などにどのような傾向が見受けられるのかを調べてみましょう。
より安心して購入できるメーカーを探している場合は、「近隣の実店舗で販売されているか」「日本語対応したオンラインストアで販売されているか」も視野に入れてメーカーを選ぶことをおすすめします。
産業用ドローンのメーカーランキングは?
世界のドローン市場におけるシェア率ランキングでは、以下のメーカーがトップ3となっています。
1位:DJI(中国)
2位:Intel(アメリカ)
3位:Yuneec(中国)
特に、一般向け・産業用ドローンのどちらにおいても高性能なモデルを次々と生み出すDJIは圧倒的に高いシェア率を誇ります。
ドローンを最初に作った人は誰ですか?
最初にドローンが誕生したのは1935年のことで、第二次世界大戦に向けてイギリスが開発した無人飛行機がルーツと言われています。
しかし開発者の名前は軍事機密として非公開とされており、現在に至っても未だ誰が開発したのかは分かっていません。
なお、1987年には日本のメーカー「ヤマハ発動機」が世界で初めて産業用無人ヘリコプターの販売を始めたという歴史も残っています。
ヘリコプター型ではあるものの、無人航空機に分類されるため「世界初の産業用ドローン」にあたります。
DJIのドローンの日本シェアは?
日本国内においても、DJIが圧倒的なシェア率を獲得しています。
DJIは「DJI JAPAN」という日本法人も設立しており、全国各地に正規販売代理店を拡大していることから国内シェア率を伸ばし続けていると思われます。
まとめ
ドローンはDJIのみならず、国内外ともに数多くのメーカーから生み出されています。
「SONY」や「ヤマハ発動機」、「クボタ」など他の分野で有名な国内企業もドローンの開発に乗り出していることは、初めて知った方も多いのではないでしょうか。
実際にご自身でドローンを購入する際は、各メーカーが販売しているドローンの傾向や価格帯などを把握し、用途・予算に合ったドローンを取り扱うメーカーを選ぶと良いでしょう。
まだまだ伸びしろがあるドローン市場ですが、今後は海外のメーカーに負けじと市場を盛り上げる国内メーカーの活躍にも期待をしたいところです。
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