ドローンを使った測量に関わる民間資格として、新たに「ドローン測量管理士」が登場したことはご存知でしょうか。
今回はドローン測量管理士とはどんな資格なのか?試験内容や難易度はどんなものなのか?など徹底解説いたします。
ドローン操縦士の仕事において有利になる資格を取得したい方、測量業務にドローンを活用したいとお考えの方は、ぜひご覧ください。
ドローン測量管理士とは?
ドローン測量管理士とは2024年2月15日に新しく登録された民間資格のひとつで、DSERO(一般社団法人ドローン測量教育研究機構)が実施する検定に合格することで取得できます。
平成28年度に国土交通省が発表した「i-Construction」により、土工における調査・測量・設計・施工・検査の各プロセスで3次元データを用いる15の積算基準が導入されています。
その際に求められる「UAVを用いた公共測量マニュアル」などの知識を証明できる資格として、新たに登場したものがドローン測量管理士です。
i-Constructionとは
i-Construction(アイ-コンストラクション)とは、国土交通省が掲げる「生産性革命プロジェクト」に含まれる取り組みです。
調査・測量・設計・施工・検査・維持管理という、あらゆる事業プロセスにICT(情報通信技術)を導入し、建設生産システム全体の生産性向上を目指します。
ドローン測量の導入もまた、i-Constructionの一環です。
ドローンを用いて撮影した画像から3次元点群データを標準的な手法をまとめた「UAVを用いた公共測量マニュアル」、ドローンによる3次元測量を可能とする「3次元設計データ交換標準」などの新設により、i-Constructionの推進が行われています。
i-Constructionの目的としては、建設業界における労働力不足への対応や「きつい・汚い・危険(3K)」という労働環境のイメージの刷新が挙げられます。
また、その都度変わる現場環境や複雑な分業制により、生産性向上の施策を打ちにくいという課題の解決につなげるという狙いもあります。
運営機関「DSERO」とは
ドローン測量管理士の検定を実施する「DSERO(一般社団法人ドローン測量教育研究機構)」は、能力検定の他にもドローン測量に関する技術の教育・普及やドローン測量技術の開発・研究、ドローン測量における安全運用技術の研究などを行う団体です。
ドローン測量や地理空間情報の分野に関わる技術の教育や研究を通じてその内容を普及させることで、情報化社会における社会資本の整備・管理に寄与して豊かな国土づくりを目指すという目的を掲げています。
DSEROは現在(2024年10月)、「ドローン測量管理士」と「ドローン測量技能士」という2つの資格認定を行っています。
「ドローン測量管理士」と「ドローン測量技能士」の違い
ドローン測量管理士とドローン測量技能士は、それぞれ以下のような資格とされています。
ドローン測量管理士 | 測量結果を使う人の技術として、「適切に精度を管理」するための知識を養う |
ドローン測量技能士 | ドローンで測る人の技術として、「精度を管理できる実技能力」を養う |
ドローン測量において、ドローン測量管理士は「知識」、ドローン測量技能士は「技術」に特化したスキルを養い証明できる資格という違いがあります。
ドローン測量管理士の試験概要
ドローン測量管理士は、あらかじめDSEROへ申し込みを行ったうえで一次試験・二次試験・面接試験を受け、合格することで取得できます。
ここでは、試験の申し込みに際して知っておきたい基本情報をご紹介いたします。
受験資格
ドローン測量管理士の受験資格は、一次試験・二次試験それぞれで「業務経験」と「受験要件」という2つのカテゴリ別に設けられています。
一次試験
業務経験 | 受験資格(受験要件) |
---|---|
測量または3次元計測の作業・管理、土木施工計画や管理、官公庁での測量や工事発注・監督などの経験を有する者 | 以下のいずれかに該当する者 ・DSERO認定カリキュラムの合格者 ・国土交通省が発行する「無人航空機操縦者技能証明書」(ドローンの国家資格)の保有者 ・航空局のホームページに掲載された講習団体が発行する、技能証明認定証(ドローンの民間資格)などの保有者 |
二次試験
業務経験 | 受験資格(受験要件) |
---|---|
測量または3次元計測の作業・管理、土木施工計画や管理、官公庁での測量や工事発注・監督などの経験を有する者 | DSERO一次試験合格者 |
つまり、測量や土木施工計画など特定の業務経験があり、ドローンの国家資格または特定の認定資格を取得することで、ドローン測量管理士の試験を受けられるということです。
なお、DSERO認定校以外の操縦技能・安全運航の受講者は、業務経験の実績が分かる資料の提出が必要です。
一次試験に合格することで、二次試験の受験も可能になります。
ただし、前期一次試験の合格は同年の後期二次試験まで、後期一次試験の合格は翌年の前期二次試験までが有効期限とされているため、注意が必要です。
ドローンの国家資格と民間資格どちらを取得しておくべきか
現状としてドローンの国家資格と民間資格は共存しており、ドローン測量管理士の資格の取得が目的ならどちらを選んでも問題ありません。
ただし、国土交通省では2025年12月5日より国家資格を一本化すると発表しており、以降は民間資格が技能証明のエビデンスとして認められなくなります。
これに伴い、ドローン測量管理士の受験要件も変更が加えられる可能性があるため、注意が必要です。
ドローンの国家資格の内容や民間資格との違い、国家資格の一本化の詳細などは、以下の記事で詳しく解説しています。
申込み期間
ドローン測量管理士の試験は「前期」と「後期」に分けて実施されており、それぞれに設けられた期間内に申込みを済ませる必要があります。
2024年10月25日時点で公開されている、各試験の申込み期間は以下の通りです。
試験期間 | 試験 | 申込み期間 |
---|---|---|
前期 | 一次試験 | 2025年6月上旬~中旬 (2025年度実施予定) |
二次試験 | 2025年7月上旬~中旬 (2025年度実施予定) | |
後期 | 一次試験 | 2024年度10月上旬~中旬 (2024年度実施予定) |
二次試験 | 2024年度11月上旬~中旬 (2024年度実施予定) |
現在、2024年度前期の一次試験・二次試験は終了しており、後期二次試験のみ本年中の申込みが可能です。
そのため一次試験を受けたい場合は、2025年度の申込み期間まで待つ必要があります。
申込み期間はその都度DSEROのホームページで更新されるため、あらかじめ確認しておきましょう。
必要書類
ドローン測量管理士の受験申し込みは、DSEROのホームページでマイページを解説のうえオンライン手続きを行います。
一次試験の申込み方法は、画面の案内に沿って必要事項を入力していくというものです。
二次試験に関しては、申込み時に以下の書類が必要になるため、事前に用意しておきましょう。
書類 | 備考 |
---|---|
管理士二次試験申込書(様式1~2) | ・様式2-1、2-2:小論文 ドローン測量管理士として相応しい経験業務、応用能力などを確認するための試験 ・様式1-2:UAV(ドローン)測量に関する経験 UAV測量に関する経験が1年以上かつ、経験した測量業務を3件以上記載すること |
合格証または証明書 | 以下のいずれか ・DSERO認定カリキュラム合格証 ・国土交通省登録講習機関「無人航空機操縦者技能証明書」 ・航空局HP掲載団体における「民間技能認証」の認定証や証明書など |
管理士二次試験申込書については、DSEROのホームページからフォーマットをダウンロードできます。
各様式をダウンロードのうえ必要事項を記載し、PDF形式でマイページからアップロードしましょう。
受験料
一次試験・二次試験では、どちらも申込みと併せて受験料の支払いが必要です。
それぞれの受験料は、以下の通りとされています。
一次試験 | 税込10,000 円 |
二次試験 | 税込10,000 円 |
支払いは、DSEROのホームページを利用した以下2通りの方法が可能です。
- クレジットカード決済
- コンビニ決済
受験料を支払ったら、電子領収書を発行しておきましょう。
取得スケジュール(※令和6年後期)
2024年度(令和6年)後期における、ドローン測量管理士の認定試験のスケジュールは以下の通りです。
9月30日~10月19日 | 申込受付期間 |
11月2日(土) | 一次試験日 ※試験はDSEROで実施 |
11月11日~11月30日 | 二次試験受付期間 |
12月14日(土) | 二次(面接)試験日 |
2025年度以降のスケジュールは不明であり、その都度公開されることが見込まれます。
スケジュールはDSEROのホームページにも掲載されているため、確認しておきましょう。
試験会場
2024年度後期の試験では、一次試験はDSEROが指定した会場で行われます。
一次試験の実施が予定されている会場は、以下の2箇所です。
【東京】
測量年金会館
(東京都新宿区山吹町11番地1 中会議室)
【大阪】
たかつガーデン
(大阪府大阪市天王寺区東高津町7-11 3F-ローズ)
二次試験に関しては、ZOOMを使用したオンライン試験となるため会場の指定はありません。
ドローン測量管理士の取得の流れ
2024年度後期の場合、ドローン測量管理士の試験申し込みから資格を取得するまでの、大まかな流れと実施スケジュールは以下の通りとされています。
トータルにして、最短2ヶ月半程度で資格を取得できる見込みです。
合格発表は、一次試験・二次試験のどちらもDSEROのホームページで開示されます。
一次試験の合格は「次期の二次試験」まで有効なため、それまでに二次試験の申込みを済ませましょう。
ドローン測量管理士の試験内容
ドローン測量管理士の試験では、具体的にどのような範囲から出題され、どのような基準で合格が判定されるのでしょうか。
ここでは、一次試験・二次試験の内容や合格基準について解説いたします。
一次試験の概要
一次試験は合計50問の択一試験となっており、科目ごとに設定された水準以上の問題に正解すれば合格となります。
具体的な試験科目・問題配分は以下の通りです。
科目 | 問題配分 |
---|---|
技術者論理及び一般常識 | 5問 |
UAV機体と構造と要素技術 | 5問 |
UAV運航に関する安全基準 | 10問 |
UAV撮影(運航)計画 | 5問 |
UAVによる三次元測量 | 10問 |
SfM解析 | 5問 |
UAV測量による出来形管理 | 10問 |
なお、試験問題は「UAVを用いた公共測量マニュアル」や「測量法第34条で定める作業規程の準則」、「UAV搭載型レーザスキャナを用いた公共測量マニュアル」などの資料をもとに作成されています。
いずれも国土交通省などから公開されている資料なので、試験対策の際に読み込んでおくと良いでしょう。
試験の制限時間は100分とされており、時間配分にも注意しながら解答することが大切です。
二次試験の概要
二次試験では、レポートや小論文の内容から実務経験の有無や技量レベルが確認されます。
一次試験の合格通知時に合格科目に関する小論文の作成の提出について通知されるため、指定された字数の範囲内で作成のうえ二次試験の申込み時に提出しましょう。
提出した小論文に対し、文章力・経験・専門の技能に関する評価と採点が行われます。
面接試験の概要
二次試験の申込み後は、面接試験が実施されます。
事前に提出した小論文の内容に加え、以下5つの内容に関して、2名以上の面接試験官が面接を行います。
- UAV測量の基礎(写真・レーザ)
- UAV操縦技能レベルの確認
- UAV機器知識の確認
- UAV関連法規知識の確認
- その他UAVに関する一般常識や技術者倫理 等
また、業務を担当するために必要な知識や技術のレベルについても確認されます。
ドローン測量管理士の資格を登録する方法
二次試験に合格しただけで、正式に「ドローン管理測量士」を名乗れるわけではありません。
ドローン管理測量士の認定資格者となるために、登録手続きを済ませる必要があります。
また、登録には有効期限があるため、定期的に更新手続きも必要になります。
ここでは、ドローン管理測量士の新規登録手続き・更新手続きの概要ややり方について解説いたします。
新規登録の手続き
ドローン管理測量士の新規登録における、手続きの大まかな流れは以下の通りです。
自分で行うことは1~4までで、審査や資格台帳への登録はDSEROで行われます。
審査には10日程度、申請の受理から資格登録証が届くまでは1ヵ月程度かかります。
新規登録に必要な書類・費用
新規登録には、以下の書類が必要です。
- ドローン管理測量士の資格登録申請書様式
- 住民票の写し(PDF形式などで添付)
- DSERO認定資格登録証(交付済みの場合)
新規登録手数料に関しては、DSERO個人会員か個人会員以外かで金額が変わります。
それぞれの金額は、以下の通りです。
種別 | 登録手数料 |
---|---|
DSERO個人会員 ※年会費支払い済み | 20,000円 |
DSERO個人会員以外 | 29,000円 |
支払い方法は試験手数料の支払い時と同じく、クレジットカード決済かコンビニ決済が利用できます。
資格の登録の有効期限
ドローン測量管理士の新規登録には受付期間が限られており、「二次試験の合格年度から約4年」までの間なら手続きが可能です。
2024年度ドローン測量管理士の二次試験に合格した場合、新規登録の受付期間と資格の有効期限は以下の通りとされています。
項目 | 期間 | |
---|---|---|
登録受付 | 前期二次試験合格 | 2024年9月1日~2029年3月1日 |
後期二次試験合格 | 2025年1月1日~2029年3月1日 | |
登録期限 | 前期・後期二次試験合格 | 2029年5月31日 |
申請が受理された場合、登録日は申請月の1日とされます。
更新の手続き
ドローン測量管理士の資格を有効期限以降も維持する場合は、更新手続きが必要になります。
更新の際はただ申請を行うだけでなく、継続学習(CPD 取得)が義務付けられる予定です。
更新の大まかな流れは、以下の通りとされています。
資格更新に必要なe-ラーニングの講習内容
ドローン測量管理士の資格更新には、事前にマイページでe-ラーニング講習にて出題される問題に全問正解する必要があります。
2024年度に行われた更新対応e-ラーニングの内容は、以下の通りです。
- UAV運航に関する法規・安全基準など
- UAV撮影(運航)計画・実施など
- UAV測量技術など新技術に関してなど
上記の項目に基づく問題が出題され、合格すると合格所が発行されます。
そのうえで登録更新の申請を行えば、資格を更新することができます。
資格に必要な費用
資格更新の登録申請を行う場合、DSEROの個人会員なら登録更新料がかかりません。
個人会員以外の場合は、税込11,000円の登録更新料がかかります。
支払い方法は試験手数料や新規登録手数料と同じく、クレジットカード決済かコンビニ決済が利用できます。
ドローン測量管理士はDSERO認定カリキュラム校の受講がおすすめ
ドローン測量管理士における受験資格の要件を満たすには、DSERO認定カリキュラムを修了するかドローンの操縦技能を証明する国家資格または特定の民間資格の取得が必要です。
業務にドローンを活用するうえではドローンの操縦技能証明の資格も重要ですが、すぐにドローン測量管理士の資格を取得したい場合は認定カリキュラムを取り扱っているスクールの受講がおすすめです。
ここでは、DSERO認定カリキュラムを受講できる2つのスクールをご紹介いたします。
国際航業
センシングや建設コンサルティングなど多岐にわたる事業を展開している国際航業株式会社では、行政機関・法人企業向けにDSERO認定カリキュラムの講習を提供しています。
ドローン測量管理士コースの場合、DSEROが提示する各試験内容に合わせたカリキュラムに沿った座学を1日で学ぶことができます。
受講料は、税込88,000円です。
2024年10月現在は申込みができませんが、今後の試験スケジュールに合わせて申込み情報が開示される可能性があるため、受講を希望する方は随時国際航業のホームページを確認しておきましょう。
JUAVAC
全国でドローンスクール事業を展開しているJUAVACでは、「測量基本技術コース」の中級コースとしてDSERO認定カリキュラムの講習を提供しています。
初級コースを卒業またはそれと同等のスキルを有する人、測量の基礎知識及び実測の技能を有する人が対象です。
なお、対象外の人にはフォロー講習が実施されるため、必ずしも初級コースから受講すべきというわけではありません。
受講期間は2日間で、受講料は税込198,000円です。
ドローン測量管理士を取得すると何ができる?
ドローン測量に際して、ドローン測量管理士の資格取得は義務付けられていません。
しかし、測量関係の仕事で優遇されるなどのメリットに期待できます。
先述したように、ドローン測量管理士の資格取得を通じて測量結果を扱う人としてのハイレベルな管理能力が養われるだけでなく、そのスキルが客観的に証明されるからです。
従来のドローンスクールにも、一般的なドローンの知識・操縦知識に加えて、測量や点検など専門性の高い分野を学べる特化コースがあります。
しかしそれらを受講のうえスキルを習得しても、「ドローン測量の結果の管理能力」というピンポイントなスキルの高さを証明できるものは残りません。
これが、ドローン測量管理士と従来のドローン関連の民間資格との大きな違いです。
ドローン測量技能士の取得方法
ここでは、ドローン測量技能士の取得に必要な受験資格・試験内容などの詳細を解説いたします。
ドローン測量管理士とはどのような違いがある資格なのか、両者を比較する際の参考にしてみてください。
受験資格
ドローン測量技能士の資格を取得するには、「ドローン測量管理士」かつ認定校が実施する「技能士(写真)検定試験」に合格する必要があります。
あらかじめドローン測量管理士のスキルが身についていることが前提のため、国際航業などの認定校でも測量士資格の保有者の受験が推奨されています。
試験会場
ドローン測量技能士の検定試験は、受講しているDSERO認定校スクールにて行われます。
そのため、試験会場は受講先のスクールの住所となります。
試験概要
ドローン測量技能士の検定試験では、以下2つの検定科目を通して安全管理・運転技能・3次元地形モデルの作成に関する技能が評価されます。
- ドローン撮影(写真)技能
- 3次元データ(写真)解析
それぞれ1時間程度にわたり試験が行われ、ドローン撮影は6割程度、3次元データ解析は所定の精度をクリアすることで合格となります。
ドローン撮影技能の試験における考査内容としては、以下7つの確認項目があります。
確認項目 | 備考 |
---|---|
GCPの配置 | 標定点・検証点が適切に配置された計画となっているか確認する |
フライト計画作成 | 要求精度に応じたカメラ種別の選択、地上解像度を決定でき、「OL率」及び「SL率」※を適切に設定しているか確認する ※空中写真の重複率オーバーラップ(OL)と再度ラップ(SL)の重複の割合 |
フライト計画送信 | フライト計画をUAVに正常に送信できているか確認する |
ホバリングチェック | 最低限の操縦技能を有していることを確認する |
撮影実施 | UAV安全基準の「操縦者」に求められている役割が果たされているか確認する |
撮影データ回収 | 撮影画像データ回収時のポイントとなる事項が実施できているか確認する |
撮影データ確認 | 撮影された画像のチェックが十分に実施されているか確認する |
また、3次元データ解析の試験では、i-Constructionで設定された精度を現地計測で実施できる技能を有しているかを、認定校が定めた方法で確認されます。
受験料
ドローン測量管理士の試験は認定校スクールが各自で行うため、受験料も各校で異なる場合があります。
詳細は受講先の認定校へ確認しましょう。
ドローン測量管理士に関するよくある質問
最後に、ドローン測量管理士に関してよくある質問について解説いたします。
資格取得にかかる期間は?
ドローン測量管理士の資格取得には、最短で2ヵ月半程度の期間を要します。
ただし一次試験・二次試験は毎年2回ずつ行われるため、取得のタイミングを自由に決めることはできません。
管理士と技能士どっちを取得すべき?
「ドローン測量の結果を適切に管理するための知識」を身につけるのであれば、ドローン測量管理士の資格取得がおすすめです。
一方で、「適切な精度でドローン測量を行う技術力」を養いたい場合は、ドローン測量技能士の取得が適しています。
なお、ドローン測量管理士の試験はDSEROが実施しますが、ドローン測量技能士の試験はDSEROの認定校スクールが実施します。
所要期間や必要な費用などが変わる点も留意しつつ、取得する資格を選びましょう。
資格取得にトータルいくらかかる?
ドローン測量管理士の資格取得には、総額にして40,000円以上の費用がかかります。
費用の内訳としては、以下の通りです。
- 一次試験手数料
- 二次試験手数料
- 資格登録手数料
さらに、あらかじめ認定校での講習を受講する場合は各校が定めた受講料も必要です。
ドローン測量をする上でドローン測量管理士の資格は必須?
ドローン測量をするにあたって、必ずしもドローン測量管理士の資格は必須ではありません。
しかし、ドローン測量のデータを管理するために必要なスキルが身につき、そのスキルを客観的に証明できるというメリットがあります。
そのため、これから測量事業でドローンを活用したい方や測量分野で仕事をしたいドローン操縦士の方は、取得しておいて損はありません。
ドローン測量管理士の合格率は?
ドローン測量管理士の合格率に関しては、公開されていません。
過去問なども同様に公開されていませんが、ドローン測量管理士の受験資格には特定の実務経験や認定校の受講などが定められているため、初心者が簡単に取得を目指せる難易度ではないことが見込まれます。
まとめ
「ドローン測量管理士」は、測量分野へのデジタル技術の活用の推進に伴い登場した、比較的新しい民間資格です。
なお、受験資格の要件として明記されている通り、ドローン測量管理士は特定の業務経験を持ち、認定校スクールでの受講を修了またはドローンの操縦技能証明の資格を取得している人に向けた資格でもあります。
ドローン測量管理士の資格取得の主なメリットは、ドローンを用いた測量結果を扱う人として求められる知識の習得と客観的な証明ができるようになることです。
測量業務にドローンを活用したい事業者の方、ドローン測量士の仕事に有利な資格を取得したい方は、本記事を参考に取得を目指してみてはいかがでしょうか。
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