近年、カメラ付きドローンはホビー・産業分野のどちらにおいても急速に普及しているアイテムです。
ヘリコプターのように大掛かりな航空機を使わなくても、簡単かつダイナミックなアングルで誰でも空撮を楽しめる点がカメラ付きドローンの魅力と言えます。
しかしこれからドローン空撮にチャレンジしたいと思う方の中には、「初心者はどんな機体を選ぶべき?」「どうやったら上手く撮影できるの?」といった疑問を抱えている方も多いことでしょう。
そこで今回は、カメラ付きドローンの選び方・初心者にもおすすめな機種・ドローン空撮を上達させるポイントなどを徹底解説いたします。
ドローン空撮初心者の方が知っておくべき情報が盛りだくさんな記事となっていますので、ぜひ参考にしてみてください。
- 動画撮影できるドローンとは?
- 動画撮影目的のためのカメラ付きドローンの選び方
- おすすめのカメラドローン
- 動画撮影する際のポイント
動画撮影ができるドローンとは?
ドローンには様々な種類があり、機種によっては機体にカメラが内蔵されていることもあります。
一般的に「カメラ付きドローン」や「空撮ドローン」などと呼ばれており、機体を上空に飛ばしたまま写真や動画を撮影することが可能です。
詳細は後述しますが、自分で設定したルートを自動で飛行しながら撮影する機能などが備わっている機種もあり、併せて活用することで思うままの空撮が楽しむことができます。
また、人が立ち入ることが難しい場所での撮影や上空から広い視野で風景を撮影することができるため、初心者でもダイナミックな映像作品の制作が可能です。
「機体が入ることのできる場所なら狭所や高所でも撮影ができる」という特性を活かし、映像制作だけでなく建造物の点検・測量・救助活動など産業分野でもカメラ付きドローンが導入されるケースが増えています。
動画撮影が目的のカメラ付きドローンの選び方
幅広い分野で高まり続けるカメラ付きドローンの需要に伴い、数えきれないほどに多くの機種が登場しています。
しかし機種によって搭載されているカメラの性能や機能は異なるため、目的に合ったものを選ぶことが大切です。
ここでは、主に動画撮影を目的にカメラ付きドローンを購入する際の選び方について解説いたします。
カメラ画質
現在出回っている一般的なカメラ付きドローンの多くは、HD・フルHD・4Kのうちいずれかの解像度に対応したカメラが搭載されています。
動画撮影を目的にドローンを選ぶのであれば、YouTubeなどの動画サイトで標準的な画質となっているフルHD以上のカメラを搭載した機種を選ぶと良いでしょう。
高精細な動画を撮影することを重視したい方であれば、4Kカメラ搭載モデルもおすすめです。
ただし、カメラ性能が高いドローンほど値段も相応に高くなります。
さらにデータ容量も大きくなるため、別途micoSDカードも用意しておくと良いでしょう。
機体重量
詳細は後述しますが、屋外でドローンを飛ばす場合は「航空法」で定められた規制ルールを順守する必要があります。
その規制ルールの対象となるのが、機体重量が100g以上のドローンです。
100g未満のドローンでも注意するべき法規制はありますが、比較的自由に飛ばすことができます。
本格的な空撮に臨む前にドローンの操縦を練習したい方は、まず100g未満のドローンから選ぶことをおすすめします。
飛行時間
基本的にドローンはリポバッテリーを動力として飛行することができます。
機種ごとに対応しているバッテリーの性能も異なるため、連続飛行が可能な時間にも差が生じるため注意が必要です。
特にドローンで空撮を行う場合、飛行を続ける中で自分が理想とするアングルを見つけることができてもバッテリー残量が不足していれば一度交換をする必要があります。
じっくりと飛行しながら納得のいく動画を撮影するためにも、できるだけ長時間の飛行が可能なドローンを選ぶことをおすすめします。
なお、カメラ付きドローンの場合はバッテリー1本につき10分前後の飛行が可能なケースが一般的ですが、本格的な機種だと30分前後の飛行が可能なこともあります。
機能面
先述の通りドローンはカメラだけでなく様々な機能が搭載されており、その内容は機種によって異なります。
ご自身の操縦レベルや希望する飛ばし方に合った機能があるドローンを選ぶ必要がありますが、ドローン空撮初心者の方であれば以下のような機能が搭載された機種がおすすめです。
GPS機能
GPSを搭載したドローンは、人工衛星から取得した位置情報をもとに高度や水平姿勢を自動でキープすることが可能です。
これにより初心者がつまずきやすい操縦テクニックのひとつ「ホバリング」の難易度が下がるため、操縦に不慣れな方でも安定した飛行で動画撮影を実施できます。
ジンバル機能
ジンバルとは、1つの軸を中心として物体を回転させる回転台付きグリップのことです。
機体を傾けてもカメラが一定の向きでキープされ、動画撮影で起こりやすいブレを補正する効果があります。
ジンバルの中には「2軸」や「3軸」といった表記がされているものもありますが、これはどの方向に生じた揺れであれば対応できるのかが示されています。
例えば2軸ジンバルであれば縦方向と回転の揺れに対応し、3軸であれば縦・回転・横方向の揺れを感知するということです。
ジンバルが対応している方向が多いほど、ブレのない滑らかな動画を撮影することができます。
自動飛行・旋回機能
カメラ付きドローンの中にはアプリとの連携に対応しており、スマートフォンのアプリを通して設定したルートを自動で飛行する機能が備わっていることもあります。
高度を保って移動しながら風景を撮影したり、被写体を中心に円を描くように飛行しながら撮影したりと、操縦者のレベルにかかわらず風景や被写体を様々なアングルで動画に残すことが可能です。
自動追尾機能
「フォローミー機能」とも呼ばれる、機体が認知した動く被写体を飛行しながら追尾する機能です。
対象の被写体を設定すると、コントローラーを通して操縦しなくても自動で追ってくれます。
動く人や乗り物などに対し、人が追いながら撮影することが難しいアングルの撮影に最適です。
安全機能
屋外には障害物や風など飛行の安全性に影響を及ぼす要因が潜んでおり、操縦者の熟練度にかかわらず思わぬタイミングで墜落・衝突事故が起こるリスクは付いて回ります。
そのようなトラブルが発生するリスクを抑えたり、スムーズに対応することができるような機能が搭載されているドローンを選ぶと安心です。
ドローンにおける安全機能の代表例としては、自動で障害物を検知・回避する機能やバッテリー残量が低下したら自動的に帰還する機能などがあります。
動画撮影を行う場合のおすすめカメラ付きドローン
選び方として挙げたポイントを押さえつつ、動画撮影におすすめなカメラ付きドローン機種をご紹介いたします。
DJI Mini2
DJI製のコンパクトなカメラ付きドローンで、以前販売されていた人気シリーズ「Mavic」のアップグレード版にあたります。
機体に搭載されたカメラは4K/30fpsの動画撮影に対応しており、3軸ジンバルの採用により鮮明かつ滑らかな動画を撮影できること間違いなしです。
撮影した動画はSNSに共有することも可能で、専用のアプリからBGMやフィルターを付けるといった加工を行うこともできます。
コンパクトな機体とは裏腹に、最高高度3,000mまでの飛行や風速29~38km/hの風に耐えうるパワフルさも秘めています。
価格 | 59,400円~ |
サイズ | ・折りたたみ時:138×81×58mm ・展開時:245×289×56mm |
重量 | 199g |
カメラ画質(動画) | ・4K: 3840×2160 24/25/30fps ・2.7K: 2720×1530 24/25/30fps ・FHD: 1920×1080 24/25/30/48/50/60fps |
機能 | ・高度維持機能 ・自動飛行機能 など |
DJI Phantom 4 Pro V2.0
DJI製ドローン屈指の名機とも呼ばれる、「Phantomシリーズ」の現行モデルです。
2016年に発売されたPhantom4を、さらにバージョンアップしたモデルがPhantom 4 Pro V2.0となります。
障害物を自動的に検知して回避する機能や最大速度72km/hで飛行可能な「スポーツモード」など従来の機能を受け継ぎながら、障害物検知が可能な方向が追加されたり、
4K/60fpsの動画撮影が可能となったりとスペックが向上しています。
さらに超音波センサーよりも広範囲なエリアを検知可能な赤外線検知システムも搭載しており、映像制作の他にも測量や点検といった業務に導入されることが多いドローンです。
価格 | 207,680円~ |
サイズ | 289.5×289.5×196mm |
重量 | 1,375g |
カメラ画質(動画) | ・4K:3840×2160 24/25/30fps ・2.7K::2720×1530 24/25/30/48/50/60fps ・FHD:1920×1080 24/25/30/48/50/60/120fps ・HD:1280×720 24/25/30/48/50/60/120fps |
機能 | ・高度維持機能 ・障害物回避機能(5方向検知) ・自動追尾機能 ・自動帰還機能 |
DJI Inspire 2
DJIから販売されている一般消費者向けドローンの中でも、特にスペックが高いと言われているプロ仕様の機種です。
Inspire 2に内蔵されたカメラは最新の「ビジュアル・トラッキング・アルゴリズム」が採用されており、機体がどこを向いていてもカメラは被写体のみ捉え続けることができます。
さらにカメラのジンバルと機体はそれぞれ別のコントローラーで制御可能となっており、1人はカメラのアングルを調整し、1人は機体の操縦に専念するといった運用で安全に空撮を行えます。
なお、対応しているモデルであれば手持ちのカメラを装着して空撮することもでき、より高画質な動画の撮影にこだわりたいというプロのカメラマンにも最適な機種です。
価格 | 396,110円~ |
サイズ | 427×317×425mm |
重量 | 3,290g |
カメラ画質(動画) | 別売り(対応:Zenmuse X7・Zenmuse X5S/・Zenmuse X4S) |
機能 | ・高度維持機能 ・障害物回避機能 ・自動飛行機能 など |
Ryze Tech Tello
Ryze TechがDJIから技術提供を受けて開発した、カメラ付きのトイドローンです。
本体重量は100gに満たないため、航空法の規制対象とならず比較的自由な飛行を楽しむことができます。
カメラは720PのHD画質で他のカメラ付きドローンよりも性能がやや低いですが、高度維持機能や自動旋回機能の他、手から機体を放り投げるとそのまま飛び始める機能など、初心者に嬉しい機能が豊富に搭載されています。
また、EIS(電子式映像ブレ補正)を搭載しており、トイドローンでありながら滑らかで安定した動画の撮影が可能です。
多機能・価格の安さ・優れた操作性を兼ね備えたTelloは、初めてドローンに触れる方の入門機としておすすめです。
価格 | 12,980円~ |
サイズ | 98×92.5×41mm |
重量 | 80g |
カメラ画質(動画) | HD720p/30fps |
機能 | ・高度維持機能 ・自動飛行機能 ・ジェスチャー操作 など |
DJI MAVIC MINI
MAVIC MINIは、DJIのMavicシリーズにおいて特にコストパフォーマンスの高いモデルと言える機種です。
アーム部分を折りたたむとスマートフォン程度のサイズに収まる小型ドローンですが、カメラは1/2.3インチCMOSセンサーを搭載しており2.7K動画の撮影が可能な性能となっています。
また、GPSとビジョンセンサーが飛行に安定感をもたらし初心者も安心して操縦することができます。
現行モデルであるMavic3ほどのスペックはなくとも、手が届きやすい価格の空撮用ドローンを求める方におすすめな機種です。
価格 | 46,200円〜 |
サイズ | ・折りたたみ時:140×81×57mm ・展開時:245×289×55mm |
重量 | 199g |
カメラ画質(動画) | ・2.7K:2720×1530 24/25/30fps ・FHD:1920×1080 24/25/30/48/50/60fps |
機能 | ・高度維持機能 など |
Parrot ANAFI
民生用ドローンのパイオニアと言われているフランスのドローンメーカー、Parrotのカメラ付きドローンです。
Sony製1/2.4 2100万画素 CMOSセンサーと4K HDRカメラを搭載しており、シャープで高精細な動画を撮影することができます。
さらに180°回転ジンバルや2.8倍ズーム機能も採用し、あらゆるアングルでの撮影を容易とするため建造物の点検業務などにも役立ちます。
軽量・コンパクトな機体でありながら、最大16.6m/sの耐風性能を備えており最高55km/hの高速飛行も可能という動力性能も魅力です。
価格 | 99,000円~ |
サイズ | ・折りたたみ時:244×67×65mm ・展開時:175×240×65mm |
重量 | 320g |
カメラ画質(動画) | 4K/25fps |
機能 | ・高度維持機能 ・自動帰還機能 など |
DJI Inspire 1 v2.0
DJIのフラッグシップモデルとされていた「Inspire 1」がバージョンアップした機種です。
従来モデルと同様に360°回転可能な4Kカメラを搭載しており、機体とカメラはそれぞれ別のコントローラーで制御することができます。
さらにInspire 1 v2.0ではモーターの性能が向上し、よりパワフルで柔軟性に富んだ操作性を体感できることが特徴です。
機体設計も見直され、耐久性の向上と軽量化も実現しています。
価格 | 246,400円~ |
サイズ | 438×451×301mm |
重量 | 2,845g |
カメラ画質(動画) | ・4K:3840×2160 24/25/30fps ・FHD:1920×1080 24/25/30/48/50/60fps ・HD:1280x720p 24/25/30/48/50/60fps |
機能 | ・高度維持機能 ・自動帰還機能 など |
Yuneec Typhoon Q500 4K
中国やアメリカを中心に人気の高いドローンメーカー、Yuneecの4Kカメラ付きドローンです。
2014年に発売された「Typhoon Q500」の上位機種にあたり、3軸ジンバルと4Kカメラを一体化のうえ搭載していることが特徴です。
また、内蔵されたGPSにより法律で飛行が禁止されているエリアや操縦者の至近距離での飛行が制限されており、法律を遵守した安全な飛行を実施しやすくなっています。
付属品として手持ちグリップがセットになっており、機体からカメラを取り外して地上での撮影を楽しむこともできます。
価格 | 165,000円~ |
サイズ | 565×420×240mm |
重量 | 1,700g |
カメラ画質(動画) | 4K |
機能 | ・自動飛行機能・自動追尾機能 など |
G-Force Leggero GB181
日本のラジコンメーカーであるG-Force製の、カメラ付きトイドローンです。
コンパクトな機体に搭載されたカメラは4K画質の写真と2K画質の動画撮影に対応した性能を備えていながら、価格は1万円程度と非常にコストパフォーマンスが高い機種と言えます。
機体底部に配置されたボトムカメラにはⒷジョンセンサーが搭載されており、映像のズレを検知すると姿勢を自動的に制御します。
操縦を止めるとその場で自動的にホバリングする機能も相まって、初めてドローン空撮に挑戦する初心者におすすめな機種です。
重量も100g未満なので、航空法の規制対象にならず気軽に飛ばすことができます。
価格 | 11,200円~ |
サイズ | 136×64×102mm |
重量 | 60g |
カメラ画質(動画) | 4K |
機能 | ・高度維持機能 など |
Holy Stone HS700E
子供から大人まで楽しめる、リーズナブルな初心者向けドローンを数多く生み出すHoly Stone製のカメラ付きドローンです。
同社製ドローンの中でもサイズがやや大きめですが、広角130°と広範囲を見渡せる4Kカメラを搭載している高性能なモデルです。
ブラシレスモーターによる優れた耐風性能と動力性能を兼ね備え、備え付けと予備のバッテリーを合わせると最大42分間と長時間の飛行を行うことができます。
また、バッテリー残量が不足すると自動的にホームポイントへ帰還する機能も搭載されており、飛行中にロストしてしまうリスクも抑えられています。
価格 | 42,290円~ |
サイズ | 380×230×125mm |
重量 | 557g |
カメラ画質(動画) | 4K:3840×2160 |
機能 | ・高度維持機能 ・自動帰還機能 ・自動追尾機能 など |
DJI FPV Combo
多くのFPV対応ドローンは別途コントローラーを用意したり、パラメーター調整をしたりする必要があります。
その一方でDJI FPV Comboは、FPV機能を搭載したドローン本体に加え専用のコントローラーやFPVゴーグルがセットになっています。
使用している電波帯は2.4GHzなので無線免許を取得する必要もなく、購入後は誰でもすぐにFPV飛行を楽しむことができます。
カメラは1/2.3インチCMOSセンサーを搭載し、最大4K60fpsの動画撮影を可能とする性能を備えています。
また、電子ブレ補正システムRockSteadyにより、映画を思わせる滑らかでハイクオリティな動画となること間違いなしです。
価格 | 118,800円~ |
サイズ | 184×122×110mm |
重量 | 420g |
カメラ画質(動画) | ・4K:3840×2160 50/60fps ・FHD:1920×1080 50/60/100/120fps |
機能 | ・高度維持機能 ・障害物回避機能 ・緊急ブレーキ機能 |
Potensic ATOM SE
高スペックかつ低価格なドローンを多く生み出しており、世界各国で人気を集めているトイドローンメーカーのPotensic製カメラ付きドローンです。
広角118°の4Kカメラの他、Potensicが独自開発したShake Vanish EISブレ補正機能も搭載されており鮮明で滑らかな動画を撮影することができます。
GPSとGLONASSを利用した衛星測位システムや機体下方のビジョンカメラ・TOFセンサーを採用していることも特徴で、屋外・室内問わず安定した飛行が可能です。
他にも自動旋回機能・自動追尾機能・ワンキー操作によるリターン機能・自動帰還機能など操作性や安全性を高める機能が豊富に搭載されており、初心者でも安全かつ簡単にハイクオリティな映像を制作できるドローンです。
価格 | 39,990円~ |
サイズ | ・折りたたみ時:88×143×58mm ・展開時:300×242×58mm |
重量 | 1,480g |
カメラ画質(動画) | ・4K 30fps・2.7K:30fps・フルHD:30/60fps |
機能 | ・高度維持機能 ・自動旋回機能 ・自動追尾機能 など |
ドローンで動画を撮影する際に知っておくべきこと
ドローン空撮は様々なメリットがある一方で、「事前知識がなければ法律に抵触するリスクがある」という点に十分な注意が必要です。
先述した「選び方」の中でも触れましたが、ドローンは機体重量が100gを超えると「航空法」の規制対象となります。
航空法では特定の場所・方法での飛行が制限されており、場合によっては国土交通省へ許可申請を行わなければなりません。
また、重量にかかわらずすべてのドローンは「小型無人機等飛行禁止法」の規制対象となるためその内容も理解しておく必要があります。
過去に違法とみなされる場所・方法でドローンを飛ばした結果、逮捕となった事例も複数あるため、ドローンを飛ばす前に必ず法規制の理解を深めておきましょう。
他にも自治体ごとに定められた条例違反となったり、プライバシーの侵害となる写真・動画を撮影したりしないように心がけることが大切です。
ドローンに関する法規制は以下の記事で詳しく解説していますので、併せて参考にしてみてください。
カメラ付きドローンで最高の動画撮影をするためのポイント
ドローンは地上を走るラジコンとは操作感がまったく異なるだけでなく、上空からのカメラアングルを調整する感覚に慣れるまでは練習を要します。
ドローン初心者の方が空撮を行う場合、以下のポイントを意識しながら練習してみましょう。
動きや速さを一定に
ドローン空撮を行う上で特に重要なポイントが、動き・速度を一定に保つことです。
急に減速や加速をすると機体が振動し、映像が乱れる場合があります。
一定の速度で動くには、撮影位置を決めたうえでコントローラーのスティックの角度を固定することが大切です。
ただしスティックを傾ける力加減や固定させる感覚をすぐに身に付けることは難しいため、何度も練習を重ねる必要があります。
目線の高さから徐々に上げていくと迫力ある映像が撮れる
空撮においては前進・後進が基本的な動きとなりますが、これに「上方向」の動きも加えると映像のバリエーションが増えます。
まずは目線の高さからスタートし、徐々に高度を上げてみましょう。
人の目線で捉えきれる視界が一気に開けて、周囲の自然を雄大に映すことができます。
構図をしっかりと考える
どんなに美しい風景や個性的な被写体でも、やみくもに撮影しただけではその魅力を十分に伝える映像に仕上げることはできません。
動画・写真のどちらにおいても、事前に全体の構図を考えておくことが大切です。
風景や被写体をどのようなバランスで配置するかを意識してみましょう。
動画や写真の構図は撮影者のセンスに左右される要素でもありますが、そのセンスは基本的な技法を理解したうえで経験を積めば少しずつ磨かれていきます。
ホバリングの技術を高める
ホバリングとは、機体を空中で静止させる操縦テクニックです。
ドローン空撮においては、道行く人・車や雲の流れなど常に動き続けるものを撮影する際に役立ちます。
また、ひとつの動作ごとにホバリングで静止すれば後から編集しやすくなるという効果もあります。
高度維持機能つきのドローンであれば操縦に不慣れな方でも簡単にホバリングを行うことができますが、機能に頼りきりでは技術が上達しません。
また、GPSが切断されたり風で機体が流された場合、自分で自由に機体を制御できなければ対応しきれず墜落や衝突事故につながるリスクもあります。
ドローンで安全かつ安定した動画を撮影するためにも、事前にホバリングのテクニックを身に付けておきましょう。
YouTuberが公開している動画を参考に構図やストーリーを学ぶ
ハイクオリティな動画に仕上げるコツは理論的な情報だけで身に付くものではなく、実際に目で見てようやく理解できる部分もあります。
近年はYouTubeに数多くのクリエイターがドローンを用いた動画を投稿しているため、様々な動画を見てどのような構図・ストーリーに仕上げているのかを学ぶことをおすすめします。
【おすすめyoutube動画1】風景を映す際の基本的なカメラワークや編集をチェック
DJI Sparkを使い、河川敷周辺の風景や撮影者本人を映した動画です。
先述した、目線の高さから上昇するカメラワークを多く用いて広範囲の風景を映像に収めています。
真上からのアングルから撮影者本人を映したり、時に倍速編集を織り交ぜていることもポイントです。
ドローン空撮の際はどのように機体を動かせば良いのか、DJI Sparkは空撮用ドローンとしてどのような性能を発揮するのかを知りたい方におすすめな動画です。
【おすすめyoutube動画2】田んぼアートをドラマチックに魅せるこだわりの編集
DJI Phantom3を使った空撮で、ギネス記録にも登録された行田市小針の田んぼアートを映した動画です。
光の当たる稲の上を水平移動しながら映したり、徐々に上昇して田んぼアートの全貌を見せたりと、田んぼアートの世界に引き込まれるようなカメラワークとなっています。
BGMに合わせた各カットの移り方にも注目です。
YouTubeでは撮影テクニックを学べる動画も多い
映像作品としての動画だけでなく、以下のようにドローンを使った空撮テクニックを解説している動画も複数あります。
【おすすめYouTub動画3】ドローン空撮の基本的な技法がまとめられたシンプルな動画
以下6つの空撮技法が3分弱にまとめられたシンプルな動画です。
- 横移動
- 前進(俯瞰)
- 上昇(俯瞰)
- 後進(チルトアップ)
- 下降(チルトアップ)
- ノーズインサークル
- 対象通過
- 低空飛行
- リヴィールショット
各技法で異なる風景や被写体が映されているため、自分が撮影してみたい動画に最適な技法を選ぶ際の参考にもなります。
【おすすめYouTub動画4】ドローンで映画のような動画を撮影する方法を準備段階から学べる
動画クリエイターであると同時に、「動画っ校」という映像クリエイター向けのYouTubeチャンネルで撮影テクニックなどを解説している那須裕介氏の動画です。
ドローンを使って映画のようにドラマチックな動画を撮影すれば良いのかを、ドローンの準備・設定の段階から撮影までを包括的に解説しています。
撮影技術だけでなく、そもそもドローン空撮を行うにあたって何を準備すれば良いのか?ドローンを自在に操りながら撮影するにはどうしたら良いのか?といった初歩的な疑問も一気に解決できることでしょう。
空撮はもちろん、ドローンの操縦そのものが初めてという方におすすめです。
【おすすめYouTub動画5】プロのクリエイターがおすすめするショットと操縦方法が一度に見られる
プロの映像クリエイターとして活躍している伊藤ノリ氏による、おすすめの空撮テクニックと操縦方法の解説動画です。
美しい風景を、見る人の目を引くような動画として残すにはどのようなショットで撮影すれば良いのかという点について分かりやすく解説しています。
実際にコントローラーを持った手元を映しながらの解説なので、視覚的にテクニックを学べる動画になっています。
YouTubeにアップされているドローン撮影動画を見るだけでも参考になる
上記でご紹介した動画以外にも、YouTubeにはドローンを活用した魅力的な映像作品が数多く投稿されています。
解説動画で基礎的な知識やテクニックへの理解を深めつつ、ドラマチックに見せることを重視した映像作品も見て楽しみながら構図・ストーリーを参考にすると良いでしょう。
撮影する風景や被写体によって、活用するべき撮影テクニックは異なります。
今後自分で撮影してみたい風景・被写体のワードと併せて検索すると、より参考にしやすい映像作品を見つけることができます。
空撮でより美しく映える「桜」や「花火」について参考になる映像作品をご紹介している記事もありますので、こちらもぜひご覧ください。
まとめ
カメラ付きドローンで撮影すると、美しい自然はもちろん日頃から何気なく見ていた風景も迫力満点な映像作品に仕上げることができます。
しかし一口にカメラ付きドローンといっても、機種ごとに操作性や搭載されている機能は異なります。
予算だけでなく、各機種の特性にも注目しながらご自身が本当に行いたい撮影を叶えてくれるドローンを見つけることが大切です。
空撮に慣れていない方は、YouTubeなどの動画サイトでも様々なクリエイターが投稿している空撮映像も参考にしてみてください。
また、国内でドローンを飛ばす場合は航空法や小型無人機等飛行禁止法などの法規制も理解する必要があることを留意しておきましょう。
人が立ち入ることが難しい視点から壮大な景色を見せてくれるドローンで、安全に空撮を楽しみましょう。
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