ドローンは、どんな開発者の手によって生まれ、どのように発展を遂げてきたのでしょうか?今でこそ産業分野だけでなく、個人で手軽に空撮を楽しめるまで進化していますが、もともとのドローンの開発者は一体誰なのでしょうか?
本記事では、ドローンの開発者についてと、ドローンが軍事・民間・ホビーと枝分かれしていくまでの歴史を解説していきます。
ドローンは軍事利用目的で開発された
メディアに大きく取り上げられるようになってから日が浅いドローンは、生まれたのもここ数年なのではないかというイメージが強い技術です。ですが、元々ドローンは軍事利用目的で第二次世界大戦中には開発されていました。ドローンという概念が開発者によって生み出されたのは、約70年も昔の話なのです。
そのようなルーツをもつドローンが、いったいどのようにして民間・産業に幅広く活用されるに至ったのか、解説していきましょう。
軍事機密のため、ドローンの開発者は非公開
無人航空機、つまりドローンという概念を生み出した開発者が誰なのかは、残念ながら軍事機密により非公開となっています。また、先ほどドローンは70年以上前に開発されたと伝えましたが、実際の所、第二次世界大戦中には実用化までには至りませんでした。
このような、莫大な人的資源と予算を投じて進められた無人航空機は、戦後も軍事利用が進められ、標的としての用途や魚雷の投下など、小規模な範囲での実用化が徐々に進行していきました。
さまざまな開発者により、現在でも軍事利用が進む
1995年、有名な軍事用ドローン「RQ-1 プレデター」が開発され、無人航空機(UAV)という存在が一気に注目を浴びることになりました。実際に、イラク戦争でこのプレデターは実績を積み、その後アメリカ軍は着々と攻撃機をドローンに置き換えています。具体的に、2023年までには、攻撃機の1/3が無人機として配備される模様です。
軍事としてはこのようなルーツを辿ったドローンですが、現在では、DJI社の一般向け商用ドローンが中東のテロ組織ISILに利用されるなど、より違った展開を見せています。DJI社はこれを受け、イラク・シリアの紛争地帯全域をGPSで飛行禁止区域に指定しました。
以上が、ドローンの開発者についての知識と歴史、軍事利用での変遷ですが、民間利用でのドローンはどのように進化していったのでしょうか?
下記で解説していきます。
商用ドローンは2010年に発表したParrot社の「AR.Drone」が初
われわれがイメージする「ドローン」は、空撮やラジコンとしての用途が主な一般向けドローンだと思われます。こうした商用ドローンの存在を世に知らしめたのが、2010年にフランスのParrot社によって開発・販売された「AR.Drone」です。
初代AR.Droneが搭載していた「iPhoneやiPadにアプリをダウンロードして操縦する機能」は、今でこそ多くのドローンに受け継がれていますが、当時は革新的な機能として、ラジコン業界やガジェット業界をかなり騒がせました。
本体スペックも、6軸ジャイロや超音波センサー、FPV飛行を有するなど、現在のドローンと比較しても見劣りしないものに仕上がっています。
このように現在の「ドローン」は、開発者の手によって2010年にはすでに商品として存在していたのです。
日本国内では世界に先駆けて産業用ドローンの開発・実用化がすすむ
一方、1970年台から日本ではさまざまな開発者によって、産業用ドローンの実用化は進められてきました。実際に、1987年に世界で初めて産業用無人ヘリコプターを開発・販売したのも、日本のヤマハ発動機です。
現在では、農薬散布をはじめ、空撮サービスや測量、点検、物流など、日本の産業用ドローンの市場規模はますます拡大しています。2021年には1676億円にまで達すると言われているドローン市場は、これからも成長し続ける分野といえるでしょう。
まとめ
軍事利用という当初の目的から、ドローンは開発者の手によって軍事・産業・ホビーと枝分かれしてきました。特に産業分野の広がりは凄まじく、人的資源の効率化という観点から、ほとんどの業界が恩恵を受けるとみられています。
さまざまな開発者によって進化を続けるドローン。いつか一家に一台、ドローンが普及する日が到来するかもしれません。
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