2016年にドバイで行われたドローンレースの世界大会を見てFPV(一人称視点)飛行に興味を持った方も多いでしょう。ですが、ドローンのFPVゴーグルは日本ではほぼ販売されていないため、ゴーグルの相場やおすすめなどが非常にわかりにくくなっています。
本記事では、まずはFPVをやってみたいという方向けに、1万円以下で購入可能なドローン入門用FPVゴーグルを紹介。国内でFPV飛行をする際の注意点についても触れていきます。
ドローンのFPVゴーグルは「5.8GHz帯」の無線電波を使用
ドローンとFPVゴーグルを手に入れて、空に飛び立つ前に知っておくべきことがあります。それは、FPVゴーグルに使われることが多い「5.8GHz帯」の無線電波に関する注意点です。
無線電波は大きく分けて2.4GHz帯と5GHz帯(5.6~5.8GHz)の2種類があり、このうち日本国内で、「空中での利用において」許可の必要なく使えるのは2.4GHz帯です。日本での電波法において、5.8GHz帯を合法的に利用するには、
・「第4級アマチュア無線技師」免許
・無線局の開局
この2点が必要です。さらに、FPVゴーグルをつけてのドローン操縦は目視外飛行にあたるため、総重量200g以上の機体を屋外でFPV飛行させるには、このうえで国土交通大臣の許可が必要です。
日本の屋外で総重量200g以上の機体を使ってFPV飛行をしようとするなら、これだけのハードルをくぐり抜けなくてはなりません。とはいえ、アマチュア無線技士免許は難しくなく、無線局の開局手続きなどもさまざまなサポートやノウハウがありますので、根気よくやっていきましょう。
余談ですが、スマートフォンをはめ込んで使うタイプの疑似FPVゴーグルのようなものであれば、2.4GHz帯の電波を利用するため免許取得や開局は必要ありません。
では、「FPVゴーグルをつけた飛行にはこれだけの準備と手続きが必要」ということがわかったうえで、おすすめのドローンFPVゴーグルを紹介していきましょう。
おすすめの1万円以下、ドローン入門用FPVゴーグル4選
先述のとおり、日本では規制が厳しい関係上、ドローンのFPVゴーグルは海外メーカーのみ販売しています。ですが、入門機ならだいたい6,400円前後から日本のamazonでも購入でき、ハードルは高くないので安心してください。では、チェックしていきましょう。
【Eachine】VR-007 Pro
安価ながら、操作性の高さとドローンの速度や高度を表示してくれる機能、バッテリー込みで241gという軽さなど、入門機としてはかなりパフォーマンスの高い製品です。解像度が480×272pxと粗いので、FPVをとりあえず体験したいという方におすすめです。
https://www.amazon.co.jp/dp/B071JFBS5K/
【Eachine】EV800
VR-007と比べて多少重くなりましたが、480×800pxのHDディスプレイを備えているゴーグルでは最安価の機種。視界も透明度も良好で、ドローンFPVゴーグルによる体験の質とコスパの良さを両立したいという方には最もおすすめできます。
https://www.amazon.co.jp/dp/B071FTGKRL/
【Diggro】5.8G 40CH FPVゴーグル
171gと軽量な、解像度500×300pxのゴーグルです。上記2機種と同様にワンタッチでチャンネル調整ができ、使い勝手は良好といえます。
https://www.amazon.co.jp/dp/B075L8RHK2/
【HolyStone】VRゴーグル
非常に人気の高いホビードローンを多数開発・販売している「HolyStone」から、FPVと同様の飛行ができるドローンゴーグルです。スマートフォンを装着して飛行するタイプで、2.4GHz帯の電波を利用しているため、免許取得・開局の必要がありません。
HolyStone製トイドローンと合わせて購入すると、手軽にFPVが楽しめます。
https://www.amazon.co.jp/dp/B01M5GNMKO/
まとめ
国内でFPVゴーグルを着けてのドローン飛行はハードルが高いものの、その没入感と楽しさは他のどのホビーにも引けを取りません。国内での開発は行われていませんが、日本amazonで1万円以下から購入可能という点を知っておけば、FPVゴーグルでのドローン飛行のハードルがグッと下がってくるでしょう。
趣味としてのFPVドローンレース、ぜひ挑戦してみてください。
この記事と一緒によく読まれている記事
-
ドローンショーの仕組みを解説!演出や操縦はどうやっている?
-
ドローンを使ったスマート農業を解説!農業用ドローンの主な用途とは?
-
ドローンの免許(国家資格)の取得には年齢制限がある?何歳から取得できる
-
水中ドローンの操縦に免許は必要?水中ドローンに関する資格を解説
-
ドローンの操縦に無線技士の資格は必要?必要なケースや資格の取得方法を解説!
-
ドローン測量管理士とは?新しく登場したドローン測量の資格を取得する方法を解説!
-
海でドローンを飛ばす際の規制や必要な許可申請は?海で飛ばす時のルールを解説
-
ドローン国家資格の取り方を解説!取るまでの手順や取得期間はどれぐらい?
-
ドローン国家資格の難易度は高い?試験の合格率や勉強時間はどれぐらい?
-
ドローンを使った橋梁点検とは?メリット・デメリットや橋梁点検で使用される新技術を解説!
-
ドローンの目視外飛行は飛行許可が必要?目視外飛行を行う条件や練習方法を解説!
-
100g未満のドローンを飛ばせる場所を解説!チェックすべき法律や飛行ルールは?