近年登場したドローンには、被写体を設定することで、その被写体を自動で、しかも一定距離を保ちながら追尾してくれる機能を持つ機種があります。「フォローミー」や「アクティブトラック」などと呼ばれるそれらの追尾機能は、ドローンの操縦におけるハードルをさらに引き下げることになりました。
今回はドローンの追尾機能についてご紹介していきます。
自撮りに便利なドローンの追尾機能(フォローミー)
たとえば、車に乗っている人を撮ろうとするなら、「車の運転手」と「ドローンの操縦者」の最低2人が必要になります。ですが、ドローンの自動追尾機能であらかじめ車を被写体に設定しておけば、一人でも「走る車を後ろから追う映像」が撮れるのです。
イメージとしては、以下の動画がぴったりでしょう。
参照:ドローン自動追尾でドライブ空撮01-DJI Phantom 4
実際、動くものを正確に追いかけるのは並大抵の連携や技術ではうまくいきません。ドローンの追尾機能の登場によって、動きのある映像が非常に撮影しやすくなったといってよいでしょう。
スポーツ中継、旅行先でのライブ配信など、ドローンの自動追尾機能の活かし方とは
ドローンの自動追尾機能の活用法のひとつとして、ボールを被写体に設定することによるスポーツ中継、練習風景の空撮が挙げられます。俯瞰視点による映像は、練習効率向上の大きな助けとなるのではないでしょうか。
他にも、自分自身をドローンに追尾させることで、自分でカメラを持つことなくライブ配信なども行えます。犬や猫、子供などが無邪気に走り回っている映像を撮るときにも良いのではないでしょうか。
もちろん、航空法を遵守したうえでドローンは扱わなくてはなりませんが、このようにドローンの可能性をさらに広げる機能として、追尾機能は注目しておきたいところです。
それでは、追尾機能を搭載したおすすめのドローンを紹介していきましょう。
追尾機能を搭載したおすすめのドローン4選
追尾機能は、主にDJI社のドローンに多く搭載されています。比較的安価なドローンとしては、「DJI Spark」「DOBBY」「Bebop2」などがあります。
一方、ミドル~ハイクラスのドローンであれば、「DJI Mavic Pro」がおすすめです。それでは、詳しくチェックしていきましょう。
DJI Spark
Sparkは手のひらサイズのミニドローンです。非常に人気の機体で、機体重量が299gとコンパクトなため、ドローン初心者にもおすすめです。
特徴として、最大時速50kmでの飛行が可能なため、速度のある被写体の追尾にも適しています。バッテリー容量と機体サイズはトレードオフであることが多いですが、このSparkはコンパクトサイズでありながら公称16分間の飛行が可能です。
カメラ性能も一般用途では申し分ない、有効画素数1,200万画素での撮影が可能。動画は1080/30fpsと、総じてコストパフォーマンスに非常にすぐれた機体といえるでしょう。
DOBBY
「セルフィードローン」をドローン市場に認知させた、重量199gの超小型ドローンです。やはりなんといっても、重量199gという国内での航空法規制対象外であるサイズが魅力的。周囲に気をつければ、都内でも飛行させることができてしまいます。
ドローン追尾機能「フォローミー」や、顔認識モード、4K/30fpsでの動画撮影が可能なカメラなど、数々の妥協のなさは、自撮りの最終兵器としても名高いです。手軽に飛ばせる追尾機能を持つドローンが必要であれば、DOBBYを購入しておきましょう。
Bebop 2
別売のサードパーティ製アプリ「follow me Bebop」を利用することで、高精度での自動追尾を実現したドローンです。アプリは960円で購入する必要がありますが、その追尾精度はハイエンド機並となります。
重量500gのコンパクトサイズに、公称25分の飛行、最高時速60kmのフライト時間やフルHD、さまざまな飛行アシスト機能を備え、リーズナブルながら非常に安定度の高いモデルとなっています。
DJI Mavic Pro
Mavic Pro(マビック プロ)は、「Spark」を300gほど重く、ある程度サイズも大きくした代わりに、機体性能をかなり底上げしたコンパクトドローンです。
最大時速64kmでの飛行、公称27分(実質20分程)の飛行時間、4K/30fpsで動画撮影可能な3軸ジンバル搭載カメラなど、空撮機としての完成度は申し分ありません。
Sparkと違い、本格的にドローンを趣味とするなら、まずMavic Proを買って間違いはないでしょう。もちろん、ドローン追尾機能も搭載しています。
まとめ
ドローンの自動追尾機能の利点は、「動く被写体を撮影するのが非常に楽」「楽しみ方がかなり広がる」「操縦のハードルが下がる」などさまざまです。これから搭載機種が増えれば、ますますポピュラーな機能になっていくのではないでしょうか。
今回紹介したドローンは、基本性能も優れているものばかりです。気になっているものがあれば、チェックしてみてはいかがでしょう。
この記事と一緒によく読まれている記事
-
ドローンショーの仕組みを解説!演出や操縦はどうやっている?
-
ドローンを使ったスマート農業を解説!農業用ドローンの主な用途とは?
-
ドローンの免許(国家資格)の取得には年齢制限がある?何歳から取得できる
-
水中ドローンの操縦に免許は必要?水中ドローンに関する資格を解説
-
ドローンの操縦に無線技士の資格は必要?必要なケースや資格の取得方法を解説!
-
ドローン測量管理士とは?新しく登場したドローン測量の資格を取得する方法を解説!
-
海でドローンを飛ばす際の規制や必要な許可申請は?海で飛ばす時のルールを解説
-
ドローン国家資格の取り方を解説!取るまでの手順や取得期間はどれぐらい?
-
ドローン国家資格の難易度は高い?試験の合格率や勉強時間はどれぐらい?
-
ドローンを使った橋梁点検とは?メリット・デメリットや橋梁点検で使用される新技術を解説!
-
ドローンの目視外飛行は飛行許可が必要?目視外飛行を行う条件や練習方法を解説!
-
100g未満のドローンを飛ばせる場所を解説!チェックすべき法律や飛行ルールは?