ドローンはなぜ飛ぶ?機体制御や前進・旋回する仕組み・飛行原理とは

更新日: 2021.11.19 公開日: 2017.11.25
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ドローンはなぜあそこまで安定して飛行するのでしょうか?プロペラが回ることで飛ぶ仕組みはいったいなんなのでしょうか?

本記事では、ドローンの中でも主流な「クアッドコプター」が飛ぶ仕組みについて解説していきます。垂直に上昇するのはなぜか、前後左右に移動できるのはなぜかなど、基本的なドローンの仕組みの要点を押さえていきましょう。

 

「ドローン」が飛ぶ仕組みとは?役割によって種類が分かれる

「ドローン」と一口にいっても、ドローン自体は単なる無人航空機の総称なので、その形状はさまざま。プロペラの数も違えば、グライダーのように揚力を使って飛ぶものなどもあり、ひとつひとつ挙げていけばキリがありません。

そのため、今回は商用ドローンで主流となっている「クアッドコプター」ドローンの飛ぶ仕組みについて解説していきます。クアッドコプターとは、4つのプロペラで空を飛ぶ、ドローンという名前を聞いて多くの人が最初に思い浮かべる形状です。

 

ヘリコプタータイプのドローンが飛ぶ仕組みと魅力

一般的に認知されているドローンといえば、プロペラが4枚の「クアッドコプター」、6枚羽の「ヘキサコプター」、8枚羽の「オクトコプター」といったプロペラを利用して飛ぶ仕組みを持つドローンです。

航空機などとは違って垂直に離着陸できるため、滑走路を必要とせず、手軽に楽しめるのがポイントです。これらは、もちろんモーターでプロペラを回転させることで飛ぶのですが、それではなぜ、あそこまで安定した飛行が可能となっているのでしょうか?

 

プロペラを回転させて「揚力」を生み、制御しつつ操作する

飛行しているドローンのプロペラをよく見ると、隣り合ったプロペラ同士は逆方向に回転していることがわかります。

これによって、プロペラごと機体が回転しようとする「トルク」を相殺し、揚力を生むことができます。ドローンが垂直に離陸でき、安定した飛行が可能となっているのは、このように実は単純な構造で飛行させているためです。

 

ドローンが前進・後退や、左右移動する仕組み

4~8枚の羽で安定飛行が可能なのは、回転方向が互い違いになっているためです。それでは、どのように前進・後退・旋回を行っているのでしょうか?

実は、前進・後退の構造も非常に単純な仕組みで、ドローンの飛行は実現されています。

ドローンが前進・後退する仕組みは、進行方向のプロペラの回転数を落とすことによって成り立っています。前進の際、やや前方に傾きながら飛行する理由は、回転数を落としたことでトルクが前方向に傾いているためです。

また、左右に移動する際も、前進や後退と似たような挙動になります。たとえば、右に移動するならば、機体右側の2翼の回転数が遅くなります。同様に、左なら左側の2翼の回転数を下げることで旋回する仕組みとなっています。

 

ドローンが旋回する仕組み

それでは、ドローンが旋回する仕組みはどうなっているのでしょうか?旋回には、X字になっている4枚のプロペラの、どちらかの対角線上にある羽の回転数を下げる必要があります。それぞれ逆方向にすることで、右旋回、左旋回のどちらにも対応することができます。

 

各種センサーは機体回転の安定性を高めるための仕組み

DJI製品をはじめとするドローンに搭載されているGPSや気圧などのセンサーは、すべてこの回転数に関わっています。センサーで感知した情報をモーターに伝え、回転数を細かく調整することによって、自動的に機体の安定性を高めてくれるのです。

これら、トルクの相殺という単純なドローンの飛行の仕組みと、高精度のセンサーによって、ラジコンヘリとは違った抜群の安定性を生み出しているのです。

 

まとめ

紐解いてみると、ドローンの飛行は非常に単純な仕組みであることがお分かりいただけたでしょうか。

単純な仕組みであるからこそ、安定性が高いのがドローンの魅力です。さらに、機体が大きくなればなるほど出力も増えますので、重いカメラなどを積載することも可能となってきます。

さまざまな可能性に満ちたドローンに、今後もますます進化の期待が高まります。

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