産業用機械を開発しているクボタが、ドローンを発表しました。2016年に市場に投入したのは、予想通り農業用のドローンでした。農業用のドローンとはどのような用途で使われ、農業におけるドローン利用はどのように進んでいくのでしょうか。詳しくみていきましょう。
農業はドローンに注目
ドローンは、この世に登場して以降、さまざまなビジネス分野で活躍してきました。空撮などの新しいビジネスを思いついた人たちもおり、趣味の利用もあいまって、ドローン市場は確実に拡大しつつあります。
そうした中、農業がドローンに注目しています。
主に、農薬散布での利用を見通しです。農薬といえば、散布機を人間が背負って、歩きながら散布するか、もしくはヘリコプターなどで上空から撒くという形が一般的でした。しかし、ドローンが安価に普及したことで、より広い面積を、人力を使わず、効率よく散布できるドローンに注目が集まっているのです。
ヤマハなども、農業用ドローンに注目していますが、やはりドローンの急先鋒はクボタです。農業が大規模になり、効率化されればされるほど、ドローンによる農薬散布は役立つため、非常に注目を集めているとりくみです。
水田や畑などでも使えるクボタのドローン
クボタは、ドローンによる農薬散布に力を注いでいます。単純な経路の飛行で10分程度あれば、1ヘクタールの土地に農薬をまくことができます。このスピードは画期的なものです。
クボタドローンは、1台200万円前後です。無人ヘリコプターが1200万円したことを考えると、非常に安価に手に入れることができると考えられるでしょう。
ヘリコプターに比べて、精度が高く、操作性もよく、また、デザインなど優れているため目を引きます。低コスト化だけでなく、効率化にも貢献し、しかも安全です。
ひとつだけクボタの農薬ドローンが無人ヘリコプターに劣るところがあるとすれば、飛行時間が短いという点です。しかし、高速で散布すればとくに問題なく、何度かバッテリーを交換しながら徐々に広い範囲に散布していけば、効率よく農薬を空から撒くことができます。
また同時に、散布状況をシステムで確認することもできますので、カメラも有効活用できます。ドローンは、軽量化やカメラの低価格化などに支えられたテクノロジーですが、農薬散布にも非常に効果的ですので、農薬散布用ドローンに注目している農家は多いのです。
大規模化、機械化がすすむ農業
農業においては、大規模化して機械化したほうが、手作業で仕事を進めていくより、はるかに高収益体制で高所得化できることが、一般的に知られています。そのため、法人なども農業に進出し、新たなビジネスを展開する人も少なくないのです。農業の発展は、日本の食料自給率に関わることなので、国も積極的に保護しています。
しかし、高齢化が進み、あとを継ぐ人が少なくなっているのも事実です。
さらには、年中休み無しの肉体労働の仕事でもあります。
それらの労苦を軽減し、肉体的な負担を和らげてくれるのにも、クボタのドローンは役立ちます。ドローンを飛ばすだけで、あとは慣れ次第で効率的に散布ができますので、農業用ドローンは今後、非常におすすめな手段となり得ると言えます。
ぜひとも農業関係者の方には、クボタのドローンで新しい農業のあり方について考えてもらいたいと思います。IoTやその他のさまざまハイテク産業の推進によって、農業の世界は変わりつつあります。それは、生産性の革命でもあるのです。
農業用ドローンはこうしている間にも、着実に実用化に近づいています。非常に興味深いジャンルだと言えますので、ぜひ注目してみてください。
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