ドローンを測量に役立てようとする動きがある。
仕組みとしては高性能レーザースキャナーを搭載したドローンが空撮を行い、その映像を画像解析し、3Dデータ化してマッピングを行うというものである。
しかし今回お話したいのは、測量についてではなく、ドローンと考古学についてだ。
考古学の研究といえば、多くの人は発掘作業を思い浮かべることだろう。
しかし、ドローンが考古学にもたらそうとしているのは、言わば「掘らない発掘」である。
従来、遺跡についての全貌を知りたいと思えば土を掘ることは絶対に必要だった。
だが「掘る発掘」は、常に以下の2つの問題がついて回る。
まず発掘を行う過程で遺跡自体を傷つけてしまう可能性があることと、そして掘り起こしたその後に風化させないための保存の施策を考えなくてはならないこと、である。
だから掘らずに全容を知ることができれば、本当はそれが一番いい。
そんな夢のような発想を実現化しようとしているのが、冒頭で述べた3Dデータ化の技術である。
ポルトガル南部に位置するアマイア遺跡調査は、ドローン、地中レーダーを用いた「掘らない発掘」で行われたものである。ぜひ以下の復元動画をご覧いただきたい。
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