ドローン飛行は航空法によって規制されており、特に首都圏などの人口密集地区では事前の許可申請が必要である。しかし、もしも不審な人物が、「ドローンを飛ばす気は無かった」と、ドローンを片手に飛行禁止の場所にいたとしたら――。
先日、17歳の少年がマンションに無断で侵入した罪で逮捕された(「17歳「ドローン少年」逮捕 「性の悦びおじさん」宅に侵入して動画配信」)。いち少年の無断侵入を当メディアで取り上げたのは、彼が「ドローン少年」という名で知られているからである。
少年は2015年5月9日、長野県善光寺の法要中にドローン墜落の事故を起こし、口頭で注意を受けた。そして21日の東京・浅草の三社祭でドローン飛行をインターネットに配信した動画で示唆したことで、威力業務妨害で逮捕されている。
少年は善光寺の事故の後から、三社祭の間に都内の数ヶ所でドローンを飛ばそうとし、たびたび警察から厳重注意を受けている。この時点では航空法の改正前だったため、ドローンは規制対象外だった。
そこで三社祭では、警察は少年のドローン飛行の示唆を「犯罪予告的」だと解釈して威力業務妨害を適用したようである。事実、人の多いイベント時に万が一ドローンの墜落事故が起きれば、惨事となることは想像に難くない。
他方、逮捕された少年の言い分は「ドローンは確かに所持はしていたが、飛ばすとは言っていない」というもの。
現行の改正航空法では、もちろんイベント時のドローンの上空飛行は禁止されているし、公園や重要文化財の敷地内の各条例でドローン飛行を禁じているところも多い。
先のような言い分への対策のために「この場所ではドローンの飛行を禁ずる」のみならず「この場所ではドローンの持ち込みを禁ずる」とまで言わなければならないのだろうか?
ドローン少年の起こした一連のドローン事件について振り返ってみると、これがルールではなく、マナーやモラルの問題であることがよくわかるだろう。
この記事と一緒によく読まれている記事
-
水中ドローンの操縦に免許は必要?水中ドローンに関する資格を解説
-
ドローンの操縦に無線技士の資格は必要?必要なケースや資格の取得方法を解説!
-
ドローン測量管理士とは?新しく登場したドローン測量の資格を取得する方法を解説!
-
海でドローンを飛ばす際の規制や必要な許可申請は?海で飛ばす時のルールを解説
-
ドローン国家資格の取り方を解説!取るまでの手順や取得期間はどれぐらい?
-
ドローン国家資格の難易度は高い?試験の合格率や勉強時間はどれぐらい?
-
ドローンを使った橋梁点検とは?メリット・デメリットや橋梁点検で使用される新技術を解説!
-
ドローンの目視外飛行は飛行許可が必要?目視外飛行を行う条件や練習方法を解説!
-
100g未満のドローンを飛ばせる場所を解説!チェックすべき法律や飛行ルールは?
-
ドローンの高さ制限を解説!ドローンを飛ばせる高度はどこまで?
-
ドローンサッカーってどんな競技?ルールや始め方を詳しく解説
-
東京ディズニーリゾートがドローンショーを開催!ショーの中身や見た人の反応は?