1999年8月に起きた、神奈川県の玄倉川水難事故をご記憶の方は多いことと思う。
念のため説明しておくと、玄倉川の中州でキャンプをしていた18人が、大雨による増水によって流され計13名が亡くなったという事故である。
再三の警告にもかかわらず、18名が中洲を離れずにキャンプを続行したらしいという報道から、世間からさまざまな反応があったことでもよく知られている。
さて、この事故では中洲にいる18名が目の前に見えている状況であったが、その激しい水流に救助隊員が渡渉を断念している。
救助ヘリコプターの出動要請も出されたものの、悪天候と強風のためにこれも断念。そもそも山間などの複雑な地形での低飛行をヘリコプターは得意としないし、出動すれば二次被害が起きる危険性があった。
結局打つ手はなく、どのような結果になったかは先に述べたとおりだ。
この時にもしも水難救助用のドローンが存在すれば、万事解決だったとまでは言わないが、なんらか別の解決策が出てきた可能性はある。
先日の記事でも「救命具の投下などは、救助の現場では無くてはならないアシスト」という意味のことを述べた。しっかりとアシストをこなすドローンの登場は、水難救助の現場をガラリと変えるだろう。
2017年の夏は暑く、降水量が多いという予報が出ている。
もちろん救助をされるような状況に陥るのはごめんだが、今後の水難救助用ドローンの進化を思うと、少しだけ安心できる夏になるのかもしれない。
こちらの記事もおすすめです→「水難救助とドローン①――アメリカ、救命具投下で少年救出」
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