Skydio J2は、小型の点検用ドローンで、AI搭載の高性能な障害物回避機能によって、狭い場所でも安定した飛行が可能です。
産業用ドローンは大型で小回りが効かないイメージがありましたが、Skydio J2は小型で狭い場所にも入れるため、従来とは異なる業務でも活用できるでしょう。
今回はSkydio J2の特徴や価格、口コミを紹介します。
Skydio J2は狭小部点検が可能な産業ドローン
Skydio J2は、狭小部点検ができる産業用ドローンです。
コンパクトな機体で優れた障害物回避機能を搭載しているため、狭い場所にも入れる上に、ギリギリまで近づいても安定した飛行が可能なので、より精密な作業ができます。
Skydio J2を販売するSkydio社とは?
Skydio J2を販売するSkydio社は、自律飛行技術に優れたドローンを多数ラインナップしているメーカーです。
「Skydio Autonomy」と呼ばれる独自技術を用いており、360度を検知できる障害物回避機能が搭載されているため、狭い場所での点検も安全に行えます。
主な用途は狭小部点検
Skydio J2の主な活用分野は「点検」です。
小型で優れた障害物回避機能を搭載することで、狭い場所でも安定した飛行が可能になっています。
ドローンによる点検業務で発生する衝突や墜落といったリスクを抑えることができるため、より安定した運用が可能です。
NTTドコモなどが国内向けの販売代理を行う
Skydio J2は、主に以下のような国内企業が販売代理を行っています。
- JAPAN INFRA WAYMARK
- NTT e-Drone Technology
法人向けに販売されているドローンのため、個人での購入は基本的にできません。
また、Skydio J2を購入するには、事前にSkydio講習を受けなければなりません。
Skydio J2の4つの特徴
Skydio J2の特徴は以下の4つです。
- 全方位対応の障害物回避機能で安定した飛行を実現
- 狭小部への侵入が可能で点検可能な範囲が広い
- 可動式のメインカメラで広範な撮影が可能
- AIによる自立飛行機能も搭載
では、1つずつ詳しくみていきましょう。
1.全方位対応の障害物回避機能で安定した飛行を実現
Skydio J2には、6個のカメラが搭載されており360度を隈なく撮影することで、障害物を避ける機能が搭載されています。
撮影した映像はAIが解析を行って、障害物を回避できるため、GPSが届きにくい橋梁下や電波干渉が起きる高圧鉄塔周辺でも安定した飛行が可能です。
2.狭小部への侵入が可能で点検可能な範囲が広い
機体がコンパクトで優れた障害物回避機能が搭載されているため、102cmもの狭隘部への進入が可能です。
通常の点検用ドローンでは侵入できない橋梁下の狭い部分にも侵入できるため、より細かい作業ができます。
さらに、障害物回避と自律飛行機能があるため、衝突や落下のリスクが抑えられます。
3.可動式のメインカメラで広範な撮影が可能
点検では、飛行性能だけでなくカメラ性能も求められますが、Skydio J2では、メインカメラが真上(180度)を向くため、従来のドローンでは撮影が難しいアングルでも簡単に実現できます。
小型ドローンでは撮影が難しい床版の撮影も簡単にできるため、ドローンの活用幅がより広がるでしょう。
4.AIによる自律飛行機能も搭載
Skydio社のドローンはAIを搭載した自律飛行が特徴です。
Skydio J2でも自律飛行が可能で、障害物を自動で回避しながら飛行できるため、点検作業がより簡単に行えます。
Skydio J2の価格と購入方法
Skydio J2の価格や購入方法を調査します。
どのようなルートで入手できるのかを詳しくみていきましょう。
JAPAN INFRA WAYMARKで購入する
JAPAN INFRA WAYMARKは、NTT西日本の子会社でSkydio J2はレンタルによって提供されています。
レンタル期間は1週間、1ヶ月、1年のプランが用意されており、利用にはJAPAN INFRA WAYMARKへの申込みと講習会の受講が必要です。
NTT e-Drone Technologyで購入する
NTT e-Drone Technologyで販売されているSkydio J2の価格は「要問い合わせ」です。
購入前のお試しプランが用意されており、2ヶ月間のお試し利用で58万円(税抜)となっています。
購入するには、まずNTT e-Drone Technologyへの問い合わせと相談が必要です。
同価格帯の他社ドローンとのスペック比較
Skydio J2と同価格帯の他社ドローンを比較します。
スペックを比較してどのような違いがあるのか詳しくみていきましょう。
Matrice 350 RTK
基本スペック
項目 | Skydio J2 | Matrice 350 RTK |
---|---|---|
全長×全幅×全高 | 223×273×74mm | 810×670×430 mm |
重量 | 775g | 約3.77 kg |
カラー | ブルー | グレー |
折りたたみ | 不可 | 可 |
飛行時間 | 23分 | 55分 |
充電時間 | 不明 | 2時間 |
操作可能距離 | 200m | 8km |
スマホ/タブレット対応 | タブレットのみ | 非対応 |
対応OS | iOS/Android | ー |
搭載機能
項目 | Skydio J2 | Matrice 350 RTK |
---|---|---|
Wi-Fi内臓 | 対応 | 対応 |
ジェスチャーコントロール | 非対応 | 非対応 |
GPS | 対応 | 対応 |
ジンバル機能 | 有:上下方向180° | 有:上下 |
ホバリング機能 | 対応 | 対応 |
障害物検知 | 全方向(魚眼レンズ×上下6) | 全方向 |
自動追尾機能 | 対応 | 非対応 |
自動帰還 | 対応 | 非対応 |
GLONASS | 不明 | 対応 |
カメラ性能
項目 | Skydio J2 | Matrice 350 RTK |
---|---|---|
カメラ搭載有無 | 有 | 有 |
動画解析度 | 4K 1,200万画素 | 1080p |
FPV | 対応 | 対応 |
RAW撮影 | 非対応 | 非対応 |
DJI製のMatrice 350 RTKは、Skydio J2と比較して機体サイズが大きくなっており、飛行時間や操作可能距離など、全体的なパワフルさに優れています。
ただ、自律飛行機能についてはSkydio J2の方が充実しており、点検を行う場所に応じて合う機体が異なるでしょう。
SOTEN(蒼天)
基本スペック
項目 | Skydio J2 | SOTEN(蒼天) |
---|---|---|
全長×全幅×全高 | 223×273×74mm | 637mm×560mm |
重量 | 775g | 1,720g |
カラー | ブルー | グレー |
折りたたみ | 不可 | 可 |
飛行時間 | 23分 | 最大29分 |
充電時間 | 不明 | 不明 |
操作可能距離 | 200m | 4km |
スマホ/タブレット対応 | タブレット | スマホ |
対応OS | iOS/Android | Android |
搭載機能
項目 | Skydio J2 | SOTEN(蒼天) |
---|---|---|
Wi-Fi内臓 | 対応 | 対応 |
ジェスチャーコントロール | 非対応 | 非対応 |
GPS | 対応 | 対応 |
ジンバル機能 | 有:上下方向180° | 有 |
ホバリング機能 | 対応 | 対応 |
障害物検知 | 全方向(魚眼レンズ×上下6) | 3方向 |
自動追尾機能 | 対応 | 非対応 |
自動帰還 | 対応 | 対応 |
GLONASS | 不明 | 対応 |
カメラ性能
項目 | Skydio J2 | SOTEN(蒼天) |
---|---|---|
カメラ搭載有無 | 有 | 有 |
動画解析度 | 4K 1,200万画素 | 4K 2,000万画素 |
FPV | 対応 | 対応 |
RAW撮影 | 非対応 | 非対応 |
国産ドローンのSOTEN(蒼天)とSkydio J2と比較すると、機体サイズや障害物検知に違いがあります。
Skydio J2の方が機体が小さく、障害物検知機能が充実しているため、狭い場所で点検を行うのに優れています。
Skydio J2がおすすめな人は?
Skydio J2がおすすめなのは以下のような人です。
- 狭い場所での効率的な点検作業をする人
- 点検作業での衝突リスクをできるだけ抑えたい人
- 高所作業を削減して作業員の安全性を向上したい人
では、1つずつ詳しくみていきましょう。
狭い場所での効率的な点検作業をする人
Skydio J2は、機体サイズがコンパクトでAIを用いた障害物検知機能が搭載されているため、狭い場所での点検に向いています。
ドローンを使って狭い場所での細かい点検作業を行うなら「Skydio J2」を選ぶのがおすすめです。
点検作業での衝突リスクをできるだけ抑えたい人
優れた障害物検知機能を搭載しているため、衝突や落下のリスクをできるだけ抑えながら作業が行えます。
対象物にギリギリまで近づいてもブツからない程の障害物検知機能があるので、衝突リスクを抑えながらスムーズな業務を可能にします。
高所作業を削減して作業員の安全性を向上したい人
点検作業を人からドローンに置き換えると、高所などでの危険な作業によるリスクを抑えられるため、作業員の安全性を向上したい人におすすめです。
Skydio J2は、橋梁や高圧鉄塔などでの点検にも対応できるドローンなので、作業を効率化させながら安全に業務の遂行ができます。
Skydio J2の口コミ・評判
Skydio J2の口コミや評判をネット上で調査しました。
実際に操作を体験した方の感想です。
点検用ドローンとしての性能の高さを感じており、他の方も指摘するように障害物回避機能は優れているようです。
こちらは実際にSkydio J2で橋梁点検を行っている動画です。
このようにギリギリまで近づきながら点検ができるため、より細かく精密な作業ができるでしょう。
Skydio J2に関するよくある質問
Skydio J2に関するよくある質問をまとめました。
ここまでの内容で疑問が思い浮かんだ人は参考にしてみてください。
Skydio J2の購入前に実機を試せる?
Skydio J2では購入前にお試し利用ができるサービスを用意しています。
例えば、docomo skyでは、技術検証というサービスを用意しており、Skydio J2の有用性の検証が行われます。
Skydio J2を購入するのに条件はある?
Skydio J2を購入するには、「Skydio認定講習」を修了しなければなりません。
概要は以下の通りです。
講習期間 | 1日間 |
講習費用 | 10万円/人 |
受講条件 | 総飛行時間10時間以上 |
使用機体 | Skydio製「Skydio2+」 |
講習場所 | ・ドローンフィールド東金(千葉県東金市) ・ドローンテクノポート熊谷(埼玉県熊谷市) ・NTTイードローン朝霞飛行場(埼玉県朝霞市) ・出張講習(お客様指定場所) |
公式サイト | Skydio認定講習 |
Skydio J2にプロペラガードは装着できる?
Skydio J2にプロペラガードは装着できません。
無理に装着すると機体のナビゲーションカメラがプロペラガードを障害物と認識するため、飛行ができなくなります。
Skydio J2は雨でも飛行できる?
Skydio J2には防水性能が備わっていないため、雨天時の飛行はできません。
まとめ
Skydio J2の特徴や口コミを調査しました。
高精度な障害物検知で狭い場所の点検にも対応できる上に、可動域の広いカメラを搭載しているため、点検業務の幅をより広げてくれます。
これまでの点検ドローンとは異なる安心感が魅力なので、これまで以上に業務を効率的かつスムーズに進行できるでしょう。
Skydio J2のスペック
基本スペック
参考価格 | 個別に見積もり |
全長×全幅×全高 | 223×273×74mm |
重量 | 775g |
カラー | ブルー |
折りたたみ | 不可 |
飛行時間 | 23分 |
充電時間 | 不明 |
操作可能距離 | 200m |
スマホ/タブレット対応 | タブレットのみ |
対応OS | iOS/Android |
搭載機能
Wi-Fi内臓 | 対応 |
ジェスチャーコントロール | 非対応 |
GPS | 対応 |
ジンバル機能 | 上下方向180° |
ホバリング機能 | 対応 |
障害物検知 | 全方向(魚眼レンズ×上下6) |
自動追尾機能 | 対応 |
自動帰還 | 対応 |
GLONASS | 不明 |
カメラ性能
カメラ搭載有無 | 有 |
動画解析度 | 4K 1,200万画素 |
FPV | 対応 |
RAW撮影 | 非対応 |
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