DJI mini2の前モデル「mavic mini」とは?特徴やスペックの違いなど解説

更新日: 2024.03.06 公開日: 2024.02.06
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DJI mavic miniは、折りたたみが可能かつ高画質な動画撮影にも対応した小型ドローンです。

発売当初より幅広いユーザー層に支持を得ていた機種でもありますが、後継機のmini2・3に注目が集まっている現在は、mavic miniの特徴を知らない方もいることでしょう。

そこで今回は、miniシリーズのルーツとも言えるmavic miniの特徴やmini2・3などとの違い、スペックの詳細などを徹底解説いたします。

実際に使用した人による口コミもご紹介していますので、購入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

目次

mavic miniは「小さい・安い・高性能」を実現したカメラドローン!

mavic miniとは、2019年11月14日に発売となったDJI製のカメラ付き小型ドローンです。

mavic miniに搭載されたカメラは、YouTubeなどの動画サイトに投稿しても申し分ない画質の映像を撮ることができます。

さらに従来のカメラ付きドローン「Spark」よりも飛行可能時間が大幅に伸び、スペック面での大きな進化を遂げながらもリーズナブルな価格設定となっています。

一般的にカメラ付きドローンは性能が優れた機種ほど高額となる傾向があり、ドローン初心者にとっては購入の手が伸びにくい傾向にあります。

そんなイメージを払拭するかのように高いコストパフォーマンスを実現したmavic miniは、DJIドローンにおける代表機種の1つとも言えるほどに人気を集めました。

mavic miniを販売するDJIとは?

mavic miniの製造元であるDJIとは、中国の深圳に本社を置く大手ドローンメーカーです。

ドローン黎明期と呼ばれた時代から、「Phantom」「Inspire」「Mavic」など画期的なドローンを開発していたメーカーとして知られています。

今や世界のドローン市場のうち7割近くのシェア率を誇る最大手メーカーでもあり、多くの日本企業と代理店契約を交わしていることから、日本国内でもDJI製品が幅広く浸透しています。

誰でも空撮を楽しめる小型ドローンや本格的な映像制作に活用できるドローン、農業や点検などの産業用途に特化したドローンなど、多種多様なニーズに応える製品ラインナップも特徴です。

mavic miniの5つの特徴

mavic miniの特徴としては、以下の5つがあります。

1.小型・軽量なので初心者でも扱いやすい

mavic miniにおける大きな特徴は、小型・軽量で扱いやすい本体です。

日本仕様のmavic miniは機体重量が199gであり、航空法の改正前であった発売当初は、申請をしなくても比較的自由に飛ばせるドローンとして初心者の人気も集めていました。

さらにアームが折りたたみ式となっており、折りたたみ時は縦140mm・横81mm・厚さ57mmとスマホ程度のコンパクトなサイズになります。

バッグに入れてもかさばらず、気軽に屋外で空撮することができる点も魅力です。

2.4K写真・2.7K動画の撮影が可能

当時流通していた200g未満のホビードローンは、カメラ付きでも画質はHD程度と低い傾向にありました。

一方でmavic miniは、写真なら4K・動画なら2.7K画質での撮影が可能という優れたスペックとなっています。

2.7KはYouTubeなどの動画サイトに投稿する場合でも申し分ない画質であり、撮影した写真や動画をネット上に公開して楽しみたい方にもmavic miniは最適です。

3.飛行性能にも優れている

小型で軽量なドローンは扱いやすい反面、風に煽られやすく飛行時の天候次第ではロストや墜落のリスクも伴うため十分な注意が必要です。

mavic miniは小型ドローンでありながら、風速8メートルまでの風に耐えうる設計となっています。

この耐風性は本体重量が倍以上ある「Mavic Air」と同程度であり、小さな見た目とは裏腹にパワフルな飛行性能を秘めているのです。

4.GPS搭載で安定した操縦ができる

mavic miniにはGPSが搭載されており、安定した操縦が可能な点も特徴です。

ドローンはジャイロセンサーなどのセンサー類を組み合わせた、「IMU」という装置で姿勢制御を行っています。

しかしそれだけでは機体が自分の位置を把握することまではできず、風が吹くと簡単に流されてしまうことがデメリットです。

GPSを搭載していれば機体は位置情報を元に姿勢制御を行うため、抜群の安定性を発揮します。

そのため、ホバリング操作をマスターしていない初心者でも、mavic miniなら安心して飛ばすことが可能です。

5.コストパフォーマンスが高い

mavic miniは上述した通りの優れたスペックを備えていながら、単品で46,200円(税込)、消耗品がセットになったFly Moreコンボなら59,400円(税込)が定価となっています。

mavic mini以前は10万円を超える機種も珍しくなかったことを考えると、非常にリーズナブルと言える価格設定です。

同メーカー・価格帯で購入できるドローンとのスペック比較

ここでは同じDJI製のminiシリーズ・同価格帯の機種と、mavic miniの主なスペックを比較しながらご紹介いたします。

mavic miniとmini2の違い

mini2は、mavic miniの後継機として開発された機種です。

以下の通りmini2よりも撮影性能や飛行性能が向上していますが、その一方で価格も高くなっていることが大きな違いと言えます。

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mavic minimini2
サイズ(展開時)140×82×57mm159×202×55mm
重量199g199g
価格・単品:46,200円(税込)
・Fly Moreコンボ:59,400円(税込)
・単品:59,400円(税込)
・Fly Moreコンボ:79,200円(税込)
カメラ性能・2.7K/30fpsの動画撮影に対応
・ズーム非対応
・4K/30fpsの動画撮影に対応
・2~4倍ズーム対応
クイックショット機能・ドローニー
・サークル
・ヘリックス
・ロケット
・ドローニー
・サークル
・ヘリックス
・ロケット
・ブーメラン
最大飛行時間18分18分
映像伝送範囲2km6km
障害物センサーなしなし

「クイックショット機能」とは、簡単操作でプロのようなカメラワークを実現する撮影モードのことです。

mini2では操縦者から離れて再び戻ってくる、「ブーメラン」という動きが追加されています。

mavic miniとmini3・mini3 Proの違い

2022年12月に発売となったmini3は、mini2から更にスペックが進化したカメラ付きドローンです。

また、mini3の撮影性能が向上したmini3 Proというモデルもあります。

mavic miniとmini3・mini3 Proのスペックを比較すると、以下の通りになります。

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mavic minimini3mini3 Pro
サイズ(展開時)159×202×55mm251×362×72mm251×362×70mm
重量199g248g249g
価格・単品:46,200円(税込)
・Fly Moreコンボ:59,400円(税込)
・単品:79,750円(税込)~
・Fly Moreコンボ:115,170円(税込)~
・単品:116,380円(税込)~
・Fly Moreコンボ:151,800円(税込)~
カメラ性能・2.7K/30fpsの動画撮影に対応
・ズーム非対応
・4K/30fpsの動画撮影に対応
・2~4倍ズーム対応
・4K/60fpsの動画撮影に対応
・2~4倍ズーム対応
クイックショット機能・ドローニー
・サークル
・ヘリックス
・ロケット
・ドローニー
・サークル
・ヘリックス
・ロケット
・ブーメラン
・ドローニー
・サークル
・ヘリックス
・ロケット
・ブーメラン
・アステロイド
最大飛行時間18分38分~51分34分~47分
映像伝送範囲2km6km8km
障害物センサーなしあり(下方)あり(前方・後方・下方)

mini3・mini3 Proには障害物センサーが搭載されている他、mini3 Proはよりハイクオリティな映像撮影に適した撮影性能を備えています。

ただし価格が高く、重量もあるため初心者にはややハードルが高い機種です。

mavic miniとmini4 Proの違い

mini4 Proは、2023年11月に発売されたminiシリーズの最新モデル(2024年1月現在)です。

プロの映像クリエイター向けと言っても遜色ないmini3 Proから、さらにカメラ機能がアップグレードされています。

mavic miniとmini4 Proのスペックを比較すると、以下の通りです。

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mavic minimini4 Pro
サイズ(展開時)159×202×55mm298×373×101mm
重量199g249g
価格・単品:46,200円(税込)
・Fly Moreコンボ:59,400円(税込)
・単品:106,700円(税込)~
・Fly Moreコンボ:158,180円(税込)~
カメラ性能・2.7K/30fpsの動画撮影に対応
・ズーム非対応
・4K/100fpsの動画撮影に対応
・2~4倍ズーム対応
クイックショット機能・ドローニー
・サークル
・ヘリックス
・ロケット
・ドローニー
・サークル
・ヘリックス
・ロケット
・ブーメラン
・アステロイド
最大飛行時間18分34分~45分
映像伝送範囲2km10km
障害物センサーなしあり(全方向)

mini4 Proはmini3 Proと比べても、動画の撮影性能や映像伝送範囲などの点で進化していることが分かります。

しかし価格はmavic miniの倍以上となっているため、コストパフォーマンスよりも映像のクオリティを重視するプロ向けの機種と言えます。

mavic miniとmini2 SEの違い

mini2の廉価版であるmini2 SEは、上述したminiシリーズの中で最もmavic miniに近い価格で購入することができます。

mavic miniとmini2 SEのスペックを比較すると、以下の通りです。

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mavic minimini2 SE
サイズ(展開時)159×202×55mm245×289×56mm
重量199g246g
価格・単品:46,200円(税込)
・Fly Moreコンボ:59,400円(税込)
・単品:53,900円(税込)
・Fly Moreコンボ:75,350円(税込)
カメラ性能・2.7K/30fpsの動画撮影に対応
・ズーム非対応
・2.7K/60fpsの動画撮影に対応
・ズーム非対応
クイックショット機能・ドローニー
・サークル
・ヘリックス
・ロケット
・ドローニー
・サークル
・ヘリックス
・ロケット
・ブーメラン
最大飛行時間18分31分
映像伝送範囲2km6km
障害物センサーなしなし

撮影性能や飛行性能ではmini2 SEが上回りますが、機体の小ささや価格の安さという点はやはりmavic miniに軍配が上がります。

特徴・スペックから見えるmavic miniの利用がおすすめな人とは

mavic miniは、以下の特徴に当てはまる人におすすめな機種です。

  • 外に持って行きやすいカメラ付きドローンを求める人
  • 価格の安さを重視する人
  • 撮影した写真や動画をネット上に投稿して楽しみたい人

DJI製品は最大手メーカーとして品質やサポート面での信頼性が高いですが、どの機種も高額な傾向にあります。

その中でもmavic miniは初心者にも優しい価格設定となっているため、「趣味で空撮を始めたいと考えている人」には特におすすめな機種です。

ただし2022年12月に施行された改正航空法により、mavic miniを含む100g以上のドローンは機体登録や飛行許可申請の対象となっているため注意が必要です。

mavic miniの口コミは?

実際のユーザーは、mavic miniに対してどのような感想を述べているのでしょうか。

ここでは、SNS上に投稿されたmavic miniの口コミをご紹介いたします。

初心者におすすめ

価格の安さに対して、撮影性能や飛行性能に優れているのがmavic miniの大きな魅力です。

低コストで空撮をスタートしたい初心者でも気軽に飛ばすことができるという点から、mavic miniは初心者におすすめといった口コミが複数投稿されています。

強風の中でも安定している

上記に添付されている動画でも分かる通り、mavic miniは海上でもブレのない映像を撮ることができています。

安さだけでなく、風の影響を受けにくいパワフルな飛行性能もmavic miniの長所です。

ブレの影響は映像のクオリティに大きく影響するポイントであるため、安いドローンでもできるだけ綺麗に撮りたいと考えている方には参考となる口コミではないでしょうか。

飛行音が静か

mavic miniの隠れた長所として、静音性の高さも挙げられています。

上記のように動物を驚かせずに撮影したい場合や観光地など人がいる場所で撮影したい場合でも、音を気にする心配がないという点は空撮において重要です。

mavic miniに関するよくある質問

最後に、mavic miniに関してよくある質問を回答と一緒にまとめました。

Mavic MiniはリモートIDに対応していますか?

mavic miniは内蔵型リモートIDに対応しておらず、外付け型のリモートID機器を購入のうえ搭載する必要があります。

これからmavic miniの購入を考えている方は、リモートIDを実装するための準備が必要な点も踏まえて購入を検討しましょう。

DJI Mavic miniの飛行時間・飛行距離はどれくらいですか?

mavic miniの最大飛行時間は18時間、飛行距離は100mまでとなっています。

プロペラガードを外してペイロードモードをオフにすれば100m以上の飛行も可能ですが、飛行時の安全性に影響する可能性があるため注意が必要です。

DJIはどこの国のメーカーですか?

DJIは、中国深圳のドローンメーカーです。

なお、日本にも「DJI JAPAN」という支社があります。

まとめ

DJI製のカメラ付き小型ドローン「mavic mini」は、今や人気を集めている「mini」シリーズの原点とも言える画期的なドローンです。

5万円未満とリーズナブルでありながら、2.7K動画の撮影が可能なことや飛行時の安定性が抜群な点を踏まえると、非常にコストパフォーマンスの高い機種と言えます。

これからドローン空撮を始めてみたい初心者の方、入門機での練習を終えてさらに空撮のクオリティを高めたい方には、mavic miniがおすすめです。

ただし、改正航空法によりmavic miniも航空法の適用対象となったこと、リモートIDの準備が必要なことには注意しましょう。

mavic miniのスペック

基本スペック

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参考価格・単品:46,200円(税込)
・Fly Moreコンボ:59,400円(税込)
全長×全幅×全高・折りたたんだ状態:140×81×57mm
・展開時:159×202×55mm
重量199g
カラーライトグレー
折りたたみ可能
飛行時間18分
充電時間約120分
操作可能距離2km
スマホ/タブレット対応あり
対応OS・iOS(11.0 以降)
・Android(7.0 以降)

搭載機能

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Wi-Fi内臓あり
ジェスチャーコントロールなし
GPSあり
ジンバル機能あり(3軸ジンバル)
ホバリング機能あり
障害物検知なし
自動追尾機能なし
自動帰還あり
GLONASSあり

カメラ性能

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カメラ搭載有無あり(1/2.3インチCMOS)
動画解析度・2.7K:2720×1530 24/25/30fps
・FHD:1920×1080 24/25/30/48/50/60fps
FPV非対応
RAW撮影非対応

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