主にマイクロドローン関連の製造・販売を強みとする「BETA FPV」は、経験者だけでなくこれからマイクロドローンを始めたい初心者にもおすすめなメーカーです。
しかし海外メーカーであるBETA FPVに対し、「日本からでも購入できるのだろうか」「海外のメーカーは不安」といった悩みがある方も多いことでしょう。
今回は、BETA FPVとはどんな企業なのか、日本で購入する方法と共に詳しく解説いたします。
BETA FPVの代表的な機種もご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
- BETA FPVとは?
- BETA FPVのドローンの特徴
- BETA FPVの代表的なドローン7つ
BETA FPVとは
「BETA FPV」は、2017年2月に中国の深圳市で設立された企業です。
ドローンやドローン関連のパーツ・機器などを中心に販売しており、海外の200ヵ国以上に事業を展開しているグローバルなメーカーでもあります。
日本でも公式サイトから製品を購入することができますが、公式サイトは日本語に対応していません。
しかし正規代理店契約を結んでいる日本のラジコンショップがある他、AmazonやドローンユーザーにはおなじみのBanggoodでも販売されているため、英語に自信がない方や海外から直接購入することが不安な方も安心です。
世界・日本から見るBETA FPVの現在の立ち位置
「ドローン大国」とも呼ばれる中国のドローンメーカーといえば、DJIやholy stoneなど強いブランド力を持つメーカーが複数あります。
その中でもBETA FPVは、ドローンレースで用いられることが多いマイクロドローンをメインに販売していることが大きな特徴です。
最先端の技術を駆使して競合他社にはないバラエティ豊かなマイクロドローンを発表しているBETA FPVは、世界中の愛好家から愛されているメーカーと言えます。
BETA FPV製ドローンの特徴
BETA FPVから販売されている機種のほとんどは、ゴーグルを装着しながら操縦する「FPV」分野のドローン製品です。
FPV対応のマイクロドローンは多くの場合5.8GHzの電波帯を使用しているため、あらかじめ無線免許の取得と開局申請の手続きを済ませておく必要があります。
無免許のまま5.8GHzの電波帯を使用すると電波法違反となるため、注意が必要です。
また、すべての製品に「技適マーク」がついているとは限らないため、購入前に情報をよく確認しておくと良いでしょう。
BETA FPVでは商品購入後のサポート体制を整えていることも特徴で、メーカー側の欠陥による不具合が発生した場合は購入から30日以内に問い合わせを擦れば無償で交換またはストアクレジットが提供されます。
BETA FPVを代表するドローン機種
BETA FPVは数多くのFPVマイクロドローンを販売していますが、その中でも特に人気な機種や有名な機種をご紹介いたします。
1.Cetus Pro
ドローン本体の他に送信機・FPVゴーグルなどが付属しているセット商品で、FPV飛行に必要なアイテムがひと通り揃っています。
耐久性と動力にすぐれたブラシレスモーターを採用していることが特徴で、頻繁に飛ばす方にも嬉しいポイントです。
Cetus Proには光学センサーとレーザーを活用して位置・高度を自動で制御する「ノーマルモード」、送信機のスティックを中央に戻したとき自動的に水平姿勢に直る「スポーツモード」、完全なマニュアル操作が可能な「マニュアルモード」という3つのフライトモードが搭載されています。
操縦者のレベルに適した飛行モードをスイッチ操作で簡単に切り替えが可能で、初心者から上級者まで幅広い層が楽しむことのできる機種です。
CetusとCetus Proの違い
従来のモデルである「Cetus」はブラシ付きモーターを採用しており、エネルギー効率やモーター回転速度、耐久性などはブラシレスモーター搭載のCetus Proが優れています。
さらに飛行中に落ちて機体がひっくり返ってしまった際、Cetusでは自分の手で元に戻す他ありませんでしたが、Cetus Proは「タートルモード」という機能を使えば自力で起き上がることができます。
2.meteor65
「BT2.0」規格のバッテリーを採用しており、1sドローンでありながらスピード感のある飛行を楽しむことができる機種です。
バッテリーの規格は従来の機体に採用されていた「PH2.0」から変更されており、接触部分の抵抗が少なく劣化しにくいうえに優れた放電性能も発揮します。
飛ばし方によっては4分弱と、マイクロドローンとしては比較的長時間の飛行が可能な他、モーター音も静かなため屋外での飛行も楽しむことができます。
meteor65は複数の派生モデルがあり、同じくBT2.0のバッテリーを搭載した2s仕様の「Beta65X HD Whoop Quadcopter」などがあります。
3.Pavo30
高性能なカメラを搭載した「シネフープ」に分類される機種で、機体は手のひらほどのサイズとなっています。
本体重量は145gのため、他のマイクロドローンとは違い飛行の際は航空法の規制対象になるため注意が必要です。
Pavo30の機体には、マイクロドローンに用いられることが多い「Caddxant」が搭載されています。
より鮮明な映像撮影にこだわりたい場合、別途SMO4KカメラやGoProを搭載することも可能です。
フレームは耐摩耗性・靭性・耐衝撃性に優れた射出成形フレームを採用し、屋外・屋内ともに安心して飛ばすことのできる設計となっています。
4.HX100 SE
細いフレームが特徴的な「Toothpick」に分類されるドローンで、軽量かつスピード感のある飛行を楽しむことができます。
モーターは1102 13500KVモーターを採用し、1sでありながら約4分と比較的長く飛行することが可能な点も特徴です。
じっくりと飛ばしてマイクロドローンの操作感を身に付けたい、初心者の方にもおすすめな機種と言えます。
なお、フライトコントローラーは「F4 1S Brushless Flight Controller V2.1」、カメラは「M01 AIO Camera 5.8G VTX」でMeteor65と共通しています。
5.X-Knight 5
HDデジタルVTXを搭載した、6sのToothpickドローンです。
「Caddx Vista VTX」というVTXで720P/120fpsのHD画質映像を撮影することができ、最大伝送範囲は4mとなっているため長距離での飛行時も画質が安定しています。
本体重量は約178gとやや重さがありますが、2004 1700KVモーターとHQ5025プロペラの組み合わせでパワフルな飛行を実現していることも特徴です。
機体のフレームにはカーボンファイバー素材を採用しており、フレーム単体の重量を約24gに抑えながら強力な耐久性能を備えています。
万が一アーム部分が折れてしまっても、部分的にパーツを交換できる仕様となっていることも嬉しいポイントです。
6.Beta95X V3
中国の有名カメラブランド「insta360」とのコラボ製品として開発された、プッシャータイプのシネフープドローンです。
別売りされているinsta360製の「SMO 4Kカメラ」を搭載することができ、4Kカメラ内蔵の空撮用ドローンよりも比較的コスパで本格的な空撮を行えます。
SMO 4Kカメラ用の搭載部には衝撃を吸収するゴムダンパーが付いており、振動で映像がブレることなく滑らかで美しい映像となります。
VTXはM02 25-350mWを採用しており、出力は25mW・100mW・200mW・350mWに切り替えが可能です。
最高出力である350mWに設定した場合、最大で600m離れた場所までドローンを飛行させてもゴーグルから映像を確認することができます。
7.TWIG Mutant 4
本体重量は約148gで、大きなサイズのトゥースピックドローンです。
1506 3000KVモーターと3ブレードプロペラを採用しており、非常に優れた飛行性能を発揮します。
バッテリーは850mah 4sバッテリーの使用が推奨されており、緩やかな飛行なら最大7分30秒、パワフルな飛行方法でも最大4分の飛行が可能です。
長時間飛行することができるため、時間を掛けて操縦の練習をしたい方にも適しています。
機体に搭載されたカメラは、日中だけでなく夜間や暗い場所でも鮮明な映像の撮影が可能です。
1/1.18インチ HDRセンサーを採用しており、最大0.0001ルクスの感度を実現しています。
BETA FPV直近の新製品発表の動向
2023年3月現在、BETA FPVより今後発売される新製品の情報は更新されていません。
なお、現時点で最も新しいドローンは2022年に発売された「Meteor65」の現行モデルです。
機体に搭載されたC03カメラは1.45gと軽量かつ1200TVL解像度になっており、従来のMeteor65よりも鮮明な映像の撮影を可能としています。
また、モーターは0802SE 19500KVで重量はわずか1.88g/pcと大幅な軽量化も実現。
優れた出力・推力を発揮すると同時に、飛行時の柔軟性を高めて飛行可能時間の延長につなげました。
BETA FPVに関するよくある質問
最後に、BETA FPVに関してよくある質問を回答と一緒にまとめました。
Q1.日本でBETA FPV製のドローンを購入できる場所はありますか?
BETA FPV製ドローンは、日本の正規販売代理店である「AIRSTAGE」や「ヘリモンスター」などの通販サイトでも購入可能です。
また、AmazonやYahoo!ショッピングなどの大型ECサイトで販売されている場合もあります。
Q2.BETA FPV製ドローンの系統図はどのように入手すれば良いですか?
BETA FPV製ドローンなど5.8GHzの電波帯を使用したドローンを飛行させる場合は、開局申請のためにVTXの系統図が必要になります。
日本の正規販売代理店などで購入した場合、ショップによっては系統図を付けてくれる場合が多いです。
ただしAmazonや海外の通販サイトで購入したドローンには、基本的に系統図が付いていません。
その場合は一般社団法人日本ドローン無線協会の会長である戸澤洋二技術士に依頼することで、有償で系統図の提供を受けることができます。
Q3.BETA FPV製ドローンはすべて技適マークを取得していますか?
BETA FPVの公式サイトや海外の通販サイトから購入した場合、技適マークが付いていない場合があるため注意が必要です。
一方で日本の正規販売代理店やAmazonなどで販売されているドローンであれば、多くの場合技適マーク取得済みとなっています。
技適マークを取得していないドローンを日本国内で使用することは禁止されているため、必ず情報を確認したうえで購入をしましょう。
Q4.BETA FPV製ドローンを使用するための無線免許は何級ですか?
BETA FPV製ドローンを含め、5.8GHzの電波帯を使用したドローンに必要な無線免許は下記のどちらかです。
- 「第4級アマチュア無線技士」以上の資格(個人的な用途の場合)
- 「第3級陸上特殊無線技士以上」の資格(事業用の場合)
Q5.BETA FPV以外にFPVドローンを販売しているメーカーはどこですか?
FPVドローンを販売している主なメーカーは、「DJI」「GEPRC」「Happymodel」などがあります。
まとめ
BETA FPVは、FPVドローンを専門的に販売している中国のドローンメーカーです。
特にドローンレースでよく用いられるマイクロドローンの販売に力を入れており、初心者でも比較的挑戦しやすい機種が複数あります。
BETA FPV製ドローンの購入先としては公式サイトや海外の通販サイトもありますが、技適マークを取得していない可能性があるため注意が必要です。
個人で技適マークを取得することは困難なため、可能な限り日本の正規販売代理店などで購入することをおすすめします。
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