ドローンスクールは通うべき?選び方やおすすめスクールも紹介

更新日: 2025.01.31 公開日: 2022.06.01
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昨今、ドローンの普及拡大に伴いドローンの操縦方法や知識についてレクチャーするドローンスクールが増えてきています。

特にドローン初心者の方は、そもそもスクールへ通う必要はあるのか?と迷う方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、以下のポイントについて詳しく解説いたします。

この記事でわかること
  • ドローンスクールとは?
  • ドローンスクールで学べること、取得できる資格
  • ドローンスクールに通う必要性
  • ドローンスクールの選び方
  • おすすめドローンスクール

ドローンに関するスキルや資格を身に付けたい方、ドローンスクールに通うべきか迷っている方は是非参考にしてみてください。

目次

ドローンスクールとは

ドローンスクールとは、「ドローンに関する知識や技術を学べる」場所です。

ドローンを操縦するにあたって、航空法で規制されていない飛行形態であれば特別な資格を取得する必要はありません。

しかし、操縦方法を間違えれば人や建物に甚大な被害を与える恐れがあるだけでなく、航空法を含む様々な法規制に抵触しないよう注意を払う必要があります。

そのため、パイロットには十分な操縦技能と知識を身に付けることが義務化されているのです。

ドローンスクールでは、パイロットとして知っておくべき知識や安全に操縦するための技術をプロの講師から指導を受けながら身に付けることができます。

ドローンスクールは「管理団体」と「講習団体」から成り立つ

ドローンスクールには「管理団体」と「講習団体」があり、それぞれ以下のような違いがあります。

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管理団体カリキュラム作成・認定資格の発行・アフターフォローのなど、講習団体の管理を行う
講習団体管理団体が作成したカリキュラムで講習を行うドローンスクール

実際に講習を行うのは講習団体(スクール)ですが、その内容は管理団体が作成したカリキュラムに基づいているため、ドローンスクールとしての質は管理団体ごとで差があります。

ただし、すべての講習団体に管理団体が存在しているとは限りません。

講習団体が独自にカリキュラムを作成して講習を実施している場合もあります。

管理団体を持つ講習団体・持たない講習団体のどちらが優れているとは一概に断言できないため、様々なポイントをもとに総合的に判断して受講先を選ぶことが大切です。

【参考】講習団体を多くもつ管理団体

全国的に講習団体を管理している大手の管理団体としては、以下のような企業・団体があります。

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管理団体特徴
DJI JAPAN株式会社大手ドローンメーカー「DJI」の日本法人。
ドローンの飛行経験10時間以上の法人・個人を対象に、DJI製ドローンの知識と技術を学べる教育プログラム「DJI CAMP」を提供している。
一般社団法人一般社団法人 ドローン操縦士協会(DPA)JUIDAに次ぐ大手の管理団体で、「ドローン操縦士回転翼3級」と「ドローン操縦士回転翼3級 インストラクター」の取得が可能。
ライセンスにはドローン総合保険が付帯する。
一般社団法人 日本UAS産業振興協議会(JUIDA)国内トップクラスの規模を誇る管理団体。
一般向けの「無人航空機操縦技能」とドローンの運用管理者向けの「無人航空機操縦技能」を取得できる。

管理団体ごとにスクールで取得できる資格の内容が異なることもあるため、受講先選びの際は各管理団体の特徴も調べておくと良いでしょう。

ドローンスクールで学べること

ドローンスクールでは、適切にドローンを飛行させるための知識と操縦技術を学べます。

先述したようにカリキュラムの詳細内容はスクール(管理団体)によって変わりますが、基本的には以下のような内容が含まれています。

知識・ドローンの飛行原理
・関連する法令
・ドローンの安全な運用方法
・気象
・電磁波
など
操縦技術・機体の点検整備
・離着陸、円移動、四角移動などを手動操縦で行う技術

また、空撮・測量・農業など、特定の事業分野でドローンを活用する場合の知識・技術に特化した内容を学べるスクールもあります。

ドローンスクールで取得できる資格

ドローンスクールで取得できる資格は、大きく分けて「民間資格」と「国家資格」の2通りがあります。

民間資格は、管理団体や講習団体が独自に作成したカリキュラムの修了者に与える認定資格です。

受講したコースによって、証明できるスキルが変わります。

国家資格は、国土交通省から「登録講習機関」として認定を受けているドローンスクールを受講のうえ、3つの国家試験に合格すると取得できる資格です。

2022年12月の「無人航空機操縦者技能証明」制度の開始に伴い新設された資格で、ドローン操縦者としてのスキルを公的に証明できます。

なお、従来は国土交通省から「HP 掲載講習団体」の認定を受けているドローンスクールで資格を取得すれば、飛行許可申請の簡略化が可能でした。

しかし、国家資格制度の制定に伴い、2025年12月以降はドローンの公的な証明が国家資格に一本化されます。

そのため、今後ドローンの飛行許可申請を簡略化したい場合は、国家資格の取得が必要です。

ドローンスクールの選び方

数多く存在するドローンスクールの中でも自分にマッチしたスクールと出会うには、以下のポイントに注目して選ぶ必要があります。

  • 費用
  • 講座内容
  • 卒業後のサポート
  • 評判・口コミ
  • スクールの所在地
  • 講習場所の広さ
  • 使用機材

それぞれのポイントについて、以下より詳しく解説いたします。

費用

ドローンスクールの受講費用は、100,000円~300,000円程度が相場です。

相場を見ると決して安い費用とはいえませんが、相場よりも安すぎるドローンスクールだと講習の質や設備が不十分である可能性に注意が必要です。

また、受講料は安くてもテキスト代・資格の発行料・練習機代などが別途必要となり、費用総額が高くなるケースもあります。

ドローンスクール選びにおいては、「費用総額」と後述する他のポイントも加味して各スクールを比較検討することが大切です。

講座内容

先ほども解説したとおり、ドローンスクールによっては特定の分野や受講生のレベルに応じて複数のコースを用意していることもあります。

まずは基礎を身に付けたい!と思う方は初心者向けの基礎コース、ビジネスに活かしたい!という方はビジネス活用を視野に入れた専門性の高いコース…といったように、自分の目標に適したコースを提供しているスクールを探しましょう。

卒業後のサポート

スクールの中には、卒業生限定で加入可能なドローン保険、卒業生同士で情報交換ができるコミュニティへの参加資格、機体購入の際の割引など卒業生限定のサポート体制を整えているところもあります。

このようなサポートは今後のドローン運用を円滑に進めるための手助けとなるため、スクールを選ぶ際にチェックしておくことをおすすめします。

評判・口コミ

ドローンスクールに対して投稿された口コミも、スクール選びの判断材料として含めても良いでしょう。

特に体験会参加者や卒業生からの口コミは実際にスクールを受講してみた際の感想となるため、よりリアルな情報を得ることができる場合もあります。

口コミはSNSなどでリサーチしてみましょう。

スクールの所在地

無理なく通えるドローンスクールを探すなら、所在地もチェックしておきたいポイントです。

ドローンに関する知識や技術は一度習得すれば良いというものではなく、機体の技術進歩や法改正などに伴いアップデートを続ける必要があります。

必要に応じてスキルの幅を広げられるように、自宅から通いやすい位置にあるドローンスクールを見つけておくと便利です。

講習場所の広さ

実技講習の受けやすさを判断するポイントとしては、講習場所の広さも重要です。

講習が行われる環境はスクールによって差があり、ドローンを操縦できる場所の広さもそれぞれ異なります。

狭いスペースでドローンを飛ばすと、少しの操縦ミスが壁・天井との接触事故につながるります。

ドローンの操縦に慣れていない方は、できるだけ広いスペースで操縦訓練ができるスクールを選ぶと安心です。

使用機体

ドローンスクールによっては、練習用ドローンをレンタルできることがあります。

自分が購入したい・操縦したい機体を取り扱っているスクールなら、より本番に近い操作感で練習することが可能です。

基本的な操縦方法・起動方法・点検整備の方法も教えてもらえるため、有意義な講習になることでしょう。

操縦したい機体がまだ分からない場合は、機種全般のスペックが高く世界的にトップのシェア率を誇る、DJI製のドローンが使えるスクールがおすすめです。

ドローンスクールに通うメリットとは?

ドローンスクールに通うことで、様々なメリットを得ることができます。

とはいえ、そのメリットをどう活かし、ドローンスクールに通うことへの意味へつなげるかは自分次第となります。

以下のポイントを踏まえたうえで、将来的の自分にとってドローンスクールが有益なものとなるのかを検討しましょう。

ドローンに関する法規制を学べる

屋外でドローンを飛ばす場合、「航空法」や「小型無人機等飛行禁止法」をはじめ多岐にわたる法規制や条例に抵触しないよう注意する必要があります。

ドローンパイロットが知っておくべき法規制の種類をピックアップすることは、初心者には至難の業と言えます。

ドローンスクールであれば、必要な法規制をピンポイントで教えてもらえるため、初心者でも勉強のハードルが大幅に下がるでしょう。

基礎的な操縦スキルが得られる

ドローンを安全に飛行させるには、正しい操縦方法を理解したうえでスキルを磨くことが大切です。

しかし、いきなり独学で練習すると今行っている操縦が正しい方法なのか?と判断できず思うようにスキルが身に付かないケースも珍しくありません。

ドローンスクールでは、十分な飛行経験を積んだプロの講師に直接指導してもらえるため、効率よく操縦の腕を上げることができます。

民間資格を取得してスキルの証明が可能

スクールが規定する講習を修了すると、民間資格を取得できます。

受講したコースに応じたスキルを客観的に証明できるため、ドローンを仕事に活かしたい方には特に大きなメリットとなります。

近年はドローンの普及拡大とともにドローンに関わる仕事の競争率が高まっている傾向にあるため、他のパイロットと差別化を図るためにも民間資格の取得がおすすめです。

卒業後のサポートが得られる

ドローンスクールの中には、卒業生を対象としたサポートを用意しているところもあります。

講習用の練習場をレンタルできたり、卒業生同士で情報交換が可能なコミュニティの参加が可能だったりと、スキルのアップデートに必要なサポートを利用できます。

また、ドローン操縦士として仕事をしたい場合は、案件紹介を受けられる場合もあります。

ドローンの資格を取得するだけでなく、スキルをさらに高めたい・仕事に活かしたい場合は、アフターサポートを積極的に活用しましょう。

ドローン初心者はスクールや講習会に通うべき?

ドローンスクールに通うことで、独学では身に付けることが難しい知識や技術を身に付けやすくなることは先述した通りです。

それならば、ドローンに関してよく知らない初心者ならば絶対にスクールへ通うべきなのか?と気になるのではないでしょうか。

また、ドローンスクールへ通うとなると少なからず費用もかかるため、躊躇してしまう方もいることでしょう。

必ずしもドローンスクールに通う必要はない

ドローンを飛ばす事だけに着目すれば、ドローンスクールへ通わなくても飛行ルールや法規を遵守する限りは問題ありません。

スクールで取得できる資格は飛行許可申請に役立つとお伝えしましたが、ドローンを操縦するうえで資格取得は義務付けられていません。

そのため、法規制に触れない範囲で趣味として飛ばしたい方は必要ないと言えます。

業務でドローンを扱うならスクールに通った方がいい

上記を踏まえたうえで、逆に言えばビジネス用途でのドローン飛行を視野に入れている方はスクールへ通い、資格を取得しておいた方が有利です。

一目で「十分な知識・スキルを持っているという証明」ができる資格の存在は飛行許可申請時だけでなく、飛行場所の管理者への交渉もスムーズに進みやすくなります。

測量・点検・農薬散布など特定の分野に特化したコースも併せて受講すれば、滞りなく業務を遂行することができるでしょう。

ドローンスクールに通わずドローンを始める手順

スクールに通わずドローンを始める場合、初心者がするべきことを大まかにまとめると以下の3ステップとなります。

STEP
法律・規制を理解する
STEP
ドローンを購入する
STEP
ドローンの飛行練習を行う

屋外は様々な法律によりドローン飛行の規制範囲内となっている場所がほとんどのため、「どこでドローンを飛ばすと違反になるのか?」「どのような飛ばし方は禁止されているのか?」などをしっかりと把握しておきましょう。

また、ドローンを購入する際はいきなり本格的な機体を購入するよりも、軽量(100g未満)かつ操作性がシンプルな機体を練習用として購入することをおすすめします。

上記で挙げた3つのステップについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

どんな法律について把握しておくべきか、どのように操作練習を行えばいいのかなどの詳細を記載していますので、参考にしてみてください。

国家資格を取得するなら「登録講習機関」の受講が必要

国家資格の取得を目指すためにドローンスクールへ通うなら、必ず「登録講習機関」に認定されているかどうかを確認しましょう。

登録講習機関は、国土交通省から「国家資格の受験者に向けて一定レベルの講習を提供できる」と認定されているドローンスクールのことです。

国家試験で出題される範囲に特化したカリキュラムが提供されるため、試験対策を有利に進めるうえで重要な存在となります。

また、登録講習機関のカリキュラムを修了することで、国家試験のひとつである「学科試験」が免除されるというメリットもあります。

【エリア別】国土交通省(国交省)認定のドローンスクール・講習会の内容・料金を比較

実際のドローンスクールではどのようなコースを用意しており、受講料はどのくらいに設定されているのでしょうか。

主なエリア別に以下のドローンスクールをピックアップして、比べてみました。

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エリアスクール
東京都ドローンスクールお台場・渋谷分校
DAIKANYAMA DRONE SCHOOL
愛知県(名古屋)NBドローンスクール
神奈川県Dアカデミー関東本部(JUIDA認定スクール)
SUSCセキド
千葉県Drone Safety License School千葉東葛
練習場(JUIDA認定スクール)
銚子ドローンスクール(JUIDA認定スクール)
福岡県一般社団法人ドローン技能検定協会
大阪府ドローンオペレーターアカデミー【DOA】本校・泉大津

各スクールのコース・料金について、以下よりご紹介いたします。

東京都のおすすめドローンスクール

●ドローンスクールお台場・渋谷分校(DPA認定スクール)

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コース料金
【回転翼3級コース】
業務を実施するために必要な操縦技能の習得
275,000円(税込)
【国家ライセンス 取得コース】
ドローンの国家資格を取得したい人向け(資格区分・受講者区分別のコースあり)
100,000円~400,000円(税込)

●DAIKANYAMA DRONE SCHOOL(JUIDA認定スクール)

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コース料金
【ドローントレーニング】
ドローンの基礎知識・操縦経験を身に付ける初心者向けカリキュラム
165,000円(税込)
【無人航空機操縦士】
ドローンの国家資格を取得したい人向け(資格区分・受講者区分別のコースあり)
120,000円~308,500円(税込)
【ドローン減災士コース】
ドローンを活用した防災・減災活動に必要なスキルに特化したカリキュラム
88,000円(税込)
【ドローン測量コース】
ドローンを用いた測量業務に特化したカリキュラム
187,000円(税込)
【撮影コース】
ドローンを用いた空撮テクニックを身につけるカリキュラム
187,000円(税込)
【ドローンビジネス座学コース】
ドローンに関する法律や申請に必要な知識などの座学に特化したカリキュラム
54,780円(税込)

愛知・名古屋のおすすめドローンスクール

●NBドローンスクール

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コース料金
【国家資格2等講習 コース】
国家資格(二等資格)の取得を目指せるカリキュラム
350,000円(税込)
【無料飛行体験会】
ドローンの飛行体験やドローン導入のアドバイスなどを受けられる
無料

神奈川県のおすすめドローンスクール

●Dアカデミー関東本部(JUIDA認定スクール)

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コース料金
【国家資格マルチ一等・二等】
マルチローター(ドローン)の国家資格を取得したい人向け(資格区分・受講者区分別のコースあり)
要問合せ
【JUIDA i-con対応】
「i-construction」で推奨するUAV測量を取り入れたカリキュラム
297,000円(税込)
【ドローン赤外線建物診断】
ドローンを使った赤外線建物診断の資格を取得できる
104,500円(税込)

●SUSCセキド(横浜ベイサイド店)

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コース料金
【SUSC ドローン操縦士育成セミナー】
ドローン初心者に必要な基礎知識とフライト技術を1日で学べる講習会
33,000円(税抜)

千葉県のおすすめドローンスクール

●Drone Safety License School千葉東葛練習場(JUIDA認定スクール)

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コース料金
【JUIDA認定操縦士コース】
JUIDAの「無人航空機操縦技能」「無人航空機安全運航管理者」資格取得を目指すカリキュラム
168,000円(税込)
【10時間飛行証明コース】
10時間以上の飛行経験を積むための実技講習
88,000円(税込)

●銚子ドローンスクール(JUIDA認定スクール)

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コース料金
【JUIDA 無人航空機操縦士養成コース】
JUIDAの「無人航空機操縦技能」資格取得を目指すカリキュラム
275,000円

福岡県のおすすめドローンスクール

●一般社団法人ドローン技能検定協会

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コース料金
【DSAドローン2級操縦士】
基礎を中心とした初心者向けコース
90,000円(税抜)
【DSAドローン1級操縦士】
10時間以上のフライト経験者用の応用コース
90,000円(税抜)
【DSAプロフェッショナル測量コース】
ドローン測量に特化したコース
350,000円(税抜)
【DSAプロフェッショナル空撮コース】
ドローン空撮に特化したコース
200,000円(税抜)
【DSAフライト体験コース】
フライトのみ実施する体験コース
8,000円(税抜)

大阪府のおすすめドローンスクール

●ドローンオペレーターアカデミー【DOA】本校・泉大津

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コース料金
【国家資格コース】
ドローンの国家資格を取得したい人向け(資格区分・受講者区分別のコースあり)
121,000円~1,034,000円(税込)
【国交省飛行許可対策:技能認証取得コース】
・基本飛行コース:ドローンの安全運行に必要な知識、基本的な飛行方法の訓練を行うコース
・基本&目視外飛行コース:上記に目視外飛行などが加わったコース
基本飛行コース:176,000円(税込) 
基本&目視外飛行コース:198,000円(税込)

分野別に特化したドローンスクールもある

スクールによっては、測量・空撮・点検・農薬散布といった特定の事業分野に特化した講習を用意しているところもあります。

具体的にどのような分野のビジネスでドローンを使いたいのかが明確な場合は、そういったスクールを選ぶと良いでしょう。

以下より、主な事業分野別に特化コースを用意しているドローンスクールをご紹介いたします。

農薬散布に特化したドローンスクール・講習

ドローンによる農薬散布を安全に行うには、「農林水産航空協会」(農水協)による認定を受けた機体を用いることが推奨されています。

ただし、認定機を使用するためには農水協の認定スクールを受講して資格を取得しなければなりません。

農薬散布に特化したドローンスクールは農水協の認定を受けているところがほとんどであるため、農薬散布に必要な知識を学びながら安全な機体を使うための資格取得も目指すことができるのです。

農薬散布に特化した講習を受けられる主なドローンスクールは、以下の通りです。

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スクール特徴
ヤマハマルチローターアカデミーヤマハが開催している農薬散布専門のドローンスクール。
オリジナルの教材・カリキュラムで実践的な座学講習と実技訓練を受けられる。
飛助MG教習所マゼックスによる、農薬散布ドローン「飛助MG」専用のスクール。
機体の操縦技術や農薬・法令・ドローンの特性などの知識が身に付く。
ヤンマースカイスクールヤンマーヘリ&アグリが開催している、農業用ドローンスクール。
受講者の地元へ講師が派遣される形式。

測量に特化したドローンスクール・講習

測量に特化したスクールでは、公共基準の精度を満足する経路・高度・速度に関する基礎知識、自動航行プログラミング、画像解析・点群習得など測量において必要となるスキルを習得できます。

測量特化のコースがある、主なドローンスクールは以下の通りです。

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スクール特徴
Future Dimension Drone Academy コマツ認定ドローン測量実践コーススマートコントラクションを推進する「コマツ」が監修したカリキュラム。
実際の測量現場に近いリアルな実習が行われる。
Dアカデミー 測量講習カメラとUAVの基礎知識や自動航行の効率的プログラミング、点群データを取得する画像解析方法などが学べる。
全国各地のDアカデミーにて受講可能。

水中ドローンに特化したドローンスクール・講習

潜水作業を伴う業務などにおける、水中ドローン活用に特化したドローンスクールもあります。

水中ドローンの知識や市場・運用において関わる法令・安全管理などがカリキュラムに含まれており、現在は日本水中ドローン協会に認定されたスクールのみが講習を実施しています。

水中ドローンのコースを受講できる主なドローンスクールは、以下の通りです。

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スクール特徴
水中ドローンスクール埼玉校
(株式会社ジュンテクノサービス)
安全操縦士講習、産業訓練講習の受講が可能。
実技訓練をメインとしたオリジナル講習も受講できる。
水中ドローンスクール長崎校
(株式会社ティエムエヌ)
長崎初の水中ドローンスクール。
実技訓練は室内大型プールの他、五島列島にて海中での実践的な講習も受講できる。

ドローンスクールの選び方に関するよくある質問

最後に、ドローンスクールの選び方に関するよくある質問について解説いたします。

ドローンスクールに行けばドローン操縦士として働ける?

ドローンスクールを受講すれば、必ずドローン操縦士の仕事に就くことができるとは限りません。

しかし、ドローンスクールで資格を取得すればドローンに関して一定以上のレベルでスキルを持つことを証明できます。

これにより、就職活動や案件獲得の際に有利となります。

受講料が安いドローンスクールに通った方がいい?

ドローンスクール選びにおいて、受講料の安さだけに注目することは避けるべきです。

相場よりも安い受講料を提示しているドローンスクールでも、資格発行料やテキスト代などの費用も別途発生し、結果的に費用総額が高くなる可能性があります。

受講料だけではなく、講習内容やサポート体制、口コミなど多角的な視点でベストな受講先を判断しましょう。

趣味目的でドローンを飛ばす場合でもスクールに通った方がいい?

個人的な趣味としてドローンを飛ばしたい場合も、初心者ならドローンスクールの受講をおすすめします。

ドローンスクールは初心者向けのコースを用意していることも多く、屋外でドローンを飛ばすために必須の法知識や操縦方法などの指導を受けられます。

ドローンスクールに通わず独学でも操縦方法は習得できる?

自主練習でも、ドローンの操縦方法を身につけることは可能です。

しかし、独学は以下のようなリスクを伴います。

  • 自分の操縦のクセに気が付けず正しい操縦方法を覚えるまで時間がかかる
  • 操縦ミスにより機体を破損・紛失する
  • 自分のスキルを証明する資格がないため仕事で不利になる

ドローンの操縦技術を効率的に身につけて有効活用するなら、ドローンスクールの受講がおすすめです。

まとめ

ドローンスクールとは、ドローンの飛行において必要な知識・操縦技術が身に付くスクールです。

知識や技術を身に付けること自体は独学でも不可能ではないですが、プロから指導を受けることができるドローンスクールの方が圧倒的に効率的と言えます。

特に、ドローンを活用して将来的に仕事へつなげたい方はドローンスクールを受講したうえで、認定資格を取得しておくと有利に活動することができるでしょう。

ドローンは全国に数多く存在していますが、自分にとって通いやすく、目的に合った講習を実施しているところであるか慎重に見極めながら選ぶことをおすすめします。

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