ドローン操縦士の仕事はない?ドローンの求人数や仕事を得るのに必要なこととは?

更新日: 2024.07.30 公開日: 2024.08.20
img

ドローンの操縦を練習して、将来的にドローン関連の仕事に就きたいと思っている方も多いはずです。

しかし、「ドローン操縦士の仕事ってどれぐらいあるの?」「ドローン操縦士って安定して食べていける?」など疑問を持っているかもしれません。

今回はドローン操縦士の仕事はないのか?について調査していきます。

ドローン操縦士の求人数や、ドローン操縦士として仕事を得るのに必要なことを明らかにしていきましょう。

目次

ドローンに関連する主な仕事は?

まず最初にドローンに関連する主な仕事を紹介します。

どのような仕事があるのか気になっている方は、こちらを参考にしてみてください。

農薬散布

ドローンに農薬散布機を搭載することで、効率的に農薬を撒くことができます。

人の手で行うよりも少ない労力で農薬が撒けるため、高齢化や人手不足が深刻化している農業の分野で需要が高まっています。

最近では、プログラミングによる自律飛行で農薬散布を行うドローンもあります。

空撮

空撮は、ドローン関連の仕事で最もポピュラーなものです。

映像クリエイターとして個人で活動したり、映像制作会社に所属してドローンカメラマンとして活動するなどの選択肢があります。

ドローンの操縦スキルだけでなく、撮影センスや映像編集の技術が求められる上に、競争率の高い仕事です。

測量

ドローンで地形などを撮影して、測量を行う仕事も需要が高まっています。

撮影したデータを3Dモデル化して効率よく測量を行うこともできますし、人が入れないような危険な場所での測量もできるようになります。

ドローンで測量業務を行うには、測量士の国家資格が必要なため、参入障壁が高く、安定した仕事が得られるでしょう。

点検

建物や工場、インフラ施設でドローン飛ばして、故障や異常がないかを点検する業務にもドローンが活用されています。

高所作業のリスクや足場を設置するコストなどを削減できるため、ドローンの需要が高まっている仕事の1つです。

物流

物流に関しては少しずつ普及している段階ではありますが、離島や山間地域など、安定した物流の構築が困難な地域では、ドローンによる配送が実用化されています。

災害時は医療品などを迅速に現場に届けることもできるため、従来の物流では対応できなかった細かい隙間を埋める存在になる可能性を秘めています。

インストラクター

産業分野におけるドローンの普及と比較して、ドローン操縦士は全体的に不足しており、人材育成の重要性が指摘されています。

そのため、ドローン操縦士を育成するインストラクターの仕事にも一定の需要があります。

ドローン操縦士の仕事がない理由

今後需要が高まると考えられるドローン操縦士ですが、ドローンの操縦スキルを身につけるだけでは、満足な仕事は得られないと指摘されています。

ドローン操縦士の仕事がない理由としては、主に以下の4点が挙げられます。

  • ドローン操縦士が増えており未経験からだと仕事ができない
  • ドローン以外の専門分野がない
  • 活躍できる分野がまだ狭い
  • プログラムによる自動飛行が多く操縦士が不要

では、1つずつ詳しくみていきましょう。

ドローン操縦士が増えており未経験からだと仕事ができない

業界全体でドローン操縦士は不足しているものの、以前に比べるとドローン操縦士はかなり増えている状況です。

その上、ドローン操縦士になる方は、例えば、映像制作会社や測量会社に勤務しており、仕事の一環としてドローンの操縦技術を身につけるというパターンも増えています。

そのため、ドローンの操縦技術だけを身につけても、それ以外が未経験だと十分な仕事が得られない状況にあります。

ドローン以外の専門分野がない

ドローン以外の専門分野を持ってない方は、操縦士として仕事を得るのが難しくなっています。

例えば、測量や点検においては、ドローンの操縦以上に業界に関する専門知識が求められますし、空撮においても、映像制作のスキルが必須です。

キャリアの中で培った専門知識があった上で、プラスαでドローンの操縦スキルを身につけることで、どのような価値が生み出されるかまでを視野にいれなければ、安定した仕事を得るのは難しいでしょう。

活躍できる分野がまだ狭い

産業分野でのドローンの活用は、徐々に普及し始めているものの、まだまだ黎明期の段階でもあるため、活躍できる分野はまだまだ狭いです。

需要はありますし、ドローン操縦士も不足している状況ではありますが、活躍できる幅が狭いと自分が思ったような仕事が得られないかもしれません。

プログラムによる自動飛行が多く操縦士が不要

ドローン業界の今後を考えると、手動で操縦が行われていたのが、次第にプログラムによる自動飛行に置き換わる可能性があります。

ドローン操縦が手動から自動に置き換わると、求められるのは操縦士ではなくプログラマーになりますし、現場でドローンを操縦するよりも、ドローンの運航を管理する業務の需要が高まるでしょう。

発展や変化が早い業界でもあるため、今後も安定した仕事が得られるかどうかの見極めが難しい状況になっています。

ドローンの求人数はどれぐらい?

ドローン操縦士の仕事があるのかどうか、客観的なデータから調査していきます。

求人サイトなどからドローン操縦士の求人数や求人条件をチェックして、どのような状況なのかを明らかにしていきましょう。

ドローン操縦士の有効求人倍率

厚生労働省が運営している職業情報提供サイト「jobtag」で公表されている、ドローンパイロットの有効求人倍率は「4.21(令和4年度)」です。

つまり、1人の求職者に対して、求人数が4.21個ある状況で、これだけを見ればドローン操縦士の求人はかなり多いと言えるでしょう。

参考:厚生労働省「jobtag」

求人サイトの掲載数

次に、求人サイトに掲載されているドローン関連の求人数を見ていきましょう。

スクロールできます
doda2549件
indeed2000件以上
求人ボックス1662件

※2024年7月23日時点

大手の求人サイトでも2000件以上の求人が掲載されており、ドローン関連の仕事はかなり多い状況といえます。

ドローン操縦士の年収

ドローン操縦士の年収がどれくらいなのか見ていきましょう。

職業情報提供サイト「jobtag」で公表されている、ドローンパイロットの年収は「456.8万円」となっています。

就業形態は約半分が正社員となっており、パートタイムや契約社員、フリーランスとして活動している方も一定数います。

参考:厚生労働省「jobtag」

求人の多い分野

国内のドローン以上において、市場規模の大きい分野は「点検」となっており、それに次いで「農業」や「物流」が占めています。

空撮のイメージが強いドローンではありますが、実際に需要が高いのは点検や農業といった分野になっています。

参考:インプレス総合研究所

実際のドローン求人を見てみよう!

実際に掲載されているドローンの求人を見ていきましょう。

スクロールできます
企業名株式会社 サンキテラドローン株式会社西日本工測株式会社
勤務形態正社員正社員正社員
収入月給25万円〜年収300~600万円月給23万円〜40万円
勤務地愛知県北海道岡山県
仕事内容ドローンパイロット
(測量)
ドローンパイロット
(測量・点検・調査)
ドローンパイロット
(測量)

参考:indeed

正社員の求人も多く、安定したキャリアを得たい方にも選択肢があります。

ドローン操縦士として仕事を得るためのポイント

ドローン操縦士として仕事を得る上でのポイントは以下の4点です。

  • 卒業後の就職サポートがあるスクールに通う
  • 卒業生同士のコネクションがあるスクールに通う
  • 国家資格を取得する
  • ドローン以外の専門スキルを身につける

では、1つずつ詳しくみていきましょう。

卒業後の就職サポートがあるスクールに通う

ドローン操縦士になる上で、スクールに通う場合は、卒業後の就職サポートがあるスクールを選ぶのがおすすめです。

スクール自体に業界とのコネがあれば、卒業してからスムーズに仕事を見つけることができるでしょう。

卒業生同士のコネクションがあるスクールに通う

卒業生同士の交流会を実施しているドローンスクールもあるため、ドローン操縦士として活躍している方の話を聞いて参考にすることもできます。

実際に働いている人しか分からない業界内のリアルな話を聞いて、自身のキャリアに活かしましょう

国家資格を取得する

今からドローン操縦士になるのであれば、国家資格の取得は非常におすすめです。

ドローン操縦士としての信頼度も格段に向上しますし、飛行許可などの手続き面でも有利になります。

求職時のアピールとしても有効なので、国家資格の取得を検討してみてください。

ドローン以外の専門スキルを身につける

ドローンの操縦だけができる人材は求められにくいため、ドローン以外の専門スキルを身につけるのがおすすめです。

自身の築いてきたキャリアにドローンを加えることで、どのような価値が生み出されるのかという視点で考えてみましょう。

これからドローン操縦士を目指す方は、ドローンの操縦スキルとセットで身につけると有利なスキルを考えてみてください。

ドローン操縦士の仕事がないに関するよくある質問

ドローン操縦時の仕事がないに関するよくある質問をまとめました。

ここまでの内容で疑問が思い浮かんだ人は参考にしてみてください。

ドローン操縦士の需要はある?

ドローン操縦士の求人数は非常に多いため需要は高いと言えます。

有効求人倍率も4倍以上あるため、求人数に対して求職者が少ない状況が続いています。

ドローン操縦士の求人を掲載しているサイトは?

dodaやindeed、求人ボックスなどの求人サイトに掲載されています。

掲載数も多く、2000件以上の求人が掲載されています。

未経験でもドローン操縦士になれる?

未経験でもスクールなどを通じて操縦スキルを身につければ、ドローン操縦士になれます。

ドローン操縦士として稼げるようになるのに必要な期間は?

操縦スキルを身につけた上で仕事を安定して得られるようになるには、それなりの時間が必要です。

安定して稼げるようになるには数年単位の時間をかけなければなりません。

まとめ

ドローン操縦士の仕事はないのか?について調査していきました。

業界自体が発展を続けており、ドローン操縦士の求人も豊富にある状況ではありますが、それでもドローン操縦士として稼ぐハードルはまだまだ高い状況です。

安定してドローン操縦士として稼ぐなら、正社員で雇用される道を目指した方がいいでしょう。

将来的にドローン操縦士を目指している方は、業界内の状況を細かくチェックしてみてください。

この記事と一緒によく読まれている記事

利用目的からドローンに
ついて知る