航空法で定められる特定飛行を行う場合、ドローンを飛行させる前に「飛行計画」を通報しなければなりません。
飛行許可を得るだけでなく、どのような計画で飛行を行うのかを事前に通報しなければならず、義務を怠ると罰則もあるので注意が必要です。
今回の記事では、ドローンの飛行計画について徹底解説します。
ドローンの飛行計画の通報方法や注意点など、さまざまなポイントを詳しくみていきましょう。
今回の記事では主に以下のポイントが分かります。
- ドローンの飛行計画とは?
- ドローンの飛行計画を通報する方法
- ドローンの飛行計画を通報する際の注意点
- ドローンの飛行計画と飛行日誌の違い
ドローンを特定飛行させる時は「飛行計画」の通報が義務
ドローンで航空法で定められる特定飛行を行う際には、事前に飛行計画を通報しなければなりません。
飛行計画の通報は義務付けられており、怠ると罰則もあるため必ずするようにしてください。
また、航空法で定められる特定飛行には以下が該当します。
飛行空域 | ・150m以上の高さの上空 ・空港周辺の空域 ・人工集中地区(DID地区)の上空 ・緊急用務空域 |
飛行方法 | ・夜間飛行・目視外飛行 ・人または物件から30m未満での飛行 ・催し場所上空での飛行 ・危険物の輸送 ・物件投下 |
ドローンの飛行計画とは?
ドローンの飛行計画とは、飛行する日時や場所、高度、目的などの詳細な情報を記載した計画を指します。
飛行計画は安全なドローン飛行を実現するために必要とされており、例えば、同じ日時・場所で複数のドローンが飛行して衝突事故を起こすリスクなどを、飛行計画を共有することで未然に防げます。
飛行計画を事前に通報することで、他の飛行計画との重複があった場合でも、計画の変更や中止ができますし、計画に問題点があれば国土交通省から計画の変更を指示できるなど、安全な運用が可能になります。
飛行計画の通報をせずに特定飛行を行うと罰則が課される
飛行計画を通報せずに特定飛行を行うと、航空法違反として「30万円以下の罰金」が科せられます。
特定飛行を行う際には飛行計画の通報が義務付けられているので忘れないようにしましょう。
飛行計画で通報が必要な事項
飛行計画では以下の情報を明らかにしなければなりません。
- 当該特定飛行の日時、経路
- 無人航空機の登録記号及び種類(試験飛行機等で登録記号を受けていない場合は、当該試験飛行に係る届出番号)
- 無人航空機の型式(型式認証を受けた型式の無人航空機に限る)
- 操縦者の氏名
- 操縦者の無人航空機操縦者技能証明書番号(無人航空機操縦者技能証明書の交付を受けている場合に限る)
- 許可又は承認の番号(許可又は承認を受けている場合に限る)
- 飛行の目的、高度及び速度
- 飛行させる飛行禁止空域及び飛行の方法
- 出発地/目的地
- 目的地に到着するまでの所要時間
- 立入管理措置の有無及びその内容
- 無人航空機の事故等により支払うことのある損害賠償のための保険契約の有無及び内容
- その他参考となる事項
各項目についてはDIPS2.0で手続きを行う際に、記入表が表示されるので覚える必要はありません。
飛行計画の通報は原則として飛行の事前に行う
飛行計画の通報は原則として飛行の事前に行わなければなりません。
ただし、以下に該当する場合はその限りではありません。
『通報システムに障害が発生したことにより、飛行を開始するまでの間において飛行計画を通報 する手段のない場合』
引用:無人航空機の飛行計画の通報要領
上記の場合は飛行を開始した後でも飛行計画の通報が認められます。
飛行計画と「飛行申請」「飛行日誌」の違い
「飛行計画」と「飛行申請」「飛行日誌」はそれぞれ以下のように異なります。
飛行計画 | ドローンを飛行させる日時や経路、場所、目的などを記載した計画 |
飛行申請 | 特定飛行を行う際に国土交通省に対して許可承認を得るための手続き |
飛行日誌 | 「飛行記録」「日常点検記録」「点検整備記録」が記載されたもの |
ドローンで特定飛行を行う際は「飛行申請」で許可を得て、「飛行計画」の通報を行い、「飛行日誌」の作成・携行しなければなりません。
飛行計画の通報義務が免除されるケース
上記のように特定飛行を行う場合に必要な飛行計画ですが、以下に該当する場合は飛行計画の通報義務が免除されます。
『国若しくは地方公共団体又はこれらの者の依頼により捜索 若しくは救助を行う者が、捜索又は救助の目的のために行う飛行の場合に ついては、飛行計画の通報は要しない。』
引用:無人航空機の飛行計画の通報要領
つまり、自然災害などが発生した際に、緊急的にドローンを用いた救助活動を行う場合には、飛行計画の通報は求められません。
ドローンの飛行計画を通報する方法
ドローンの飛行計画を通報する手順を詳しく解説していきます。
DIPS2.0を使って飛行計画の通報や変更、確認など、各操作手順を画像を交えながら説明するので参考にしてみてください。
飛行計画の通報に必要なもの
飛行計画を新規に通報する際には以下の情報を用意してください。
飛行許可承認申請に係る情報 | ・飛行許可番号 ・許可書発行日 ・許可の期間(開始/終了年日) ・カテゴリー区分情報 |
飛行に係る情報 | ・飛行計画名称 ・飛行日時(開始日時・終了日時) ・飛行日程(定期・複数日指定) ・飛行目的 ・飛行空域 ・飛行方法 ・立ち入り管理措置の有無 ・補助者配置の有無 ・補助者人数 ・係留飛行の有無 ・出発地 ・目的地 ・所要時間 ・飛行速度 ・飛行高度 |
その他 | ・ドローン情報基盤システムのアカウント ・機体情報 ・操縦者情報 ・保険等の情報 |
参考:ドローン情報基盤システム 操作マニュアル 飛行計画通報編
DIPS2.0を使って飛行計画を通報する手順
DIPS2.0を使って飛行計画を通報する手順を解説します。
では、各ステップを詳しくみていきましょう。
①DIPS2.0にログインする
DIPS2.0にアクセスして画面右上の「ログイン」をクリックし、ログインIDとパスワードを入力してください。
②「飛行計画の通報・確認へ」を選択する
ログイン後のトップページをスクロールして、ページ下部にある「飛行計画の通報・確認へ」をクリックしてください。
③「飛行計画の登録」を選択する
次の画面で「飛行計画の登録」をクリックしてください。
④「新規通報」を選択する
飛行計画を作成する画面に移るので画面右下の「新規通報」をクリックしてください。
⑤必要事項を記入する
飛行計画の作成ページで必要事項を記入します。
まず飛行許可を得た際に発行された「飛行許可番号」を入力します。
番号を入力すると申請時に記入した内容が表示されます。
必要事項を記入したら「機体情報」「操縦者情報」「飛行目的」「飛行空域」「飛行方法」「保険に関する情報」を開いて、記入を完了させてください。
その他「立ち入り管理措置の有無」「係留飛行の有無」「補助者人数」「出発地/目的地」「最大飛行時間」「所要時間」「開始/終了日時」「飛行速度」「飛行高度」「連絡先」など、もれなく記入しておきましょう。
全ての記入が完了したら右下の「登録」をクリックします。
⑥飛行経路/範囲を地図上で描画する
次に、飛行経路と範囲を地図上に描画して登録をします。
まずは飛行するエリアを地図上に表示させてください。
次に描画ツールを使って地図上に経路と範囲を描画します。
登録を行うと飛行経路/範囲が地図上に以下のように表示されます。
問題なければ右下の「登録」をクリックします。
⑦登録情報を確認する
ここまで登録した内容を確認した上で問題なければ「OK」をクリックします。
飛行計画一覧の画面に移るので、登録がきちんとされているかチェックしてください。
参考:ドローン情報基盤システム 操作マニュアル 飛行計画通報編
過去の飛行計画を流用して作成する手順
同じような飛行を行う際には、過去の飛行計画を流用して作成することができます。
では、各ステップを詳しくみていきましょう。
①DIPS2.0にログインする
DIPS2.0にアクセスして画面右上の「ログイン」をクリックし、ログインIDとパスワードを入力してください。
②「飛行計画の通報・確認へ」を選択する
ログイン後のトップページをスクロールして、ページ下部にある「飛行計画の通報・確認へ」をクリックしてください。
③「飛行計画の登録」を選択する
次の画面で「飛行計画の登録」をクリックしてください。
④コピーする飛行計画の「複写」ボタンを選択する
コピーしたい飛行計画の右側にある「複写」ボタンをクリックしてください。
クリックすると複写作成ページが開き、以前の飛行計画の情報が反映されています。
⑤必要事項を記入する
飛行計画の複写ページで必要事項を記入します。
以前の飛行計画と変更する点がある場合は適宜修正をしてください。
必要事項を記入したら「機体情報」「操縦者情報」「飛行目的」「飛行空域」「飛行方法」「保険に関する情報」を開いて、記入を完了させてください。
その他「立ち入り管理措置の有無」「係留飛行の有無」「補助者人数」「出発地/目的地」「最大飛行時間」「所要時間」「開始/終了日時」「飛行速度」「飛行高度」「連絡先」など、もれなく記入しておきましょう。
全ての記入が完了したら右下の「登録」をクリックします。
⑥飛行経路/範囲を地図上で描画する
次に、飛行経路と範囲を地図上に描画して登録をします。
まずは飛行するエリアを地図上に表示させてください。
次に描画ツールを使って地図上に経路と範囲を描画します。
登録を行うと飛行経路/範囲が地図上に以下のように表示されます。
問題なければ右下の「登録」をクリックします。
⑦登録情報を確認する
ここまで登録した内容を確認した上で問題なければ「OK」をクリックします。
飛行計画一覧の画面に移るので、登録がきちんとされているかチェックしてください。
参考:ドローン情報基盤システム 操作マニュアル 飛行計画通報編
作成した飛行計画を確認する方法
作成済みの飛行計画を確認する場合は以下の手順で操作を行います。
では、各ステップを詳しくみていきましょう。
①DIPS2.0にログインする
DIPS2.0にアクセスして画面右上の「ログイン」をクリックし、ログインIDとパスワードを入力してください。
②「飛行計画の通報・確認へ」を選択する
ログイン後のトップページをスクロールして、ページ下部にある「飛行計画の通報・確認へ」をクリックしてください。
③「飛行計画の参照」を選択する
次の画面で「飛行計画の参照」をクリックしてください。
④飛行計画を検索する
画面右上に検索欄が表示されるので、開始日時と終了日時を設定して検索をしてください。
画面上に表示された飛行計画をクリックすると、「開始時間、飛行時間、緯度、経度、高度、速度」が表示されます。
参考:ドローン情報基盤システム 操作マニュアル 04.飛行計画の参照方法
飛行計画を変更する方法
一度作成した飛行計画を変更する方法を解説します。
飛行計画を変更する際には以下の情報を準備してください。
飛行許可承認申請に係る情報 | ・飛行許可番号 ・許可書発行日 ・許可の期間(開始/終了年月日) ・カテゴリ区分情報 |
飛行に係る情報 | ・飛行日時 ・飛行目的 ・飛行空域 ・飛行方法 ・立ち入り管理措置の有無 ・補助者配置の有無 ・補助者人数 ・係留飛行の有無 ・出発地 ・目的地 ・飛行速度 ・飛行高度 |
その他 | ・ドローン情報基盤システムのアカウント ・機体情報 ・操縦者情報 ・保険等の情報 |
変更を行う手順は以下の通りです。
では、各ステップを詳しくみていきましょう。
①DIPS2.0にログインする
DIPS2.0にアクセスして画面右上の「ログイン」をクリックし、ログインIDとパスワードを入力してください。
②「飛行計画の通報・確認へ」を選択する
ログイン後のトップページをスクロールして、ページ下部にある「飛行計画の通報・確認へ」をクリックしてください。
③「飛行計画の登録」を選択する
次の画面で「飛行計画の登録」をクリックしてください。
④変更する飛行計画の「更新」ボタンを選択する
変更する飛行計画の右側にある「更新」ボタンをクリックしてください。
⑤変更する項目を修正する
飛行計画の詳細が表示されるので変更する項目を選択して修正をしてください。
変更が完了したら右下の「登録」をクリックします。
⑥登録情報を確認する
変更した内容を確認した上で問題なければ「OK」をクリックします。
飛行計画一覧の画面に移るので、登録がきちんとされているかチェックしてください。
参考:ドローン情報基盤システム 操作マニュアル 飛行計画通報編
飛行開始を通報する手順
実際にドローンを飛行させる際にはDIPS2.0を通じて、飛行開始の手続きを行います。
手順は以下の通りです。
では、各ステップを詳しくみていきましょう。
①DIPS2.0にログインする
DIPS2.0にアクセスして画面右上の「ログイン」をクリックし、ログインIDとパスワードを入力してください。
②「飛行計画の通報・確認へ」を選択する
ログイン後のトップページをスクロールして、ページ下部にある「飛行計画の通報・確認へ」をクリックしてください。
③「飛行計画の登録」を選択する
次の画面で「飛行計画の登録」をクリックしてください。
④該当の飛行計画の「飛行状況」ボタンを選択する
該当する飛行計画の右側にある「飛行状況」のボタンをクリックします。
⑤飛行が開始されていることを確認する
飛行計画で設定された飛行開始時間を迎えていれば自動的に飛行開始が通報されます。
飛行中に有人航空機が接近している場合は、画面上にアラートが通知されます。
参考:ドローン情報基盤システム 操作マニュアル 飛行計画通報編
飛行終了を通報する手順
ドローンの飛行が終了したらDIPS2.0で飛行終了の手続きを行います。
手順は以下の通りです。
では、各ステップを詳しくみていきましょう。
①DIPS2.0にログインする
DIPS2.0にアクセスして画面右上の「ログイン」をクリックし、ログインIDとパスワードを入力してください。
②「飛行計画の通報・確認へ」を選択する
ログイン後のトップページをスクロールして、ページ下部にある「飛行計画の通報・確認へ」をクリックしてください。
③「飛行計画の登録」を選択する
次の画面で「飛行計画の登録」をクリックしてください。
④該当の飛行計画の「飛行状況」ボタンを選択する
該当する飛行計画の右側にある「飛行状況」のボタンをクリックします。
⑤「飛行終了」を選択する
画面右にある「飛行終了」をクリックすると、飛行の終了が通報されます。
また、設定した終了時間を超過した場合は、自動的に飛行の終了が通報されます。
参考:ドローン情報基盤システム 操作マニュアル 飛行計画通報編
ドローンの飛行計画を通報する時の注意点
ドローンの飛行計画を通報する際は以下の4点に注意してください。
- 他の飛行計画と重複する場合は調整が必要
- 通報した飛行計画通りにドローンを飛ばす
- 同一団体で複数のドローンを飛ばす場合は一括で飛行計画を通報する
- 飛行内容に変更が生じた場合は飛行計画も変更する
では、1つずつ詳しくみていきましょう。
他の飛行計画と重複する場合は調整が必要
DIPS2.0上で他者の飛行計画を確認した際に、自分の飛行計画と重複している場合は調整が必要です。
同じ日時・場所で複数のドローンが飛行すると事故の危険が高まるため、未然に防ぐためにも計画の変更や中止が求められます。
DIPS2.0では飛行計画を通報した人へメールを通じて連絡が取れるため、相手と調整しながら飛行計画を変更することもできます。
通報した飛行計画通りにドローンを飛ばす
飛行計画を通報したら、計画の内容通りにドローンを飛ばさなければなりません。
事故を防ぎ安全な飛行を実現するために飛行計画の通報を求めているため、計画外の飛行を行うと本来の目的から逸脱してしまいます。
実際に飛行を始めると、計画外の飛行をしたくなるケースもありますが、やむを得ない場合を除いて飛行計画以外の飛行をするのは控えてください。
同一団体で複数のドローンを飛ばす場合は一括で飛行計画を通報する
同一団体で複数のドローンを同じ空域で飛ばす場合は、一括で飛行計画に登録できます。
飛行計画の作成ページで機体情報や操縦者情報を追加する項目があるので、機体の台数や操縦者の人数に応じて登録を行ってください。
飛行内容に変更が生じた場合は飛行計画も変更する
飛行前に飛行内容に変更が生じた場合は、飛行計画の変更も併せて行ってください。
ドローンの飛行は飛行計画に沿った内容でなければならないので、スケジュールなどの変更がある場合は飛行計画にも反映させましょう。
飛行計画の変更方法は「飛行計画を変更する方法」を参考にしてください。
ドローン飛行後は「飛行日誌」の作成が義務化されている
ドローンの飛行計画の他にも、特定飛行を行う際には飛行日誌の作成および携行が義務付けられています。
飛行日誌とは、飛行内容の記録や機体の点検記録などをまとめたものです。
ここでは、ドローンの飛行日誌について簡単にみていきましょう。
飛行日誌に記録するのは「飛行記録」「日常点検記録」「点検整備記録」の3つ
飛行日誌には「飛行記録」「日常点検記録」「点検整備記録」の3つを記録します。
飛行記録 | 飛行日時、離着陸場所、飛行時間などを記録する |
日常点検記録 | 日常点検を実施した日時、場所、結果などを記録する |
点検整備記録 | 点検整備を実施した日時、場所、内容などを記録する |
飛行日誌はドローン1機に対して1つ作成します。
登録済みの機体に関する飛行日誌には記録および保管の義務が伴う
国土交通省に機体登録したドローンに関する飛行日誌は記録および保管の義務が伴います。
登録機体の所有者や使用者が変更した場合には、飛行日誌についても引き継ぎを行ってください。
特定飛行以外でも飛行日誌の作成は推奨される
特定飛行を行う場合には飛行日誌の作成と携行が義務付けられていますが、それ以外であっても飛行日誌の作成は推奨されます。
点検や整備の記録を記載しているので、機体を安全に運用する上では常に飛行日誌を作成するのが望ましいでしょう。
特定飛行を行う際に飛行日誌を作成しなかった場合の罰則
特定飛行を行う際に飛行日誌を備えなかったり、記載すべき事項を記載しないまたは虚偽の記載を行ったりした場合、航空法違反として「10万円以下の罰金」が科せられます。
ドローンで特定飛行をする方は飛行日誌を正確に作成するようにしましょう。
ドローンの飛行日誌の書き方
飛行日誌は飛行後に作成する「飛行記録」と飛行の前後にそれぞれ作成する「日常点検記録」「点検整備記録」に分かれます。
作成はテンプレートを用いるのが一般的で「無人航空機の飛行日誌の取扱要領」から確認もできます。
では、各記録のテンプレートを見ていきましょう。
飛行記録のテンプレ
日常点検記録のテンプレ
点検整備記録のテンプレ
飛行日誌の作成はアプリを使うのがおすすめ
飛行日誌の作成は便利なアプリを使うのもおすすめです。
主なアプリは以下の通りです。
- ドローン飛行日誌作成・情報管理サービス「BLUE SKY」
- 飛行日誌作成サービス「FwriteDown」
- ドローン飛行管理アプリ「Flight Report Cloud」
中にはドローンの飛行ログと同期して飛行記録を作成する機能もあるので、自分で作成するよりも効率的に作業ができます。
ドローンを飛行させる前後の流れを確認
ドローンを飛行させる前後の流れを解説します。
飛行許可を得る以外にどのようなことをすればいいのかを整理しましょう。
飛行前の準備と許可申請を行う
飛行の内容を整理した上で特定飛行に該当する場合には事前に許可申請を行います。
また、特定飛行の許可申請だけでなく、施設の管理者や土地の所有者など、必要な許可取りは必ず行ってください。
飛行計画を作成して通報する
飛行許可を得たら次は飛行計画の通報を行います。
飛行計画の作成手順は以下の通りです。
飛行日誌を作成する
飛行後は飛行日誌の作成を行います。
「日常点検記録」や「点検整備記録」は普段からやっておいて、飛行後は「飛行記録」の作成を行います。
事故が発生した場合の対応
飛行中に事故または重大インシデントが発生した場合は、適切な対処をしなければなりません。
事故と重大インシデントの違いは以下の通りです。
事故 | ・ドローンによる人の死傷(重症以上の場合) ・第三者の所有する物件の損壊 ・航空機との衝突または接触 |
重大インシデント | ・ドローンによる人の負傷(軽傷の場合) ・ドローンの制御が不能となった事態 ・ドローンが飛行中に発火した事態 ・航空機との衝突または接触のおそれがあったと認めた時 |
事故などが発生したら、ただちに飛行を中断して、負傷者がいる場合には速やかに救護を行ってください。
その後、国土交通大臣に対して、事故または重大インシデントの詳細をDIPS2.0を通じて報告しなければなりません。
また、事故などが発生した際に以下を行うと罰則が科されます。
・事故の未報告 ・虚偽の報告を行った場合 | 30万円以下の罰金 |
・負傷者の救護など必要な措置を講じなかった | 2年以下の懲役 or 100万円以下の罰金 |
ドローンの飛行計画に関するよくある質問
ドローンの飛行計画に関するよくある質問をまとめました。
ここまでの内容で疑問が思い浮かんだ人は参考にしてみてください。
ドローンの飛行計画の通報は義務ですか?
ドローンで航空法で定められた特定飛行をする場合は、飛行計画の通報をしなければなりません。
義務を怠ると「30万円以下の罰金」が科せられます。
ドローンの飛行計画を確認する方法はありますか?
DIPS2.0を使って飛行計画の通報を行った場合は、DIPS2.0上で確認ができます。
操作手順は以下の通りです。
飛行計画の通報を怠ったら罰金はいくらですか?
飛行計画の通報義務を怠ると「30万円以下の罰金」が科せられます。
飛行計画を通報すれば飛行許可や申請は不要ですか?
飛行計画と飛行許可や飛行申請は別物です。
許可申請が必要な場所でドローンを飛ばす場合は、然るべき関係各所への申請手続きを行ってください。
特定飛行を行わない場合は飛行計画の通報はしなくてもいい?
特定飛行に該当しない飛行を行う場合は、飛行計画を通報する必要はありません。
まとめ
ドローンの飛行計画を通報する方法を解説しました。
航空法で定められる特定飛行を行う場合は、飛行計画の通報が義務付けられているので忘れないようにしてください。
DIPS2.0を使えば簡単に飛行計画の通報や作成した計画の管理などができるので、今回の記事を参考にしながら使い方をマスターしましょう!
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