ドローン操作方法「モード1」 「モード2」の違いとは
ドローンの操縦方法には、主に「モード1」と「モード2」の2種類があります。
「モード1」と「モード2」は、操縦方法が真逆になるため、最初に選んだモードを使い続けるケースが多いです。
そのため、これからドローンを始める方は、「操縦方法のモード選び」が非常に重要です。
「モード1」と「モード2」の操縦方法は以下のようになっています。
操縦方法 | モード1 | モード2 |
---|---|---|
右スティックでの操作 | 縦:上昇/下降 横:左右の移動 | 縦:前進/後進 横:左右の移動 |
左スティックでの操作 | 縦:前進/後進 横:左右の回転 | 縦:上昇/下降 横:左右の回転 |
特徴 | 日本のラジコンで標準の操縦モード | 海外で標準的に利用されている操縦モード |
「モード1」の場合、前後左右の奥行きのある移動は左右のスティックで分かれているため、直感的には難しく感じるかもしれません。
ただ、右利きの人であれば、ホバリング時の上下の調整を右手で行うため、安定した飛行が可能です。
一方で、「モード2」は、前後左右の奥行きのある移動を右スティック1つで行えるため、直感的に分かりやすくゲーム感覚での操作ができます。
ただし、前後左右の移動を全て右スティックで行うため、例えば「斜め右に進む」といった場合に、1つのスティックでの調整が難しいケースがあります。
モード1のメリット・デメリット
モード1の主なメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット | ・ホバリングの維持がしやすい ・斜め方向の移動の調整がしやすい ・上下左右の平面的な動きは簡単 |
デメリット | ・操縦に慣れるの大変 |
では、1つずつ詳しくみていきましょう。
メリット
モード1のメリットは以下の3点です。
- ホバリングの維持がしやすい
- 斜め方向の移動の調整がしやすい
- 上下左右の平面的な動きは簡単
右利きの人にとっては、利き手側の右スティックで上下方向の調整ができるため、ホバリングが安定しやすいという特徴があります。
ホバリングの安定感が重要な点検業務や農薬散布といった用途で使う際に向いている操縦モードです。
さらに、「左スティックで前後方向」 「右スティックで左右方向」の操作となるため、斜め方向への移動の調整がしやすいです。
デメリット
モード1のデメリットは以下の通りです。
- 操縦に慣れるの大変
前後左右方向への操縦が左右のスティックで分かれているため、初心者の方だと慣れるのに苦労します。
頭の中のイメージと手元の操作が一致するまで時間がかかるでしょう。
モード2のメリット・デメリット
モード2の主なメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット | ・前後左右の移動が1つのスティックで直感的にできる ・初心者でも迷いにくい ・対応しているドローンが多い |
デメリット | ・斜め方向の移動の調整が難しい ・ホバリングの維持が難しい |
では、1つずつ詳しくみていきましょう。
メリット
モード2のメリットは以下の3点です。
- 前後左右の移動が1つのスティックで直感的にできる
- 初心者でも迷いにくい
- 対応しているドローンが多い
前後左右の移動が右スティック1本で行えるため、直感的な操作ができます。
ゲームのような操作感でイメージした通りの飛行がしやすく、初心者の方でもスムーズに慣れるでしょう。
さらに、海外製のドローンはモード2に対応していることが多いため、汎用的な操縦モードとも言えるでしょう。
デメリット
モード2のデメリットは以下の通りです。
- 斜め方向の移動の調整が難しい
- ホバリングの維持が難しい
前後左右の移動を右スティック1本で行うため、斜め方向に移動する場合の調整が難しくなります。
スティックを倒す方向がイメージとズレてしまうと、思った方向に進んでくれません。
また、上下の調整は左スティックで行うため、右利きの人にとってはホバリングがしにくい場合があるでしょう。
【用途別】モード1とモード2のどちらがおすすめ
ここでは、用途別にモード1とモード2のどちらがおすすめかを解説します。
主な分類としては以下の通りです。
モード1がおすすめ | ・ラジコン経験がある方 ・点検業務で使用する ・農薬散布で使用する |
モード2がおすすめ | ・初心者の方 ・空撮で使用する ・海外製のドローンを使う ・ドローンレースで使用する |
では、1つずつ詳しくみていきましょう。
初心者の方は「モード2」から始めるのがおすすめ
初心者の方はゲーム感覚で直感的に操作ができる「モード2」がおすすめです。
モード2は、右スティックで前後左右の移動を行うため、操縦中に混乱しにくいのも特徴です。
頭の中のイメージと手元の操作がリンクしやすい操縦モードでもあり、初めてのドローンでも操縦を覚えやすいというメリットもあります。
点検業務で使うなら「モード1」がおすすめ
点検業務でドローンを使うなら、ホバリングの操作がしやすい「モード1」がおすすめです。
モード1は、右スティックで上下の操作を行うため、右利きの人であればホバリングの調整がしやすくなります。
点検業務はホバリングで機体を安定させながら、対象物のチェックを行うので、高度の維持がしやすいモード1が向いているでしょう。
ラジコン経験があるなら「モード1」がおすすめ
ラジコンの操縦経験がある方なら、「モード1」の方が使いやすいでしょう。
モード1はラジコンと同じ操縦方法になっているため、ラジコン経験があれば慣れやすいはずです。
農薬散布でドローンを使うなら「モード1」がおすすめ
農薬散布でドローンを使う場合は「モード1」がおすすめです。
ホバリングの安定性が重要な用途であると共に、農薬散布で使用するドローンは「モード1」のみに対応しているケースが多いです。
そのため、農業でドローンを活用する場合は、モード1の操縦を覚えなければなりません。
空撮で使用するなら「モード2」がおすすめ
空撮でドローンを使う場合は、前後左右の動きがスムーズにしやすい「モード2」がおすすめです。
移動をしながらさまざまなアングルで撮影をする場合は、右スティック1本で移動の操作ができる方が使いやすいでしょう。
海外製ドローンを使うなら「モード2」がおすすめ
海外製のドローンを使う場合は「モード2」に慣れておく方がいいでしょう。
機種によってはモードの切り替えは可能ですが、ほとんどの海外製ドローンはモード2が主流です。
そのため、海外製ドローンの購入予定がある方は、モード2を選んでください。
ドローンレースで使うなら「モード2」がおすすめ
ドローンレースで使う場合は「モード2」がおすすめです。
前後左右での方向転換が主な操作になっている上に、直感的な操作ができるという意味でも、モード2の方が向いています。
ドローンの操縦方法「モード1」 「モード2」に関するよくある質問
ドローンの操縦方法「モード1」 「モード2」に関するよくある質問をまとめました。
ここまでの内容で疑問が思い浮かんだ人は参考にしてみてください。
モードの切り替えはできるの?
対応している機種またはプロポであれば、モードの切り替えは可能です。
例えば、DJIのドローンであれば、専用アプリ上でモード切り替えの設定ができます。
「プロポ」って何?
プロポとは、ドローンの操縦に使用されるコントローラーのことで、正式名称は「プロポーショナルコントローラー」と呼びます。
ドローンとプロポは電波で繋がっており、ボタンやスティックで操作をすると、プロポから電波が発信され、ドローンが受信することで機体が動きます。
モード2の方が操作は簡単?
モード2は、右スティック1本で前後左右の移動ができるため、ゲーム感覚で直感的な操作ができます。
そのため、初心者の方には、モード2の方が慣れやすい傾向があります。
「モード3」 「モード4」とは?
ドローンの操縦方法には「モード3」 「モード4」があり、それぞれ以下のようになっています。
- モード3:モード2の左右のスティックの役割を逆にした操縦方法
- モード4:モード1の左右のスティックの役割を逆にした操縦方法
ほとんどの機種がモード1、モード2に対応しているため、基本的に使う機会はありません。
ただ、左利きの方などは通常とは逆の操縦方法の方が使いやすいかもしれません。
仕事で使うならどちらのモードがおすすめ?
使用するドローンの機種や用途によって、おすすめのモードは異なります。
例えば、ホバリングの安定性が重要な点検の場合は、右手で高度の調整ができる「モード1」がおすすめです。
その他にも、空撮で使用する場合は、前後左右にスムーズな移動を行うので「モード2」が向いています。
まとめ
ドローンの操縦方法「モード1」と「モード2」の違いを解説しました。
「モード1」と「モード2」で操縦方法が真逆になるため、それぞれのモードの特徴を理解して選ばなければなりません。
今回の記事を参考にして、自分が選んだモードでドローンの操縦を上達させてみてください。
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