そもそも、ドローンレースとは?
まさに「黎明期」とも言えるドローンレースですが、まずは「そもそも、ドローンレースってなに?」という人のために、基礎的な部分から詳しく解説していきます。
もちろん「ドローンを使ったレース」であるということは分かると思いますが、どういったルールで行われているのか、どんな魅力があるのかなどを知れば、さらにドローンレースに興味が湧いてくることでしょう。
ドローンレースのルール
「ドローンレース」は、日本では2015年頃から開催されるようになったと言われています。ごくごく、最近のことなのですね。
それもそのはず、日本でドローンが普及し始めたのが2015年(ドローン元年と言う人もいます)ですから、普及と同時にその歴史も幕を開けたということになります。
海外では毎週・毎月のように開催されているドローンレースですが、2019年現在、日本国内でもさまざまなドローンレースが開催されています。
主催している団体もさまざまな訳ですが、その団体やレースごとに、ルールに多少の違いがあります。野球やサッカーなどのように「統一ルール」が今のところありません。
※ただし、後述するドローンレース主催団体のひとつ「JDRA(一般社団法人日本ドローンレース協会)」は、より多くの企業や自治体が気軽にドローンレースを企画できるよう「JDRAドローンレース公式ルールブック」を策定しています。徐々に浸透すれば、今後、この公式ルールブックが統一ルールとして運用されるようになるかもしれません。現時点では不確定のため、ここでは触れる程度にしています。
一般的には、ドローンオペレーターが遠隔操作可能な機種を持ち込み、コースを定められた周回だけ飛行し、単純に順位で競う場合、ベストラップで競う場合、チームの合計タイムで競う場合などがあります。
そのため、大会ごと、もしくは同一大会でも予選・本選によって、あるいは団体などによって、勝敗の付け方(基準)が異なります。
ほかにも、途中で墜落してしまった場合はその場で即失格となるケースもあれば、墜落直前までのタイムで競えるケースもあります。
なお、通常、レースにはメインとなるドローンオペレーターと、サブオペレーター(交代要員)、機体の調整・整備などを行うメカニックメンバーといったように、複数名がチームとなって参加します。近い将来、日本で好成績を残したチームが世界を股にかけて活躍するという姿も見られるかもしれません。
ドローンレースの魅力とは?
あっという間に日本中のガジェットファンを虜にしてしまっただけでなく、各企業や団体、自治体なども少しずつドローンレースやイベントを企画し始めるなど、ドローンの勢いは留まるどころか加速度的に広まっています。
ドローンレースのどこに、そのような魅力があるのでしょうか?それには、まずドローンそのものの魅力を知るところから始めましょう。
ご存知の通り、ドローンは小型の無人航空機です。自分の操縦によって空を飛ばせるという嬉しさや楽しさに加えて、自動車やバイクなどのレースでは不可能な宙返りや背面飛行、急上昇・急降下などアクロバティックな動きを、自分のスキルを磨くことで行うことができてしまうという点が魅力です。
また、ドローンに搭載したカメラなら、普通に生活していたら決して見ることのできないアングルからのダイナミックな映像も捉えることができます。こうした非現実的な動きや空撮の楽しさが、ドローンの大きな魅力となっています。
そんなドローンを用いたレースは目視で操作するレースもありますが「FPV(First Person View)」で行われることも多くあります。専用のヘッドマウントディスプレイ(ゴーグル)を装着し、ドローンに搭載したカメラが捉える映像をリアルタイムに観ながら行うレースです。
いずれのレースでも、空中を猛スピードで飛行しながら複数の相手と競い合ったり、障害物を避けたりするスリルがあり、100km/hを超える圧倒的なスピード感などを味わうことができます。
このように、ドローンレースには非日常的な感動やスリル、楽しさなどがふんだんに詰め込まれているのです。
ドローンレースの主催団体と参加方法
ドローンレースの基礎知識を身につけていただいたところで、ここからはレースについて詳しく解説していきます。まず気になるのが、レースへの参加方法ではないでしょうか?どんな団体が主催していて、それぞれどうやってレースにエントリーすれば良いのか、見ていきましょう。
JDRA(一般社団法人日本ドローンレース協会)
2015年に設立されたJDRA(一般社団法人日本ドローンレース協会)は、東京都千代田区に本拠を構える団体です。
ドローンレースでは珍しくメディアへの露出も実現するなど、ドローンレース界の中でも際立った存在感を醸し出し、もっとも注目を浴びている団体の一つとなっています。
先ほども少し触れましたが「公平なスポーツの観点」から、ドローンレース公式ガイドブックを策定した団体です。FPVレースのルールもしっかり法律や安全基準に則っているなど、市場拡大に大きく影響を与える可能性があります。
そんなJDRAは「JAPAN DRONE NATIONALS」を主催しているほか「全国ドローンレース選手権」「NINJA DRONE 忍」など、全国各地のさまざまなドローンレースに関わっています。
次回の開催時期は未定のようですが、前回の影響もあってかなり盛り上がることが予想されます。エントリー方法や最新情報などは、ぜひレギュレーションをチェックしておきましょう。
JDL(一般社団法人ジャパンドローンリーグ)
東京都江戸川区に本社を構えるJDL(一般社団法人ジャパンドローンリーグ)は、ドローンレースを通してドローンの多様な可能性や技術への理解を広めることを目的とし、国内外でさまざまなドローンレースの主催運営・支援を行っています。
日本初となるプロフェッショナル・ドローンチーム「RAIDEN」を発足させたのも、このJDLなのです。「RAIDEN」は、世界最高峰とも言われているドローンレース「ドローンチャンピオンズリーグ」に日本勢として初めて参加したことで大きな注目を浴びました。
そんなJDLは日本各地で「Round」と名付けられた大会を開催しています。年間およそ6〜7回と比較的頻繁に開催されており、予選結果1位が30ポイント、2位が29ポイントなどポイント制となっています。獲得したポイントに応じてランキングされていき、エキスパートクラス、プロクラスなど各クラスなどにランク分けされていきます。
なお、2019年5月時点では「Round5(8月24日・25日開催予定)」まで決定しています。レースエントリーは7,800円、会場は兵庫県加東市となっています。参加方法など詳しくは、JDLのレギュレーションをご確認ください。
Drone Impact Challenge実行委員会
「ドローンテクノロジーを用いた社会創造への貢献」を念頭に、2015年4月に結成された団体がDrone Impact Challenge実行委員会です。主催するドローンレースの名称も、団体名と同じく「Drone Impact Challenge」です。
国家戦略プロジェクトのもと、2016年11月には秋田県仙北市において、アジア中のトップ・ドローンオペレーターを集結させて開かれた「アジアカップ」は、テレビ局やニコ動など各メディアで配信され、大きな話題となりました。
翌2017年8月には、横浜赤レンガ倉庫において日本最大級のドローンレースと称される「DRONE IMPACT CHALLENGE 2017 YOKOHAMA」を開催し、2万人を超えるオーディエンスを集めるなど、まさに「名実」ともにドローンレース界のトップクラスに躍り出ました。
2019年5月時点、残念ながら次回の開催は発表されておりませんが、今後の大会については「開催要項等が決まり次第お知らせする」とのことですので、いつ発表があってもおかしくない状況です。
参考までに、前回はFPV部門(マスタークラス/TINYクラス)、目視部門(レギュラークラス)の3種目で行われ、参加費は1人4,000円となっていました(オーディエンスの入場は無料)。横浜市教育委員会も後援するなど、次回の開催に期待が膨らむレースでもあります。
最新情報は前回の大会公式サイトや、テクニカルレギュレーションサイトにてご確認ください。
DRONE IMPACT CHALLENGE 2017 YOKOHAMA
DRONE IMPACT CHALLENGE テクニカルレギュレーション
上記は一例ですが、このようにいくつもの団体がさまざまなドローンレースを企画しています。今後も続々と創設されると思いますので、ぜひチェックしておきましょう。
ドローンレース参加に資格は必要?
「ドローンレースの基礎的な部分や主催団体、レースへのエントリー方法は分かった。でも、自動車レースやバイクレースのように、免許・資格などは必要なの?」といった疑問を抱えている人のために、ドローンレースに参加するのに免許や資格は必要なのかを解説していきます。
ドローンの操縦に免許は不要!
自動車やバイク、ヘリコプターや航空機といった乗り物を操縦するには免許が必要になりますが、2019年5月時点、ドローンを操縦するために特別な資格や免許などは必要ありません。つまり「今日から自分はドローン操縦士」と自称することもできてしまいます。
ただし、今後何らかの資格や免許制度が創設される可能性はゼロではありません。あくまで現時点では必要ないというだけのことですので、何らかの制度が創設されたら、ルールに則って健全なドローン操縦士を目指しましょう。
また、こちらも制度ではありませんが、一般的な200g未満のドローンは対象年齢が14歳以上となっていることが多いほか、DJIの大ヒットドローンPhantomシリーズでは対象年齢を18歳以上としているなど、ドローンメーカーによって「対象年齢」を設けているところもあります。
違反すれば罰せられるというものではありませんが、理由があって対象年齢を設けている訳ですから、きちんと守って正しくドローンを取り扱いましょう。
操縦方法によっては許可が必要な場合も
ドローンを操縦すること自体に免許や資格などは必要ないとお伝えしました。しかしながら、だからと言って好き勝手に飛ばせるわけではありません。
「操縦方法」や「条件」などによっては、許可あるいは承認、免許が必要なケースもあります。ここを知らずにいると、違法行為となり、刑事罰の対象になってしまうこともあるため、十分に注意が必要です。
許可や承認、免許などが必要となる主なケースを解説します。
まずは航空法で定められており、地方航空局長の承認が必要になるケースです(これまでは国土交通省への申請でしたが、平成29年4月より申請先が変わっていますので、古い情報には十分ご注意ください)。
国土交通省 地方航空局への無人航空機の窓口申請の移管について(事前のお知らせ)
※FPV部門のドローンレースに参加する場合
FPVとは「First Person View」の略で、一人称視点のことです。FPVではヘッドマウントディスプレイと呼ばれるディスプレイ装置を頭に装着することがほとんどです。まるでドローンのコックピットにいるかのように臨場感あふれるダイナミックかつスリル満点の映像を楽しみながらレースに参加できます。
しかし、航空法では「目視(直接肉眼による)範囲内で無人航空機とその周囲を常時監視して飛行させること」と定めており、このルール外でドローンを飛行させる場合は、事前に地方航空局長の承認が必要となります。
ヘッドマウントディスプレイを装着するFPVは「直接肉眼による目視」にならないため、ルール外ということになり、地方航空局長の承認を受けなければなりません。
もう一つ、FPV部門のドローンレースに参加する場合に気をつけたいのが「周波数帯」です。
ドローンが捉えた映像はヘッドマウントディスプレイに伝送されますが、このときに電波を利用します。電波は身近なところで言えば、スマホ、Wi-Fi、Bluetoothのほか、緊急車両やタクシーなどの無線、テレビ、ラジオ、家電なども利用しています。
私たちが暮らしている空間にはさまざまな電波が飛び交っているわけですが、これらが互いに干渉しあい、混線してしまうと大混乱に陥ってしまいますので、日本では電波法という法律によって利用が制限されています。
スマホや家電などに使われる2.4GHzといった周波数帯であれば問題ないのですが、5.8GHzなどの周波数帯を使用するドローンやヘッドマウントディスプレイだった場合「第四級アマチュア無線技士」の免許が必要となります。
無免許の場合は、当然、電波法違反となってしまいます。
このように、ドローンを操縦すること自体に免許や資格は必要ないものの、操縦方法や条件によっては許可・承認、免許などが必要になりますので、正しく理解しておきましょう。
申請や法律で定められている電波について詳しくは、国土交通省と総務省のホームページにてご確認ください。
国土交通省 無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルール
第四級アマチュア無線技士について詳しくは、日本無線協会のホームページに掲載されています。
ドローンレース参加に民間資格は必要?
ドローンを操縦するための免許や資格がない代わりに、いくつかの民間団体が独自に「民間資格」を設定しています。
代表的な資格は次の通りです。
JUIDA(一般社団法人日本UAS産業振興協議会)
JUIDAは日本初となる認定制度をスタートさせた団体です。「無人航空機操縦技能証明証」「無人航空機安全運行管理者証明証」といった2種類の資格を設定しています。
DPA(一般社団法人ドローン操縦士協会)
全国に多数の認定スクールを抱えるDPAでは「ドローン操縦士回転翼3級」「ドローン操縦士回転翼3級インストラクター」といった認定資格を設定しています。
DJI CAMP(DJI CAMPスペシャリスト)
DJIは世界最大手のドローンメーカーです。主に業務でドローンを使用する操縦者向けではありますが「DJI CAMPスペシャリスト」という独自の認定制度を設けています。
ドローン検定
ドローン検定協会株式会社がスタートさせた資格制度が「ドローン検定」です。実技ではなく筆記による試験のみが行われます。
このように、さまざまな民間団体や企業が、独自に認定制度を設けています。もちろん、何らかの民間資格を取得しなければドローンレースに参加できないということではありません。
しかし、資格の取得を目指すことで集中的にトレーニングを積み、知識や技術を身につけるきっかけになることは大いに考えられます。また、こうした資格は自身の技術や知識を客観的に証明してくれるものにもなります。
ドローンレース用ドローンの選び方
いよいよ、レース用のドローンの選び方を見ていきましょう。レースに対応できるドローンはさまざまですが、勝利を手繰り寄せるにはどのドローンを選ぶかが非常に重要です。ここでは、初心者向けのレース用ドローンからハイエンドモデルまで、おすすめをピックアップしてご紹介します。
ドローンレース用の機体は一般的なドローンとどう違う?
前述したように、ドローンレースは今のところルールも統一されておらず、大会ごとに異なります。また、レース自体のクラスも細かく分かれています。そのため、ドローンレースに用いられる機体もさまざま、というのが現実です。
もう少し具体的に言えば、DJIといった市販のドローンでそのまま参加できるレースもあれば、より強力なモーターを用いた組み立て式のドローンで参加するレースもあります。
さらに本格的になってくると、自分でパーツを組み合わせて作った自作ドローンで参加するレースなどもみられます。特に自作ドローンの場合、より空気抵抗を少なくしたり、軽量化を図ったりするなど、ドローンを作る時点からすでにレースが始まっていると言えるでしょう。
ドローンレース初心者におすすめの機体とは?
初心者がドローンレースに参加する場合、一から機体を組み立てるとなると大変ですから、レースへのモチベーションも下がってしまうかもしれません。
何よりも、まずは「レースに参加すること」が大切な訳ですから、そんなときはぜひ、市販の組み立て式・レース用ドローンで参加しましょう。
初心者でも容易に組み立てられる、レース用ドローンを2機種ご紹介します。
ハイテック エックスケー X100 RTFキット 参考価格8,222円
全長・全幅ともに140mm、全高40mm、重量37gというトイドローンではありますが、その機敏性の高さは折り紙つきです。倉庫や体育館といった、ある程度の広さがある屋内レースなら十分に参加可能なレベルとなっています。Futaba(双葉電子工業)のプロポ(送信機)と互換性があるので、持っている人はそのまま使用することができます。背面飛行やローリング・180°、3Dフリップなど、アクロバティックな飛行も可能です。
DBPOWER BUGS3 参考価格9,999円
4基のハイパワーモーターを搭載し、かつメイン動力にはブラシレスモーターを採用したことで、より強力なパワーを提供することが可能となった機種です。遠隔操作可能な距離はおよそ500m、最高時速は80km/hにも達する本格的なレーシングドローンで文字通り “ブンブン飛び回る”ドローンレースならではの魅力を存分に体感することができる機種でもあります。
初心者向けレース用ドローンでも、1万円以下で十分、高性能の機種を手にすることができます。まずはこの辺りからチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
ドローンレース用ハイエンドモデルのおすすめ
市販のドローンでも、レース用に開発されたハイエンドモデルを購入すれば、自作でなくともドローンレースに参加できるケースもあります。
初心者向けのものより高価ですが、レースに参加することを目的として作られているため、目を引くような性能を誇るものもみられます。
ここでは、市販のハイエンドモデルでおすすめのドローンをご紹介します。
Walkera Furious 320 参考価格94,800円
スマートなデザインと稼働可能という特殊なアームが特徴的な一機です。全長328mm、全幅254mm、全高118mm、機体重量810g(バッテリー含む)と重量がありますが、最高時速は110〜120km/hと非常に速く、さまざまなドローンレースに参加できる機種でもあります。操作性が高くタイムラグが少ないといった点が大きな特徴で、特に瞬時の判断や操作を必要とするドローンレースには最適なモデルと言えるでしょう。
ハイテック AIR DANCER X350 参考価格59,400円
ドローンレースに最適とも言える、機動性の高さが魅力のドローンです。3軸ジャイロに加えて3つのGセンサーのトータル6Gモードにより、初心者でも非常に安定した飛行が可能なモデルです。3Dモードに切り替えれば突風や乱気流などで機体が乱れても自動制御によって安定飛行が可能な姿勢をキープしてくれます。もちろん、上級者向けの曲技飛行もお手のもの。ハイパワーブラシレスモーターを4基搭載し、過去にいくつものドローンレースで優勝してきた実績もあるなど、レースに慣れてきたらぜひ手にしてみたいドローンです。
DTS Q220 参考価格62,790円
こちらは、経験豊富な上級者向けのためだけにラインナップされた、FPVドローンレース用の超本格派です。特筆すべきはその圧倒的なスピード。なんと最高時速150km/h超えですから、見事としか言いようがありません。もちろん、速さを競うだけがドローンレースではありませんが、そうは言っても高速道路を走る車よりも早いスピードで飛んでいくドローンとあれば、一度は試してみたいものです。先々の目標にするのもおすすめです。
ここでご紹介できたのはごく一部ですが、このように自作以外でも、ドローンレース向けのモデルはいくつも販売されています。スピードが魅力のモデル、機動性が高いモデルなど、それぞれに特徴がありますので、自分好みの一機を探してみるのも面白いかもしれませんね。
もしイメージが湧きにくい場合は、動画配信サイトなどで検索してみると、実際に飛行している動画が観られるかもしれません。
ドローンレース向けのトレーニング方法とは?
「参加方法も分かった」「自分に合ったドローンも手に入れた」となれば、あとはドローンレースに向けてスキルアップを目指しましょう。最後に、ドローンレースに向けたトレーニング方法や、練習場所の確保の仕方などを解説していきます。
ドローンはどこで練習すればいい?
ドローンレースに出場するには、一定以上のスキルが必要です。しかしながら、ドローンはどこでも好き勝手に飛ばして良い訳ではありません。ドローン練習場を利用するなどして、着実にスキルアップを図りましょう。
ドローン練習場は全国にたくさん誕生しています。ここでは、その中の一部をご紹介します。
飛行スペース 宮城(宮城県)
2,100坪という広大な敷地を、利用料金3,500円/人で一日中(日の出から日没まで)飛ばせます。
MAIKO DRONE FIELD(新潟県)
3時間2,000円、1日(9:00-16:00)3,000円で10,000㎡あるフィールドを使ってドローンを飛ばすことができます。
とちぎUAVフィールド(栃木県)
一般利用の場合は年間3万円(継続会員は2.5万円)で、1カ月につき4営業日分ずつ、思う存分飛ばすことができます。
SAITAMAドローン練習場(埼玉県)
9時〜12時/13時〜17時それぞれ1万円ずつ(1グループ4名までの料金)ですが、1日利用では1.8万円に割引されます。飛行可能な面積はおよそ1,300坪あります。
ライオンズファシリティ(東京都)
夜間練習も可能な屋内練習場です。21時と遅くまで営業しているうえ、屋内なので天候を気にせず練習することができます。
全天候型ドローン練習場(奈良県)
400坪の広大な倉庫を全天候型ドローン練習場として貸し出しています。200g以上のドローンも許可なく飛ばせるため、練習には最適です。
上記はごくごく一部です。ここ数年で全国に非常に多くのドローン練習場がオープンしていますので、ぜひ近くにないか、検索してみてください。
ドローンの操縦テクニックを磨くには
ドローン練習場を見つけたら、あとは訓練を積んで操縦テクニックを磨き上げるだけです。人それぞれ、出場するドローンレースや得意・不得意、練習に使える時間などが異なりますので、それによって細かい練習方法なども変わってきます。ここでは、初心者がドローンレースに出場するためのスキルを身につけるまでの、一般的な流れをステップごとにご紹介します。
ステップ1:基礎固めのための反復練習
ドローンの操縦で最も大切なのは基礎です。ドローンレースに出場したいと思うほどですから、基本的な練習方法は分かっているはずです。直感的に操縦できるようになるまで、目視による基礎の反復練習を徹底しましょう。
ステップ2:シミュレーターソフトで感覚を掴む
FPV部門に出場したいからと、いきなり実機で挑むのは無謀に近いものがあります。「FPV Freerider」や「Liftoff」といったシミュレーターソフトを活用して練習を積み、FPVの感覚を掴みましょう。ソフトには無料版・有料版があり使える機能も異なるので、レベルに合わせて選んでください。シミュレーターを使う前に、動画配信サイトなどを観ておくのも勉強になるのでおすすめです。
ステップ3:実機トレーニングで実戦モードへ
シミュレーターで感覚を掴んだら、いよいよ実機トレーニングで実戦モードへと突入です。とはいえ、徐々に慣れることが大切なので、最初は高速飛行と安定した姿勢での制御が可能な「HORIZONモード」で訓練を積みましょう。慣れてきたら、水平姿勢制御がオフになる「ACROモード」にチャレンジしましょう。
ステップ4:猛者に負けないスキルを身につけよう
ドローンレースに参加する猛者たちは、こぞって「ACROモード」で練習しています。水平姿勢制御がオフになることで機体の傾きに制限がなくなるため、アクロバティックなワザも可能になります。フリップや急速旋回など、勝ち抜くためのスキルを身につけましょう。
※ACROモードは慣れない状態では墜落などのリスクが高いです。不安がある場合は、いったんシミュレーターに戻ってACROモードでトレーニングを積んでからチャレンジすることをおすすめします。
以上が、基本的なトレーニングの流れです。早くドローンレースに出たいからと焦らず、一つ一つを丁寧に、時間をかけてクリアしていくことが、確かなスキルアップへの近道となります。
まとめ
今回は、「ドローンレースとはどんなレースなのか?」といった基礎知識から、ドローンレースに参加するための資格の必要性、主催している団体の情報や参加方法、そしておすすめのドローンに練習方法など、ドローンレースを目指す人ならぜひ押さえておきたいポイントを網羅して解説・ご紹介してきました。
ドローンレースは世界各地で行われているため、しっかりとした技術・知識を身につければ世界レベルで戦うことも決して不可能ではありません。まずは揺るぎない基礎をしっかりと身につけ、一つ一つのステップを着実にクリアしながらスキルアップを目指しましょう。
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