空撮などでドローンを飛ばす場合、どれほどの高度まで飛ばせるかご存知でしょうか。ドローンの最高高度に関しては、ドローンの機体の性能上の最高高度と、法律で定められている上限の高度とがあります。
この記事では、機体性能上の最高高度と、法律上の上限高度や、上限を超えて飛ばしたい場合の許可申請の方法について説明するほか、ドローンの空撮で便利な高度維持機能についても取り上げていきます。
空撮ドローンの高度はどこまで上げられる?
ドローンの事実上の最高高度は、最も多く使われているDJI社のPhantomを例にとりますと、マニュアルでは500メートルが上限となっており、それ以上は上昇しないように制限がかけられています。
この制限がない状態でドローン本来の性能を発揮した場合の最高高度については、2015年にWEB上に公開された空撮動画によれば、983メートルまで到達したとされています。現在ではドローンの性能が向上していますので、これよりも高い高度でも空撮を行えるものと考えられます。
高度150メートル以上でドローン空撮する場合は申請が必要!
空撮などでドローンを飛ばすことのできる法律上の高度の上限は、航空法で150メートル未満と定められています。
この高度を超えて飛ばした場合、最高50万円の罰金が科せられます。これは刑事事件となりますので、違反すると前科がついてしまうため、十分に注意してください。
150メートル以上の高度で飛ばしたい場合は、国土交通省への許可申請と空域管理者との調整を行い、許可が下りて調整が完了していなければなりません。
これらの事務手続きは国土交通省の無人航空機飛行許可申請のサイトから行うことができます。
ドローンの高度が低すぎても問題になることもあるので要注意!
高度を低く抑えさえすれば、自由に飛行が可能だと思っていないでしょうか。実は航空法では高度の上限の他に、高度に応じて物や人(第三者)などからどれだけ離れて飛行しなければならないかが定められています。
ドローンの高度と、離れていなければならない距離の関係は次の通りです。
20メートル未満 30メートル
50メートル未満 40メートル
100メートル未満 60メートル
150メートル未満 70メートル
ここでの物とは、自動車や鉄道などの車両、ビル・住宅・橋梁・鉄塔などの工作物を指します。催し物などで多くの人が集まる場所の上空は、高度にかかわらず許可なく飛行することが禁止されています。
空撮を楽しむなら、必ず高度維持機能が付いているドローンを選ぼう!
ドローンで空撮を行う場合、一定の高度を維持しながら空撮したいと思うかもしれません。そうした場合に、ドローンが自動的に高度を維持する機能を備えていると便利です。
高度維持機能があれば、あらかじめスマホのアプリ上などで高度を指示しておくことで、自動的にその高度まで上昇させることができます。こうした機能は、現在の機種にほぼ備わっています。
さらに、多少の風があっても、その位置にとどまるように動作する機能を備えているドローンもあります。
空撮を行う場合は、こうした高度維持機能があると操縦が楽になりますので、思い通りの空撮がしやすくなるでしょう。
ドローンを利用した空撮では、地上で撮影するよりもはるかに雄大なスケールを感じさせる動画を撮影することが期待できます。
狙いのアングルから空撮で撮影しようとして、うっかりすると充分な高度が取れていないことになりやすいかもしれません。そうしたトラブルが起きないよう、人や車、住宅などから充分な距離をとり、安全に配慮したうえで空撮を楽しみたいものです。
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