ドローンを使った太陽光パネルの点検を解説!従来の方法と比較したメリットとは?

更新日: 2024.07.09 公開日: 2024.07.01
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ドローンは太陽光パネルの点検にも活用されており、作業時間や費用の削減できるのが魅力です。

従来の方法と比較しても、足場を組む必要がないため、点検時の手間が少なくなりますし、ドローンを飛行させることで、一度に広範囲の点検ができます。

赤外線カメラを搭載すれば、人の目では判別できない部分まで点検ができるため、作業の幅を広げてくれるでしょう。

今回はドローンを使った太陽光パネルの点検について解説します。

目次

ドローンを使った太陽光パネル点検とは?

ドローンを使った太陽光パネルの点検とは、太陽光パネルの上空にドローンを飛ばしてカメラで撮影することで、異常がないかを点検する作業を指します。

上空からカメラを使って点検をするため、足場を組む必要がなく、一度に広範囲に渡って点検ができるため、作業効率が高まります。

従来の点検方法と比較しても、手間や費用の削減が可能なため、ドローンの積極的な導入が期待されています。

ドローンで太陽光パネルを洗浄するサービスもある

ドローンを使って太陽光パネルを洗浄するサービスもあります。

機体に噴射機を搭載し、飛行させながら洗浄剤を噴射することで、太陽光パネルを洗浄していきます。

最小限の人手で効率的な洗浄が可能なため、コストを大幅に抑えられます。

ドローンで太陽光パネルの点検を行うメリット

ドローンで太陽光パネルの点検を行うメリットは以下の5点です。

  • 時間や人的コストの削減に繋がる
  • 作業費用の削減も可能
  • 効率的に広範囲の点検が可能
  • 目視よりも点検の精度が高い
  • 点検した記録をデータとして残せる

従来の方法と比較して何が優れているのかを詳しく見ていきましょう。

時間や人的コストの削減に繋がる

ドローンによる太陽光パネルの点検では、ドローンを操縦する人と周辺の管理を行う人のみの少人数で作業が完結します。

人の手で点検するよりも作業人数を減らせる上に、ドローンで上空から撮影するだけなので、作業時間も大幅に削減可能です。

時間的・人的コストを削減して作業ができれば、生産性を大幅に向上できるでしょう。

作業費用の削減も可能

点検費用もドローンを使った方が安く済みます。

作業人数が少ないため、人件費も低く抑えられますし、大掛かりな足場などを組む必要もありません。

点検費用が抑えられれば、適切なタイミングでの点検が可能になり、異常を早期発見できるため、修理費用を抑える効果も得られるでしょう。

効率的に広範囲の点検が可能

ドローンに搭載したカメラで上空から点検を行うため、一度に広範囲を見渡すことができます。

人の目で点検を行うよりも、効率的な作業が行えますし、作業時間の大幅な短縮にも繋がるでしょう。

目視よりも点検の精度が高い

人の目で点検を行うよりも、ドローンの方が高精度の点検が可能です。

地上から人の目で点検を行う場合、見えにくい箇所が出てしまうため、十分な点検を行うには手間がかかっていました。

ドローンであれば上空から俯瞰的に点検ができますし、気になる箇所に近づいて詳細にチェックすることもできます。

点検した記録をデータとして残せる

点検中に撮影した動画はデータとして保存できるため、太陽光パネルに異常が発生した場合でも、履歴を辿って状態変化の確認ができます。

何が異常に繋がっているかの原因究明にも役立ちます。

ドローンで太陽光パネルの点検を行うデメリット

ドローンで太陽光パネルの点検を行うデメリットは以下の3点です。

  • 作業が天候によって左右される
  • 点検結果が天候によって変動する
  • 小規模な点検には不向き

メリットだけでなくデメリットも確認しておきましょう。

作業が天候によって左右される

雨や強風の日はドローンが飛ばせないため、天候によって点検作業が左右されます。

通常であれば予備日を設けるなどで対応するのですが、点検が中止になる可能性があることを頭に入れなければなりません。

点検結果が天候によって変動する

赤外線カメラを使った点検では、作業日の天候や日照時間によって結果が変動します。

そのため、異常発熱などを見逃してしまう可能性があるので注意しなければなりません。

小規模な点検には不向き

ドローンは、大規模な施設を効率よく点検するのに向いていますが、小規模な点検にはあまり向いていません。

太陽光パネルの点検においても、小規模だと従来の方法の方が安く済む場合があります。

ドローンの導入に関しては、大規模な施設で点検を行うことを前提に考えた方がいいでしょう。

ドローンによる太陽光パネルの点検でできること

ドローンを使って太陽光パネルの点検を行うと、以下のことができます。

  • 自動航行による点検も可能
  • 赤外線カメラを使って異常発熱を検知できる
  • 空撮による現状確認

では、1つずつ詳しくみていきましょう。

自動航行による点検も可能

太陽光パネルの点検で使うドローンは、手動操縦だけでなく、自動航行で行うこともできます。

ドローンのGPS機能を使って、点検に最適な飛行ルートを設計することも可能なので、操縦者の力量によって作業精度が上下しません。

また、自動航行で効率的な点検をした上で、気になる箇所を手動操縦で点検するといった点検もできます。

赤外線カメラを使って異常発熱を検知できる

太陽光パネルの点検では、通常のカメラだけでなく、赤外線カメラを使って異常発熱の検知が可能です。

経年劣化やホットスポットの発生によって発熱が生じると、故障の原因にも繋がるため、赤外線カメラを使うことで異常の早期発見に繋げられます。

空撮による現状確認

太陽光パネル自体の点検だけでなく、周辺環境のチェックにも役立てられます。

例えば、周辺の雑草や鳥のフンが太陽光パネルに悪影響を与えることもあります。

ドローンを使って俯瞰的な視点から点検を行うことで、周辺環境も含めて太陽光パネルの異常を発見できます。

ドローンによる太陽光パネルの点検を依頼する際の流れ

ドローンによる太陽光パネルの点検を依頼する時の大まかな流れは以下の通りです。

STEP
点検業者に問い合わせをする
STEP
事前調査と見積もりを行う
STEP
点検スケジュールを決定する
STEP
ドローンによる点検作業を行う
STEP
点検結果の報告書を受け取る

点検によって異常などが発見された場合は、別途修理などの依頼を行います。

一般住宅に設置した太陽光パネルであれば、30分程度の作業時間で点検が完了します。

ドローンによる太陽光パネル点検にかかる費用

太陽光パネルの規模にもよりますが、一般住宅に設置した太陽光パネルであれば1回3万円程度が相場です。

産業用の大規模な太陽光パネルであれば15万円〜が相場となっています。

大規模な太陽光パネルほど、ドローンの方が作業効率が高くなるため、費用を安く抑えられます。

ただし、一般住宅の小規模な太陽光パネルでは、それほど点検費用は変わりません。

ドローンを使った太陽光パネルの点検に関するよくある質問

ドローンを使った太陽光パネルの点検に関するよくある質問をまとめました。

ここまでの内容で疑問が思い浮かんだ人は参考にしてみてください。

ドローンを使った点検で何がわかるの?

太陽光パネル表面の破損や汚れ、周辺の状態がわかります。

さらに、赤外線カメラを使えば、異常発熱などを検知できるため、内面の破損に関しても判別が可能です。

太陽光パネルの点検には資格は必要?

ドローンを操縦して太陽光パネルを点検するのに資格は不要です。

ただし、「太陽光パネル点検ドローンオペレーター」というドローンの操縦方法や報告書の作成など、業務に必要なスキルが学べる民間資格はあります。

太陽光パネルの点検は自分でできる?

太陽光パネルに関する専門知識やドローンの飛行許可の取得など、操縦以外ができるなら自分でも点検は可能です。

まとめ

ドローンを使った太陽光パネルの点検について解説しました。

太陽光パネルの点検にドローンを使えば、作業時間や人的コストの削減ができる上に、赤外線カメラを使うことで異常発熱などの点検も可能です。

ドローン活用のメリットが大きい分野でもあるので、今後の利用拡大に注目ですね!

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