DJI社の最新ドローン“ファントム4”はここがすごい!

更新日: 2021.11.22 公開日: 2019.10.13
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1万円を切るトイドローンから、何十万円もする本格的なドローンまで、さまざまな機種が販売されています。その中でも、DJI社は世界最大手ドローン会社で有名であり、DJI社が販売するファントムシリーズは、ドローンの代名詞とも呼ぶべき存在です。

今回は、DJI社が販売する最新のファントム4の性能について、詳しく紹介しましょう。

目次

高性能ドローンファントムを展開するDJIはどんな会社?

DJIは2005年に創業された中国のドローンメーカーです。中国のシリコンバレーとも呼ばれている広東省深センに本社が置かれています。民生用ドローン市場で約7割のシェアを占めているといわれているほど、ドローンに関わっている人には馴染みのあるメーカーです。日本国内においても人気が高く、DJIの様々な機種が販売されています。

DJIのドローンが業界で高いシェア率を誇る理由は、高精度なフライトコントローラーシステムです。フライトコントローラーシステムは、ドローンを安全に操縦するために欠かせない飛行制御です。例えば、飛行中にドローンの姿を見失ってしまっても、搭載しているGPSで位置情報を把握し、ボタン1つで帰還させることができたり、障害物を自動で回避してくれたりします。

このようなフライトをアシストする機能は、初心者だけでなく、高価なドローンを壊さずに安全に操縦したい人にとって欠かせないものです。

ほかにもDJIのドローンは、一般用とはいえプロの空撮に使用できるクオリティがあるという特徴もあります。機種によっては自動追尾機能やジェスチャー操作、4K動画対応のカメラなどが搭載されているため、空撮の質にこだわりたい人のためのメーカーと言えるでしょう。

また、DJIはドローンの製造販売を行うだけでなく、DJI機体の操縦者向けにDJI CAMPと呼ばれる民間資格を発行しています。DJIのドローンを操縦するのに必須というわけではありませんが、国土交通省の承認申請や、ドローン操縦士として求職をする際に有利に働くことがあるので、是非持っておきたい資格と言えるでしょう。

DJIの機種にはファントムを始め、小型なのにスペックの高いマビック、カラーバリエーションも楽しめる小型ドローンスパークなどがあります。その中でも、ファントムはDJIを代表する機体であり、本格的な空撮をしたい人から人気があります。

ファントムシリーズの最新型ファントム4のすごさを解説!

ファントム4は、2016年3月にDJI社が販売した最新型のドローンです。2015年5月に販売されたファントム3のリリースから、約10ヶ月後に販売が開始しました。ファントム3から4になって、性能がどのように変化したのでしょうか。

ファントム4ではスペックが向上して、最高速度が時速72kmまで飛ばせるようになりました。ファントム3の最高速度が時速57.6kmなので、かなりのスピードアップです。

また、ファントム3では飛行時間が約10分だったのが、ファントム4になって約28分と大幅に延びました。

ファントム3のなかでも上位機種のファントム3 Professionalの飛行時間が約23分であることと比較しても、さらに長くなっています。これは、バッテリーサイズが5,350mAhと大きくなったためです。

送信機伝送距離もファントム4では最大で3.5kmと伸びました。ファントム3 Professionalが最大で2kmなので、こちらも大幅な性能向上です。送信機伝送距離が長いと、飛行可能エリアが大きくなります。

ファントム4になって一番変わった点は、なんといっても「障害物回避機能」です。

ファントム4に搭載された高性能センサーによって、飛行中に障害物を検知すると、連携しているアプリから警告音が鳴り、ファントム4を前進させられない仕様になっています。この障害物回避機能により、人や物体に衝突する可能性が低くなります。

その他、ファントム4で評判の高い新機能は「アクティブトラック」です。動いている被写体を自動認識し、追いかけて撮影する機能であるため、撮影に役立ちます。

「タップフライ」は、アプリ上でダブルタップした場所にファントム4が自動で飛んでいく機能で、飛行速度の調整も可能です。

「スポーツモード」とは、高速でファントム4を飛ばせる機能です。これにより、レース用ドローンと近い速度で飛行可能になります。ただしスポーツモード使用時は障害物回避機能がオフになりますので、注意が必要です。

スムーズな映像の撮影を可能にする「ジンバル」と機体が一体化したのも、ファントム4がファントムシリーズでは最初です。これにより、空撮中にプロペラが映像に入り込む心配がなくなりました。

また、ロック機能が搭載されたことで、ファントム4からプロペラを取り外すことが簡単になりました。

 

ファントム4シリーズ、3種類の性能比較!

ファントム4には、ファントム4、ファントム4 ADVANCED、ファントム4 Proの3種類があります。

3種類の機体の価格ですが、ファントム4が116,600円、ファントム4 ADVANCEDが159,000円、ファントム4 Proが204,000円です。

カメラの性能を比較してみます。センサーサイズが、ファントム4がエントリーモデルのコンデジ(コンパクトデジタルカメラ)と同等の1/2.3型、ファントム4 ADVANCEDとファントム4 Proが高級コンデジと同等の1型になっています。画素数や視野角も、ADVANCEDやProのほうが性能アップしています。

障害物検知システムは、ファントム4とファントム4 ADVANCEDが前方と下方に、ファントム4 Proが前方、下方、後方、左右についています。安全にドローンを飛ばしたい場合は、ファントム4 Proがおすすめです。

また、ファントム4ADVANCEとファントム4PROには、それぞれ「+」がつく機種があります。これは送信機にディスプレイが付いているもので、その分、価格も上がります。ファントム4ADVANCE+は184,000円、ファントム4PRO+は239,000円です。

ディスプレイが付いていない送信機は、スマートフォンやタブレットを接続してディスプレイ操作を行ないます。そのため、飛行前に毎回、自分の端末と接続しなければいけません。ただし、接続した端末に直接保存ができるので、スマートフォンやタブレットで撮影した映像を管理する場合は楽でしょう。

ディスプレイ付の送信機は、端末を毎回接続する必要がないため、飛行準備の手間が省けます。またHDMI端子が付いているのも特徴の一つです。モニターなどに接続し、ディスプレイの映像を映し出して複数で見ることが容易になります。これは仕事で操縦者と指示を出す監督者が異なる場合などで重宝するでしょう。

また、片目で目視できるヘッドディスプレイのエアスカウターを使う際もHDMI端子が必要になるので、ディスプレイ付の送信機だと直接送信機と接続して使用することができます。

 

目的、予算に合わせて最適なファントムを選ぼう

 

ファントムシリーズはスペック、価格を合わせてそれぞれにメリットがあります。ドローンを飛ばす目的に合わせて、機種を選んでいきましょう。

・シリーズ最安値のファントム4

ファントム4シリーズの中では最安値ですが、4K動画RAW画像など、十分な機能を備えています。本格的な空撮ができるドローンが欲しい時の入門機として、価格的にも手に入れやすいのでおすすめです。

・空撮のクオリティにこだわるならファントム4ADVANCE

1インチセンサーを搭載して、朝日、夕焼け、風景写真などのカラー表現が難しい写真にも対応可能です。GPSや安全機能なども備えていて、コスパの良い機体のため、空撮映像の質にこだわりたい人には良い選択肢となるでしょう。

・仕事としてドローンを飛ばすならファントム4PRO

仕事用であれば、ファントム4PROが断然おすすめです。ファントムシリーズの中で唯一PROに搭載されている5方向の衝突回避システムは、屋内や狭い場所での点検作業にも適しています。今後、ドローン操縦士になることを目指している人も持っておくと良い一体です。

また、ファントム4PROのカラーバリエーションにはマットグレーがあります。ホワイトのイメージが強いファントムシリーズの中で、引きしまったダークカラーはカッコよさが際立ちます。この「マットグレーが良い」というのもファントム4PROを選ぶ理由のひとつとなるでしょう。

 

まだ発表されていないファントム5に関する情報はある?

未発表のファントム5の情報が、ツイッターでリークされています。それによると、ファントム5ではレンズが交換式になるとの噂です。また、自立飛行がファントム5の目玉になるという噂もあります。

他にも改良される可能性があると言われている点には、以下のようなものがあります。

・交換式のレンズのバリエーションは16mm、24㎜、35mm、50mm

・6方向の障害物検知センサー

・33分以上のフライト時間の拡大

・防滴性、防塵性

・2つのSDカードスロット

・1インチCMOSセンサー

ツイッターに投稿されているファントム5のスパイショットではないかと言われている画像では、本体が濃いグレーのアルミニウム製のように見えます。脚の部分はブラックで、樹脂が採用されているようです。ファントム5はこのツートンカラーになるのではないかと予想されています。

かつて同じくDJI社のMavic Airの情報をリークしたツイッターのアカウントからの情報なので、信じる方もいるかもしれません。しかし、これはあくまで噂であり、販売するDJI社から公表された情報でありませんので注意しましょう。

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