人的な操作を最小限にした自動運転ドローンを開発しているスタートアップ「Skydio」が、新しいモデル「X2」を発表し、商業用ドローンのマーケットに参入しました。X2はSkydioにとって初めての非コンシューマー向けデバイスで、独自の赤外線サーマルカメラを内蔵しています。政府の機関、軍、空からの監視や調査を行う組織などがターゲットです。Skydioは、ドイツに拠点を置く多国籍企業「Siemens」が支援するベンチャー企業「Next47」から1億ドルの資金調達をしたことも同時に発表しています。
Skydioが発表した最初のドローンは、2018年の「R1」でした。R1は、様々なセンサーや、AIによる衝突回避機能を持ち、木が生い茂る森の中でも対象を追跡しながら自動で飛行できるドローンです。
しかしR1は2,500ドルと高価な上、主な用途はマウンテンバイクなどのエクストリームスポーツの撮影に限られていました。ドローンの操縦に慣れていない人や、全く経験がない人でも、木などにぶつかることなく激しく動く対象を追って撮影することができるからです。
MITのドローン研究者や、Googleのドローンデリバリープロジェクトに関わっていた人が集まるSkydioは、ソフトウェアの改良を続け、2019年には「Skydio 2」をリリースしました。Skydio 2は999ドルと価格が下がり、ドローンのデザインや機能も改善されましたが、コントロール性能や正確さはDJIのドローンに劣ると言われてきました。
新しいX2は、それらの問題点を全て改善し、さらにDJI Mavic Proのようにアームを折りたためるようになりました。さらに、GPSや赤外線照明を用いて暗い夜でも飛行できる機能や、商業レベルのタッチスクリーン付きコントローラーも追加され、バッテリー駆動時間もSkydio 2の23分から、35分にまで増えました。
SkydioのCEO、Adam Bry氏は、2020年夏にアメリカ国内に新たに製造施設を増やす予定だと話しています。
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