成層圏で一年間飛行し続けられるソーラードローンの開発が進行中

更新日: 2021.11.24 公開日: 2018.05.09
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かつての英国国営航空企業「ブリティッシュ・エアロスペース」を前身に持つBAEシステムズは、人工衛星や航空機を扱うPrismatic社と共同で、成層圏の高高度で最大1年間飛行し続けるソーラードローン「PHASA-35」を開発中です。

一般的なドローンの連続飛行時間は約10〜25分です。長時間飛行に特化したディーゼルエンジンを搭載したドローンでも数日間の連続飛行にとどまっています。PHASA-35は、太陽光で充電可能な大容量バッテリーを搭載することで、1年間もの長期飛行を実現します。

もちろん、ドローンといっても通常イメージするような小型のものではありません。PHASA-35はソーラーシステムを備えた全幅約35メートルにも及ぶ大きな翼が特徴的です。これはボーイング747の約半分になり、かなりの大きさです。しかし、重量はわずか150キログラムで、ボーイング747の1/2000となっています。

開発は2年前から行われており、2017年には1/4スケールモデルを使用したテスト飛行が行われています。現状は2019年後半に原寸大のプロトタイプ機のテスト飛行を行うことを目標としているようです。

BAEシステムズの広報担当者によると「PHASA-35は、素材に軽くて強い炭素繊維を採用し、昼間は太陽光で、夜間は昼間に太陽光で充電したバッテリーで飛行することで、上空約70000フィート(約21キロメートル)で1年間もの飛行を実現します」と語っています。

PHASA-35の用途としては、空撮による調査研究、GPSの範囲拡張などが挙げられています。

(画像引用:Prismatic)

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