DJIの測量向けアプリGS PROがドローン測量をサポート!測量に必要なドローンの性能

更新日: 2021.11.23 公開日: 2020.02.16
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目次

ドローン測量はどうやって行われるの?

ドローンで測量ができると聞いただけでは、実際どのような流れで行なうのかイメージがつきにくいかもしれません。ドローン測量の大まかな流れをまとめてみましょう。

まず測量する土地に測量の定点となる標定点を設置します。その後ドローンを用いて上空から測量する土地を撮影します。

このとき前後左右が重なるように、少しずつずらして連続撮影をする必要があります。必要なラップ率で撮影しないと測量データの精度が下がってしまうため重要なポイントです。測量用の飛行アプリを用いると、設定した飛行エリアと自動計算されたラップ率で自動航行しながらの撮影ができます。

撮影後はソフトウェアを用いて写真からデータの抽出を行ないます。

このようにドローン測量をした際に得られるデータには、以下のものがあります。

・3次元点群データ

撮影した写真から得られる地形や建造物のXYZ軸、つまり距離や高低差などの位置データのことです。ドローン本体の気圧計による高度やGPSまたはGLONASSなどの位置情報、レーザー測距離装置などからデータを集めます。

複数の「点」のデータを専用ソフトで処理することでA地点からB地点までの距離、特定の範囲の体積、3Dモデルなど様々なデータを作成できます。

・オルソ画像

上空から撮影すると高さのあるものほど傾きや歪みが生まれます。傾き、歪みがあると正確な大きさや位置、距離がわからなくなるので、それぞれが真上から見た状態になるよう補正する必要があります。この補正した画像のことをオルソ画像と言います。地図データに使いたい時などに利用できるデータです。

 

測量にドローンを導入するメリット

ドローン測量には様々なメリットがあります。

・短時間で広範囲の測量ができる

地上測量だと一週間はかかるような場所でもドローン測量なら半日で現場作業を行なえます。測量結果はデータ管理し、そのままソフトウェアで素早くデータ解析できるため、大幅な時間短縮につながります。

・人が入りにくい場所でも測量ができる

起伏の激しい土地や山間部など人が立ち入っての測量作業や機材の持ち込みが困難な場所でもドローンであれば安全に測量を行えます。

・データの精度が高い

セスナを利用した測量よりもドローンの方が低空を飛行して撮影します。そのためより密度の高い点群データを得ることができ、同じ上空からの測量でもセスナよりドローンでの測量の方がデータの精度が高くなります。

このようにドローン測量は、データの精度を高めつつ、より少ない時間と手間で測量を行えます。現場作業の効率化を狙えるため、測量分野でのドローン運用には大きな価値があります。

 

DJIの測量用ドローン「PHANTOM 4 RTK」と測量向けアプリ「GS PRO」 

正確に測量を行なうために、大手ドローンメーカーDJIでは測量専用ドローンや飛行アプリを出しています。測量用ドローンPHANTOM 4 RTKと測量用自動航行アプリGS PROについてみてみましょう。

DJIの高性能ドローンPHANTOM 4 RTKは、これまでのPHANTOM 4 PROシリーズのイメージリングシステムに加えてネットワークRTKを使用できる測量専用に開発された機体です。

ネットワーク型RTK-GNSSは電子基準点3点を使った補正情報で、測量地点の正確な位置情報を記録します。撮影した写真の位置情報の精密さは測量データの精度を上げる大切なポイントです。

また1台の送信機に最大5台のPHANTOM 4 RTKを接続、制御することができます。広範囲の土地で複数のPHANTOM 4 RTKを使用することが可能になり、作業効率のさらなる向上をサポートしてくれる機体です。

一方、自動航行アプリは必要な写真を欠かさず撮影する助けになります。DJIの自動航行アプリGS PROは3つのミッションタイプが用意されており、目的に合わせて自動航行のモードを変えられます。

飛行範囲や高度、速度を設定して測量エリアから外れないように飛行させたり3次元モデル作成のために必要なコースを自動で作成したりできるため、設定さえしっかり行えば自動航行で測量が行なえる優れものです。

 

測量に必要な性能をクリアすれば空撮用ドローンでも測量ができる

測量のためのドローン選びで大切なのは搭載するカメラの性能です。ドローン測量の指針となる「UAVを用いた公共測量マニュアル(案)」では測量に使用するデジタルカメラの性能が以下のように示されています。

・手動で焦点距離、露光時間、絞り、ISO感度が設定できる

・レンズの焦点距離を調整や自動でブレなどを補正する機能が解除できる

・焦点距離や露光時間などの情報を見ることができる

・十分な記録容量がある

・撮像素子サイズ、記録画素数の情報を見ることができる

これらの性能を持ったカメラを搭載しているドローンか、必要な性能を満たしたカメラに付け替えることのできる中大型のドローンであれば測量専用でなくても、測量用として使うことが可能です。

例えば空撮用のドローンとして手ごろな価格とコンパクトさで人気のあるDJI製MAVIC2 PROに搭載のカメラはこれらの性能をクリアしています。実際カメラのセンサースペックはPHANTOM 4 RTKとほぼ同等なのでドローン測量の入門機としておすすめです。その際は測量をサポートするGS PROを使用して操縦すると良いでしょう。

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