航空法に違反した場合の罰則はどうなる?ドローン操縦の際に知っておくべき注意点

更新日: 2021.11.19 公開日: 2018.07.23
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自由に飛ばせて空撮もできるドローン。最近では、企業だけでなく一般の人でも気軽に利用できるようになりました。しかしながら、一部ではドローンの規制に関する法令を無視する飛行を繰り返し、事件や事故が多発しているのも事実です。このような航空法に違反した場合の罰則はどうなるのでしょうか?

目次

航空法とはどんな法律?ドローン飛行で違反したらどんな罰則があるの?

ドローンによる事故が多発した背景から、2015年12月10日に改正航空法が施行され、ドローンの飛行に関する規制が追加されました。その内容とはどういったものなのか、違反した場合にはどのような罰則を受けなければいけないのかを解説します。

航空法の改正内容

危険なドローンの操縦をすることで、誰かに怪我を負わせてしまう可能性があります。それを防ぐべく、改正された航空法ではドローンに関する以下のような規制を設けています。

・地表又は水面から 150m 以上の高さの空域
・空港周辺の空域
・日出前、日没後に飛行させる
・目視外飛行をする(目視外飛行の例:FPV、モニター監視)
・第三者又は第三者の建物、第三者の車両などの物件との距離が30m未満の飛行
・祭礼、縁日など多数の人が集まる催し場所の上空
・爆発物など危険物を輸送する
・無人航空機から物を投下する

上記を守れば、許可なくドローンを飛行させることができます。これらの規制に該当する飛行を行う場合、国土交通省への許可申請が必要です。

違反した場合の罰則

後述しますが、過去にドローン関連で発生した事故は何件も報告されています。「これくらいなら大丈夫」と安易な判断で操縦を繰り返す人も中にはいるかもしれません。

しかし、航空法に定めてあるルールに違反した場合は、50万円以下の罰則が課されます。また、違反・事故内容によっては、書類送検されることもあります。

 

航空法違反で罰則をうけたドローン飛行の事例

国土交通省の「無人航空機に係る事故等の一覧」によると、2015年から2017年までの3年間で発生したドローン関連の事故件数は106件です。これにより、多くの人が被害に遭っていることも事実です。実際に罰則を受けたドローン飛行の事例をご紹介します。

人口集中地区でドローン落下

ドローンによる航空法違反で罰則を受ける事例として多いのが、人口集中地区での利用です。2015年12月には香川県内で人口集中地区にも関らず、国土交通省の許可なしにドローンを飛行させています。怪我人は出なかったものの、民家の壁に墜落しています。

花火大会での無許可飛行

多くの人が集まる花火大会では、当然ドローンの飛行は許可が必要です。2016年7月20日に開催された「足立の花火」花火大会で、イベントでの許可を取得していない撮影が、警戒中の警察官に見つかっています。飛行者は航空法違反で書類送検されました。

 

ドローンのルールは航空法だけではない!罰則を受けないために知っておきたいルールとは?

ここまでご紹介した航空法は空に適用されるルールです。しかしながら、単純にこのルールだけを守ればOKというわけではありません。ドローン操縦者は、以下のような地上で適用されるルールも同時に遵守する必要があることを覚えておきましょう。

・肖像権とプライバシーの侵害
・所有権の侵害
・道路交通法の違反
・港則法・海上交通安全法の違反
・電波法の違反

なぜ、ここまでしてドローンの規制が敷かれているのか?その理由は、第三者を守るためです。

前述した通り、ドローン事故によって怪我を負ってしまった人は少なくありません。こうし被害者を増やさないためにも、ドローンは航空法という法律や各種ルールによって規制されているのです。

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