愛知県でドローンを飛ばせる場所とは?おすすめの練習場や撮影スポットをご紹介

更新日: 2024.04.10 公開日: 2019.02.04
img

日本三大都市の1つである名古屋を抱える愛知県が、ドローンの飛行や空撮を自由に行えない人口密集地区であることは想像に難くないですが、ドローンで空撮したい魅力的なスポットを数多く抱えていることも事実です。

そこで今回は、愛知県でドローンを飛ばせる場所やおすすめの練習場、空撮に最適なスポットをご紹介いたします。

目次

ドローンの飛行場所を制限している法律とは

ドローンの飛行や空撮に対しては、さまざまな法律や自治体の定める条例によって規制されており、規制内で飛行や空撮を行う必要があります。

航空法

航空法によってドローンの飛行や空撮が規制されているのは次の3つの空域です。

  • 空港施設や空港周辺の空域
  • 150m以上の上空空域
  • DIDと呼ばれる人口集中地区内の上空空域
  • 緊急用務空域

上記4つの空域でドローンの飛行や空撮を行うことは規制されており、飛行や空撮を行う際には空域を管理する航空局の航空局長の許可が必要となります。空港周辺や150m以上の上空空域でのドローンの飛行や空撮には空港事務所への届け出も必要です。

ドローンの飛行方法は航空法によって次の6つの飛行方法に制限されています。

  • 日中限定の飛行
  • 目視範囲内限定の飛行
  • 人や物から30m以上離れた飛行
  • イベント会場以外での飛行
  • 爆発物、危険物、劇物の輸送を行わない飛行
  • ドローンから物を投下しない飛行

上記の6つの飛行方法以外でのドローン飛行や空撮を行う場合は、空域を管理する航空局の航空局長の許可が必要となります。

ただし、航空法の規制が適用されるのは「屋外で重量100g以上のドローンを飛ばす場合」です。

屋内での飛行や、100g未満のドローンを飛ばす場合は許可申請が不要です。

小型無人機等飛行禁止法

小型無人機等飛行禁止法は、すべてのドローンに対して国の重要な施設やその周辺での飛行を禁止する法律です。

対象となる施設は、以下の通りです。

  • 国の重要な施設等
    (国会議事堂、内閣総理大臣官邸、危機管理行政機関、最高裁判所庁舎、皇居・御所、政党事務所)
  • 外国公館等
  • 防衛関係施設
    (磁性体施設、在日米軍施設)
  • 空港
  • 原子力事業所

上記の施設内および周囲300m以内での飛行が禁止されており、飛行する場合は施設の管理者・所有者などから許可を得る必要があります。

愛知県の条例

法律の他、愛知県の条例でもドローンの飛行が禁止されている場所があります。

例えば都市公園の場合、愛知県都市公園条例に基づき公園内におけるドローンの飛行を禁止しています。

これは、ドローンの飛行も第3条9号に記された禁止事項である「他の利用者に危険を及ぼす恐れのある行為」に該当すると考えられているからです。

他にも自然公園(愛知県観光施設条例)、弥富野鳥園施設内(弥富野鳥園条例)などでもドローンの飛行が禁止されています。

愛知県内でドローンの飛行が禁止されている場所と、その根拠とされている条例は以下より確認できます。

参考:https://www.mlit.go.jp/common/001370402.pdf

愛知県でドローンを飛ばせる場所の例

愛知県は名古屋市の各区や一宮市、春日井市、東海市といった名古屋市周辺地域に加え、豊川市や豊橋市も人口集中地区に含まれています。

参考:23 愛知県(令和2年国勢調査 人口集中地区境界図)

また、先述したように人口集中地区でなくても公園や特定の施設内では条例としてドローンの飛行が禁止されています。

そのため愛知県でドローンを許可なしで飛ばすなら、それらに該当しない場所を探す必要があります。

愛知県でも許可なくドローンを飛ばせる場所としては、以下の3つが挙げられます。

  • 私有地内(人口集中地区に該当しない場所)
  • 屋内
  • ネットなどで囲われた屋外のスペース

人口集中地区外に私有地がない場合は、ドローンの飛行に最適な環境が整っているドローン練習場がおすすめです。

ドローン練習場は屋内型・屋外型の2種類があり、障害物がない快適な環境で思う存分ドローンを飛ばすことができます。

屋外型でも練習場によってはネットなどの仕切で囲われており、航空法上の「屋外」とはみなされないため、安心して屋外の環境下で飛行練習を行えます。

愛知県で気軽にドローンを飛ばせるおすすめ練習場

人口集中地区内でも、許可申請をせず気軽にドローンを飛ばせるおすすめの練習場を5つご紹介いたします。

屋外や広々としたスペースでドローンを飛行させたい方は、参考にしてみてください。

【名古屋市】ドローンパーク名古屋

ドローンパーク名古屋は、名古屋市中川区の「中川コロナ」北側にあるドローン練習場です。

縦300m・横200mと名古屋市最大級の広さを誇る屋外型の練習場で、空撮の練習場所としても最適な環境となっています。

運営しているのは「日本ドローン安全飛行推進協会」ですが、非会員でも利用が可能です。

スクロールできます
住所〒454-0954 愛知県名古屋市中川区江松2丁目
営業時間9:00~17:00
※夏季は18:00まで
料金・通常料金:3時間につき6,000円(税込)
※追加料金:1時間に付き1,200円(税込)

・講習利用料金:1人につき1日10,000円(税込)
ドローンレンタルなし
ホームページhttps://npo-ndsa.org/event.html 

【名古屋市】FREIHEIT

FREIHEIT(フライハイト)は、名古屋市中川区内にある屋外型のドローン練習場です。

バス停「寺腰」から徒歩2分と近く、駐車場も完備しておりアクセス良好な立地となっています。

個人練習の他、プロの講師によるドローン初心者向けレクチャーも用意されているため、自主練習だけでは技術を磨ける自信がない方にもおすすめな練習場です。

また、有料で機体レンタルサービスもあり、ドローンを持っていない方も安心して利用できます。

スクロールできます
住所〒454-0925 名古屋市中川区中須町194
営業時間9:00~18:00
※完全予約制
料金【一般料金】
・機体持込:1時間につき2,200円(税込)
・機体レンタル(mavic2):1時間につき4,400円(税込)
・機体レンタル(トイドローン):1時間につき1,100円(税込)

【スクール受講生】
・機体持込:1時間につき1,100円(税込)
・機体レンタル(mavic2):1時間につき2,200円(税込)
・機体レンタル(トイドローン):1時間につき550円(税込)
ドローンレンタルあり
ホームページhttps://freiheit-drone.com/blog/category/space_rental 

【名古屋市】ジャパンドローンカレッジ

ジャパンドローンカレッジは名古屋市西区にあるドローンスクールで、スクールに使用している屋内練習場を一般の人でもレンタルできます。

屋内に防護ネットを張るなど安全対策も万全で、初心者や子供も安心してドローンを楽しむことができます。

さらに夜は21:00まで営業しており、日中は多忙で練習場に足を運ぶことが難しい人も利用しやすいことが特徴です。

料金は何人で利用しても変わらないため、複数人で利用するほどお得になります。

スクロールできます
住所〒452-0838 愛知県名古屋市西区長先町31
営業時間9:00~21:00
料金【一般料金】
・9:00~18:00:1時間につき2,200円(税込)
・18:00~21:00:1時間につき3,300円(税込)

【スクール卒業生】
・9:00~18:00:1時間につき1,100円(税込)
・18:00~21:00:1時間につき1,500円(税込)
ドローンレンタルなし
ホームページhttps://freiheit-drone.com/blog/category/space_rental 

【江南市】TAKIDENKI JAPAN

TAKIDENKI JAPANは、江南市の「江南ショッピングタウンピナ」内にあるマイクロドローンサーキットを模した練習場です。

床や天井など至る所に障害物やゲートが配置されており、繊細な操縦技術が求められるマイクロドローンレースの練習に適しています。

料金設定もリーズナブルなうえに、平日は小中学生なら無料で利用可能となっています。

スクロールできます
住所〒483-8348 愛知県江南市前飛保町河原33 江南ショッピングタウンピナ1F
営業時間10:00~18:00
※定休日:月曜日
料金【小中学生】
・平日:無料
・土日祝:1時間につき250円

【高校生以上】
・平日:1時間につき500円
・土日祝:1時間につき500円
ドローンレンタルなし
ホームページhttps://www.takidenki.co.jp/takidenkijapan/index.html 

【岡崎市】DRONE Fantasy Field OKAZAKI

DRONE Fantasy Field OKAZAKIは岡崎市外山町にあるドローン練習場で、大自然に囲まれた屋外でドローンを存分に飛ばすことができます。

約800坪もの飛行エリアが確保されており、人口集中地区にも該当しないため、許可申請無しでドローンを飛ばせます。

法人のみ利用可能で、予約制の貸切利用となっています。

現地ではパイロン・アウトドアテント・屋外用テーブルが無料で貸し出されている他、Wi-Fi・バッテリー充電施設・空調も完備されており設備が充実しているのは嬉しいポイントです。

DJI製のPhantom4も有料でレンタルすることができます。

スクロールできます
住所〒448-3448 愛知県岡崎市外山町クロカタ15
営業時間10:00~17:00
※不定休
料金・2時間:22,000円(税込)
・3時間:27,000円(税込)
・4時間:34,000円(税込)
・5時間:40,000円(税込)
・6時間:45,000円(税込)
・7時間:49,000円(税込)
ドローンレンタルあり
ホームページhttps://drone-fantasy.jp/Field.html 

ぜひ撮りたい!愛知県のドローン空撮おすすめスポット5選

名古屋という大都市を抱え県内に2つの空港が存在する愛知県は、既述した飛行禁止区域が複雑に入り組むためドローン空撮に適さない県とイメージされがちです。

しかしそんな愛知県にも、海岸や山間部ではドローン空撮が可能なスポットが存在します。

愛知県内でドローン空撮を楽しめるおすすめスポットを3つ紹介します。

1 伊良湖岬

愛知県の渥美半島の先端に位置する伊良湖岬は、古くは陸軍の大砲試験場として、現在は磯釣りスポットとして賑わっています。船の航行が難しい海の難所として、多くの船乗りを悩ませたことから設置された灯台は、白く美しいことから「日本の灯台50選」にも選ばれた愛知県の観光スポットでもあります。

岬から見下ろす豪快な太平洋と白亜の灯台のコントラストをドローン空撮できる絶好のスポットだと言えるでしょう。

【参考動画】

2 恋路ヶ浜

日本の渚100選にも選ばれた約1kmの白く美しい砂浜が愛知県の「恋路ヶ浜」です。既述した伊良湖岬灯台と共に、プロポーズをするのにふさわしい場所として愛知県内の「恋人の聖地」として知られています。

美しい海岸線と真っ青な太平洋とのコントラストはドローン空撮で残しておきたい風景です。

【参考動画】

3 阿寺の七滝

日本の滝100選に選出され、国の名勝及び天然記念物に指定されている愛知県の名瀑布が阿寺の七滝です。7段の階段状の滝が織りなす風景は、陰陽師として知られる安倍晴明が修行の場として選んだという伝説も納得するほど神秘的です。

歩いては近づけない滝の迫力を、ぜひともドローン空撮で見てみたいものですね。

【参考動画】

4 黄金堤

黄金堤は西尾市吉良町にある堤防で、江戸時代に造られました。

広田川や須美川の氾濫による水害が頻発したため、その現状をみかねた吉良上野介義央公が一晩にして築堤したと言われています。

本来は長さ約180m・高さ約4mの堤防でしたが、現在は一部のみ残されており一帯は公園となっています。

桜の名所でもあり、春にはライトアップされた桜の幻想的な姿も楽しむことができます。

お花見の季節に、ドローンを使って壮大な桜並木を撮影してみてはいかがでしょうか。

【参考動画】

5 佐久島

佐久島は三河湾に浮かぶ人口300人程度の小さな島で、全域が三河湾国定公園に含まれています。

西港渡船場駐車場の鮮やかな看板、劇場版名探偵コナンにも登場した石垣海岸の「おひるねハウス」、高千谷の「星を思う場所」など、島内の至るところにアート作品が散りばめられていることが特徴です。

美しい木々・青い海・アート作品の融合を楽しむなら、ドローンによる空撮映像がおすすめです。

【参考動画】

まとめ

愛知県は名古屋市などの都市部は人口集中地区が多く、航空法の規制対象となっているため屋外でドローンを飛ばせる場所は限られています。

できるだけ許可申請をせず自由にドローンを飛ばしたい方は、人口集中地区外のエリアを探すかドローン練習場の利用がおすすめです。

特にドローン練習場は広々としたスペースが確保されており、ドローンのレクチャーを受けたり機体をレンタルしたりと嬉しいサービスも利用することができます。

屋外でドローンを飛ばすことに慣れてきたら、本記事でご紹介したエリアで空撮を楽しむのもおすすめです。

名古屋市以外の愛知県内の市町村ではドローンの飛行や空撮の禁止が未確認の公園もありますが、愛知県の県条例や名古屋市の条例に習うことが予想され、愛知県内の公園でのドローンの飛行や空撮は現実的ではないと考えられます。

この記事と一緒によく読まれている記事