ドローン規制の現状とは?気になる将来の展望についても解説!

更新日: 2021.11.24 公開日: 2018.12.17
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活用の場が広がるにつれて、ドローンには様々な規制が設けられています。この規制は、現状に合わせて変わっていくため、常に規制内容を把握しておかなければいけません。今後、ドローンの規制はどのような変化をしていくのでしょうか?

ドローン規制の現状と、規制を守ってドローンを活用する方法を見ていきましょう。

目次

ドローンにはいろいろな種類がある!規制対象となるのは?

ドローンの定義は「自動操縦もしくは遠隔操作で動く、人が乗ることのできない機体」です。ドローンというと、カメラを搭載した無人のプロペラ機を思い浮かべるかもしれません。しかし、定義でいうと、水中撮影用の機体もドローンと呼ぶことがあります。また、農薬散布用の無人ヘリも、広い意味ではドローンと言えます。

多くの人がイメージするドローンは「マルチコプター」と呼ばれます。測量などの装置を搭載した大型の産業用ドローンや、レース用ドローン、空撮ができる小型のホビー用など、様々な形状やサイズがあります。

航空法の規制対象は総重量が200g以上のドローンやラジコンとされています。そのため、航空法の規制という観点からは、200g未満のホビードローンなどは無人航空機に分類されないので、航空法の規制対象外とされます。

 

気になるドローン規制の現状とは?許可を受けるにはどうすればいい?

最も関わりのあるドローン規制は航空法です。現状では、以下の9つの空域と飛行方法には許可が必要となっています。

・空港周辺
・150m以上の高度
・人口集中地区
・目視外飛行
・夜間飛行
・物の投下
・危険物の運搬
・人もしくは物との距離が30m未満の近距離飛行
・催し物会場

国土交通省のオンライン申請システムを使って、個人でも申請ができます。もしくは専門の代行会社に依頼する方法もあり、費用はかかりますが、必要な書類や承認を受けるポイントなど、専門的に相談できるメリットがあります。

また、航空法の他に、現状の主な規制としては以下のものがあります。

小型無人機等の飛行禁止法

国の重要施設の近辺ではドローンの飛行は禁止されています。

所有権、プライバシーまたは肖像権の侵害

無許可での私有地の上空の飛行や撮影は、こういった権利を侵害する恐れがあります。

各自治体の条例

自治体ごとにドローンの飛行を禁止している場所があります。多いのは公園条例で、多くの都道府県では公園でのドローンは規制されています。

この他にも様々な規制があるので、飛ばす場所を決めたなら、規制がないか慎重に確認するようにしましょう。

 

現状より緩くなる?厳しくなる?ドローン規制の将来について

ドローンのトラブルが見られるようになった2015年ごろから、ドローンの規制が明確に定められるようになりました。

2015年12月 航空法改正によりドローンが航空法の規制対象となる
2016年4月 小型無人機等飛行禁止法の施行

それに続くように、様々な自治体が公園条例によってドローンを禁止し、事故が起きると、それに関連した規制はより厳しくなっていきます。

しかし、近年では各業界でのドローンの産業利用を本格化するために、現状の規制の緩和の流れがあります。

例えば、ドローンでの物品配送の本格化のために、国土交通省の検討会により、目視外飛行や私有地の飛行の規制の見直しが検討されています。

これは日本に限られたことではなく、アメリカでは2017年10月に大統領令によりドローンの商業活用の規制緩和がされています。

このように、今後はドローンの商業利用を推し進めるため、規制の緩和がされる流れに向かっています。

 

現状の規制をクリアするためにも、ドローンの操縦技術と飛行経験は必須!

現状の規制からもドローンは便利な反面、事故を起こすリスクもあることが分かります。危険を回避するための規制なので、これをクリアするためには、ドローンを安全に操縦できる技術を持っていなければいけません。実際、ある程度の飛行実績がなければ許可の申請ができないことがほとんどです。

ドローンの操縦に免許はありませんが、その分、各自が操縦技術を学び、向上させることが求められます。常に、思った通りにドローンを操ることができ、悪環境に陥った場合でも、冷静に対処できる経験と技能を身に着けるようにしましょう。

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