ドローン規制、日本と外国ではどう違う?外国でドローンを楽しみたい人が気をつけておくべきポイントとは

更新日: 2021.11.22 公開日: 2018.08.04
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ドローンはラジコンのように空中での自由な飛行を楽しんだり、空撮を行ったりすることもできる魅力的なデバイスです。ドローンを外国に持っていき、現地の素晴らしい景色を空撮したいと思う人も多いでしょう。

しかし、ドローンには日本国内だけでなく外国にもたくさんの規制があるのです。ここではそんなドローンを外国で楽しむ際に気をつけておくべきポイントをご紹介します。

目次

海外に行くときに飛行機へドローン持ち込みするのは規制としてOK?

ほとんどの場合、ドローンの海外持ち込みは可能です。ただし、国によっては独自の持ち込み規制があったりすることがあるので注意しましょう。

ドローン本体はスーツケースに入れて預けることも可能ですが、ドローンはコンピューターを搭載した繊細な機器ですので、預け入れの際にスーツケースを雑に扱われ、中のドローンが破損してしまう可能性もあります。そのため、キャリーオンとして機内に持ち込むほうが安心です。

また、バッテリーはリチウムイオン電池ですので、飛行機への持ち込みの際に危険物とみなされます。このような理由から、基本的にスーツケースに入れて預けることができません。

 

旅行先として人気の外国のドローン規制をご紹介

日本人の旅行先として人気の国の規制やルールを、それぞれ簡単にご紹介します。

アメリカ

アメリカではドローンの機体登録が義務付けられています。旅行でドローンを持っていく場合は、必ずフライト前に登録を行いましょう。登録の申請はオンラインで簡単にできます。

他にも以下のような法律があります。

・重量は5.5ポンド~55ポンド未満であること
・クラスG空域で飛行すること
・目視内で飛行すること
・400フィート以下で飛行すること
・昼間に飛ばすこと
・100mph以下で飛行すること
・人々のすぐ上を飛行しないこと
・人口密度の低い地域でない限り、移動中の車両から飛行しないこと
・13歳以上であること

アメリカでは州ごとの法律もありますので、事前に行く州では飛行は可能なのかなどについて調べておくと良いでしょう。

オーストラリア

オーストラリアでのドローン規制は下記のような内容です。
・122m以下の高度で飛行させること
・日中や天気の良い日に飛行させること
・30m以内に建物、ボート、車、人がいるところでは飛ばさないこと
・目視外の操縦をしてはいけない
・人が密集しているビーチや公園などの密集地で飛ばさないこと
・飛行場から5.5km以内の地域では飛ばさないこと
・許可を得ていない限り、火災現場や警察の出動等の緊急事態の際に上空を飛行させないこと

韓国

韓国では12Kg以上のドローンを対象にドローンの種類と用途、所有者の名前を国土交通省大臣宛に届出しなければなりません。その他、禁止事項は以下のとおりです。
・高度150m以上の飛行
・夜間飛行
・飛行場周辺の管制圏(半径9.3Km)以内
・軍事安全保障施設周辺の飛行
・人口密集地域の飛行
飛行が禁止されている場所で飛行させる場合は、国防総省や地方空港町の許可が必要です。

香港

政府施設、軍事基地、空港周辺は飛行禁止となっており、250gを超えるドローンは全て政府への登録が必要となっています。

台湾

重量15Kgを超えるものについては免許が必要で、かつ、機体と操縦者の両方の政府への登録が必要です。その他の規制は以下のとおりです。

・高度400フィート以下で飛行すること
・日中に飛行すること
・目視範囲内で飛行すること
・空港や政府施設付近等禁止区域内の飛行しないこと
・物の輸送、投下をしないこと
・人の集まる上空は飛行しないこと

バンコク、プーケット(タイ)

タイ国内ではドローン保有者は、必ずNBTCの登録が必要です。さらにドローンを飛行するにはCAATへ機体登録をし、ライセンスを取得しなくてはなりません。

セブ島

セブ島でのドローン規制は、以下のような内容です。
・空港から10km以上離れたところで飛行すること
・制限高度は上空400フィートまで
・学校、マーケット上空は飛行禁止
・フィリピン政府機関の上空は飛行禁止
・人から30m以上離して飛行すること
・目視確認できる範囲で飛行すること
・夜間飛行禁止
・商用利用のための飛行、又はドローンの重量が7kgを超える場合はフィリピン民間航空局の許可が必要

シンガポール

以下の項目を満たしている場合、申請なしで飛行可能となっています。

・機体の特性を知り、どのように飛ばせば安全かを事前に学習する
・機体の操縦の前に安全に航行できるか周囲を確認する
・視界で開けている場所で天気の良い日に飛行させる
・常に操縦者の目視の範囲内で飛行させる
・IDAの規格に適合する伝送装置を付けた機体を利用する
・人や建物から十分に距離を保って飛行をさせる

また、以下が法律により禁止されています。

・人混みの上空で飛ばすこと
・7kg以上の重量の機体を飛ばすこと
・荷物を固定できるような造りをしていない機体から、ものをぶら下げたり、運んだりすること
・危険物質を運ぶこと
・物資を空から投資すること
・救急車などの緊急車両の近くで飛ばすこと
・重要施設の上空や周囲で飛ばすこと
・空港や軍事施設の5km以内で飛行させることや200フィート以上を飛行させること

 

もっとも安心・安全なのは日本大使館または領事館に確認をとること

ドローンに関する規制や法律は年単位で改正されることがあるため、ネット上の情報が古くなっていることが多々あります。そこで、もっとも確実に規制を確認する方法が、各国の大使館や領事館に確認を取ることです。

ドローンメーカーのDJIのホームページからも、各国の規制情報が確認できます。こちらも便利なのでおすすめです。

ちなみに、日本国内では200g以上のドローンに対して、空港などの周辺、人口集中地区、150m以上の高さの空域での飛行を原則禁止しています。

また、その他にも飛行場所にかかわらず、以下のようなルールがあります。

・日中に飛行させること
・目視範囲内で飛行させること
・人や物との間に30m以上の距離を保つこと
・多数の人が集まるイベントの上空で飛行させないこと
・爆発物など危険物を輸送しないこと
・ドローンから物を投下しないこと

どこの国、地域においてもドローンを使用するのに、それぞれの規制があります。特に外国でドローンを飛行させる場合は、必ず事前に規制を確認しておき、正しくドローンを使用しましょう。

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