趣味や仕事を問わず、ドローンで空撮していると、申請が必要なケースにぶつかることがあるかもしれません。この記事では、ドローン空撮における申請の種類や申請できる条件、申請方法などを解説しています。
ドローン空撮における申請とは?申請できる人の条件について
空撮はドローンの大きな魅力です。将来はドローン空撮で食べていきたいという人もいれば、趣味で空撮を続けていきたいという人もいるでしょう。ドローン空撮で申請が必要になるケースは、例えば航空法で定められている次のようなケースです。
航空法における「飛行禁止空域」を飛行する際
空港の周辺、人口集中地区の上空、150m以上の高さの空域でドローン空撮を行う場合、事前に空港事務所長または地方航空局長の「許可」が必要です。
航空法における「飛行ルール」によらない場合
夜間飛行、目視外飛行、イベント会場上空、物の投下、危険物の輸送、人や物との間の距離か30m未満といったケースでドローン空撮を行う場合、事前に地方航空局長の「承認」が必要です。
ただし、これらは申請すれば必ずしも許可、承認がもらえるという訳ではありません。例えば、次のような一定以上の知識やドローンの操縦技術などが求められます。
10時間以上の飛行経験
一見、10時間というと少なく見えますが、ドローンのバッテリーは長くても30分程度、1万円前後のものでは10分程度というものも少なくありません。充電することも考えると、10時間はかなり長い飛行経験となります。
GPSを切った状態で安定して飛行できる
ドローンにはGPSが付いているものがほとんどです。これにより、安定した飛行が可能な訳ですが、そのGPSを切った状態でも上昇、ホバリング状態から機首を90度回転、前後および水平方向移動などの操作が安定してできなければなりません。
ドローンに関わる知識を持っている
空撮に限らず、ドローンには、航空法をはじめ、電波法、プライバシー権や肖像権といった法的な知識、気象や力学に関する知識、点検・メンテナンスに関する知識などが必要です。幅広い知識を持っていることが求められます。
これらは一例ですが、申請が必要な場所でドローン空撮をしたいと思ったら、国土交通省のホームページで、こうした条件をクリアできているか事前に確認しておきましょう。
ドローン空撮の申請方法や申請の種類
ドローンで空撮する場合の申請は、時間と場所を選ばないオンラインが便利です。申請ガイド、飛行ルールなども掲載されているので、見ながら申請することができます。また、ヘルプデスクの連絡先も載っているので、不明な点は確認しながら進められます。
なお、申請には「個別申請」「包括申請」があります。
簡単に言うと、個別申請はドローンの飛行ルートや空撮する日時が決まっているものを個別に申請する方法、包括申請は「日本全国」「関東地方」などのように、ある程度広い範囲を指定して申請する方法です。
例えば、ドローン空撮を仕事にしたいと思っている人で、1年間のうちに「夜間飛行」「人口集中地区の上空」「目視外飛行」などを複数回行う可能性があるという場合は、包括申請をした方が便利になります。
ドローン空撮を楽しむなら申請は忘れずに!
今回は、ドローン空撮にまつわる申請について、種類や方法などを交えて基礎的な部分を解説してきました。行政書士に委託する方法もありますが、ドローン空撮を続けていきたいのであればぜひ、自分で申請方法を覚えることをおすすめします。
「少しくらい大丈夫だろう」といった油断で申請せずにトラブルになった場合、罰金が科せられるケースもあります。優良なドローン空撮パイロットになるため、ドローンの健全な発展のためにも、空撮を楽しむなら必要な申請は忘れずに行いましょう。
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