ドローン測量で使用する3Dソフトで得られるものとは
ドローン測量において3Dソフトは、3次元点群データを解析する際に活用されます。
点群データとは、X、Y、Z軸の位置情報などから取得した情報を、点の集合体で現したものです。
ドローンを飛行させ、空中から得た情報により作成できる点群データを、3Dソフトを使い解析することで、3Dモデルや距離、面積、体積など詳細な情報を求められます。
他にもドローン測量に活用される3Dソフトにはドローンの自動航行、点群データの作成、3Dモデル・距離の測定など、一連の作業をすべておこなってくれる便利なソフトもあります。
ドローン測量に3Dソフトを用いて時間短縮
3Dソフトは、測量で必要な解析を短時間でおこなうことができます。
ドローンの機体やソフトを販売している企業の調査によると、ドローン測量の場合、測定に半日、解析に1.5日にかかるのに対し、地上測量では測定だけで3日、さらに解析に3日ほどかかっていました。
上記の調査から、ドローン測量では、地上測量に比べ、半分以下の時間で測量がおこなえることが分かります。
このように、3Dソフトを用いることで、より測量にかかる時間が短縮されるので、建設現場で近年問題となっている、人材不足の解決にも期待ができます。
ドローン測量でおすすめの3Dソフト
前述したように、ドローン測量に用いる3Dソフトには、一連の作業をおこなってくれるものや、一つのものに特化したものなどさまざまです。
ここでは、ドローン測量で使用される3Dソフトの中でも有名な「Pix4Dmapper」と「Drone Deploy」の紹介とともに、機能や、どういう人におすすめなのかを紹介します。
・Pix4Dmapper
Pix4Dmapperでは、クラウド版、デスクトップ版があります。どちらとも写真測量プラットフォームを使って3次元モデルの作成が可能です。
併せて、面積・体積・距離・標高断面データの抽出・バーチャル検査もできます。
Pix4Dmapperは、360°カメラ画像やリグカメラ画像、RGB画像などの、多種多様なカメラや画像を解析することができるので、測量する現場に合わせて対応ができます。また、ドローンで撮影した画像をリアルタイムで解析することも可能です。
これらのデータは、測量をおこなうチームなどと共有することができるので、作業の効率化が計れます。
Pix4Dmapperのクラウド版は、テンプレートを用いた処理で簡単にできるので、スピードが優先される現場などにおすすめです。
一方デスクトップ版は、GCPの追加や点群の編集など、さまざまな設定の変更ができるので、より高精度なデータを求める人におすすめです。
・Drone Deploy
Drone Deployでは、ドローンで空中から撮影した画像データを解析し、高い精度の地図や3次元モデルの作成ができます。
BIMソフト(コンピューター上で建物の構築管理をするソフト)に置き換えた場合も、Drone Deployと同様に、動作ができる点群を作成します。
また、空中撮影で取得した情報は、地図上で即座に距離・面積・容積の測定が可能です。
アクセス制限を持ったチーム内であれば地図の共有も安易にできます。
さらにDrone Deployでは、エンタープライズ版を利用することにより、クラウド上での2Dマップや3Dマップを処理するスピードが向上します。さらに、2Dマップや3Dマップのデータ共有ができます。
Drone Deployには、企業向けに作られたエンタープライズ版もあります。エンタープライズ版では、作成した3Dモデルの共有ができたり、組織管理や使用する人の権限を設定できたりと、チームでおこなう現場に有用な機能が追加されています。
Drone Deployは、ドローンで撮影を終えたあと着陸すると、自動でクラウドにアップロードされ機能があるため、パソコンに取り込む手間を省くことができます。そのため、作業効率を上げたい人におすすめです。
昨今、土木現場や建設現場でドローン測量を用いる事業が多くなったため、「Pix4Dmapper」「Drone Deploy」以外にも、3Dソフトの種類はどんどん増えてきています。
無料でお試しができるソフトもあるので、迷ったときには一度、試してみるのも良いかもしれません。
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