ドローン関連資格として認定者数が国内でもっとも多いドローン検定(通称D検)は、ドローンを趣味とする方なら知っている人も多いでしょう。実は、このドローン検定協会が実施する実技講習を受けると、航空局に提出する飛行申請書類の手続きが簡略化されます。
そのため、ドローン検定を受けて資格を持っておくと、ドローンビジネスに携わるにしろ、趣味でドローンを飛ばすにしろ、明確なメリットが生じるのです。今回は、そんなドローン検定の実技講習の概要や、講習の参加方法を解説していきましょう。
ドローン検定は「筆記検定」と「実技検定」がある
ドローン検定(通称D検)とは、株式会社ドローン検定協会が主催する、ドローン(無人航空機)の十分な知識・技量があるかどうかを認定する民間資格です。検定科目は筆記試験と実技試験にそれぞれ独立しており、筆記のみで取得できるドローン資格として有名です。
筆記試験については他記事で詳しく解説していますので、今回は、このドローン検定における実技試験がどのようなものかを説明していきましょう。
ドローン検定(D検)の筆記試験と実技試験の違い
ドローン検定、通称D検の実技試験も、筆記試験と同じく民間資格です。大きな違いとして、筆記試験が4~1級の「無線航空従事者資格」で統一されているのに対し、ドローン実技検定では以下の3種類に分かれています。
・ドローン操縦士試験
・ドローン空撮技能検定
・FPV技能試験
上記の実技検定は、すべて「ドローン検定3級合格者」を対象としている試験のため、いずれにせよ、試験を受けるにはまず筆記検定に合格しなくてはなりません。ドローン検定筆記試験3級の合格率は7割程度ですので、公式テキストを用意して試験に望みましょう。
他に、筆記検定では奇数月に年6回実施されるのに対し、ドローン検定の実技試験は不定期に行われるなどの違いがあります。実施する団体もさまざまなので、試験を受けるつもりであるなら、こまめにドローン検定の公式サイトをチェックしておくと良いでしょう。
4級以上の合格者は1時間でライセンス取得可能な「ドローン基礎技能講習」
試験とは異なりますが、ドローン検定協会が主催する「実技講習」もあります。こちらは全国各地で行われており、ドローン検定1~4級の合格者は座学5時間・実技10時間のカリキュラムのうち、座学4時間が免除されます。
この基礎技能講習は、航空局の「無人航空機の操縦技能講習を行う民間講習団体」に認定されています。これにより、講習の修了証を持っておけば、前述した「飛行申請手続きの簡略化」が可能になるという大きなメリットがあります。
地域によって開催地は異なり、時期も不定期(おおむね試験の合格発表から1~2ヶ月後が多い)です。ドローン検定4級以上に合格しており、かつドローンの飛行経験があまりない方は、技能講習を受けると良いでしょう。
ドローン検定実技講習の案内はどこで確認するのか
このドローン検定の技能講習は、ドローン検定協会が運営する「ドローン航空学校」が主催します。参加は自由ですが、座学は基礎的なものが多いため、先にドローン検定3級に合格したうえで技能中心に受講するのがおすすめです。
まとめ
ドローン検定協会が主催する「実技試験」は以下の3つです。
・ドローン操縦士試験
・ドローン空撮技能検定
・FPV技能試験
これらは無人航空従事者試験(筆記試験)3級以上を対象にした試験で、ドローン実技検定の案内も合格者向けに通知されるようになっています。まずは筆記検定の合格を目指しましょう。
また、飛行申請手続きの簡略化というメリットを得たいなら、同協会が主催する「ドローン基礎技能講習」に参加しましょう。こちらは、ドローン検定1~4級の合格者であれば座学4時間ぶんが免除されるほか、申請の際の条件である「飛行時間10時間」をクリアできます。
いずれも、ドローン関連の民間資格として、取得のメリットは大きいでしょう。ビジネスとして活かすなら、取っておいて損はないものです。
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