ドローン学校のカリキュラムは所属している認定団体などによって異なります。今回は主な認定団体のドローン学校のカリキュラムを中心に、他にはどのようなカリキュラムがあるのかなども解説します。
本記事でご紹介する各ドローン学校のカリキュラムは、学校側が質の高い講義を実現するために予告なく改善・変更になる可能性があります。最新情報は受講を希望するドローン学校のカリキュラムをご参照ください。
国土交通省認定団体JUIDAのドローン学校のカリキュラムとは?
国土交通省が認定している民間団体はいくつかありますが、その中でも特にドローン学校が多いのはJUIDAやDPAです。
ドローン関連の民間団体のパイオニア的存在とも言える、JUIDAのドローン学校のカリキュラムについて見ていきましょう。
JUIDAが認定しているドローン学校では「操縦技能照明証」と「安全運行管理者証明証」という民間資格が取得でき、それぞれカリキュラムが異なります。
操縦技能証明証取得コースのカリキュラムは座学と実技に分かれています。
座学のカリキュラム
*UAS概論(歴史、機種、飛行原理、適用事例、課題)
*法律(国際条約、航空法、電波法、道路交通法、民法、その他法律)
*ルール(航空法における許可・承認申請、安全ガイドライン)
*自然科学(ドローンと気象との関係、電磁波)
*技術(構造、飛行制御技術、GPS、通信)
*運用(安全確保、禁止事項、注意点、操縦方法、運用時の確認事項など)
*筆記試験
実技のカリキュラム
*点検・整備(日常の点検方法、整備、飛行の確認)
*手動操縦1(垂直離着陸、低高度、ホバリング、前後左右の水平移動)
*手動操縦2(垂直離着陸、可視範囲での遠方飛行、緊急時の操作)
*実技試験
安全運行管理者証明証取得コースのカリキュラムは座学のみです。
座学のカリキュラム
*安全管理(安全管理の目的の明確化、目標の設定、安全管理の実施など)
*航空の安全(リスクアセスメントの手順、危険源の点数化や積算方法など)
*安全とリスク対策(機器や運行の安全、リスク対策、留意すべき事項など)
このように詳細なカリキュラムが組まれていることが分かります。
DPAのドローン学校のカリキュラムとは?
続いてDPAが認定しているドローン学校のカリキュラムについて見ていきます。
DPAのドローン学校では「ドローン操縦士回転翼3級」「ドローン操縦士回転翼3級インストラクター」という民間資格が取得でき、今後2級・1級、「ドローン整備士2級」などの資格も順次創設される予定になっています。
カリキュラムの詳細については公開されていませんでしたが、「ドローン操縦士回転翼3級」は回転翼航空機の飛行に必要な基礎知識、操縦する基本技術を認定するもので、目視内飛行(手動航行)が条件となりますので、それに沿ったカリキュラムを組んでいることになります。
同じく「ドローン操縦士回転翼3級インストラクター」についてもカリキュラムの詳細は分かりませんが、実地を講習するための技能および、座学を講習するための基礎知識を認定するもので、それに沿ったカリキュラムが組まれていることが考えられます。
ドローン学校独自のコースやカリキュラムもある
JUIDAやDPAが認定しているドローン学校の中には、ドローン学校が独自に設定しているカリキュラムもあります。
たとえばドローンスクールジャパンにはDPAの資格取得コースのカリキュラム以外に「SKY CHALLENGEコース」と「FLIGHTコース」があります。
それぞれのカリキュラムを簡単にご紹介します。
「SKY CHALLENGEコース」
全くのドローン初心者の方向けコースで、初心者向けドローンの操縦訓練、空撮テクニックに関するカウンセリング&アドバイスを行うといったカリキュラムを組んでいます。
「FLIGHTコース」
円移動や四角移動をはじめ、ドローン操縦士に求められる25種類の技能を習得するためのカリキュラムが組まれています。
また、みちのくドローンスクール仙台校・三沢校では、JUIDAの資格取得コースのカリキュラムのほか「i-Construction基礎講習」「i-Constructionスキルアップ講習」などの独自コースを用意しています(現在はまだ準備中です)。
*i-Constructionとは?
建設現場に「ICT(情報処理、通信関連の技術・産業・設備・サービスなどの総称)の全面的な活用(ICT土工)」の施策を導入することで、生産性の向上や魅力ある建設現場の実現を目指した国土交通省の取り組みです。
このように、ドローン学校それぞれが独自のコースを設定し、カリキュラムを組んでいることも少なくありません。
もちろん、JUIDAやDPAが認定しているドローン学校以外にもこうした独自のカリキュラムを組んでいるドローン学校は多数存在します。
ドローン学校を選ぶ際に、目的を明確にしておくことも大切ですが、どのようなカリキュラムを組んでいるのかに着目することもドローン学校を決めるポイントになってきます。
まだまだ、ここではご紹介しきれないカリキュラムがたくさんありますので、ドローン学校選びの際はぜひ、ドローン学校独自のカリキュラムにも注目してみてください。
この記事と一緒によく読まれている記事
-
ドローンショーの仕組みを解説!演出や操縦はどうやっている?
-
ドローンを使ったスマート農業を解説!農業用ドローンの主な用途とは?
-
ドローンの免許(国家資格)の取得には年齢制限がある?何歳から取得できる
-
水中ドローンの操縦に免許は必要?水中ドローンに関する資格を解説
-
ドローンの操縦に無線技士の資格は必要?必要なケースや資格の取得方法を解説!
-
ドローン測量管理士とは?新しく登場したドローン測量の資格を取得する方法を解説!
-
海でドローンを飛ばす際の規制や必要な許可申請は?海で飛ばす時のルールを解説
-
ドローン国家資格の取り方を解説!取るまでの手順や取得期間はどれぐらい?
-
ドローン国家資格の難易度は高い?試験の合格率や勉強時間はどれぐらい?
-
ドローンを使った橋梁点検とは?メリット・デメリットや橋梁点検で使用される新技術を解説!
-
ドローンの目視外飛行は飛行許可が必要?目視外飛行を行う条件や練習方法を解説!
-
100g未満のドローンを飛ばせる場所を解説!チェックすべき法律や飛行ルールは?