2016年以降、各地で開校が相次いでいるドローンスクールですが、所定の講習を修了して晴れてドローン操縦士となれば、ドローンを使った仕事に就職できるのでしょうか?
ドローンスクールを修了すれば就職できる?
「ドローン操縦士は儲かるらしい」「今後ドローンを使ったサービスが急増する」「就職する時のためにドローンスクールに通って資格を取っておく」そんなことを考えている方も多いのではないでしょうか?
そして、ここでは現実問題として“ドローンスクールに通って講習を受ければドローン操縦士として就職できるのか?”が焦点になってくると思います。
結論から言いますと、ドローンスクールを卒業しただけではドローン操縦士として就職することは難しいようです。事実、ドローン操縦士の求人情報(特に空撮)は思ったほど多くありません。
ただ、可能性がないという訳ではありませんので、就職を目指してドローンスクールに通う場合に覚えておきたいことをもう少し詳しく見ていきましょう。
ドローンスクールに通うメリットですが、JUIDA「操縦技能証明証」「安全運行管理者証明証」や、DPA「ドローン操縦士回転翼3級」など、就職に有利と言われている民間資格を取得できるという点が挙げられます。
ドローン操縦士として就職したい場合、ドローンスクールに通って資格を取得しておくことで“一定以上の知識や技術を習得した”ことを客観的に証明できるため、何もないよりは有利になると考えられます。
一方、デメリットとしては、ドローンスクールに通うにあたってある程度まとまった費用(20~50万円程度)が必要になることや、資格を取得したからといって就職先が見つかるという保証はないという点です。
将来的にドローン操縦士として就職を考えている方は、メリット・デメリットを把握したうえでドローンスクールに通うようにしましょう。
ドローンスクールが就職を斡旋してくれるケースも?
DPA認定ドローンスクールのひとつドローンスクールジャパン東京ベイエリア校では、ビジネスコース以上の合格者と作業依頼者を直接マッチングするサービスを提供しています。
同じくJUIDA認定ドローンスクールのひとつドローンの学校東北仙台校でも、カリキュラム修了者に仕事の紹介や就業を斡旋するとしています。
ドローンスクールのアフターサービスが即座に就職につながるかどうかは定かではありませんが、ドローン操縦士としての経験を積み、将来的に就職につなげたいという場合、個人で探すよりも有利になるでしょう。
ドローンスクールが修了者に対して、就職に向けたアフターサポートを実施しているところは少なくありません。ドローン操縦士として就職を目指す方がドローンスクールを選ぶ際には、アフターサポートも指標のひとつにしてみてはいかがでしょうか。
就職に結びつかなくてもドローンスクールに通うのは有用
ドローンスクールに通うことは大切なことですが、すぐにドローン操縦士としての就職につながる訳ではないということをお伝えしてまいりました。
とはいえ、就職に結びつかないからと言ってドローンスクールに通う意味がない訳ではありません。
基礎的な知識や技術を学べる貴重な場所でもありますので、将来的にドローンを使った仕事に就職したい方がドローンスクールに通うのは有用でしょう。
空撮のためのドローン操縦士より、空撮データの編集やプログラミング、ソフトウェア開発などのエンジニア系、公共インフラ、測量、農業、セキュリティ、建設などの産業では、就職先が見つかりやすいようです。
ドローンを使った仕事に就職したいと考えている方は「ドローン操縦士は儲かるらしい」「今後ドローンを使ったサービスが急増する」という“いかにも”な情報を鵜呑みにするよりも、「どんな産業でどんな技術を持ったドローン操縦士が求められるのか」を見極めることが大切です。
自分がどの分野に就職したいかを明確にすること、ドローンスクールで目標に沿ったカリキュラムを受講することが、ドローンを使った仕事に就職するための第一歩となるでしょう。
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