2018年、西日本を襲った西日本豪雨で、被害把握や復旧に一役買ったドローンは、昨今ではなじみのある存在になってきました。しかし、実際にドローンを飛ばす際には、許可が必要なケースがあることをご存知でしょうか?
許可が必要なことはわかっていても、どのような場合に申請が必要となるのかを知っている方は少ないかと思います。今回は、ドローンを飛ばすにはどんな時に許可が必要なのか、最新のドローン規制についてお伝えしていきます。
ドローンには現在どんな種類がある?どのドローンも規制の対象になる?
現在、軍事用で活躍するドローンの他、民生用に企業や個人で使用されるドローンは、大きく分けて2種類があります。その中でも、民生用のドローンの場合、200g以上(※)のドローンを飛ばす際には、航空法により禁止区域があり、事前の申請が必要なケースがあります。
ドローンを飛ばすなら絶対に知っておこう!現在のドローン規制について
ドローン飛行について、日本では以下の法律で明記がなされています。
・航空法
・電波法
・民法
・個人情報保護法
・都道府県条例
このなかでも特に1.航空法の中に、ドローンの規制についての大半が明記されています。以下の3パターンに該当する場合、ドローンを飛ばす前に国道交通省に申請と許可をもらう必要があります。
・空港周辺での飛行
・150メートル以上の高さでの飛行
・人家の密集地での飛行
密集地の詳細については、以下のサイトを参考ください。
上記のような禁止区域でドローンを飛ばす場合には、事前に地方航空局または空港事務所に申請が必須です。
また、ドローンを飛ばす際には、以下の6つのルールを守らなければいけません。
・夜間飛行禁止
・目視外飛行禁止
・第3者の30m未満の距離に入る飛行禁止
・イベント会場上空での飛行禁止
・危険物輸送目的での飛行禁止
・飛行中に物を落下させない
航空法は全国区での規制にありますが、ドローン規制には都道府県別の規制もあります。ドローンを飛ばす際には、航空法とは別に、各都道府県および地方自治体が定める条例も事前確認しましょう。
※200g以下の場合、航空法には抵触しませんが、国が定めている重要機関の上空(例えば、国会議事堂、原子力発電所等)の地域でドローンを飛ばす際には、事前に警察署への通報書(飛行許可証)が必要です。
現在よりも厳しくなる?気になるドローン規制の今後とは
2015年12月10日の航空法改正によって、ドローンおよびラジコン等の無人航空機の飛行ルールが新たに導入されてから、ドローンの利用における規制が年々厳しくなっていましたが、今後は、目視外飛行のルールが緩和されるかもしれません。
その背景に、安倍政権が掲げる2020年に都市部のドローン配送を実現しようとする動きがあります。目視外飛行が緩和されれば、新たな物流サービスの開発や、災害時の支援物資のスムーズな配送等、ドローンへの新たなニーズが急拡大することが予想されます。
現在の規制をクリアするため、しっかりしたドローン操縦を身に付けよう!
航空法の規制地域では、国土交通省の事前申請と許可が必要であることは前述しましたが、誰でも申請を出せば許可を得られるものではありません。
ドローンの操作には、特定の資格や免許は不要ですが、国土交通省に飛行承認されるには、操縦スキルはもちろんのこと、経験や知識(ドローンの機能、ドローンに関する法律)も重要になります。
これから2020年に向けて、ますます多様な領域でのニーズが高まりそうなドローン。日ごろから操縦スキルだけでなく、ドローンに関する知識や動向を積極的に取り入れていくようにしましょう。
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