ドローンを自分で製作するために必要な部品の基礎知識

更新日: 2021.11.19 公開日: 2018.01.02
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ドローンを自分で製作するといっても、フレームやモーターから自作するとなれば、かなり高度な専門知識が必要となります。しかし、パーツを購入して組み立てるのであれば、ドローンを自分で製作することは初心者でも十分可能です。では、ドローンを自分で製作するにあたって、どのようなパーツが必要なのでしょうか?

ここでは、ドローンを自分で製作するために必要な部品の基礎知識を紹介します。

目次

ドローンを自分で製作するために最低限必要なパーツ

まずは、ドローンを自分で製作するために最低限必要なパーツは以下の通りです。これだけあれば、ドローンを飛行させることが可能になります。

■フレーム

フレームとは、ドローン本体の機体フレームです。4モーターのクアッドコプターが多く、フレーム名には「○○330」と言ったように、そのフレームのサイズが表記されます。

この数字の意味は、対角線のモーター間の長さ(mm)を意味し、サイズは幅が大きくなっています。サイズが大きいもの程、大容量のバッテリーや高出力のモーターなど多くのパーツを積むことが可能です。しかし、その分重量も増えるので注意する必要があります。

フレームの素材は、安価なものでナイロン製、高価ですが強度のあるカーボン製が使われています。

■モーター

電気エネルギーをプロペラが回転する力に変えるパーツです。ドローンではモーターに直接プロペラを取り付けるので、1つのプロペラに1つのモーターが必要です。ドローンを製作する際のモーターは、機体重量や利用するプロペラやESC(Electronic Speed Controller)とのバランスを考えて選ぶことが大切になります。

■プロペラ

モーターによる回転から揚力を生み出すのがプロペラです。プロペラは、長さやピッチ、材質・色など種類が豊富にあります。同じように見える形状ですが、CW(時計回り)、CCW(反時計周り)と回転方向ごとにプロペラのピッチ角の向きが異なっています。

プロペラのサイズは、インチ表記になっています。例えば直径5インチで、1回転当り3インチ進むプロペラは、5×3サイズと示されています。

5×3サイズは、プロペラに5030と印字されている場合が多く、5030の後に「R」と書いてあるものは、CW(時計回り)のプロペラという意味です。これが印字されている面が表側となるので、裏表にも注意しましょう。

■分電盤

バッテリーの電源を各パーツに分配するのが分電盤の役割です。フレームとセットになることも多いですが、独自の形状や重量、BEC(Battery Eliminator Circuitry、降圧)を備えているものなどもあります。フライトコントローラー、受信機、ESC、モーターなどに直接もしくはBECなどを用いて、降圧した上で電源を供給するのが一般的です。

■ESC(アンプ)

モーターの回転スピードを調節するためのパーツです。フライトコントローラーからの信号を受けてモーターへ制御信号を送る役割があります。このパーツはモーター1つにつき1つ必要になります。

■バッテリー

ドローンのバッテリーには、リポバッテリーが主流です。リポバッテリーは、大容量で高出力が特徴。扱い方を誤ると大変危険な電池なので、ドローン製作の取り扱いについては、十分に注意しましょう。

■フライトコントローラー

フライトコントローラーとは、ドローンの脳の部分で自由にフライトすることができる基幹パーツです。パソコンで言えばOSのようなものと例えて考えるのが分かりやすいでしょう。

このパーツが起点となり、各種センサーを切り替えたり、ドローン操縦時の無線信号をモーターに伝えたりします。フライトコントローラーも種類が豊富で、それぞれに特徴があり、設定方法なども異なっています。

■送信機・プロポ

送信機とはドローンをスティック等により操縦するコントローラーのことです。受信機と対になって使われます。

■受信機

送信機の信号を受け取ってドローンのフライトコントローラーに伝える役割を持つのが受信機です。ドローン製作の際の送信機と受信機は、チャンネル数が4CH以上で、お互いに対応するものを準備しましょう。

 

ドローンをより安全かつ便利に使うためのオプション

上記のものだけでもドローンを製作することは可能ですが、より安全かつ便利に使うためにオプションを付け足しましょう。

具体的には以下のようなものがあります。

 

・安全のための「プロペラガード」

・急な墜落防止のための「電圧低下アラーム」

・機体がロストして見失った時のための「機体発見ブザー」

・安定的な操作のための「ネックストラップ」

・緊急時などできるだけ着陸場所を選ばないようにするための「ランディングキット」

・傾かないようにするための「カメラ用ブラシレスジンバル」

・小型カメラからの映像を無線で伝送するための「FPV」

 

ドローンを自分で製作する上であると便利な工具

初めにすべてを用意する必要はありませんが、ドローン製作の際にあると便利な工具は以下の通りです。少しずつ、必要に応じて買い足していくのが良いでしょう。

 

・はんだ、はんだごて、はんだ台

・フラックス

・ヒートクリップ

・はんだ吸い取り線

・結束バンド

・熱収縮チューブ

・ニッパー

・ワイヤーストリッパー

・六角レンチ

・ねじロック

・絶縁アセテートテープ

・テスター      など

 

ドローンを自分で製作するために必要なパーツの基礎知識についてお伝えしてきましたが、いかがだったでしょうか。

これらがあれば意外に誰でも作ることは可能ですが、手順や部品を間違えてしまうと飛ばないので、注意しましょう。ドローン製作の際には、マニュアルなどの文字だけよりも、YouTubeなどの動画を見ながら作っていくと理解しやすいのでおすすめです。

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