趣味でドローンを飛ばそうと考えている方もいるでしょう。自宅の周りでドローンを飛ばすとなると、住宅地や公園といった場所が候補になります。ところが、どんな場所でもドローンを飛ばせるとは限りません。ドローンを住宅地で飛ばすために知っておきたい豆知識を押さえ、安全に操縦させましょう。
ドローンには勝手に飛ばせない空域があるって本当?
ドローンと一口に言いますが、航空法の規制対象になるのは、機体の重量が200g以上のドローンです。航空法上規制対象となるドローンは、規制された場所では原則的に飛行させられません。なお、規制されている場所で飛行させるには、国土交通省の許可が必要です。
※200g未満のドローンでも、地方自治体の条例等で飛行が規制される場合があります。自分の住宅地が該当するか確認しましょう。
無人航空機に該当するドローンを許可なく飛ばせない場所は、以下の3カ所です。
1.空港周辺の上空
2.150m以上の高さの空域
3.人口集中地区
人口集中地区に該当する住宅地上空のドローン飛行は申請が必要!
人口集中地区に該当する住宅地上空で、200g以上のドローンを飛行させたいと考える方もいるでしょう。該当する住宅地上空で無人航空機を飛行させるには、国土交通省に申請する必要があります。
国土交通省に提出する必要のある書類は、「無人航空機の飛行に関する許可・承認申請書」を含めて10種類あります。
無人航空機の飛行を許可してもらうためには、紙ベースでの申請書類の提出あるいは、「DIPS(ドローン情報基盤システム)」と呼ばれるオンラインサービスからの提出が必要です。ただし、飛行開始予定日の少なくとも10開庁日前までに、申請書類を提出しなければなりません。
申請書類に不備がある場合には、申請に時間がかかることがあります。そのため、10開庁日よりもさらに余裕をもって申請するのがいいでしょう。
住宅地がドローン飛行における人口集中地区に設定される基準は?
住宅地でドローンを飛ばすとなると、一番気になるのが人口集中地区でしょう。人口集中地区とは、統計データに基づいて一定の基準により都市の地域を定めたもので、昭和35年の国勢調査以来、調査ごとに設定されています。
総務省統計局によりますと人口集中地区は、「人口密度が1平方キロメートル当たり4,000人以上の基本単位区が市区町村の区域内で隣接し、人口が5,000人以上になる地域」を指しています。
ドローン飛行における住宅地などの人口集中地区はどうやって調べられる?
自分が定住する住宅地が人口集中地区に該当するか気になる方もいるでしょう。住宅地が人口集中地区に該当するかどうかは、国土地理院が提供する地理院地図で確認できます。
地理院地図にアクセスしますと、赤で塗られた地域と緑で塗られた地域が存在します。どちらも航空法に定められた無人航空機の飛行制限を示す地域です。
赤で塗られた地域が人口集中地区で、緑で塗られた地域が空港周辺の上空です。自分の住む住宅地が人口集中地区に該当するか、人目で判断できます。
また「j STAT MAP」と呼ばれる、総務省統計局が提供する地域分析ツールからも人口集中地区を確認できます。
j STAT MAPを利用するためには、アカウントを作成する必要があります。ユーザーIDおよびパスワードを取得後、ログインします。j STAT MAPでは、人口集中地区が赤で塗られ、識別しやすくなっています。
※j STAT MAPで表示された人口集中地区境界は概略的に示したもので、実際の位置と若干違う場合があるので注意が必要です。
この記事と一緒によく読まれている記事
-
ドローンショーの仕組みを解説!演出や操縦はどうやっている?
-
ドローンを使ったスマート農業を解説!農業用ドローンの主な用途とは?
-
ドローンの免許(国家資格)の取得には年齢制限がある?何歳から取得できる
-
水中ドローンの操縦に免許は必要?水中ドローンに関する資格を解説
-
ドローンの操縦に無線技士の資格は必要?必要なケースや資格の取得方法を解説!
-
ドローン測量管理士とは?新しく登場したドローン測量の資格を取得する方法を解説!
-
海でドローンを飛ばす際の規制や必要な許可申請は?海で飛ばす時のルールを解説
-
ドローン国家資格の取り方を解説!取るまでの手順や取得期間はどれぐらい?
-
ドローン国家資格の難易度は高い?試験の合格率や勉強時間はどれぐらい?
-
ドローンを使った橋梁点検とは?メリット・デメリットや橋梁点検で使用される新技術を解説!
-
ドローンの目視外飛行は飛行許可が必要?目視外飛行を行う条件や練習方法を解説!
-
100g未満のドローンを飛ばせる場所を解説!チェックすべき法律や飛行ルールは?