ドローンを飛ばすとき、時間は非常に重要です。現在販売されているドローンの飛行時間はどれくらいなのか、ドローンの飛行時間が短くなってしまいがちな状況とはどんなものか、ただ飛行時間が長ければ良いというわけではない理由は何なのかを詳しく解説していきます。
ドローンの飛行時間はどれくらい?
ドローンの飛行時間は、メーカーや機種によって異なります。また、使用目的によっても搭載されているモーターやバッテリーといった機器の能力に違いがあるため、飛行時間に影響を与えます。
ドローンが飛行可能な時間は、ホビードローン(トイドローン)であれば最大10分程度、本格的なドローンであれば最大30~40分程度が一般的です。
たとえばDBPOWERのX400の飛行時間は8~9分、DJIのMatrice100の飛行時間は35分、といったようにさまざまです。
ただし、値段が高ければ飛行時間が長いというわけではありませんので、その点はあらかじめ覚えておきましょう。
自分が飛ばすドローンの飛行可能な時間を知っておかないと、遠くに飛ばした時にバッテリーが切れて墜落してしまったり、水没して壊れてしまったりといったことが起こります。
せっかく絶景を空撮できても、ドローンが戻ってくるまでの時間を計算してバッテリーを残しておかなければ、努力が水の泡になってしまいます。ドローンの飛行時間を知ることは、ドローン操縦者として必須事項だと言えます。
ドローンの飛行時間が短くなりがちな状況とは?
ドローンの飛行時間は状況によって大きく変化してくるため、商品説明に記載されている時間だけを把握しておけば良いというわけではありません。たとえば、次のようなことはドローンの飛行時間に大きく影響します。
気温
ドローンに搭載されているバッテリーの内部では、化学変化が起こっており、それがエネルギーに変換されることで飛行できる仕組みが働いています。気温が低いと、その化学変化が起こりにくくなり、バッテリーの消耗が大きくなります。そのため、冬場はカイロで包んだり、ケースに入れたりして、バッテリーを温めておくことが大切です。
高度
海抜0mの地点で飛行させるのと、2,000mの地点で飛行させるのとでは、バッテリーの性能に大きな差が生まれ、飛行時間が変わってきます。高度が高い方が、短くなりがちです。これは、たとえ同じ機種であっても、空気が薄い場所では推力が生じにくくなるためです。
積載容積
ホビードローンであれば、ドローンで荷物を運ぶ、機材を搭載する、といったことはほとんどないかもしれませんが、たとえば、救援物資を運ぶ、農薬を散布する、といったようにモノを積載する場合、その容積によってドローンの飛行時間が変わってくることがあります。当然、容積が大きい方がバッテリーを消費しますので、飛行時間が短くなります。
このように、ドローンの飛行時間はさまざまな状況で変わってくるほか、強風などの場合も、飛行時間が変わることがあります。ドローンを飛ばす環境を十分に把握し、臨機応変に対応することが求められます。
ドローンは飛行時間が長ければ良いわけではない
ドローンの飛行時間は、ドローン人気に火がついた当初より長くなってきました。これから、さらに長時間飛ばせるドローンが登場することは大いに考えられます。
しかし、ドローンの飛行時間は長ければ長いほど良いというわけでもありません。
ドローンの操縦にはかなりの集中力を要します。そのため、長時間の操縦で集中力が切れ、衝突や墜落といった事故を招いてしまったり、見失ってしまったり、物資を運んでいるときでは、落下させてしまうことも考えられます。
いくらドローンの飛行時間が延びても、人間側がそれに対応できる対策を講じておかなければ、ドローンを安全に飛行させることが難しくなります。
ドローンの進化とともに、私たち自身にも、より安全にドローンを飛行させられるような環境、技術、知識を備えていく準備が求められます。
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