せっかくの海外旅行だから、ドローンを使って空撮で思い出を残しておきたい、広々とした土地でドローンを飛ばしてみたい、などと考える人もいるでしょう。そんなときに気になるのが、海外のドローン飛行に関する規制です。
ルールを破ってしまえば、「ついうっかり」や「知らなかった」では済まされません。今回はアメリカでのドローン規制についてまとめました。海外でドローンを飛ばす前に、きちんとルールを確認しておきましょう。
アメリカの規制を知る前に、日本のドローン規制をおさらい
アメリカでの規制を見る前に、まずは日本での規制をおさらいしておきましょう。日本では、ドローンの飛行に関して航空法でさまざまなルールが定められています。
まとめると、次のようなものがあります。
・重量が200g以上のドローンを飛ばす場合、市区町村への申請が必要
・下記の条件に当てはまる場所での飛行の禁止
・人口密集地
・国の重要な建物、場所から300m以内
・飛行場から4km以内
・人や物(民家や電柱などを含む)から30m以内
・その他、公園などドローンの飛行を禁止している場所
・下記の条件に当てはまる飛行の禁止
・夜間(日が出ていない間)
・視認できない範囲にドローンを飛ばす
・高さ150mを超える
・ドローンにカメラや付属品以外のものを載せる
・酔った状態で飛ばす
私有地であっても、これらのルールが適用されます。
こうした規制に関係なく自由にドローンを飛ばせるのは、室内、および周囲が完全にネットに囲まれた場所だけとなっています。
アメリカでのドローン規制の内容は?日本と比べてどう違う?
続いて、アメリカでの規制を見てみましょう。レクリエーション、ホビー目的と商用目的で少しずつ異なるルールが定められていますが、ここではホビー目的のドローン飛行における規制の中から代表的なものを紹介します。
・重量は25kg以下
・250gを超える機体はFAA(アメリカ連邦航空局、日本でいう国土交通省)に登録し、IDを貼りつけなければならない
・操縦者は13歳以上でなければならない
・下記の条件に当てはまる場所での飛行の禁止
・スタジアム、スポーツイベントの会場の上空
・発電所、浄水場、刑務所などの付近や上空
・政府関係施設の付近や上空
・交通量の多い道路
・他の航空機の近く
・保護されていない人や車両の上空、および周辺6m
・空港から5マイル(約8km)以内を飛行するときは、空港か航空管理局に連絡
・下記の条件に当てはまる飛行の禁止
・夜間(日が出ていない間)
・視認できない範囲にドローンを飛ばす
・高さ400フィート(約120m)を超える
・酔った状態や薬の影響下で飛ばす
日本の規制とも似通ったところがありますが、操縦者の年齢制限があるというのは大きな違いです。ちなみに、商用目的の場合、年齢は16歳以上となり、筆記試験の合格という条件が加わります。
また、飛ばせるドローンの重量にも制限があり、250g以上のものに関しては登録が義務付けられているという点でも、日本より厳しいといえるでしょう。
アメリカは日本と比べて開けた土地が多いので、ドローンを飛ばせる場所も多いですが、飛ばしてはいけない場所も細かく定められています。うっかり禁止されている場所に近付かないように注意が必要です。
また、高さに関しても日本は150mまで飛ばせるのに比べ、アメリカは約120mまでとなっています。ドローン側で高さの上限は設定できるので、アメリカに行く前に設定を変えておきたいところです。
ドローンをアメリカに持ち込む際、規制の注意点も頭に入れておこう!
先ほどもご紹介したように、アメリカでドローンを飛ばすにはFAAへの登録が必要になります。登録はFAAのサイトから行えるので、まずはアカウントを作り、ドローンを登録しましょう。
登録には5ドルかかります。また、有効期間が3年間と定められているので、以前登録したことがあっても、再登録が必要な場合があります。登録すると、IDが発行されるので、ドローン本体の見えるところに貼りつけておきます。
アメリカへのドローンの持ち込みに関しては、手荷物検査などで引っ掛かることはありません。ただし、バッテリーに関しては預ける荷物に入れておくことができないという点は注意が必要です。空港で荷物を慌てて空けるなんてことのないように、バッテリー類は確実に手荷物に入れておきましょう。
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