高齢化に苦しむ日本の農業、ドローンが未来を切り開く!

少子高齢化の影響からか、日本では労働者不足が深刻な問題になっています。とくに、農業や漁業といった第一次産業の労働者人口は、衰退の一途をたどっています。日本の食料自給率の先進国の中では38%と非常に低く、かなり深刻です。

その点、ドローンは将来の日本の農業を変える可能性を秘めています。今回は、実際にドローンを活用した事業が多く行なわれている農業に関する事例をお伝えしていきましょう。

高齢化が進む日本の農業 

驚かれるかもしれませんが、日本の農家が人口を占める割合は1.6%で、農業人口も約289万人と決して少なくはありません。

ところが日本の農業人口は1960年以降減少を続け、2009年には最盛期の5分の1以下に落ち込みました。さらに深刻なのは、その6割が65歳以上の高齢者で、35歳未満の働き盛りで農業に従事する労働者は5%未満しかいないことです。

農業労働者が高齢化している一方で、後継者不足に悩まされています。新規参入も難しく、農業用の機械を購入するために相当な初期費用がかかることも、農業人口の減少に拍車をかけています。さらに、農業は天候に左右され、思うような成果が保証されないのも、難しさのひとつであると言えます。

 

日本の農業にドローンが活用されつつある! 

空撮を中心にしたビジネス用の機器から、プライベートで飛行させるドローンまで、幅広い用途が見込まれるドローン。ところが、驚くことに農業用に使用されるドローンの頻度は高く、2015年度にはドローンの約8割が農業用でした。

航空法の改正に伴い、農林水産省は「空中散布等における無人航空機利用技術指導指針」を2016年に発表しました。

これまで農薬の空中散布には1回当たり数百万円規模の費用がかかっていたものの、農薬散布向けのドローンが3機種認定され、価格も250万円程度と、中堅以上の農家なら手の届く範囲になりました。農薬散布の作業時間も7分の1に短縮したといわれています。

農業散布用のドローンだけでなく、無人自動運転トラクターも開発されています。田植え機から稲を刈り取るまでの全工程が、トラクター1台で可能になります。

 

農業でドローンに期待できることとは? 

ドローンの農業の活用事例は多岐に及びますが、その中でも代表的なのが農薬散布です。

ドローンに農薬を積み、農地に農薬を散布します。ドローンの活用により、手軽に作業が行なえるだけでなく、農薬の吸い込みによる健康被害を軽減できます。また、操作性の簡便さや機体コストを下げられるなど、メリットが多くあります。

さらに、農業においては、ドローンに期待される活用方法は農薬散布に限りません。

「精密農業」と呼ばれる、ドローンに搭載したカメラから得たデータを、農地管理や農作物栽培の参考にする分野があります。リモートセンシングによって、植生や土壌等の計測を行ない、農地情報を分析できます。

ドローンを活用した害獣対策も可能です。ドローンからの空撮により、野生動物を撮影し、データから行動を予測できます。野生動物が近づくとドローンから超音波を放ち、撃退するので、高齢者にとって利便性の高いサービスといえます。

 

日本の農業はドローンで変わるか? 

ドローンを農業で活用するメリットで大きいのは、コストの削減です。従来農薬散布は小型ヘリコプターが使用され、その費用は1,000万円ほどかかっていました。その点、ドローンの導入により、コストを100万円程度にまで抑えられます。

また、ドローンの導入は農業の人手不足解消にも一役を担います。ドローンを活用したオートメーション化により、ノウハウをデータ化し、経験の乏しい農業経験者にも情報提供可能になります。このため、農業への参入者の増加も期待されます。

ドローンの活用次第で、今後の日本農業の発展や、活性化の可能性が膨らむといえるでしょう。

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