農薬散布をドローンでおこなう場合の価格相場とは?メリットや手続きについても解説手

ドローンで農薬散布できる! 

高温多湿で生態系が豊富な日本においては、たくさんの虫や菌が発生するため、農業に携わる人は1年にわたって防虫・防除・殺菌といった対策をしなければなりません。そうした対策の代表的なものは農薬散布ですが、これまでは主に人手で行っていたため非常に時間がかかり、農家にとって大きな負担となっていました。

そこで注目を集め出したのが、ドローンによる農薬散布です。ドローンはすでに建築や測量、救助活動などの分野で活用され始めており、農業においても農薬散布の非常に有用なツールとして使われています。

例えば、農薬散布用のドローンは、機種にもよりますが、時速約15km・散布幅約4mで飛行できるため、10アールあたりたった1分くらいで散布できます。また、ドローンはそのまま次の圃場に移動できるので、人が散布するよりも約5分の1の時間で作業を完了できると言われています。このように、ドローンを使えば作業効率や生産性がアップします。

では、農家の方がドローンで農薬散布するにはどんな手続きが必要なのでしょうか?

幸いなことに、つい最近規制が緩和されたために手続きが以前より簡単になりました。農薬散布ドローンの場合、他の産業用のドローンと違って、航空法上の許可・承認だけではなく農林水産省が定めた指針にも従う必要がありました。しかし、この指針が2019年7月に廃止になったため手続きが簡単になったのです。

以前は、農林水産航空協会から技能認定を受けたり、ドローンを同協会に登録したり、事業計画書を提出したりする必要がありましたが、指針の廃止によりこれらが基本的に不要になりました。

今後は、航空法に基づいて国土交通省に飛行許可と承認を申請するだけで、農薬散布目的でドローンを飛ばすことができます。なお、許可と承認を受けるための条件は10時間以上の飛行経験と5回以上の散布経験です。

 

農薬散布用のドローンの価格は?

さて、自分で農薬散布用のドローンを飛ばすためには、まずはドローンを購入しなければなりません。では、農薬散布用のドローンの価格はどれくらいなのでしょうか?下記で、農薬散布用ドローンの代表的な機種の価格をご紹介します。

・AGRAS MG-1 (DJI社)

価格:約180万円

特徴:最高時速約20kmで散布ができます。10リットルの農薬を積載でき、10分間の飛行で1ヘクタールに10リットルの農薬を散布することが可能です。

・X-F1(スカイマティクス社)

価格:約200万円

特徴:タンク容量は10リットルです。1ヘクタールの農薬散布を約8分間で終了させることができます。

・農業用ドローン(ナイルワークス社)

価格:約350万円(リース価格は年間約100万円)

特徴:完全自動飛行で農薬散布ができるドローンです。圃場の形状をタブレットに登録しておくと、「開始ボタン」を押すだけですべてドローンがやってくれます。1回の飛行で10リットルの農薬を1ヘクタールに散布可能です

・YMR-08(ヤマハ発動機社)

価格:約275万円

特徴:15分間の飛行で1ヘクタールに約8リットルの農薬を散布できます。少量の農薬を効率よくまんべんなく散布します。

・飛助DX(マゼックス社)

価格:約100万円

特徴:約10分間で1ヘクタールに散布できます。強いダウンウォッシュを発生させやすい設計になっており、農薬を作物の根や葉に効果的に散布することができます。価格がリーズナブルなのも魅力です。

 

農薬散布用のドローンは購入するべき? 

前の項目で見た通り、農薬散布用ドローンの価格は約100万円からと決して安くはありません。それでも、農薬散布を外部の業者に依頼する場合にかかる費用と比べてみると、決して高い価格ではないことがわかります。

例えば、農薬散布の外注費用の目安は10アールあたり約2,000円と言われています。もし、年4回の10ヘクタールの農薬散布を4年間依頼した場合、かかる費用は約320万円にもなります。

このことを考えると、ドローン本体の価格以外に保険料や諸々のツール代がかかるとしても、十分元を取れます。また、ドローンを購入すれば、自分の好きなタイミングで散布することができ、作物の品質向上にもつながります。これらの点を考えると、農薬散布用のドローンを購入して損はないと言えるかもしれません。

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