ドローン産業が拡大し、パイロットやエンジニアなどに対する需要が高まるにつれ、専門知識や技術を養うためのドローンスクールも増えています。そもそもドローンスクールではどんなことを学ぶのか、開業するにあたって必要なこととは何かを解説します。
ドローンスクールについて
今後制度が変わる可能性はありますが、現在のところドローンを操縦するのに特別な免許や資格などは必要ないとされています。
そのため、ドローンユーザーは独学、あるいは単発の講習会などで知識や技術を身につけなければならなかったのですが、2016年あたりから続々と増えてきたドローンスクールによって、その流れに大きな変化が起こり始めています。
ドローンスクールは、ドローンを操縦する上で身につけておくべき知識や技術を、独学で習得するよりも圧倒的に短い期間で習得することができるのが魅力です。
一般的には、各スクールが独自に設定したカリキュラムを受講し、最終的に筆記試験や実技試験を受けて合格すれば「技能証明書」「認定資格」などが発行されるという仕組みになっています。
ドローンスクールが増加しているのはなぜ?
ドローンの魅力が広く知れ渡り始めたことで、ドローンユーザーが増えてきました。
それに伴って、
・「職業にしたい」と思っている人が増えてきたこと
・航空法の改正によって人口集中地区などの上空を飛行させるには申請が必要になり、その申請に必要な知識や技術を学ぶ場所に対するニーズが高まったこと
などを背景に、ドローンスクールが開校ラッシュを迎えるに至りました。
2016年~2017年にかけて約4倍に増えていることからも、どれほどニーズが高まってきているのかが分かります。
スクールによって特色がある
ドローンスクールといってもそれぞれ特色があり、カリキュラムや習得できる知識、技術などが異なります。
たとえば一般的なのが、
・安全運行の知識と操縦テクニックの習得が中心のドローンスクール
ですが、それ以外にも、
・ビジネス化するまでサポートしてくれるドローン大学校(ビジネススクール)
・赤外線カメラでの撮影まで教えてくれるDS・J(ドローンスクール・ジャパン)
など、独自の方針を掲げるスクールも増えています。
「自分がどうなりたいのか」といった目的を明確にすることと、その目的に適したカリキュラムを組んでいるドローンスクールを探すことが大切です。
ドローンスクールを開業するために必要なこととは?
もしドローンスクールを開業したいと考えているとしたら、必要なことは何でしょうか?
一般的なのは「ドローンスクール認定団体」から認定を受けるという方法です。
ドローンスクール認定団体には、
一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)
一般社団法人ドローン操縦士協会(DPA)
などがあります。
認定を受けるには、これら各機関が定める基準を満たす必要がありますが、各機関によって、
・自社施設保有の有無
・法人格保有の有無
・常駐インストラクターの人数
といった基準が異なります。ドローンスクールの方針とともにこれらの要件をじっくり検討して、最適な認定機関を選ぶようにしましょう。
また、開校するまでの流れとしては、各機関により多少の違いはありますが基本的には次のような流れが一般的です。
・認定機関の窓口に問い合わせて資料を取り寄せる
・資料に記載されているスクール認定のために必要なものを準備する
・座学講習のための会場および実技講習のための会場を確保する
・講師の数や雇用方法などの確認
上記の準備が整ったら、認定機関と各項目について調整を行い、最終的には審査を経て認定を受けることができるようになります。
ドローン操縦士になりたい人、また操縦士に対する人的なニーズも着実に増えており、それは今後さらに拡大する可能性が高いと予想されています。将来的にドローンスクールを開校したいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。
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