さまざまな産業にドローンが用いられていますが、その中でも農業、建設、点検とともにドローンをいち早く導入したのが「測量」の分野です。今回はドローンにおける測量で人気のアプリや、価格破壊を生んだ注目のアプリをご紹介します。
ドローン測量で人気のアプリとは
ドローン測量向けのアプリで人気なのは、2017年1月にDJIが公開した自動航行アプリ「DJI GS PRO」です。
このアプリでは、範囲を指定してバーチャルのフェンスを作成し、ドローンの最大飛行速度と最大飛行高度を設定することで、その領域からドローンが外に出ないように設定することができます。
また、地図上またはドローンの位置から飛行経路を設定することで、ドローンがそのルートを自動航行することができます。
現在のところ、iOSのみで利用できる無料アプリのため、iPadを使って測量するのが一般的な使い方になるでしょう。
そのほか、スイスのPix4D社が開発したアプリ「Pix4D Mapper」や、アプリと土木、それぞれのプロフェッショナルが手を組み、開発を手がけた空中写真測量支援アプリ「Drone-ize × YDN PRO」なども人気を集めているアプリです。
ドローン測量向けのアプリは、効率の良いルート設定や自動航行ができる点、シンプルな操作性、点群データの密度の高さなどが人気のポイントになっているようです。
ドローン測量におけるアプリの価格破壊も始まっている
ドローン事業を展開しているテラドローン株式会社は、ドローン測量用のアプリTerra Mapperの開発に成功し、価格破壊を生みました。
これまで、ドローン測量に用いるアプリやソフトは高価なものが多く、導入にかかる初期コストの高さから、躊躇してしまう企業も少なくありませんでした。
具体的にはドローン測量向けのアプリやソフトだけでも40~100万円近く必要になるうえ、データ解析用のアプリやソフトを追加するとさらに100万円以上、測量用ドローンも購入するとなるとトータルで300万円近くは投資を覚悟しなければならなかったのです。
そのため、ドローン測量は、航空機を用いるよりも大幅にコストを抑えられるうえ、より高精度なデータを取得できるというメリットがありながら、初期コストがハードルとなっていたのです。
ところが、テラドローンが開発したTerra Mapperはデスクトップ版で1ライセンス45万円(2年目以降はソフト補修費用として年間7万円)で導入できてしまうのです。
さらに、クラウド版では「使った分だけプラン」「定額プラン」を用意し、必要な分だけ測量やデータ作成が行える仕組みを整えています。
これなら、測量用ドローンを導入しても100万円以内に収めることができますので、導入にかかる初期コストの高さから躊躇していた中小企業も、どんどん導入できるようになるでしょう。
ドローン測量士を目指すなら最新情報に敏感になっておこう
ドローンを用いた測量は今後も、需要が拡大し続けていくでしょう。
もし将来、ドローン測量士を目指したいという方がいるとしたら、今回ご紹介したドローン測量向けアプリやソフトを知っておくことはもちろん、目まぐるしく変化していく最新情報にも、敏感になっておくことが大切です。
なお、ドローンで測量する技術を身につけ、データ収集できるようになっても、そのデータをそのまま使用するケースはさほど多くありません。
ドローンの操縦技術およびアプリやソフトに関する情報だけでなく、画像などのデータ解析の知識や技術を身につけておくことも大切です。
将来性の高いドローン測量士ですから、ぜひアプリやソフトと併せて必要な知識、技術を蓄え、優秀なドローン測量士を目指してください。
この記事と一緒によく読まれている記事
-
ドローンの免許(国家資格)の取得には年齢制限がある?何歳から取得できる
-
水中ドローンの操縦に免許は必要?水中ドローンに関する資格を解説
-
ドローンの操縦に無線技士の資格は必要?必要なケースや資格の取得方法を解説!
-
ドローン測量管理士とは?新しく登場したドローン測量の資格を取得する方法を解説!
-
海でドローンを飛ばす際の規制や必要な許可申請は?海で飛ばす時のルールを解説
-
ドローン国家資格の取り方を解説!取るまでの手順や取得期間はどれぐらい?
-
ドローン国家資格の難易度は高い?試験の合格率や勉強時間はどれぐらい?
-
ドローンを使った橋梁点検とは?メリット・デメリットや橋梁点検で使用される新技術を解説!
-
ドローンの目視外飛行は飛行許可が必要?目視外飛行を行う条件や練習方法を解説!
-
100g未満のドローンを飛ばせる場所を解説!チェックすべき法律や飛行ルールは?
-
ドローンの高さ制限を解説!ドローンを飛ばせる高度はどこまで?
-
ドローンサッカーってどんな競技?ルールや始め方を詳しく解説