ドローンにはどんな安全装置が搭載されている?楽しく飛行させるために知っておきたいドローンの安全装置と注意点

更新日: 2021.11.24 公開日: 2018.06.23
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ドローンの普及が遅れている原因の一つとして安全性が挙げられますが、実際どのような対策が取られているのでしょうか?人間が注意して操作することはもちろん、ドローンには安全装置が標準搭載されています。今回は、ドローンの安全装置の機能や注意点についても解説していきます。

目次

ドローンによる事故の事例

ドローンは正しい方法で飛行させれば安全ですが、間違った飛ばし方をすると事故につながる危険性もあります。

ここでは、実際にあった事故事例を紹介します。

・大垣ロボフェス会場での墜落事故、子供4人を含む6人が顔や背中に軽いケガ

・大阪国際空港へのドローン侵入、飛行機の着陸が遅れた

・石川県でドローンがヘリコプターに接触

・福井県でドローンが鳥にぶつかり墜落

・姫路城内でドローン墜落

・無許可での高所からの撮影

・建設現場でドローンが墜落して作業員が怪我

国内では以上のような事故が発生しています。

人が大勢集まっているところでの墜落事故は危険で、今後このような事故が続けば、国はさらなる取り締まりの方向に動く可能性もあるでしょう。無許可での高所撮影や、空港内でドローンを飛ばすのは防げる問題なので、規制の対象となっています。

なお、ヘリコプターとの衝突事故は防げますが、鳥との衝突事故を防ぐのは難しいかもしれません。そのため、鳥が多く生息するところでは飛ばさない方が良いのですが、規制の線引きが難しいので、現状、鳥との接触を避けるためのルールはありません。

海外でも、日本と同様に、追突事故や墜落事故が発生しているので、世界的にルール整備が進むかもしれません。

また、ドローンを悪用した事件も起こっています。首相官邸の屋上にドローンを落として逮捕者が出た事件は、一時期話題になったので、ご存知の方も多いことでしょう。

これらの事故を未然に防ぐため、ドローンには安全装置が搭載されています。ドローンの安全装置は、使用者、周囲の人・物、ドローン本体、などの安全を守るためのものです。

もちろん安全装置は万能ではないので、人が注意する必要はあります。しかし、安全装置によって多くの事故を防げるのも事実です。

 

ドローンに搭載されている安全装置にはどんなものがある?

ドローンに搭載されている安全装置には、以下のようなものがあります。

・飛行範囲、高度を逸脱した際に自動でパラシュートが開く
・隣り合わせたモーターの取り付け向きを反対にすることによってプロペラがラップしない
・手動ブレーキで暴走を止められる
・コントローラーから手を放しても自動で空中停止する
・風の影響で機体が流れないようGPSによる位置補正ができる
・GPSの電波がないところでは超音波センサーとカメラでポジショニング
・障害物の手前で自動停止や回避する
・ボタン一つで元の場所に戻ってくる
・バッテリーの減少や電波が届かなくなると自動で戻ってくる
・自ら安全走行する自律飛行機能
・対象物を追跡する自律飛行機能
・地図情報から禁止区域を割り出し、禁止区域では飛行できない機能

ドローンには上記のような様々な安全装置が搭載されており、これによって安全走行が可能となります。

ドローンを操縦するに当たっては、まず安全装置のことを知り尽くし、活用することが必要です。

ただし、断然装置に頼り切るのではなく、自らも安全性に配慮した操縦が求められます。

 

自分でできるドローンの安全確認

ドローンを安全に操縦するためには以下のことが重要です。

・常に安全確認を行う
・ドローンの構造、性能を理解する
・センサーやバッテリー機能について数値で把握する
・事故パターンを知る
・操縦ミスや事故の想定を行う

基本的なことばかりですが、難しいことをするよりも、これらの基本を常に意識することが重要です。安全装置にすべて委ねるのではなく、むしろ安全装置にできない部分を人間が意識して補うことが必要だと言えるでしょう。

 

ドローンで違法飛行をした場合の罰則とは?

違法なドローン飛行を行うと、50万円以下の罰金が課せられます。ドローン飛行は航空法の対象ですが、具体的には以下のように決まっています。

・人工集中地区では飛行しない
・高度150m以上で飛行しない
・人や建物30m以内の飛行はしない
・夜間の飛行はしない
・目で見えないところで飛行しない
・イベントや催し会場で飛行しない
・重要機関や空港周辺で飛行しない

以上のようになりますが、現状ではまだまだ事例が少ないこともあって法整備が追いついておらず、曖昧な部分もあります。ドローンを操縦するパイロットは、安全装置に任せるのではなく、しっかりとルールを把握し、自ら気を付けることが重要です。

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