ドローンで事故を起こしてしまったらどうなる?知っておきたいドローン事故の責任とは?

個人でも、ビジネスでも、ドローンを活用するときに忘れてはいけないことが「事故のリスク」です。気軽に操縦できるドローンですが、墜落や、人、物への衝突事故などの危険がつきものです。そこで、ドローンで事故を起こした場合にはどのような責任が生じるのか、事前に知っておきましょう。

ドローン事故を起こした場合、法律上どのような責任を負うことになるのか?

ドローンで起こり得るのが、墜落事故もしくは接触事故です。その際に物を破損してしまったり、人に怪我をさせてしまったりすると、責任が生じるような事故になります。ドローン事故の法律上の責任には3種類あります。

・民事上の責任
・刑事上の責任
・行政上の責任

これらの責任について、それぞれ詳しく見てみましょう。

 

ドローン事故の民事上の責任:人や建物に損害を与えた場合

ドローンによって人や物の第三者に損害を与えてしまうと、被害者がその損害に対して金銭的な賠償を請求することがあります。この民事上の責任を「損害賠償責任」と言います。

人に怪我をさせてしまった場合は当事者に対して、物を壊してしまった場合は所有者に対して損害賠償を払うことになります。個人でドローンを使用していたなら、操縦者本人がこの「不法行為責任」を負います。

この不法行為責任は、操縦者に「故意」もしくは「過失」がある場合に生じます。「故意」とは、わざとある行為をすること、「過失」とは不注意でうっかりある行為をしてしまうことを意味します。

例えば、天気予報では何も言っていなかったのに、突然天気が急変し、強風によってドローンの墜落事故による損害が出たとします。この強風を予測することが不可能に近かったのであれば、操縦者の不注意とはされず、「過失」は問われないでしょう。

一方、バッテリー切れが原因でドローンが墜落し損害を与えた場合はどうでしょうか。バッテリーの使用時間を超えて操縦を続けていたなら、バッテリー切れは予想できることです。そのためバッテリー切れの事故は、操縦者の不注意による「過失」とされるかもしれません。

このように、ドローンの安全管理に対する意識が薄いと、事故による損害を起こした際に過失が認められ、民事上の責任を負うことになります。

また、操縦者が企業によって雇われて業務として操縦していた場合、その企業は直接的な加害者ではなくても、従業員の起こした損害に対して損害賠償責任をとらなければいけません。これを「使用者責任」と言います。

ただし、従業員の選任や監督を十分に注意して行なっていた、もしくは注意をしていても避けられなかった事故の場合は、損害賠償責任が免責されます。

 

ドローン事故の刑事上の責任:故意や過失により人を傷つけた場合

刑事上の責任とは刑罰が生じる罪に問われることです。ドローンによって故意に人を傷つけると「暴行罪」「傷害罪」に問われます。

・暴行罪 最大2年の懲役または30万円以下の罰金
・傷害罪 最大15年の懲役または50万円以下の罰金

過失によって人に損害を与えた場合は「過失傷害罪」、被害者が亡くなってしまった場合は「過失致死罪」が当てはまります。

・過失傷害罪 30万円以下の罰金
・過失致死罪 50万円以下の罰金

業務中のドローン事故の場合は「業務上過失傷害罪」「業務上過失致死罪」となります。

・業務上過失傷害罪 最大5年の懲役または100万円以下の罰金
・業務上過失致死罪 最大7年の懲役または100万円以下の罰金

 

ドローン事故の行政上の責任:許認可権限のある行政上の責任

行政上の責任とは、社会の秩序を乱したことによる行政機関からのペナルティを指します。刑事上の処罰とは別のもので、行政機関の判断によって行われます。

例えば「航空法」では事故そのものに対する処罰は定められていません。しかし、許可承認を得る際に、審査基準として過去の事故は大きく影響します。ドローンの事故は、その後の行政機関からの許可承認が制限され、許可を得ることを難しくさせる可能性があるのです。

このように、ドローンの事故で最も多いのは民事上の責任ですが、事故の状況によっては刑事上、行政上の責任も出てきます。これらの責任を負わないためにも、日ごろからドローンの整備と安全な飛行を意識するようにしましょう。

RECOMMEND おすすめ記事

上に戻る