ドローンが法律違反になるのはどんなとき?実際の違反事例なども交えて解説!

ドローンにはさまざまな法律が関わってきますが、具体的に、どのような法律違反のケースが多いのでしょうか?実際の法律違反事例を交えながら解説します。再度、ドローンの安全な飛行に対する意識を高めましょう。

ドローンの法律違反事例を紹介!

大きなニュースなっているもの、そうでないもの合わせて、かなりの数の事故やトラブルが報告されています。その中でも、法律に違反している事例をいくつか紹介します。

2015年

神奈川県のマラソン大会でドローンによる空撮をしていた業者が、電波法という法律に違反したとして摘発されました。無資格で5.7GHz帯を使用したものと見られています。

また、広島県では新幹線の線路脇にドローンを墜落させた男性が、軽犯罪法という法律に違反した容疑で書類送検されています。

香川県では、航空法という法律に基づく地方航空局長の許可が必要であるにも関わらず、無許可で人口集中地区の上空を飛行させて落下させたとして、業者が摘発されました。

2016年

地方航空局長による許可を受けていたものの期限が切れており、実質、無許可状態のまま人口集中地区の上空を飛行させたとして、航空法違反容疑でカメラマンが書類送検されています。

岐阜県では、不特定多数の人が集まる催しものの上空を、航空法に基づく地方航空局長の承認を得ずに飛ばし、かつ落下させたとして、専門学生が書類送検されています。

2017年

2016年に、神奈川県の人口集中地区において、航空法に基づく許可を得ずにドローンを飛行させて空撮し、YouTubeにアップロードしたとして撮影者が逮捕されました。

2018年

栃木県の人口集中地区上空を、地方航空局長の許可を得ずに飛行させたとして航空法違反の容疑で男性が書類送検されています。

2019年

東京都江戸川区の公園でドローンを無許可で飛行させた男性が逮捕されました。ドローンの飛行に許可が必要だとは知っていたものの、公園では飛ばせると思っていたと供述しています。その他、足立区の住宅街でドローンを飛ばした男性が書類送検されました。桜の撮影をしたくて近くの公園からドローンを飛ばしたところ、操縦不能となり障害者施設の敷地内に落下させてしまいました。旅行中に上野公園でドローンを飛ばしたとしてポーランド人の男性も書類送検されました。

上記は、これまでに発生したドローンの法律違反事例のごく一部です。ニュースになっていないものも合わせると、法律違反しているものはゆうに数百件を超えると思われます。

なお、法律違反以外に起こっている事故やトラブルを含めると、その数はさらに膨れ上がります。事故やトラブルは、国土交通省にも報告されています。ぜひ一度、目を通して、ドローンの安全な飛行に対する意識を高めましょう。

「5.無人航空機による事故等の情報提供」(国土交通省)

 

ドローン規制に関する法律をおさらいしてみよう!

ドローンを利用する前に規制に関する法律を確認するようにしましょう。関係してくる主な法律は、航空法、小型無人機等飛行禁止法、民法、電波法、道路交通法、都道府県条例、市町村条例などがあります。それぞれの法律に関してさらに詳しく見てみましょう。

航空法

航空法では空港周辺、人家の集中地域、150m以上の上空でのドローンの飛行が禁止されています。これらに該当するエリアでドローンを飛ばすには国土交通省での手続き、許可が必要になります。空港周辺と人家の集中地域に関しては国土地理院提供の地図で飛行制限エリアの確認をすることができます。

飛行エリアだけでなく、飛行の方法にもルールが定められています。例えば、日中での飛行をすることがルールになっています。夢中になって日没後にドローン飛行を続けることがないように注意しましょう。

ドローン飛行は原則的に目視できる範囲内に限られています。高性能ドローンは何㎞も電波が届くため、つい遠くまで飛ばして見失わないように気をつけなければなりません。

イベント会場など、催し場所での飛行も禁止されています。必ず手続きをして許可を得るようにしましょう。そしてドローン、人、建物などは30m以上の距離を確保することがルールです。

ドローンを使って危険物を輸送することも禁止されています。危険物には凶器、毒物類、火薬類、引火性液体などが含まれます。そして、物件投下も禁止されているので注意しましょう。

小型無人機等禁止法

小型無人機等の飛行禁止法により、飛行禁止エリアとして定められているところがあります。該当するのは国会議事堂、内閣総理大臣官邸その他の国の重要な施設等、外国公館等、原子力事業所の周辺です。

民法

民法では土地所有権がその土地の上空にも及ぶとされています。誰かの私有地の上空でドローンを飛ばす際には所有者の許可を得る必要があります。観光地、神社仏閣、山林、電車の駅や線路も私有地になるので許可を得ずにドローンを飛ばすことは禁止されています。

電波法

電波法によって無線機には特定無線設備の技術基準適合証明(技適マーク)を取得することが義務付けられていますが、ドローンを飛ばすのにも電波を使用するので同様の義務が発生します。使用するドローンに技適マークがついているかどうかを確認するようにしましょう。海外で購入したドローンや並行輸入品には技適マークがついていない場合があるので注意が必要です。

道路交通法

道路交通法により、道路において工事若しくは作業をする者は道路使用許可を警察署で取得する必要があります。よってドローンの離着陸を道路上や路肩で行う場合は道路使用許可の申請が必要になります。車の通りが少ない道路だからと言って無許可でドローンの離着陸をすることは絶対にやめましょう。

都道府県、市町村条例

都道府県や市町村の条例によりドローンの飛行が禁止、制限されているエリアがあるので注意が必要です。例えば、東京都では81か所の都立公園、都立庭園においてドローンの持ち込み及び操縦が禁止されています。現在規制がないという場合でも、今後規制の動きがあると考えられるので、ドローン利用の前には必ず確認するようにしましょう。

航空法では機体重量が200g未満のドローンは規制対象外になっていますが、都道府県、市町村条例では対象となることがほとんどなので注意が必要です。逮捕されてから「公園だから大丈夫だと思った」などと言うことがないようにしましょう。

その他考慮すべき法律

上記の他にも、河川法、海岸法、港則法など、直接ドローンについての言及がなくても、一般的な危険行為、迷惑行為の一部としてドローン飛行が含まれる可能性があるので注意しましょう。

 

ドローンが法律に違反するとどうなる?

ドローンを飛行させ、何らかの法律に違反した場合、罰金や懲役といった罰則が科せられます。

前項で紹介した法律違反事例の中でも特に目立つのが、航空法違反です。主に、バッテリーを含めた機体重量200gを超えるドローンが規制対象となる法律ですが、同法に違反した場合、50万円以下の罰金が科せられます。

国会議事堂や首相官邸、その他、国の重要施設などの周辺、おおむね300mの範囲は、小型無人機等飛行禁止法で規制されています。この法律に違反した場合は、1年以下の懲役または50万円以下の罰金に処せられます。

このほかにも、道路交通法、電波法、文化財保護法、個人情報保護法、民法、軽犯罪法などさまざまな法律が関わっており、それぞれ違反すると厳しい罰則が待ち構えています。

 

調べてもわからない時は?

ドローンを飛ばす前に、規制や法律について調べるようにしましょう。それでもわからないという場合は国土交通省の電話対応窓口(無人航空機ヘルプデスク)に問い合わせることができます。

電話番号 0570-783-072
受付時間 平日午前9:30から午後6:00

基本的には航空法についての問い合わせに対応するためのヘルプデスクですが、ドローンの利用に関する全般的な質問にも答えてもらうことができます。よくわからないままドローンを飛ばして法に触れたり、他人に迷惑をかけたりすることは避けなければなりません。

 

ドローンの健全な発展のためにも、法律違反だけは防ごう!

今回は、ドローンに関する法律および法律違反の事例、法律違反を犯すとどうなるのかといった大切なことを解説してきました。

航空法が改正され、200gを超えるドローンにさまざまな規制がかけられるようになったのは、2015年に首相官邸の屋上にドローンが落下したことがきっかけです。

このように、さまざまな事故やトラブルが続くことで、ドローンに対する法律や規制が次々に生まれ、徐々に厳しくなっていきます。

「自分くらいは」と思ったちょっとした心の油断が、大きなトラブルに発展して刑罰を受けることになるかもしれません。

ドローンが健全に発展し、さまざまな分野の業界に導入されて、私たちの生活を支える存在になってもらうためにも、法律違反を防ぎ、優良なドローンパイロットを目指しましょう。

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