ドローンの急速な普及に伴い、さまざまな分野においてドローンの導入が進んでいます。その中でもインフラ点検にフォーカスして、ドローンが活用される理由や、インフラ点検におすすめのドローンをご紹介します。
インフラ点検にドローンが導入されるようになったきっかけ
2012年山梨県の笹子トンネルで発生した天井板コンクリート落下事件、この事故では130mに渡ってコンクリート板が落下し、走行中の車が巻き込まれ9名の尊い命が奪われてしまいました。
この事件を機に、5年に1度のインフラ点検が行われることになったのですが、日本各地には、見た目は立派でも腐食が進んでいるインフラが多数現存していますので、点検は急ピッチで進めていかなければなりません。
とはいえ、人が立ち入ることすら困難な場所や、落下などの危険がある場所にインフラが設置されているケースは少なくありません。
そんな中、高い汎用性と性能を誇るドローンが、インフラ点検の救世主として一目置かれるようになり、実証実験を含め、全国各地のインフラ点検現場で活躍するようになったのです。
インフラ点検でドローンが活用されるメリットとは?
インフラ点検にドローンを導入するメリットはさまざまです。
たとえば、人間では立ち入るのが危険な場所や高所でも、ドローンを飛ばすことでこれまでより簡単にインフラ点検を行うことができます。
足場を組まなければ点検できなかったような場所でも、ドローンを飛ばすことでその必要がなくなり、時間の大幅な短縮にも繋がるうえ、人員削減も可能となり、低コストでインフラ点検を行うことができるようになったのです。
さらに、ドローンに搭載されるセンサーやカメラなどが急速に高性能化したことで、人間よりも至近距離で、より正確な情報を収集できるようになったのも大きな進歩と言えるでしょう。
このように、インフラ点検におけるドローン活用のメリットは多大です。現在も、ドローンを用いたさまざまなインフラ点検実験が行われています。
新しいところでは、2018年2月6日に三菱地所、丸の内熱供給、ブルーイノベーション、Liberawareが東京・丸の内の地下で行ったインフラ点検実験です。
丸の内の地下をドローンが自律飛行し、洞道内のインフラ設備を動画撮影するという点検実験を行った訳ですが、GPSが機能しない地下、通路幅60cmという狭い空間にも関わらず、安定した飛行を実現したことで話題になりました。
このように、全国各地でドローンにおけるインフラ点検実験が次々に行われています。
しかしながら、橋梁の点検については近接目視を行うのが基本であったり、触診や打診など非破壊検査が必要であったりなど、ドローンのインフラ点検には課題が多いことも確かです。
今後、このような課題を国とともにクリアし、より安全な日本へと導いてくれることが期待されています。
インフラ点検におすすめのドローンをご紹介
最後にインフラ点検におすすめのドローンをご紹介します。
DJI MATRICE 200シリーズ
最大飛行時間38分、最大通信距離4km、高い防水性能や自己発熱機能により氷点下45℃でも飛行可能など、厳しい環境でもインフラ点検に活躍してくれるドローンです。
DJI MATRICE 600 PRO
最大飛行時間32分、最大伝送距離3.5km、耐熱温度マイナス10℃~プラス40℃、GPSシステムの高精度化など、高い精度が要求されるインフラ点検において実力を発揮できるドローンです。
このほかにも、DJIは産業利用者向けにWindシリーズなどを開発しています。ドローンがさまざまな課題をクリアし、インフラ点検で大活躍してくれる日も、そう遠くないかもしれません。
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