今や国内外問わず多くの注目を集めている新たなスポーツ、「ドローンレース」。
高機能なドローンを駆使して持ち前の操縦技術で速さを競い、時には高額な賞金を狙うこともできる競技です。
年齢に関係なく誰でも参加のチャンスが与えられることも魅力で、国際大会にて15歳の少年が優勝したケースも実在します。
今回はドローンレースとは具体的にどんな競技なのか、どんな種類があるのかをご紹介するだけでなく、2024年最新の大会情報やドローンレースの始め方、始める際にかかる費用なども詳しく解説いたします。
- ドローンレースとは?
- ドローンレースの種類
- 最新の大会情報
- ドローンレースの始め方・費用
ドローン競技のひとつ「ドローンレース」とは?
ドローンレースとは、操縦士であるレーサーが自分のドローンを使って決められたコース上を周回して速さを競う競技です。
ラップタイムを競うのか合計タイムを競うのか、個人戦かチーム戦か…など大会によって様々なルールが設けられています。
多くの大会は年齢制限がなく、小学生や10代のレーサーも多く活躍しています。
体力ではなくドローンの操縦技術が求められる競技なので、子供から大人まで対等に戦うことができるという点はドローンレースならではの魅力です。
大会によっては数千万円の優勝賞金が用意されていることもあり、一攫千金のチャンスもあります。
レースのシチュエーションは屋内・屋外・屋内外などさまざま
ドローンレースが行われる会場はコースと操縦席に分かれており、レーサーは操縦席からドローンを操縦してコース上を飛行させます。
大会によって屋内と屋外のどちらにコースが設置されているかは異なるので、好きなシチュエーションのレースを選びましょう。
屋外は広大なスペースの中で飛び回ることができるというメリットがありますが、風などの影響を受けやすいため操縦技術をさらに磨きたいレーサーにおすすめです。
一方、屋内は外に比べてスペースが限られているものの、天候の影響を受けないためいつでもレースを行うことができます。
ドローンレースの種類
ドローンレースには種類があり、それぞれで使用可能なドローンや難易度は異なります。
マイクロドローンレース
わずか30~50g程度の小型ドローン「マイクロドローン」を使うレースです。
通常のドローンレースよりもケガや建物の損壊といったリスクが低く、初心者や子どもも安心して楽しむことができます。
ただし大会によってはFPV対応のマイクロドローンを使ったレースが行われることがあり、その場合は操縦に無線免許が必要です。
FPVドローンレース
FPVドローンレースとは、機体に搭載された映像伝送機能を活用しながらドローン目線での飛行を楽しむことができるレースです。
装着したFPVゴーグルで機体のカメラが映す映像を見ながら操縦するため、まるでドローンのコックピットに乗っているような気分を楽しむことができます。
なお、先述の通りFPVゴーグルを使うレース(屋外)は法律にて無線免許の取得が義務付けられています。
5インチレース
5インチレースでは、プロペラのサイズが5インチのドローンを使います。
機体によっては時速150kmを超える速度が出るため、迫力満点なレースを楽しむことができます。
ただし速さが出るぶん危険も伴うため、屋外やアリーナなど広大なスペースが確保された会場で行われる場合が多いです。
なお、航空法の規制対象となっている100g以上の機体は機体登録が義務付けられています。
加えて屋外で練習する場合、場所や飛行方法によっては許可申請も必要になるため、事前に法規制について確認しておきましょう。
U199レース
U199レースは、機体重量が200g未満のドローンを対象としたレースのことです。
以前の航空法では200g以上のドローンが規制対象となっていたため、飛行許可申請を行わなくても参加可能となっていました。
現在は航空法の改正が実施されたため、前述の通り機体重量が100g以上の場合は機体登録や飛行許可申請などが必要になる可能性があります。
世界中で行われているドローンレース9選!賞金も併せて紹介
ドローンレースは国内外問わず様々な場所で行われています。
ここでは、有名なドローンレースを特徴や賞金と共にご紹介いたします。
【世界大会】World Drone Prix
●優勝賞金:総額約1億1,300万円
「世界最大級のドローンレース」とも称される、大規模なドローンレースです。
世界中から集まったレーサーたちが、賞金総額100万ドル(約1億1,300万円)と世界最速ドローンの座をかけて競い合います。
元々世界的に有名なレースでしたが、過去に15歳の少年パイロットが所属するチームが優勝したことをきっかけに日本国内でも知名度が高まりました。
【世界大会】FAI World Drone Racing Championships
●優勝賞金:総額約3,000万円
FAI(国際航空連盟)公認のドローンレースで、World Drone Prixに引けを取らない大規模な大会です。
会場はドローン先進企業のメッカとも言える中国(深圳市)のスタジアムで、日本人選手チームも参加したことで知られています。
最新テクノロジーを駆使したギミックと豪華絢爛な光色に彩られたコースで、世界中のレーサーたちが速さを競います。
2018年第1回大会では、賞金総額にして約3,000万円が用意されていました。
【世界大会】Drone Champions League
●優勝賞金:不明
2016年に開催されたオーストラリア大会を皮切りとし、2017年から世界転戦リーグを展開し続けているヨーロッパ最高峰のドローンリーグです。
レースの内容は世界76ヶ国で放送され、視聴者数は世界で累計1億人以上に上りました。
日本初のプロフェッショナルドローンレースチーム「RAIDEN RACING」も参加しており、2021年には見事世界王者の座を勝ち取りました。
【世界大会】X-FLY
●優勝賞金:不明
2017年に中国上海市で立ち上げられたドローンレースプロジェクトです。
万里の長城をはじめとする中国の象徴的なスポットを会場とし、年5回にわたって開催される大会で得たチームポイントの合計でシーズン王者が決定します。
【世界大会】DroneGP
●優勝賞金:約34万円
中国上海市に本社を構える「技速体育文化発展有限公司」が立ち上げた、プロフェッショナルドローンリーグです。
2018年3月にプレレースとなる第1戦目が開催されて以降、大きな話題を呼びました。
参加可能なレーサーは12名と少なく、過去に優秀な成績を残した選手しか参加することができません。
すべてのレースは夜間に行われることも特徴で、LEDで装飾されたダイナミックかつ煌びやかなコースでハイレベルな戦いが繰り広げられます。
【国内大会】KASHIMA STADIUM DRONE RACE
●優勝賞金:不明
2023年12月16日、茨城県鹿嶋市の「県立カシマサッカースタジアム」で開催されたU99ドローンレースです。
ドローンレースのスタジアム開催は国内初として話題となりました。
決勝戦後はエキシビジョンレースとしてVRChatから参加したフランス人選手と、会場の参加者による「リアルvsメタバース」のドローンレースも実現。
様々な点で革新的なドローンレースとなった本大会は、来年以降の開催も期待されています。
【国内大会】SUPER DRONE CHAMPIONSHIP
●優勝賞金:不明
SUPER DRONE CHAMPIONSHIPは、2020年から1年に1回開催されている屋内ドローンレースです。
毎回異なるコンセプトの世界観がデザインされた会場に国内トップクラスの操縦者が集まり、時速100kmを超える機体同士のスピード感あふれるレースが繰り広げられます。
テレビや配信サービスで全世界に中継される大規模な大会ですが、参加者資格に取り決めはなく誰でも参加することが可能です。
2021年の開催時は、当時小学6年生の選手が優勝をおさめ大きな話題となりました。
【国内大会】JDRAのドローンレース
●優勝賞金:不明
全国各地でドローンレースを展開していることで有名な、JDRA(一般社団法人日本ドローンレース協会)が主催する大会です。
日本全国の中から最速のドローンを決定する「Japan Drone Championships」やマイクロドローンレース、ミッションコンプリート型のドローンレースなど多彩なレースを立ち上げています。
特にマイクロドローンレースである「JDRA TINY WHOOP Japan Cup」は有名で、FPVカメラを搭載したマイクロドローンレースが国内外で知名度を上げるに至った大会です。
【国内大会】JDAのドローンレース
●優勝賞金:不明
ドローンスクール運営も手掛けるJDA(日本ドローン協会)が開催するレースで、2018年にはIDRA(国際ドローンレース協会)後任の世界大会も実施しました。
出場レーサーは日本人の観でしたが、公式の世界大会ということもありレース結果はIDRAの公式サイトに反映されています。
【国内大会】JDLのドローンレース
●優勝賞金:100万円(2018年)
JDL(一般財団法人ジャパンドローンリーグ)が開催するドローンレースです。
エントリーとして「オープンクラス」、オープンクラスから昇格した選手が競い合う「エキスパートクラス」、エキスパートクラスの中で優秀な戦績を残した選手が競い合う「プロクラス」という3クラス制でレースが行われます。
2021年大会では、10代の選手たちが所属するレーシングチーム「JAPRADAR」の選手たちが全クラスで優勝および2位の戦績を残しました。
【国内大会】Drone Impact Challengeのドローンレース
●優勝賞金:不明
ドローンテクノロジーによる社会貢献を目的に結成された団体、Drone Impact Challengeが開催するドローンレースです。
過去には日本人選手だけでなく中国・韓国・インドネシアなど海外からも実力者が集まり、熱戦を繰り広げました。
大会期間中は、シンポジウムや子ども向けドローン体験教室などを楽しむこともできます。
ドローンレースに出場するには資格は必要?
基本的に、ドローンの操縦にあたって取得が義務付けられている資格はありません。
ドローンレースの出場においても同じで、機体を目視するタイプのレースは特別な資格を持たない人でも参加が認められています。
ただし、先述の通りFPVドローンレースに参加する際は「無線免許」と呼ばれる資格が必要になります。
詳細は後述しますが、FPV対応のレーシングドローンには通常のドローンとは異なる周波数が使われているからです。
また、資格ではありませんが2022年6月に施行された改正航空法により、重量が100g以上のドローンは機体登録が義務付けられています。
必要な手続きさえ済ませることができれば問題ありませんが、対象のドローンであるにもかかわらず無登録で飛ばすと法律違反となるため注意が必要です。
ドローンレースに出場するための費用はどれくらい?
レース用の機体:1万〜10万円程度
ドローンレースに出場するには、まずレース用の機体が必要です。
機体の価格はスペックによって大きく左右されますが、初心者の場合は1万円〜3万円程度で手に入る入門機で問題ありません。
入門機に慣れてきたら、5〜10万円程度の本格的な機体を購入しても良いでしょう。
大会の参加費等:1万円〜2万円程度
また、多くの大会は参加費が決められています。
金額は大会によって異なりますが、例えば「JAPAN DRONE LEAGUE」の場合はエントリーで7,800円、加えてポンダーをレンタルする場合は2,000円(購入は9,500円)です。
大会出場に伴う資格取得費用:数万円程度
出場に最低限必要な費用は上記の「機体費」と「参加費」ですが、FPVドローンレースでは無線免許の資格試験や無線局開局の申請を行う際にも費用がかかります。
資格試験の費用は資格のランクによって異なりますが、ホビー目的のレースに必要な「第4級アマチュア無線技士免許」の場合は5,100円が必要です。
試験を受けず規定の講習会を受講して資格を取得する場合、22,750円の受講料がかかります。
資格取得後は、総務省へ無線局の開局申請を行います。
ただし申請の必要書類には、JARD(日本アマチュア無線振興協会)またはTSS株式会社からの保証書が含まれています。
保証書をもらうにあたって、JARDは4,000円、TSS株式会社は4,800円の保証料金が必要です。
ドローンレースに出場するために必要なもの
ドローンレースの出場に必要なものとしては「資格」と「レース用機体」を挙げることができますが、それぞれどのようにして用意すれば良いのでしょうか。
ここでは、資格の取得方法とレース用機体の選び方について詳しく解説いたします。
資格
FPVドローンレースでは、「第4級アマチュア無線技士免許」以上の資格が必要です。
通常のドローンには2.4GHz帯の電波が使われていますが、FPV機能に対応したドローンの多くは5.8GHz帯が使われています。
この5.8GHz帯の電波を使うには、第4級アマチュア無線技士免許以上の資格取得が電波法にて義務付けられているからです。
資格は独学で国家試験を受験するか、規定の講習会を受講することで取得が可能です。
国家試験といえど、合格率は毎年70〜80%程度となっているため難しいものではありません。
資格を取得したら保証書を入手のうえ総務省へ無線局の開局申請を行い、申請が通ったところでようやくFPVドローンを操作することができます。
レース用機体
マイクロドローンやFPVドローンなど、レース用のドローンにも様々な種類があるため自分が参加したい大会のルールに則った機体を用意しましょう。
ドローンレースに出場するドローンと一般ドローンとの違い
ドローンレースに使われているドローンは、一般的なドローンと性能が大きく異なるため混同しないよう注意が必要です。
レース用のドローンと呼ばれるタイプの機体には、一般的なドローンに備わっている以下の機能がありません。
・GPS機能 ・Wi-Fi機能 ・Bluetooth機能 ・磁気センサー ・気圧センサー ・超音波センサー ・温度センサー ・前後/下カメラ |
上記の機能は、どれも飛行中における操縦の安定性をサポートするものです。
それが備わっていないレース用ドローンは通常よりも操縦が難しくなりますが、そのぶん自由自在に機体を操ることができます。
レース用ドローンの詳細は以下の記事で詳しく解説していますので、こちらも併せてご覧ください。
ドローンレースにおすすめの機体
レース用ドローンとして人気が高い機種は、以下の通りです。
BETAFPV Cetus Pro
初心者向けレース用ドローンとの定番とも言える機種が、BETAFPV製の「Cetus」です。
ノーマル・スポーツ・マニュアルという操作性3つの飛行モードがあり、レース用ドローンとしては珍しくホバリング機能も搭載されているため初心者も気軽に練習できます。
さらにブラシレス動力システムによるパワフルな機動性、PA12素材による優れた耐衝撃性を兼ね備えていることも特徴です。
WALKERA Rodeo 110
WALKERA製の「Rodeo 110」は、初心者向けながら本格的に設計されたレーシングドローンです。
操作性・応答性に優れ、手のひらサイズでありながら時速70kmまで加速するブラシレスモーターを搭載しています。
また、軽量かつ剛性が高いカーボンフレーム仕様となっており、屋内でのレースも存分に楽しむことができます。
WALKERA Furious320
カーボンフレームによる高剛性・軽量なボディと、エレベーターの動きに併せて稼働するアームで優れた加速力を併せ持つWALKERA製のレース用ドローンです。
高度維持やワンキー操作による帰還機能も可能なGPSを搭載しているため、初心者にも扱いやすい機体と言えます。
DRL RacerX
DRL製のレース用ドローンで、時速262kmの飛行が確認されたことで大きな話題となりました。
800gと比較的軽量な本体に加え、毎分46,000回転するプロペラなどによりどの機体も圧倒する機動性を実現しています。
なお、以下の記事ではレース用ドローンのおすすめ機種をより多くご紹介しています。
キットを購入して自作するのもあり
ドローンレースに出場するレーサーの中には、性能にこだわって自作した機体を持参する人もいます。
本格的な大会であるほど、自作の機体でレースに望むレーサーが多いです。
レース用ドローンを構成する主な部品は、フレーム・モーター・プロペラ・フライトコントローラー・モーター制御・バッテリーなど。
加えてプロポ(コントローラー)やFPVゴーグルも自分で用意する必要があります。
しかしドローンに詳しくない初心者の方がすべてのパーツを揃えることは難しいため、必要な部品が一式揃っている「自作キット」を購入して組み立ててみると良いでしょう。
またはパーツショップでアドバイスを受けながら作ったり、自作経験のある人から教わるという手もあります。
これからドローンレース参加を目指す!始め方は?
基本的にドローンレースは機体と操縦技術があれば誰でも出場が可能ですが、初心者の場合は何から手を付けたら良いか分からない方も多いことでしょう。
ドローンレースへのスムーズな出場とレースの勝利をより現実的にするため、以下の手順で知識や技術を身に付けていくことをおすすめします。
①ドローンに関する規制や法律を理解する
ドローンの飛行については、「航空法」や「小型無人機等飛行禁止法」などの法律により規制が設けられています。
特に屋外でドローンを飛行させる場合は数多くの規制ルールが存在するため、事前に知識を身に付けておきましょう。
飛行場所や飛行方法によっては、各関係機関への飛行許可申請が必要になる場合もあります。
②ドローン操縦ライセンスを取得
先ほどドローンレース出場に必要な資格としてご紹介した「無線免許」は、あくまで特殊な電波を利用する際に取得が義務付けられている資格です。
そのため、ドローンを操縦するだけであれば特別な資格は必要ありません。
ただしドローンの操縦に必要な知識・技術を効率よく身に付ける方法として、ドローンスクールを受講のうえ操縦ライセンス(民間資格)の取得を目指すことをおすすめします。
ドローンについて熟知した講師による座学・実技訓練を受けることができるため、独学よりも確実に理解が深まることでしょう。
③ドローンを購入する
ドローンの知識や技術を身に付けたら、レースに使う機体を購入しましょう。
機体はAmazonなどのECサイトやメーカー公式サイト、ドローンショップで購入可能です。
初心者のうちは比較的安価で、操縦しやすい完成品を選ぶことをおすすめします。
④購入したドローンの機体登録を済ませる
使用するドローンの重量が100g以上の場合、航空法に従い機体登録とリモートIDの実装を済ませましょう。
未登録・リモートID未実装で100g以上のドローンを屋外に飛ばすと、航空法違反として罰則の対象となるため注意が必要です。
機体登録やリモートIDの情報登録を済ませるには、ドローン登録システム(DIPS)でアカウントを開設のうえ申請を行います。
⑤国土交通省へ飛行許可申請を提出する
屋外や目視外飛行など、航空法の規制が適用される場所・方法でドローンを飛ばす場合は、国土交通省への飛行許可申請が必要です。
飛行許可申請に関しても、DIPSによるオンライン手続きが可能です。
また、航空法以外にも小型無人機等飛行禁止法や都道府県の条例などで飛行が禁止されている場所もあるため、事前に確認しておきましょう。
⑥無線免許を取得する
FPVドローンレースに臨む場合、5.8GHz帯や5.7GHz帯の電波を使用するケースがほとんどです。
どちらの電波も、国内で使用するには「第3級陸上特殊無線技士」または「第4級アマチュア無線技士」以上の資格が必須となります。
前者は業務目的での使用、後者は趣味目的での使用に必要な資格です。
賞金を目的にレースに参加する場合は業務目的とみなされる可能性があるため、第3級陸上特殊無線技士を取得しておくと安心です。
⑦無線局を開設する
FPVドローンレースには無線免許の取得だけでなく、免許取得後の「無線局の開設」も必要です。
開局申請は紙の申請書を提出する方法と、総務省の申請システムで電子申請をする方法の2通りがあります。
なお、申請の際はVTXの系統図や第三者機関による保証が必要です。
購入したドローンに系統図が付属していない場合は、日本ドローン無線協会の戸澤洋二会長へ問い合わせ、提供を依頼しましょう。
保証に関しては「JARD」へ申請します。
⑧ドローンの基本的な飛行練習
ドローンを購入したら、実際に飛行させて操縦方法を体に覚え込ませましょう。
離着陸・ホバリング・旋回・水平移動などの基本動作を繰り返し練習します。
なお、屋内での練習であれば周囲に注意する程度で問題ありませんが、屋外の場合は法規制に抵触しないよう注意が必要です。
規制対象となる飛行場所・飛行方法で練習するときは、事前に飛行許可申請を済ませておきましょう。
⑨出場するドローンレースの種類を決定する
ドローンの操縦に慣れてレースに臨む自信が付いたら、実際に出場を目指すレースの種類・大会を決めます。
最初に出場するレースとしては、初心者から上級者まで楽しむことができるマイクロドローンレースがおすすめです。
⑩ひたすら練習を繰り返す
レースの出場が決まったら、高速飛行やアクロバティック飛行などの応用的な操縦も交えながらひたすらに練習を繰り返します。
ドローンの操縦テクニックは理屈だけで身に付くものではないので、できるだけ多くの練習を重ねることをおすすめします。
なお、自宅に十分なスペースがなかったり、近隣が人口集中地区のため屋外でも練習が難しい場合は「ドローン練習場」を利用すると良いでしょう。
ドローンの操縦練習を前提とした広大なスペースが設けられており、中にはドローンレースのコースを用意しているところもあります。
ドローンレースの自主練に使えるおすすめの練習場
自主的にドローンレースの練習をしたい場合は、本番さながらの環境が整った練習場の利用がおすすめです。
ここでは、ドローンレースの練習に最適なおすすめの練習場をご紹介いたします。
SKY GAME SPLASH
SKY GAME SPLASHは、千葉市若葉区にあるドローン専用の練習場です。
トレーニング・ゾーン、テクニカルコース、エキスパートコースというコンセプトの異なる3つのエリアがあり、操縦レベルに合わせた練習が可能です。
屋外ですが仕切で囲われているため、飛行許可申請を気にせずドローンを飛ばすことができます。
船橋ドローンフィールド
船橋市にある船橋ドローンフィールドは、関東圏で唯一の5インチレーシングドローンのフライトが可能な練習場です。
4半期ごとのシーズン会員制となっており、定額で好きな日時に利用することができます。
初心者でも安心して参加できる独自のドローンレースも定期的に開催しており、より本番に近い環境で腕を磨きたい方にもおすすめです。
ドローンフィールド相模湖
相模原市緑区にあるドローンフィールド相模湖は、都内から車で1時間ほどのアクセスと雄大な自然の中でドローンを飛ばせる点が魅力です。
一般的な空撮ドローン・産業用ドローン・各種レース用ドローンに合わせたスペースが用意されています。
屋外ですが、人口集中地区外かつ立入管理措置もされているため、飛行前の許可申請は不要です。
ドローンレースに特化した教室やスクールの探し方
近年はドローンの普及と共にドローンスクールの数が増加し続けているため、受講するスクール選びに迷う可能性があります。
スクールによって授業の雰囲気が違っていたり、特定の用途を前提とした講座を実施していたりするため自分にあったところを選ぶことが大切です。
インターネットで検索すると数多くのスクール情報が出てくるため、公式サイトなどをいくつかピックアップしたうえで無料体験会・説明会に参加することをおすすめします。
スクールを検討する際は、以下のポイントなどを踏まえて探してみましょう。ポイントをしっかり確認することで、自分に最適なスクールと出会えるでしょう。
・用途にあった講習が行われているか ・無理なく通える場所にあるか ・無理なく通える授業スケジュール、受講料であるか ・講習管理団体の信用性はどうか |
まとめ
ドローンレースとは、ドローンを使って一定のコースを周回しながらその速さ・テクニックを競う競技です。
マイクロドローンレースやFPVドローンレースなど様々な種類がありますが、どれも年齢制限は設けられていないため子どもから大人まで幅広い世代に出場のチャンスが与えられています。
出場を目指すにあたって、まずは法規制や基礎知識・技術などを身に付けたうえでひたすらに操縦練習を繰り返しましょう。
知識や技術を独学で身に付けることに不安がある方は、ドローンスクールの受講がおすすめです。