単純な飛行を楽しむだけでなく、映像撮影・点検・測量などの作業に活用されることも多くなったドローン。
近年は、ドローンが持つ機動性に注目して飛行の速さを競うレースも盛んに行われています。
今回はドローンレースに用いる機体「レーシングドローン」とは何か、種類や通常のドローンとの違いも一緒に詳しく解説いたします。
ドローンレースの始め方やおすすめ機種などもご紹介していますので、ドローンレースへの挑戦を考えている方はぜひご覧ください。
- レーシングドローンとは何か?
- ホビードローンや競技用ドローンとの違い
- レーシングドローンの種類
- レース出場までの道のり
- レーシングドローンに必要な免許
- レースにおすすめの機種
- ドローンレース大会情報
レーシングドローン(競技用ドローン)とは
レーシングドローンとは、ドローンレースの使用を前提に設計されたドローンのことです。
詳細は後述しますが、飛行や空撮などを行うために使う一般的なドローンとは性能が大きく異なります。
高速飛行と自由度の高い操縦性を重視して設計されていることが特徴で、初心者には扱いが難しいタイプのドローンです。
レース用としてつくられた完成品もありますが、ドローンレースに出場するレーサーの中には機体を自作する人も多くいます。
ただ飛ばすだけでなく、自分好みの性能にとことんこだわってカスタマイズする楽しさもレーシングドローンの魅力です。
レーシングドローン(競技用ドローン)が持つ性能
レーシングドローンには、一般的なドローンに備わっていることが多い以下の機能が搭載されていません。
- GPS
- Wi-Fi
- Bluetooth
- 磁気センサー
- 気圧センサー
- 超音波センサー
- 温度センサー
- 前後/下カメラ
上記は主に利便性や飛行における安定性の向上、ハイクオリティな映像撮影などを実現するために必要な機能です。
しかし飛行の速さとテクニックを競い合うドローンレース用のドローンにはそういった機能が省かれているため、操縦の難易度が格段に上がります。
そのぶん自由自在に操縦することが可能で、操縦技術を磨けばダイナミックな飛行で見る者を圧倒することもできるでしょう。
レーシングドローン(競技用ドローン)が活躍するドローンレースの種類
ドローンレースでは、基本的にチェックポイントやフラッシュゲートなどが設置されたコ-スを周回して速さを競います。
加えて、レースの種類によって使用可能な機体が異なる場合があります。
現時点で主に行われているドローンレースの種類は、以下の通りです。
マイクロドローンレース
重量30〜50g程度の超小型・軽量ドローン「マイクロドローン」を使うレースのことです。
屋内で行われることが多く、特別な資格や飛行許可が不要なうえに機体は手頃な価格で手に入るので、年齢問わず誰でも楽しみやすいという特徴があります。
目視ドローンレース
コース付近の操縦席から直接ドローンを目視し、操縦を行うタイプのレースです。
障害物を避けながら、ゴールにたどり着くまでのタイムを競い合います。
目視ドローンレースも比較的手ごろな価格で手に入る小型ドローンを使う場合が多く、初心者や未経験者が最初に挑戦するレースとしても最適です。
FPVドローンレース
専用のFPVゴーグルを装着し、機体のカメラから伝送される映像をリアルタイムで見ながらドローンを操縦するレースです。
機体を目視しながらの操縦とは感覚が異なり難易度が高く、上級者向けのレースとも言えます。
また、FPVゴーグルを装着しながらの操縦は航空法の規制対象となっているため、飛行許可申請が必要です。
加えて、後述する無線免許の取得なども必要となります。
U199レース
重量が200g未満の軽量ドローンを対象としたレースです。
以前は航空法の規制対象が200g以上のドローンとされていたため、特別な手続きをしなくても気軽に出場することができました。
現在は改正航空法が施行されており、規制対象となる重量が100g以上と引き下げられているため、機体登録や飛行許可申請が必要になる可能性があることは注意しましょう。
5インチレース
プロペラサイズが5インチのドローンを対象としたレースです。
ドローンによっては最大速度が時速150キロに及ぶこともあり、高速で飛行しながらコースを周回してタイムを競うダイナミックな競技です。
速度が出ることに加え、クラッシュした際の危険度などを考慮して屋外や大型アリーナで行われます。
実際のドローンレースの映像をチェック!
実際に行われているドローンレースの様子は、YouTubeなどの動画サイトで見ることができます。
ここでは、特に注目度が高いレースの映像を4つご紹介いたします。
国内最大級のドローンレース大会『SUPER DRONE CHAMPIONSHIP 2021』
幕張メッセ国際展示場で開催された国内最大級のドローンレース、「SUPER DRONE CHAMPIONSHIP 2021」の映像です。
一堂に会した国内トップクラスの選手たちが、「惑星間飛行」をテーマとした色鮮やかなコースをドローンで駆け巡ります。
すべてのレースがハイレベルな競い合いとなっており、スリルとスピード感あふれる映像に目を奪われることでしょう。
【ドローンレース】日本最高峰のドローンレースが凄すぎた! 2022 JDL Round2 三郷
JDL(一般財団法人ジャパンドローンリーグ)が2022年度に開催したレースの様子です。
エントリーとして「オープンクラス」、オープンクラスから昇格した選手が競い合う「エキスパートクラス」、エキスパートクラスの中で優秀な戦績を残した選手が競い合う「プロクラス」という3クラス制で構成されています。
各選手の視点でレースの様子を見ることができ、高速で移り変わる視界の中でも機体を繊細に動かす高度な技術に驚かされます。
Championship Race: Xfinity CA Drone Speed Challenge, 2018
カリフォルニア史上最大のドローンレース、「Xfinity CA Drone Speed Challenge」の2018年度大会が行われたときの映像です。
薄暗いコースの中を数々のドローンが一斉に駆け巡り、スピード感あふれるレースとなっています。
【ドローンレース】JDL Round5 宇都宮 後編(2020) 時速150km越え! ハイスピードレース
JDLが宇都宮で開催した、2020年度の大会における準決勝・決勝の様子です。
時速150km以上ものスピードを達成したドローンによる、ハイスピードレースの様子をFPV視点で楽しむことができます。
レーシングドローンとホビードローンの違い
一口にドローンといっても様々な種類があり、特に多く普及しているものが「ホビードローン」です。
ホビードローンとは機体の重さが100g未満のドローンのことをいい、安価で購入可能なため初心者の練習機としても適しています。
レーシングドローンも重量100g未満の機体はありますが、両者にはどのような違いがあるのでしょうか。
以下より機能性や設備のポイントにおける違いを詳しく解説いたします。
機能面
先述の通り、レーシングドローンは「いかに速く飛ばすことができるか」を重視して機体の設計が行われています。
そのためGPSや気圧センサーなど操縦の安定性をサポートする機能は省かれており、カメラも前方に対応したものしか搭載されていません。
一方でホビードローンは、安価といえどホバリング機能や障害物回避機能などの装備が充実しています。
初心者でも比較的簡単に安定した飛行をすることができるため、基礎的な操縦技術を磨くための練習用ドローンとしても最適です。
設備面
設備においては、ホビードローンとレーシングドローンのどちらも大きな違いはありません。
基本的には「ドローン本体」「プロポ(コントローラー)」「バッテリー」「充電器」があれば操縦が可能です。
なお、FPVドローンレースに参加する場合はドローン本体がFPVに対応していることに加え、FPVゴーグルも必要になります。
無線設備は基本的にどちらも2.4GHz帯の電波が使われていますが、FPVドローンは5.8GHz帯である場合がほとんどです。
5.8GHz帯の無線機は海外製品も多く出回っていますが、必ず「技適マーク」が付いている製品を選びましょう。
レーシングドローンと競技用ドローンの違い
一般的に、競技用ドローンとは種目に関わらずドローンに関わる競技に用いることを前提としたタイプの機体を指します。
レースに加え、フリースタイルなど操縦技術そのものを競う競技に用いるドローンは、総じて競技用ドローンと呼ばれます。
その中でも機体の速さを競うドローンレースに用いるドローンが、レーシングドローンです。
つまり、レーシングドローンは競技用ドローンという大枠の中に存在するジャンルの1種ということです。
レーシングドローン(競技用ドローン)の始め方〜レースに出場するまで
ドローンレースは誰でも出場することができますが、まずはドローンの基礎知識・技術を身に付けたうえでレーシングドローンを購入し、必要に応じて資格取得や飛行許可申請を行います。
出場の目指し方は人それぞれ異なりますが、初心者の場合は以下の手順で着実に準備を進めていくことをおすすめします。
- ドローンに関わる法規制を理解する
- ドローンの操縦に必要な資格(無線免許など)を取得する
- ドローンを購入する
- 基礎的な飛行練習を行う
- 出場するレースを選ぶ
- 飛行練習をひたすら繰り返す
屋外におけるドローンの飛行は、航空法や小型無人機等飛行禁止法など様々な法律により規制が設けられています。
そのため、まずは法規制についての理解を深めたうえでドローンの操縦練習に臨むことが大切です。
独学では不安に思う方は、民間のドローンスクールに通うことをおすすめします。
専門の講師による指導で、基礎知識と技術を効率よく身に付けることができます。
また、ドローンレースの戦績に大きく関わる飛行テクニックは理屈だけで身に付くものではないので、出場までにひたすら練習を繰り返す必要があります。
屋外で練習する場合は飛行許可申請が必要になる可能性もあるため、あらかじめ十分なスペースが確保された「ドローン練習場」を利用すると良いでしょう。
レーシングドローン(競技用ドローン)に必要な免許とは
ドローンを飛行させるだけなら免許の取得は不要なため、目視ドローンレースにだけ参加するのであれば無免許でも問題ありません。
しかし、FPVドローンレースなどFPV飛行が必須の競技に参加する場合は事前の免許取得が必要です。
FPVドローンレースなら無線免許が必要
先述したように、FPVドローンには5.8GHz帯の電波が用いられています。
日本国内でFPVドローン含む5.8GHz帯の無線機器を使用する場合、電波法に従い「第4級アマチュア無線技士免許」以上の免許または「第3級陸上特殊無線技士」以上の免許取得が必要です。
完全に趣味目的でドローンレースに参加するならアマチュア無線技士免許、賞金目的(業務目的)でドローンレースに参加するなら陸上特殊無線技士免許を取得しましょう。
免許取得後は開局申請も忘れずに
無線免許を取得すれば、すぐにFPVドローンの使用が可能というわけではありません。
免許の取得後は、どのような無線機器を所有・管理しているのかを総務省へ届け出て「無線局免許状」の交付を受ける必要があります。
この手続きが開局申請です。
開局申請の際は、使用するドローンに搭載されたVTXの回路図や仕様情報が記載された「系統図」を用意しなければなりません。
系統図の入手後は、その内容について第三者機関へ保証を依頼する必要もあります。
その他必要書類や申請手数料分の収入印紙を用意したら、窓口または郵送にて提出すると後日免許状が届きます。
なお、書面の他に以下のシステムを利用した電子申請も可能です。
レーシングドローン(競技用ドローン)はどこで販売されている?
レーシングドローンの購入方法としては、ドローンショップやECサイト、メーカーのオンラインショップが一般的です。
使うシーンは練習かレース本番か、どのような機能が搭載されているのか、価格はいくらか…などのポイントに注目しながら、自分の希望に合うドローンを探しましょう。
海外のネットショップも品ぞろえが豊富なので、購入先の候補として検討しても良いでしょう。
ただし先述の通り、海外製のドローンは「技適マーク」が付いていない製品も少なくありません。
技適マークが付いていないドローンを国内で使用すると電波法違反になるため、十分に注意しながら選ぶことが大切です。
レーシングドローン(競技用ドローン)の選び方
レーシングドローンは様々なモデルがあり、それぞれ性能や付属している機器の内容などが異なります。
競技に用いるレーシングドローンを購入する際は、以下のポイントをチェックしながら選びましょう。
競技用なら飛行性能を重視
レーシングドローンにおいて特に重要なポイントは、機体が持つ飛行性能です。
特に以下の性能が高い機体を選ぶことで、スピーディかつ機敏な飛行も可能となり競技の際に有利となります。
- 最高速度
- 加速性能
- 耐久性
常にハイスピードでドローンを飛ばすドローンレースは、少しのミスで障害物や壁・床・天井などと接触してクラッシュにつながる可能性もあります。
速さに加え、耐久性にも優れた機体を選ぶとより安心です。
プロポの有無にも注意
競技に用いられるFPVドローンには、「BNF」や「RTF」と呼ばれるタイプがあります。
BNFとは、機体のみ販売されているタイプのドローンです。
一般的なホビードローンのようにプロポや予備のプロペラ・バッテリー・充電器などは付属しておらず、その他必要なものは自分で買い揃える必要があります。
すでにプロポを持っていたり、自分にとって最適なプロポを別途選びたいという場合はBNFがおすすめです。
RTFとは、機体の他にプロポやバッテリーなどが付属したいわゆる「フルセット」のドローンです。
一般的なホビードローンに多いタイプで、購入後はすぐに飛ばすことができるというメリットがあります。
レーシングドローンにおいてRTFはBNFほど多くないですが、機体とプロポを接続する手間を省きたい方やとにかく早く飛ばしてみたい方にはおすすめです。
レーシングドローン(競技用ドローン)の機体の値段相場
レーシングドローンの機体は、性能によって値段に大きな幅が生じます。
初心者の場合は1万円〜3万円程度の入門機、入門機に慣れてきたら5万〜10万円程度の本格的なドローンを購入すると良いでしょう。
また、レーシングドローンの場合はドローン本体だけでなく「プロポ」「FPVゴーグル」「バッテリー」「充電器」といったアイテムも用意します。
各アイテムの値段相場は、以下の通りです。
- プロポ:1万~30万円
- FPVゴーグル:5,000~7万円
- バッテリー:2,000~1万円
- 充電器:2,000~8,000円
ドローンレースの参加には機体代以外の費用も必要
ドローンレースに参加する場合、機体の購入代以外にも以下のような費用が必要になります。
大会の参加費用
大会にもよりますが、ドローンレースに出場するにあたって参加費用を要するケースが多いです。
具体的な金額は大会の規模によって変わりますが、大規模なドローンレースだと6,000~10,000円程度の参加費がかかります。
参考:ドローンレース | JMA一般社団法人日本マルチコプター協会
年齢や経験、資格の有無にかかわらず参加可能なドローンレースや地域交流を主旨としたイベントのドローンレースなどであれば無料~3,000円程度で参加が可能です。
参考:兵庫県/西播磨ドローンレース大会について(申込受付:10月5日木曜日10時~)
無線免許・開局申請の費用
無線免許の試験手数料、開局申請に伴う申請手数料や保証料金も必要になります。
それぞれの金額は、以下の通りです。
【無線免許】
資格区分 | 講習会に参加する場合の試験手数料 | 独学の場合の試験手数料 |
---|---|---|
第4級アマチュア無線技士免許 | 12,000~20,000円程度 | 5,100円 |
第3級陸上特殊無線技士 | 12,000~20,000円程度 | 5,600円 |
【開局申請】
項目 | 費用 |
---|---|
書面手続きの申請手数料 | 4,300円 |
電子申請システムによる手続きの申請手数料 | 2,900円 |
保証料金 | 4,000円〜4,800円程度 |
おすすめレーシングドローン(競技用ドローン)6選
ここでは、レース用として特に高い人気を誇る機種を6つご紹介いたします。
Holy Stone レースドローン
手のひらサイズで総重量は69.5gの小型・軽量レーシングドローンです。
最高速度は50km/hで、本格的な走りを楽しむことができます。
プロペラガードには柔軟性に優れた素材を採用しており、機体へのダメージを大幅に低減します。
また、スキルレベルに応じて操縦感度の無段変速が可能なことも特徴です。
安定感がほしい練習時にも、高速飛行を重視したいレース本番にも活躍します。
4DRC ミニドローン
重量120gの小型ドローンでありながら、最大30分間の飛行が可能という動力性能も備えています。
低速・中速・高速と3つの速度モードが設定されており、自身の操縦スキルに合わせた飛行がしやすいことも特徴です。
6軸ジャイロスコープ飛行制御システムも採用しており、360°フリップ・ロールといったアクロバティック飛行も練習することができます。
Parrot Mambo
通常飛行や練習に最適な「イージー」、水平の安定化がオフになる「ドリフト」、オート機能のすべてがオフになる「レース」という3つのモードが搭載されているドローンです。
練習からレース本番まで、「これさえあれば大丈夫」と言える機能の充実性は魅力的です。
本体にはローターガードが付属しているため、操作に慣れていない初心者も衝突による故障の心配がありません。
プロポやFPVゴーグルとセットになっているため、ドローン選びに悩んだ初心者の方に検討をおすすめしたい機種です。
WALKERA Rodeo 110
重量は150g未満で小柄ですが、パワフルなブラシレスモーターとカーボンフレームの採用により優れた動力性能と高剛性を両立させた屋内向けレーシングドローンです。
初心者にも考慮した設計ですが、世界的に人気を集めている「F3フライトコントローラー」を使用しているため上級者も操縦の手ごたえを楽しむことができます。
600TVL HDのカメラを搭載しており、5.8GHzのFPVディスプレイ装置とも連携可能なので迫力満点のFPV映像を体感できる点も魅力です。
DJI FPV
国内外問わずファンが非常に多いドローンメーカー、DJI製の本格FPVドローンです。
機体は航空力学に基づいて設計され、最高速度140km/h・0-100km/h加速2秒と圧倒的な動力性能を実現しています。
2000mAhのインテリフライトバッテリーによる最大20分間の長時間飛行、操縦スキルに応じて切り替えができる多彩な機能があることも特徴です。
BETAFPV Cetus Pro FPV Kit(フルセット)
機体・プロポ・FPVゴーグル・予備パーツ・収納ケースがひとまとめになった、フルセットのレーシングドローンです。
N/S/M(ノーマル/スポーツ/マニュアル)という3つの飛行モードが搭載されており、いつでもワンキー操作で切り替えることができます。
高度維持機能を利用しながらの操縦練習から、アクロバット飛行の挑戦まで、幅広いレベルに対応しています。
「Lite 1-2S Pro FC」に1102 18000KVブラシレスモーターを搭載しており、パワフルな飛行性能を持ち合わせていることも特徴です。
レーシングドローン(競技用ドローン)は自作もできる!
ドローンレースでは完成品のドローンを使っても良いですが、本格的なレースともなればほとんどのレーサーは機体を自作しています。
パーツにこだわって1から自分好みの機体を生み出し、自慢の性能を他レーサーや観衆に披露することもまたドローンレースの楽しみです。
ドローンを作るにあたって、最低限以下のパーツが必要になります。
- フレーム
- プロペラ
- フライトコントローラー
- ESC
- モーター
- カメラ
- VTX
- 受信機
パーツが揃ったら、ハンダごてや精密ドライバーなどを使用して実際に組み立てます。
組み立て後は電源が入ることを確認し、PCに接続して各種調整・設定を済ませれば使用可能になります。
ドローンはちょっとしたパーツ1つで性能やデザインが大きく変わる、奥深い世界です。
ややハードルが高いイメージがありますが、1度作り始めるとハマってしまうという方は多くいます。
自作初心者なら「フルキット」の購入がおすすめ!
上記の通り、ドローンの組み立てには数多くのパーツや日常では使わないような工具が必要になります。
1つ1つを集める手間をかけることに抵抗がある方や、パーツの選び方・組み立て方がよく分からない初心者の方は「フルキット」の組み立てから始めることをおすすめします。
ドローンの組み立てに必要なものが一通り揃っているため、パーツ選びに迷ったり手間をかけずとも組み立てに臨むことができます。
組み立て方を記載したマニュアルも同梱されており、ドローン組み立ての基礎を学ぶ練習用としても最適です。
完成品のドローンと比べて流通している数は少ないですが、Amazonやドローンメーカーの公式サイト、ドローンショップなどで購入することができます。
【2023年最新版】ドローンレース開催情報
レーシングドローンの基礎知識やドローレースへの出場方法を理解したら、実際に開催されている大会へ参加してみましょう。
定期開催されている大会も多く、今出場のタイミングを逃してしまった方も情報を収集すれば新たな機会に巡り合うことができるかもしれません。
例として、2023年開催のドローンレース情報を以下よりご紹介いたします。
JAPAN DRONE LEAGUE
JAPAN DRONE LEAGUEは、一般社団法人ジャパンドローンリーグが主催している国内最大級のドローンレースです。
2016年から毎年開催されている大会で、2023年からは個人戦に加えてチーム戦方式も導入されています。
毎年幅広い年齢層のパイロットが参加しており、2022年大会では14歳と若い選手が優勝を遂げました。
2023年は6ラウンド形式で、5月13日~10月29日までの約5ヵ月間にわたり実施されます。
JDSFドローンレース
https://japandronesports.com/2023-round1-fujiq/
一般社団法人日本マルチコプター協会が主催しているJDSFドローンレースは、2019年開催の「おかやま奉還町商店街ドローンレース」を皮切りに全国各地で毎年開催されている大会です。
「おかやま奉還町商店街ドローンレース」では商店街がコースとなり、狭い道でのスリル満点なレースが繰り広げられました。
2023年は富士急ハイランドでの開催が決定しており、当初は6月4日開催予定でしたが、天候不良により2023年11月11日に延期されています。
KAIZUKA Glowing DRONE CUP2023
https://www.city.kaizuka.lg.jp/sengokunomori/ivent/dronecup2023.html
貝塚市せんごくの杜活用イベント実行委員会、関西ドローン競技振興会が共催するドローンレース大会です。
2023年11月5日開催予定で、女性・30歳以上・30歳未満限定レースや性別・年齢制限なしのエクストリームクラスによるレース、子供向けドローンレース体験などが行われます。
プロから子供まで、幅広い年齢層が楽しめるイベントとなっています。
まとめ
ドローンレースに使われる「レーシングドローン」とは、高速飛行やアクロバティック飛行などの操縦を前提として設計されたドローンのことです。
安定性をサポートする機能がないためホビードローンよりも操縦が難しいですが、技術を身に付ければ見る者を圧倒するダイナミックな飛行が可能になります。
初心者の方は完成品を購入してレースに挑んでも良いですが、より性能を向上させたくなったときは自作に挑戦することをおすすめします。
性能にこだわり抜いた自分だけのドローンで、思う存分コースを駆け巡りましょう。