つい最近生まれたものとして受け止められがちなドローンではあるが、同じく無人航空機ということならマルチコプターが以前から存在し、農業分野などで活用されていた。それが今こんなにもてはやされているのは、技術の進歩によって安定的な自動飛行が可能となり、空撮のレベルが著しく向上したドローンが登場したためである。
自動飛行についてまたの機会に譲るとして、今回はドローンのカメラについてお話したい。
ドローンの仕事とは基本的には人間の代行であり、眼の代わりとなるカメラ機能は切っても切り離せないものだ。高機能のカメラを用いて空撮することで、美麗な映像作品を作ることはもちろん可能だが、時にこのカメラは人間の眼には真似できないことができる。
たとえば赤外線カメラ。
発電のための太陽光パネルの異常は、多くの場合極端な高温もしくは低温という形で生じる。この異常を人の眼で把握するのは、不可能ではないにしても時間がかかりすぎる。
しかし、ドローンに搭載した赤外線カメラを使えば、これが一瞬でデータ化するというわけだ。ドローンを用いて点検や測量を行うと言う場合、取得した映像をデータ化して結果を得るところまでを含む。
また、敷地の警備で不審者を見つける際にも役立つだろう。
ドローンの活用を考える上では、機体そのものの飛行の安定性も重要だが、それと同じくどのような「眼」を搭載させてどのようなデータを得るか、という視点が欠かせないのである。